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1949/04/26 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第10号
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1949/04/26 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第10号

#1
第005回国会 決算委員会 第10号
昭和二十四年四月二十六日(火曜日)
    午後一時三十五分開議
 出席委員
   委員長 本間 俊一君
   理事 川端 佳夫君 理事 永田  節君
   理事 戸叶 里子君 理事 清藤 唯七君
   理事 井之口政雄君 理事 島田 末信君
      大上  司君    藤枝 泉介君
      南  好雄君    山口六郎次君
      前田榮之助君    小林  進君
 出席政府委員
        大藏事務官
        (主計局長)  河野 一之君
 委員外の出席者
        会計檢査院事務
        総長      東谷傳次郎君
        專  門  員 大久保忠文君
        專  門  員 岡林 清英君
四月二十三日
 委員久保田鶴松君辞任につき、その補欠として
 戸叶里子君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十五日
 委員渡邊良夫君及び中原健次君辞任につき、そ
 の補欠として山口六郎次君及び岡田春夫君が議
 長の指名で委員に選任された。
同月二十六日
 理事戸叶里子君の補欠として戸叶里子君が理事
 に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 昭和二十二年度予備費使用総調書、昭和二十二
 年度特別会計予備費使用総調書(承諾を求める
 件)
 昭和二十三年度一般会計予備費使用総調書(そ
 の一)、昭和二十三年度特別会計予備費使用総
 調書(その一)(承諾を求める件)
#2
○本間委員長 これより開会いたします。
 お諮りをいたしたいことがあります。先に理事の戸叶里子君が委員を辞任されたのでありましたが、去る二十三日再び委員に再任せられましたので、この際欠員となつておりました理事を補充いたしたいと存じますが、委員長よりこれを指名するに異議はありませんでしようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○本間委員長 御異議なしと認めまして私より指名をいたします。戸叶里子君理事に御指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○本間委員長 前回に引続きまして、昭和二十二年、二十三年両年度の予備費につき審議を進めます。前会には大藏大臣から提案理由の御説明があつたのですが、本日は会計檢査院の方から一應意見を聞きまして、それから御質疑があれば御質疑に入りたいと考えますから、さよう御了承願います。東谷事務総長。
#5
○東谷説明員 昭和二十二年度の予備費関係につきまして、まず御説明いたしたいと思います。昭和二十二年度の一般会計におきまする予備費の使用の状況を見ますると、先般大藏大臣から御説明のありましたごとく、予算額は二十億であつたのでありまするが。そのうち使用決定された額は十九億七千七百余万円であります。会計檢査院が檢査をいたしまして、予備費の関係の不当事項が内閣、文部省、運輸省、商工省計六件あるのでございます。それらを見ますると、大体予備費の使用決定は当を得なかつたのではないかと思われる点、並びに使用決定後の支出状況がよろしくないというようなものがあるのであります。そういたしまして特別会計の方を見ますると、特別会計はやはり先般御説明がありましたが、予備費の使用額は四十八億あまりでありますが、会計檢査の結果特別会計の関係では特に批難すべき事項はなかつたのでございます。会計檢査院は一般の支出の場合と同樣に、予備費につきましても、内閣の予備費の使用決定後におきまする各省々々の支出の当否につきまして、嚴重なる檢査を執行いたしておるのであります。そういたしまして、その予備費の支出の基本となつておりまする内閣の予備費の使用決定すなわち予備費の支出の緊要性、金額の適否、並びに積算の基礎等をも調査いたしておるのであります。昭和二十二年度の予備費調査の結果を見ますると、先ほども申し上げましたが、予備費関係の不当事項として調査報告に掲記いたしておりまするのは、合計六件でございます。それらは予備費使用の決定を受けた予算の祖当部分を大藏大臣の承認をも得ないで、他の費目に流用いたしましたり、または科目違いの支出をしたり、もしくは年度区分をみだつたものなどであります。
 なお支出の基本とたつておりまする二十二年度予備費使用の決定につきましては、まだ國会の承諾が済んでいなのでありますが、会計檢査院の調査するところによりますると、先ほど申し上げましたる六件のうち、廣島工業專門学校、総理廳、経済安定本部及び水路部の四件は、その予備費使用の決定にあたりまして、所要経費に関する内容の檢討が不十分で科目を間違えたり、あるいは過大なる予備費の要求を容認して、その使用を決定していると認めらるるのであります。
 なお二十三年度の予備費使用の決定についての会計檢査院の調査並びにその後の実際の支出、こういうことについての檢査は、会計檢査院で目下書面並びに実地につきましてせつかく檢討中であります。それから先ほど申し上げました四件すなわち総理廳経済安定本部、廣島工業専門学校及び水路部の四件につきまして、その概要を申し上げたいと存じます。まず総理廳の件でございます。これはお手元に配付してあるかと思いまするが、会計檢査院の昭和二十二年度檢査報告の四十二ページのところに、四十四号案として掲記されておる事案でございます。これは総理廳の事案であります。御承知のごとく昨年の二月二十六日に総理廳が火災のため焼失いたしたいのでありまするが、その際にいろいろなものが焼けまして大切な中央公職適否審査委員会用の調査表カードも焼けたのでありまするが、それの復旧費に関しての事案でございます。復旧費の調査表カードの再調達費として五百万十七万二千円が予備費で使用決定に相なつておるのでありまするが、ここにも掲げてありまするように、実際にこの予備費から調査表カードとしてお使いになつたのは四十九万円のほんのわずかなのでありまして、その他のものは三百万円は所要額とし、あとの三百十一万円は元來大藏大臣の承認を経て流用すべきものを承認を経ないで他の費目に流用しているという事案なのであります。これは三月年度末の予備費の承認でありまして、こういつたような調達費関係のものは、とても三月に入りまして、予備費の使用を決定いたしましても、なかなか使い切れるものでもありませんし、かたがた会計檢査院で調べてみますると、そのときの既定予算で、総理廳におきましても、あるいは事務局の分におきましても、既定予算で十分間に合うほどの予算があつたのでありまして、使用を決定される場合の査定が調査不十分であつたのではなかろうかと考えておる次第であります。
 その次は、やはり四十二ページにございます四十五号案、経済安定本部の案件でありまするが、三千五百万円の予備費を使用決定されておるのであります。これは電話交換機の四百回線のものを十台買う経費として、一台当り三百五十万円として決定されておるのでありまするが、四百回線を購入するとしても、三百五十万円は非常に高過ぎる。現に経済安定本部で買つておりますものは、八百回線を一台だけでありますが、二百七十万円ぐらいで買つておるのでありまして、この見積りが非常に過大だという点、及び経済安定本部の地方の経済安定局などの機構の現状から見まして、三百人内外の機構のところに、四百回線を設置するということ自体は、少しルーズな査定ではないかと考えられるのであります。そういたしまして、実際に三千五百万円をどういうふうに使うておるかということを見ますると、三千五百万円のうち、支出になりましたのは、四百七十万円にすぎないのであしまして、他の費目に二千四百万円を流用し、五百万円を不要に帰しておらるるのでありまして、使用の実続並びに査定、当時の実情から見ましても、調査が十分ではなかつたように考えられるのであります。次ははなはだ恐縮でありますが、二十一年度の決算報告に、二十二年度分として掲げたものの一つでありますが、百四ページ昭和二十一年度会計檢査報告でありますが、もしお手元にございましたらごらんを願いたい。これは金額といたしましてはあまり大きな金額ではないのでありまして、三十万円の予備費の関係であります。連合軍の移轉命令がありました建物の中にございますものの移轉の経費は、終戰処理費でまかなうということにきまつておるのでありまして、大藏省からも二十一年の十月から通牒が出ております。これを受けまして文部省も末端に通牒を出しておるようなわけでありまして、かような経費四十四万円を廣島工業專門学校から要求いたしたのでありますが、初めから終戰処理費で出すべきものでありまして、これを査定の上文部知が予備費要求をしたのは、文部省の間違いであつたわけでありますが、その間違いがそのまま内閣における査定におきましても、自分の方で終戰処理費でやるという方針が示されておるにかかわらず、やはり予備費でその金額の支払いに充つべき予算を認めたのでありまして、その点はあやまちと言いますか、少しお調べになればおわかりになつたのではなかろうかと思うのでありまして、やはり予備費の使用決定当時における調査が十分でなかつたように考えられるのであります。この案件は実は会計檢査院の檢査報告では、おしまいの方に前期配付予算三十万円は不用に帰しておる。これは当然不用に帰すべきものでありますから、こういうふうに掲げたのでありますが、実際に支出したもの、すなわち決算を見ますると、全部使つてしまつておる。これははなはだおもしろくない事案なのでありまして、三十万円のうち、十七万円は自分のところの廣島工業專門学校で使つております。あとの約十三万円は、他の工業專門学校に全部使つてしまつておるというので、初めの使用決定も調査が十分でなかつたように考えますが、その後全部使つてしまいましたので、結局三十万円で済むべきものが七十四万円かかつたと同じことにもなるわけでありまして、はなはだおもしろくない事案だと考えておるわけであります。
 最後に水路部の関係で、ございまして、三百四十二号案として昭和二十二年度の檢査報告の百五十六ページに掲げてある事案でありまするが、これはごく簡單な事案でありまして、水路部が戰災で焼失いたした、その際に水路図誌が焼けまして、これの各方面にあります水路図誌の回收でありまするが、要求は百四十八万枚を回收するのだという予備費の要求をして、それに相当する運搬費として百三十三万円を使用決定されたのでありまするが、あにはからんやそのうちの百二十万枚は前の年に回收が済んでおる。実際は二十数万枚を回收すればよろしかつたのでありますが、それをそのまま容認されまして、予備費の使用の決定をしておられるのであります。そういたしまして、その後の支出の状況はどうかと申しますると、残額はほとんど全部大藏大臣の承認も経ないで他の費目に流用しておるという事案であります。本件は先ほど申しました三つの案とは多少――三つの案はどうもその使用決定をなさる分の調査が明らかに不十分であつたような氣持がするのでありますが、本件は考え方によりますると、水路部の方できわめて功妙に要求をいたしますると、内閣の方で査定される場合査定のしようがなかつたのではないかというような氣持もするのであります。ただ前年度におきまして、百六十何万枚を回收しておるのでありまして、そのときにおそらく自分のところで回收すべきものは百八、九十万枚あるというような説明もされておつたのではないかと思うのでありますが、そういたしますると、これもまた使用決定の分の調査が行き届いていなかつたのではないかと考えられるのであります。そのほか北海道大学とかあるいは商工省などに予備費に関連しましたる使用決定後の支出の当を得ないものがありまするが、この際の説明といたしましては以上の四件の説明にとどめておきたいと思います。
#6
○本間委員長 御質疑がありますれば御質疑を願いたいと思います。
#7
○井之口委員 四件だけですか、あとの二件はどういうふうになつておりますか。
#8
○東谷説明員 先ほどちよつと申し上げましたが、予備費関係の不当事項としては六件を摘記いたしておるのでありますが、そのうち内閣における使用決定そのものの批判といいますか、それに直接触れておりますのは四件でありますので、四件だけを御説明いたしたわけであります。あとの商工省の案件及び北海道大学のものは、使用決定そのものは、会計檢査院ではやはりある程度の使用決定をなさるのは御無理はないというふうに考えております。すなわち使用決定後の支出がよろしくないというふうな考えを持つておりまするので、今後の機会に説明いたしましたらと、こういうふうに考えております。
#9
○井之口委員 会計檢査院においてはこういう支出が予備費で支出されていいかどうかというふうなところまでは立ち入つて審査なさいませんでしようか。たとえばもう内閣において閣議をもつて決定されてしまつたならば、そのものは予備費として支出しても適法であるというふうに考えるから承認なさるのでございますか、たとい閣議で決定されても、そいいう費目は予備費で支出してはどうも不適当であるというふうなところまでつつ込んで審査なさいますか。
#10
○東谷説明員 先ほども廣島高等專門学校のところで御説明いたしましたが、あれなどは予備費で出すべきものではないというふうに考えまして檢査報告に揚げておるわけであります。ただ嚴格に申しますると、先ほどもそれで説明いたしたわけでありまするが、予備費使用決定後の支出につきましては嚴重なる檢査を執行しておるのでありまするが、その予備費使用決定そのものがいいか惡いかということにつきましては、その算出の基礎とか、あるいは元來予備費で出すべきかどうかというふうな点につきましては、檢査の最も緊密なる事項としまして嚴重な調査をいたしておるわけであります。
#11
○井之口委員 それともう一つ、二十一年度の会計檢査院の決算の審査などでは、相当つつ込んでいろいろな物品の購入費目というふうなものまで立ち入つて、それが適法の價格であるか、あるいは払下げ物資が相当の時價に積られて正しいものであるかというふうなところまでつつ込んで檢査がされておるよりですが、今度の二十二年度、二十三年度の予備費の使用については、そういう方面までは手が延びていないように思われるので、もつとこれをつつ込んで、そういうところの買入れたもの、あるいはまた支出して使つたものというようなものが價格が適正であるかどうかというふうなところまで、もつと廣汎になされたかつたものでございましようか、どうでしようか。あるいはそれが正しかつたからして檢査しても何らのそういうふうなのが出なかつたのだというようなお考えでしようか。
#12
○東谷説明員 ただいまの点はごもつともな点でありまして、会計檢査院ではこの二十一年度だけではございません。二十二年度にもその科目ではよくなかつた、あるいはこれはべらぼうに高過ぎた、あるいはこの工事はすべきものではなかつたというふうなものがたくさんこの檢査報告に掲げておるわけであります。ただたまたまこの予備費の関係のただいま説明いたしました分につきましては、たとえば電話機なら電話機の購入の價絡が高過ぎたというようなことは、檢査事項としては上つてないのであります。結局嚴重な檢査の結果では、大体適当な値段で買つておられるというふうに見ておるのであります。
#13
○井之口委員 たとえば一般会計の方から使用したもので、経済安定本部の機構拡充に必要な経費で、約六千六百万円も使つておるわけです。これはいろいろなところに散在したのも集まつているのですが、これは多分一個所だつたと思いますが、こういうふうなものも経済安定本部の機構をほんとうに拡充してやるためにはやはり一般予算を組んでやられる性質のものじやなかろうか、あるいはまた予備費としてやられるようなものは、震災だとか火災だとか、そういうふうなものから出て來てとうしても仕方のないようなものというふうにも理解されるのでありまするが、こういう方面をひとつ――六千六百万円も大きな金が出て來るのですが、これはどうしても出さなければならないものと会計檢査院の方ではお認めになりますか。あるいはその次の同じく地方経済安定局の設置についても、こうした役所の設置は当然一般会計において、普通の予算において組んでやらるべき性質のもののように思われるのであります。と同時に共同生命保險株式会社に対する損失補償金というふうなものも五千万円から出ておる。なぜこれの損失補償を予備費をもつてしなければならなかつたか。会計檢査院の方でそれを妥当とお認めになつたならばちよつとその理由をお聞かせ願いたいのであります。
#14
○東谷説明員 ただいまの御質問に対しまする答弁は、政府当局から答弁された方がよろしいのではないかと思うのでありますが、結局一般の、正式に國会へ出して、國会の協賛の議決のもとに、こういつたような機構の拡充、新設などはやるべきだというようなお言葉と拝聽いたしたのでありまするが、やはりそういうふうに私ども考えておりまするが、これは國会の開会中でなかつたときに、いわば急に起りましたる機構の創設、拡充でありまして、一應この國会でおきめになりましたる二十億の予備費の範囲で、いずれこれも予備費と言いましても、國会できまつた予算でありますので、その予算を使用されておやりになることも、やむを得ないじやなないかというふうに予備費使用については考えております。但し先ほども申し上げましたように、一應使用決定になりましても、決定後の支出がどうであるかということについては檢査をいたしておるのでありますが、その檢査の結果は、先ほど申しましたように、大体は適法に、目的通りに使われておる。ただここに掲げておりますように、元來は公共事業費でやるべきものであつたのに、この経費で決算しておられる、あるいはその年度で使わないのに、あたかも使つたように決算しておられるような点があつた。その点はここに揚げて非難しておるわけであります。
#15
○河野(一)政府委員 こういつた機構拡充のごとき経費は、当然議会へ予算を出してやるのが至当なのでございまするが、國会閉会中におきましては、これがために特に國会を召集いたしまして早急に御議決を願うようなこともかえつて経費がかさみまする点もございまするので、本件につきましては予備費の使用をいたしたわけでありまするが、経済安定本部につきまして申し上げますると、昭和二十二年の五月十六日に実は開議決定いたしておるのでありますが、当時國会開会中じやございませんで、たしか五月の二十日ぐらいから新しい憲法に基く國会が召集せられたというふうに記憶いたしております。そうして経済安定本部の設置は早急にきまりまして、たしか五月一日から発足するようなことになりまして、経費が当時としてはありませんので、やむを得ずその経費を予備費から支出したわけでございます。それから共産生命に対する損失補償でございまするが、これはすでに法律がございまして、いわゆる戰時損害保險に対する補償でございますが、これに対しては法律上補償することになつておるのであります。この経費を当時國会が開かれておらなかつた関係上予備費の中から支出したわけであります。原則的には金額の大きなもの、ことに機構の改正を伴うようなすきなものはいたさない方針であるのでありますが、事の緊急を要するという関係上、そういうことをいたしたわけであります。ちようど共産生命保險会社は昭和二十二年の九月に、法律でもつて生命保險中央会から継承いたしました保險業務による損失を補償する必要がありましたので、当時國会が終了いたしました後でありましたのでやむを得ず予備費を使用してその損失を補償してやつたという関係になつております。
#16
○井之口委員 それでは二十一年度、二十二年度をまとめてあちらこちら少しばかり御質問したいと思います。今も申しました通り、たとえ法律をもつてきめられておつても、その法律が制定されるときにすでにその支出は予算に組み込まなければならないので、突発事件等々が起つて、その突発事件の費用として予備費などが使用されれば非常に適法なものではなかろうかと思うのであります。去年でしたか、福井縣に大きな災害が起りました。ああいう場合に政府はあのために幾らぐらいの予備費を支出なさつていらつしやいやすか、お聞きしたいと思います。
#17
○河野(一)政府委員 もし記憶が違いましたらあとで速記を御訂正願いますが、公共事業費の中に純粹の予備費ではございませんが、予備費的なものがあります。その中から繰りまわして使つておるものが八億、純粹の予備費を使用いたしましたのはたしか三億程度ではなかつたかと思います。
#18
○井之口委員 なおこの福井縣のような震災の場合に寄附金なども集まつたのですが、そういう寄附金の使い途も、非常に疑わしいいろいろなことを聞いておるのであります。そういう点は会計檢査院においては御調査なさいましたかどうですか。
#19
○東谷説明員 寄附金を國が受けた場合、普通ならば寄附を受ければ会計檢査院の態度としては、これは歳入に編入しなければならない。そうしてもし使う必要があれば議定予算で使つ行てかなければならぬ。こういうふうに考えるのでありまして、今年は初めて寄附金により廳舍を整備して予算の制をみだつたという批難を掲げておるのであります。多くの場合は寄附を受けましても一應その寄附をする人は金でお出しになるのでありますけれども、受ける方の公共團体の方ではこれは物、建物とか物品とかいうようなもので受取ることに整理がなつておるのでありまして、福井の方の関係はおそらく國でなしに地方廳の関係ではなかろうかと存ぜられるのでありまして、この檢査報告の三十一ページに掲げてあります法務廳並びに檢察廳の法務部並びに裁判所の関係でありますが、これをごらん願いましても、福井の関係はここにも出ておらぬのでありまして、おそらくそれは地方廳の関係ではないかと存じます。
#20
○井之口委員 福井の方はどこに出ておりますか。二十二年度のその中に出ておりますか。
#21
○河野(一)政府委員 出ております。いろいろの項目で出ております。福井の震災関係の経費の大部分は公共事業費の中で支弁いたしております。そのほか事務的のいろいろの應急救助の経費でありますとか、あるいは小さな、たとえば裁判所その他の根本的の建直しという分は別でありますが、小さな修繕でありますとか、そういうちよこちよこした小さたもので約十件ほど出ております。
#22
○井之口委員 そういう公共事業費というものは当然予算を組まれる場合には震災を予想しないで、使用額が先にきまつておるものではありませんでしようか。そうするとそういう方面からこつちに流用して來たら、こつちの方の予算に組まれておる部分の公共事業がおろそかになつて来るということにならないてしようか、われわれが考えますれば、むしろ予備費のようなものをもつてこうした天災地変の期待しないところの費用に充てるべきものであつて、むしろ充て方が間違つておるのではないかと思いますが……。
#23
○河野(一)政府委員 現在公共事業費は一應予算に積算すると申しますか、予算を現実に今年度で申しますれば、五百億でありますが、これを配分する一應の計画はあるわけであります。現実の使用にあたりましては各四半期ごとに事業の重要性を見てやる。こういう建前になつております。從つて当初予算の説明その他において予定いたしております分が実際にあたつてはこれは経済安定本部の認証を得るわけであります。その点で相当かわつて参ります。ことに福井市の震災のごときは突発的の事件でありましたので、その方に重点的に使用いたすという考えから、そちらの方に優先的にやつたわけでございます。ことに昭和二十三年度の予算でありますると、たしか当初は予備的な事業費として二十億程度のものが保留せられておつた関係もありまして、その方面から福井の震災のみならず、昨年の風水害の関係の経費も、優先的に充当したという関係にたつております。
#24
○井之口委員 二十三年度の使い方を見ますると、檢察審査会法施行に必要な経費として約一億四千万円も出している。家庭裁判所新設に必要な経費として一億一千五百万円も出している。初任警察官の訓練に必要な経費として一億八千四百万円も出している。徴税を強化するために徴税費として八億七千万円も出している。風水害の應急救済にはわずかに一億円ぐらいのものを出して、あとは檢察廳とか警察署とかそれに似たような徴税官とか、あるいは汽車の中の取締を嚴重にして小やみをふん縛る警官をふやすとか、そういう方面に予備費が支出されることは、どうも予備費の使い途が見当違いになつているのではなかろうかと思いますが、政府はこれらの方針が正しいと、お考えになりますか。
#25
○河野(一)政府委員 ただいま御指摘になりました点については、多少事情がございまするので、申し上げたいと存じます。昭和二十三年度の当初予算に計上いたしてありました予備費は二十億円でございます。それが先般の第四國会において四十五億ふえまして、六十五億という予備費になつておるのでございます。当時政府職員の六千三百円ベースの問題がございまして、早急にその予算を提出する必要が起つたわけでございます。しかしながら、当時年度当初からいろいろな事情がございまして各省として追加予算の要求が相当巨額に上つたのでございます。大体七百億円ぐらいの、追加予算の要求がございいました。件数にして約一千件程度のものがあつたと思うでありますが、その際としては一々予算を積算いたしまして、予算に組んで出すのが実は至当であつたのでございますが、ただいま申しましたような事情で、これを一括四十五億円の範囲内でまかなうというようにいたしまして、四十五億の予備費を増額計上いたしまして、この前の國会に補整予算を提出した次第でございます。そうしてその審議の途中におきまして、この四十五億の予備費の使用方につきましては、実は予算をしました当初においてはまだ内容に決定いたしておりませんが、実はこういうようなことでこれこれの件数のものに対して使用するのであるということで、この内容を全部國会の方に参考書としてお出ししてある次第でございます。國会終了後その趣旨に從いまして予佛費を出しましたので、実はほかの予備費に比して多少異例に属しておりますが、そういう関係でいわば予算の補整的なものとして出しておるような次第でございます。
#26
○井之口委員 その四十億の予備費は項目をあげて議会の協賛を経ているのでございますか。
#27
○河野(一)政府委員 協賛とは申し上げかねますが、予算委員会におきまして、四十五億の予備費はこういう項目に対して幾らを支出するということを、各委員に書類をもつて御配付申し上げまして御説明した次第でございま
#28
○井之口委員 予算委員会で説明しただけであつて、議会の協賛を経てないわけでありますか。
#29
○河野(一)政府委員 それはそうではございません。こういう予定でございますということを御説明申し上げたわけでございます。
#30
○井之口委員 多分そうだろうと思う。この二十三年度の一般会計のところを見てみますと、警察管区の警察学校の用に供する土地建物を買收したのが百六十五万円からあります。あるいはお墓の守衞職員の移管に件い必要な経費として六百万円から出しておる。お墓の墓守さんなどというものは、前もつてわかつておることであつて、決して予備費をもつてまかなあればならぬようか性質のものではないと思うのであります。それからあちらこちちよつと見ましても、たとえば警察通信施設強化に必要な経費、これがやつぱり予備費から一千八百万円も出ておるずいぶん大きな金であります。警察装備に必要な経費といたしましてまた八千二百万円も出ておる。一億近くの金がこうして出されておるのであります。なお都道府縣の國家地方警察本部並びに警察学校等々にもたくさんなものが出ております。初任警察官の訓練に必要な経費だけでも一億八千四百万円からのものが予備費から出ております。こういうものは当然一般予算に組んで出さなければならぬ。とりわけこういう警察費は一時で済むものではなく、後々までも一般予算から出して行かなければならぬものでありまするから、私はやはり議会の協賛を経るのが適当であろうと思われるのであります。
 なお一つお聞きしたいことがあります。この二百四十三ページをあけてみますと、進駐軍需要物資納入業績等特に顯著なる業者を表彰するためとして十二万円も使われている。こういうものは当然終戰処理費の一般会計に組まれているものだろうし、終戰処理費はそういう方面にも使つていいもので、別にして予備費から出さぬ使い方が正しくはなかろうかと思います。また芝パーク・ホテル設置に必要な経費などというものが千八百万円も出ておりますが、一体こんなものを予備費で支出するのは妥当でございましようか。このパーク・ホテルというのは一体何ものでございましようか。ひとつ御説明願いたい。
#31
○河野(一)政府委員 パーク・ホテルは貿易使節團の宿舍に充てられているのでございますが、ここの設備は一般会計でやることになつております。但しそれに基きまするいろいろな使用料とか何とかいうものは、バイヤーの経費として別に貿易資金の方でとられるわけであります。ただ設備そのものは一般会計でやるのでありますが、急速に貿易再開のことがきまつたものでございまするから、その経費がないためにこういうことをいたしたわけであります。
 それから終戰処理費と他の経費との関係でございますが、これは最近において多少はつきりして來た点もありますけれども、大体わけ目が非常にむずかしい。直接的に占領の目的のために、支出する経費、及びその占領のために日本側として協力しなければならない行政機構の経費などになりますると、これは終戰処理費になりまするが、必ずしもそうでないものが相当あるありであります。たとえて申しますれば、國会にもございますが、渉外関係の事務をやつているものとかあるいはほかの方の、占領軍にも関係するけれども、日本政府の関係のものもある。あるいは占領軍からの特別の強い指示によつておるけれども、事柄自体は日本政府としてやるべきもの、こういうようなものは、一般的に終戰処理費から出しておらない建前です。表彰式というのは、これは言葉は惡いのでありますが、商工省の資材部でおりましたか、そういつたところで、進駐軍関係の資材の統制事務をやつておりますしそれからおもに家具でありますが、そういつたものに非常に成績のよかつた者に対して、ある程度の表彰をやるというようなことは、これは進駐軍の直接のものだという点もなくもないのでありますが、一般的な國内的な産業水準の向上とか、あるいは工業水準の向上とかいうようなとから出しましたので、必ずしも終戰処理費というように、現在の取扱いではなつておらない次第であります。
#32
○井之口委員 一つ積極的な面をお聞きしたいと思います。二十二年度、二十三年度において農業上においてもいろいろな災害が起つたと思います。そういう方面は、当然今の費用でもつて支弁しなければならぬと思いますが、そういう農業の災害、またはいろいろな傳染病の流行とかなんとかいう、緊急を要するものでまつたく予算を組まれていなかつたというような点がいろいろあるだろうと思う。そういう点で予備費の支出された額は、幾らぐらいに達しておりましようか。
#33
○河野(一)政府委員 農業関係の災害のことでございますが、予備費といたしましては、そういつた公共事業費関係のものは原則として公共事業の中でやる。ことに昨年度は災害関係として補正予算におきまして六十億円追加いたしておりますが、これで農業の耕地復旧でありますとか林道の復旧でありますとか、そういつたことをやつているわけでありまして、そのほかに予備費として、災害関係として出て参りまするものは主して事務費その他の事務的な経費が多いのであります。公共事業に関連いたしません部分が大部分でありまして、昭和二十二年度におきまする四日々の支出を一般会計におきまして性質別にわけて申しますと、二十億の予備費が、行政機構の改編関係で五億一千五百万円、それから年度の途中におきまする物價の騰貴、給與水準の引上げに伴いまして六億三千九百万円、それから災害復旧の関係で七千二百万円、それから連合軍のいろいろな指示要請に基くものが二億一千百万円、その他が五億三千九再万円、こういうような数次になつております。それから同樣の内容を昭和二十三年度末までに使用決定いたしましたもので分類いたしてみますと、昨年六十五億の予備費のうち昨年末までに使用決定したものが約五十一億でございますが、そのうち四千五百万円が行政機構の改編関係、それから物價騰貴及び給與水準の引上げで四億三千四百万円、それから災害復旧関係で三億九千四百万円、それから連合軍関係で五億七千二百万円、その他で三十六億というふうになつているのであります。今御指摘のありました点は、災害復旧の前々年度におきましては七千二百万円、前年度は三億九千四百万円でありますが、これは公共事業費関係とは全然別でありまして、たとえて申しますれば、應急救助、たき出しの経費でありますとか、あるいは復旧関係の小営繕でありますとか、ことに建物の関係になりますと、從來百万円以上の工事は公共事業として扱つておりますが、百万円以下の小さなものについては一般の経費でやる、こういう原則になつておりますので、小補修と申しますか、同じ災害復旧費でありますが、そういつた関系の経費が主となつております。その他外債関係の事業費、旅費といつたようなものでございます。
#34
○井之口委員 なおその点二十二年度、二十三年度をもう少し目的別に詳しくわけたものを資料として出していただきたいと思います。
 最後に給與改善費として船舶運営会の補助に必要な経費が二億一千五百万円出ておりますがこれは主して給與改善のために出されたものでございましようか、どうでしよう。
#35
○河野(一)政府委員 これは御承知の通り、運営会は一つの独立した政府機関といたしまして事業をいたしておるわけでありますが、そういう船舶運営に基きます收支の差額は國から補助する建前になつておるのであります。從いまして船員の給料が上りますと、この分を補助しなければならないことになりますが、ここに御指摘の二億一千五百万円と申します分は、一昨年の暮から昨年の春にかけましで生活補助金といたしまして二・八箇月分の補給金を出しております。これを運営会の職員につきまして、ベースその他で換算いたしたら大体二箇月分になるのであります。その分を支給いたしました結果、赤字が出で來るということで、これを予備費として支出した次第でございます。
#36
○井之口委員 船舶関係でさえ二億から出ておりますのに、一般の官公労その他学校の先生方等の給與があの時分に非常に窮迫いたしましてインフレが盛んに起つて來る。物價は高くなるみな生活が破壞されるような状態であつたのに、そういう方面に使われた給與改善費は、特用会計で二十二年度二億七千四百万円ぐらい、一般会計は四千万円ぐらいにしかなつていないようでございますが、このつり合いはどんなものでしようか。あの人たちは当時非常に苦しかつたろうということは、この点からでも推察できますが、政府の方ではこの問題に対してつり合いがどんな状態になつておりますか。
#37
○河野(一)政府委員 一般の官公労の二・八箇月分は実は二十二年度の追加予算で出ているのでございます。第一國会におきまして一箇月分、第二國会におきまして一箇月分、それから翌年になりまして〇、八箇月分、三回にわけて出ておりますが、これはいずれも予算で御承認を願つておるわけであります。その金額は全体でたしか八十億程度ではなかつたかと存じますが、これはいずれも予算的な措置としてやつておるわけでございます。運営会につきましては、これは当時労働関係が別にたつておりまして、一般の官公とは同じようには取扱われませんので、船員の労働委員会がありまして、そこの裁定に基きまして出したわけであります。それで一般官公労とは別個に事態が進行いたしたものでありますから、予算に形状するいとまなく、しかも年末をさしひかえしまして、早急に支出する必要がありましたので予備費から支出した、こういう関係になつております。
#38
○井之口委員 予算で一般官公労の方々の給與の引上げが行われたということはわかりますが、それにしても予備費というふうなものは、そういう予算が組まれるまでの時間のずれを非常に考慮して、生活を破壞しないように、そういう方面に、その間のつなぎとして使われるというふうであつたならば、きわめて予備費の運営が巧妙に行くのではなかろうかと思います。そうでなくして、警察とかそういう方面の拡充に使われておるのは、どうも予備費の使途が不適当ではなかろうかと思うのでありますが、どうでしようか。
#39
○河野(一)政府委員 その辺のいきさつは非常にむずかしいところでありまして、船舶運営会の問題といたしますと、当時運営会の職員は政府の職員より相当給料が高かつたわけでございます。それで政府職員の方が上つたからといつて、それにスライドして上るという仕組ではもちろんございませんで、当時としては政府職員に対しまして中労委の裁定いたしておりましたのは、御承知の通り二・八箇月分というところが出たのでありますが、政府といたしましては二箇月分くらいにしたいというふうな経緯があつたことは御承知の通りだと思います。それでそういうような官公労の問題につきましても、やはり財政の見地その他からいろいろ問題はございましたし、いわんや船員関係につきましては、別途の労働問題でありまするので予算面としては見越せなかつたわけであります。ところがこれが議会が終りました後に急速にそういうふうなことにきまりましたので、これを予算に計上するいとまなしに予備費を支出した、こういうことになつております。
 それから警察関係でございますが、御指摘の点は昨年の第四國会における問題でございますが、予算を提出する時までに具体的にどの経費に対してどの程度の金額を盛るかということが決定いたしておりませんでした。従いましてそれが決定した以上、予算として、あるいは補正予算なり何なりで御決議いただくのがあるいは正当であるかとも思うのでありますが、当時の政治情勢といたしまして、早急に議会力終了して、あるいは解散ということも急がれておりましたし、そういう特別の政治情勢から、さらに追加予算を提出いたすことになりますと技術的に相当の日時もございますので、そういつた諸般の事情を考慮しました結果、予備費でもつてこれを処理いたすことに方針としてきまつたわけでございます。必ずしもそのことがいいと申すわけではございませんが、この間の事情を御了承願いたいと存ずる次第であります。
#40
○井之口委員 最後にもう一つお聞きいたします。最近新聞なんかにも出ており、いろいろ聞くのでありますが、親を失つた子供が世を浮浪しておる、ああいう子供を收容するいろいろな收容所がみな悲惨な状態になつておつて、予算の面もいろいろ足りないのでございましようが、子供らがみな逃げ出すという状態が非常に起つております。こういうことは今までわからなかつたから予算も組なかつたのでございましようが、そういう事実が明かにわかつてみれば、こうした社会厚生施設を急々になんとか改善して行つて、そうして將來の予算の拡張へのまずつなぎに予備費を使うというふうにしたならば、予備費の使い方が生きて來るのじやなかろうかと思いますが、今まで二十二年度並びに二十三年度においてもそういう厚生施設方面に使われた部分がございましたならば、先ほど申しました目的別使用の方にこれを詳しく分析して、項目を分けて御提出のほどをお願いいたします。これをもちまして終ります。
#41
○河野(一)政府委員 浮浪者その他の経費でございますが、これは生活保護費あるいは兒童保護費で相当ゆたかにと申しますとい語弊があるかも存じませんが、予備費ということでなしに、相当余裕をもつて予算に計上するという行き方で、今まで考えております。浮浪兒ばかりではございませんが、兒童の保護施設といたしまして今年度の予算で予定しております大体二十万人程度の予算は一應考えておるわけでございます。ただ世間にいろいろうるさくなるのでありますが、これも予算が足りないと申しますより、やはり実際の指導なり保護の方法においていろいろ欠陷がございまして、一旦入りました者も出て來てしまうという点において支障があるようでございます。予備費としてこれに対して特に支出をいたすということは、その人数がふえたからといつて支出いたすというようなことは、現在のところでは予算の積算の上から行きましても、そこまでの必要はなかろうと思つております。最近におきまして特にこれがために予備費を支出したというような大きな例はございません。
#42
○本間委員長 小林君。
#43
○小林(進)委員 私も予備費が本來の性格を少し離れて使われているのではないかという感じを受けたのでありますが、それは大体井之口さんが個々にわたつて御質問されましたので、そういう重複の点を避けたいと思ひますが、同じく二十二年度の予算の中で閉鎖機関の整理委員会に七百万円立てかえられております。その説明に、回轉資金が必要だが、こういう委員会の性質上金を貸してくれるものもないのだから、政府の予備金で立てかえたという御説明がついておるようであります。これは貸してくれないことは最初からわかりきつておることでありますので、それをわざわざ予備費からお出しになつておるのもふしぎでありますし、そういうことの御説明とあわせてこの金が一体回收されたかどうか、回收されたとすればいつごろされたかということをお聞きしたいと存じます。
#44
○河野(一)政府委員 閉鎖機関と申しますのは、主として外地関係のものが多いのでありますが、こういう機関は清算いたしまして解散いたすことになるのでありますが、御承知のような事情でなかなかその段階に至らないのでございます。しかしこの関係に從事しております職員がおりますし、生産関係に伴ういろいろな経費がいるわけでございます。この経費は國からネツトの支出になるのでなしに、関係の閉鎖機関から最後的にはとることになつているのであります。ところが預金その他かありますうちはそれを割当ててとつて行く、あるいはほかのある所から立てかえて行くことも考えられるのですが、だんだん経済情勢がむずかしくなりまして――と言つてその給與を払わなければいかず、生産のいろいろな経費もいりますので、当時國会も開かれておりません関係上、やむを得ず予備費支出にいたした次第であります。今年度の予算にはたしか一千万円計上しておりますが、これも同じような趣旨でございまして、これからこういつたものにつきましては予算を國会に出すことになりますので、その点はあらかじめはつきりして参りたいと思います。この金については実はまだ未解決でございます。
#45
○小林(進)委員 今年の予算で一千万円を組まれたというのでありますが、最初からそういう金が必要だということを予定することはできなかつたのでありますか。それから回收の時期はいつでございましようか。
#46
○河野(一)政府委員 当初は預金を持つてもおりましたし、それから閉鎖機関、これはどのくらいありますか、二百程度あると思いますが、お互いの間に融通がついたのでありますが、だんだんその点が苦しくなりまして、その結果そういうような事態になりましたので、一應閉鎖機関の財産を押えているわけでございますが、担保的なものは残つておるわけでございます。清算をいつ完了するか、これはだんだんと進行はいたしておりますけれども、外地関係の機関が大都分でありますので、講和條約その他の処理方法の基本的な方針がきまりませんと、ことに賠償の問題その他がきまりませんとなかなか行きませんので、私ども行き悩んでいるわけであります。ただいまのところいつ結了いたしますか、ちよつと予測を立てることは困難な事情にありますことを御了承願いたいと思います。
#47
○小林(進)委員 その問題はそれで了承いたしました。次に外務省関係なんですが、國際学友会の補助に必要なる経費として二百五十万円ですか、これは外國人の留学生の補導費等のために使われるというのですが、今占領軍下にあつて、われわれは占領下の民で、國際的には何ら発言権も対等の位置も與えられていないのです。こういう留学生などにこうした金を出すことが何か腑に落ちないような感じがするのですが、そういう内容になつてどういうふうにこの経費を使われておるのか、一應御説明願います。
#48
○河野(一)政府委員 この國際学友会と申しますのは、中國の学生、それからもとの大東亞地域と申しますか、マレー、フイリピン、ビルマ、ああいうところの学生でありまして、戰時中たくさん日本に留学したのであります。しかし戰爭終了後方々の学校に入つておりまして、せつかく学業を続けておりますものを退学して帰つた者も相当あるのであります。学業を続けて行きたいと思いましても、中國でありますと華僑その他からの補助もある程度あつたのでありますが、南方地域の分については送金もありませんし、学生としては非常に氣の毒な状態にあります。從つてこれは將來の國際友誼の上からも、また学生個人の点から言いましても、いろいろな御希望もございまして、これの経費―將來の問題は別でございますが、わが國のためから言いますならばこの学業を継続させてやつた方がよいのじやないかと思いますので、國際学友会に補助いたしましてその学生に間接的に学資を給與してやる、こういう制度をやむを得ずとつておるわけであります。これは前年度の予算には一部あつたのでございますが、物價騰貴その他によつて足りなくなつた関係もありまして計上したわけであります。
#49
○小林(進)委員 そういう経費は、日本を占領しておる連合軍があるのですから、政府としてはそこへ一應話をもつて行つて、連合軍の方からそういうふうな処置をすべきものではないのですか。
#50
○河野(一)政府委員 ちよつと速記をとめていただきたいと思います。
#51
○本間委員長 それでは速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#52
○本間委員長 速記を始めてください、
#53
○小林(進)委員 北海道大学以下その他の学校の石炭購入費の問題でありますが、あれは昭和二十三年の一月に予備費使用の決定をみておるのであります。そうすると年度がわりまでに三箇月くらいしかないのでございます。この期間を予定してこれほどの尨大な購入費を組まれて、それを他に流用されたのでありますが、その理由に、結局石炭の状況等、配給機構の改変等によつて予定の数量が買えなかつたというような理由をあげられておりますが、わずか三箇月くらいの間にそれほどの見通しのつかない予算のとり方をするというところに、これは最初から金を他に流用するという隠れた一つの意図があつたのではないかと考えられる。会計檢査院の方ではそういうことをお調べになつて、そういうことは確かにないという確証があるのでありましよう、かどうか、いま一つはこの予算は現実に本省から地方廳まで行つて、地方聴から各学校までわたつて行つたのか、あるいは地方廳だけでとどまつていて、地方廳がそういう予算のやりくりをやつたのか、各学校がやつたのか、というようなところを、私これだけではちよつとわからないのでありますが、その点もあわせて御説明願いたいと思います。
#54
○東谷説明員 ただいまの御質問でありますが、これはただいまの御質問の中にありましたように、二十三年の一月に石炭購入費として予備費の使用の決定を受けたわけでありますが、見通しとしては総額に対する四割あるいは五割近いものがほかへ使われておりますので、使用決定のときの見通しも、いくらか、といいますか、嚴重な意味では申さないのでありまするが、どうも使用決定のときの見通しも誤つておられたのではないかという感じは持つておるのであります。しかし大体が四割近くでありますので、見通しは幾らか甘くありましても。その結果会計檢査院といたしましては、三百五十万円ばかりのものが残つたのでありまするが、これを使わなかつたのでありますから、そのまま不用額にすべきであつたと考えておるのであります。しかるに北海道大学におきましては、他の費目に、しかもこれは予備費でありまするから、予備費本來の要求した目的に使わなければならないのは、その性質上当然でありますので、ほかへ持つて行く場合はその事由を付しまして大藏大臣の承認を得ることになつておりますのに大藏大臣に出しますとなかなか承認が得られないであろうというようなことからいたしまして、大藏大臣の承認は得ないで、勝手にほかへ持つて行つて使つたというようなことで、会計檢査院の批難はむしろ大藏大臣の承認を得ないで予備費であるところのものを他の費目へ持つて行つて使つておることはよろしくない、こういうように批難しておるのであります。いくらか内閣の査定の時分も、甘かつたとは考え得るのでありますが、甘過ぎたということに行くのはどうであるかというように考えておるわけであります。
 なお次に北海道第一師範学校ほか七つの直轄学校でありますがこれは大体同じでありまして、やはり会計檢査院といたしましてはこの分も同じように不用額にすべきである。元來このものにいるといつて普通の予算でなしに緊急心ものとして予備費を要求したのでありますから、それはやはり不用額にすべきである。また大藏省といいますか内閣の方のお考えでもそれに使わないものは不用額、すベきものと初めから思つておられたろうと思うのです。ただ例外として大藏大臣の承認を得ればその例外が認められるように会計法規の関係は仕組んでありますので、この点は遺憾に思つておるのであります。それからこれは地方にある各学校でこういうことをしておるのであります。
#55
○小林(進)委員 どうも惡意の推定をすることは、建前上よろしくないとは思いますが、えて終戰後そうした会計檢査院の公式的な調査の書類の面には現われて参りませんが、われわれが個々に知つたところによると、そうした科目流用が相当に行われているようであります。そして書類面だけはつじつまを合せて会計檢査院に提出する。これが各官廳の一つの公然なしきたりになつているのではなかろうかというような感じを受けるのであります。それで今御質問申し上げたのも、会計檢査院としましては、檢査の態度としてこういう予算をもらうとき、ほんとうに突発の事情で、もらうべきものがもらえないで他に流用したというのではなく、最初から他に流用することを目的として予算をとるだげとつてしまえというような氣持が、調査の過程において発見できなかつたかどうかということを私はお聞きしたいのであります。そういうことを調査の対象として大いに注意をしていただいて、將來ともそういうことがないように、いま少し深みのある檢査をしていただきたいのであります。
#56
○東谷説明員 御注意をいただきまして、今後その通りにやりたいと思つております。本件はそういう意図もあつたかもわからないのでありますが、会計檢査院で調査した結果は、そこまでは突きとめることができなかつたのであります。その後の分を批判しておるのでありますが、ただいまの分のお答えというか説明し言いますか、この点でひとつ御了承を願いたいのであります。百五十六ページの水路部の予備費の支出でありますが、予備費の使用を決定する内閣の調査が、一面においては杜撰ではないかというふうに考えるのであります。他面におきましては、百四十八万枚を回收する運搬費として要求したのでありますが行つてよく調査いたして見ますと、このうち百二十万枚は前の年度にすでに回收しておるのであります。この年度に予備費をもつて回收すべきものは二十万余しかないのでありまして、これは先ほどもちよつと御説明したのでありますが、どちらが巧妙といいますか、非常に惡く申し上げてはなはだ恐縮でありますが水路部の方は内閣の方で納得してもらつて、去年回收したものをさらに回收するように、計数は二十数万枚であるのを百四十八万枚と掲げて行つて、そのまま内閣がこれを認めたという形でありまして、これはちようどお話のところを会計檢査院が突いておると思うのであります。
#57
○小林(進)委員 ついで私水路部の方を質問しようと思つたのにあらかじめお話がありましたからこれは打切りますが、こういう例が各省各局の予算の使い方の中に相当見えておる。どうかこういう面も、将來ぬかりなく、國民になりかわつて御指摘、御調査か綿密にお願いしたいということを、希望意見として申し上げておきます。
#58
○本間委員長 ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がないようでありますから、次会は五月六日午後一時から開くここにいたしまして、本日はこれで、散会をいたします。
   午後三時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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