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1949/05/06 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第29号
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1949/05/06 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第29号

#1
第005回国会 議院運営委員会 第29号
昭和二十四年五月六日(金曜日)
    午後一時二十二分開議
 出席委員
   委員長 大村 清一君
   理事 石田 博英君 理事 佐々木秀世君
   理事 土井 直作君 理事 椎熊 三郎君
   理事 林  百郎君 理事 坪川 信三君
      岡西 明貞君    田中  元君
      田渕 光一君    塚原 俊郎君
      西村 直己君    福永 一臣君
      松井 政吉君    園田  直君
      神山 茂夫君    寺本  齋君
      平川 篤雄君    山手 滿男君
 委員外の出席者
        議     長 幣原喜重郎君
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 中村 寅太君
        議     員 岡田 春夫君
        議     員 早川  崇君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
五月六日
 委員坂本泰良君辞任につき、その補欠として、
 淺沼稻次郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
五月四日
 観光に関する特別委員会設置の請願(畠山鶴吉
 君紹介)(第七九六号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件。
 飲食営業臨時規整法案の回付案の取扱いに関す
 る件
 日本学術会議の会員就任に関する件
 観光事業振興方策樹立特別委員会の委員申出の
 件
 各行政機関の公務員の定員に関する法律案を付
 託すべき委員会の件
 國会法第三十九條但書の規定により議決を求め
 るの件
 明日の本会議に関する件
 彈劾裁判所裁判員及び訴追委員会委員の派遣承
 認申請に関する件
 國会予備金支出の件
 國会と総司令部の連絡に関する件
    ―――――――――――――
#2
○大村委員長 これより会議を開きます。
 飲食営業臨時規整法案の改正案の取扱いに関する件を議題といたします。事務総長より御説明を願います。
#3
○大池事務総長 今お手元へ配付いたさせました飲食営業臨時規整法案、これは本院を通過いたしまして参議院で本日修正を行つてこちらへ回付されたのであります。修正の点は印刷物で差上げた通りであります。この向うから参りました修正を衆議院として了承するかしないか。了承すれば簡單でございますが、しない場合には両院協議会を開いて、妥協案があるかないかということをきめることに相なります。
#4
○林(百)委員 これは明日の運営委員会で各党の態度を持ち寄ることにして、今日は党へ行つて諮らしてもらいたい。
#5
○佐々木(秀)委員 これは御承知の通りこの前衆議院で通過したものが、参議院へまわつて延び延びになつたような形になつておりますので、わが党としては皆様方の御協力を得れば、明日の本会議へ出したいと思います。それまでにきめたいと思います。
#6
○大村委員長 明日運営委員会が開かれましようから、それまで懸案にしておきまして、日程には載せることに御了承を願います。
    ―――――――――――――
#7
○大村委員長 次に日本学術会議の会員就任に関する件を議題にいたします。
#8
○大池事務総長 この前田中耕太郎さん、高瀬荘太郎さん、堀眞琴さん、羽仁五郎さん、この参議院議員四人が学術会議の会員になつておられますが、これが公務員の中に入るということに相なりまして、両方兼務ができないために、両院の承認を求めて來ているわけであります。参議院の方は承認を與えておりますが、こちらが承認を與えられないということになれば、これになれない。なれないというこになると、補欠の選挙という問題が起つて來ます。これがペンデイングになつておるために、学術会議としてはどうにもならぬという立場でありますので、もし承認ができるならばできる。できないならばできないというはつきりした態度を、なるべく至急にとつていただきたいということであります。
#9
○林(百)委員 それは私の方の意見もあつて、大分延びたと思うのですが、結局私の方としては、衆議院の場合には何とか救済方法を講じまして、たとえば立候補して当選した場合には、当選するまでは辞任しないでいい。当選した場合には國会の承諾を得れば継続することができるような、何か救済の方法を講じませんと、衆議院のように一年か二年で解散のあるようなところでは、なれないということになる。ですから衆議院に関する限りは、何か救済方法を将來設けることにして、その四人の方に対してはわれわれとしても、兼任することを承諾しようということに意見がまとまりました。そういう條件付で了解願いたい。
#10
○佐々木(秀)委員 わが党といたしましても、これはずいぶん前からの問題で、共産党の方からいろいろ御意見がありましたので、その点も相談した結果、一應これは承認しようではないかということに党議で決定しております。
#11
○大池事務総長 今の林さんの條件ですが、これは私が答弁申し上げることは筋違いであるかもしれませんが、あれは要するに選挙の特例法によりまして、公務員がそのまま立候補してはいかぬということをつくつたためにそうなつたのであります。從つて今のような條件を將來御考究されるときに、今林さんのおつしやつたようなものを日本の学術会議の会員だけに限るのか、これに類したものが相當あるのではないか。つまり一般の公務員においてどういうものをそれにするか、あるいは公務員はそのまま立つていいように全面的に解除するのか、そういう点が相当問題になると思いますが、いずれ選挙法改正の特別委員会が設けられたのでありますから、そこで十分御検討を願つて、適当な策を講じていただくことがいいのではないかと思います。
#12
○神山委員 今の事務総長の意見はもつともでありまして、私たちとしても当然選挙法の改正と関連しまして、この問題を善処するということで了解しているのです。先ほど林君の言つたのも、大体そういう意味でないかと思いますから、ここのところは佐々木君の言われるように、われわれとしても一應あつさりこの問題を承認するようにしたいと思います。
#13
○佐々木(秀)委員 今神山君からお話があつたように、これをきめるにあたつて條件を付するということでなく、將來衆議院に立つ人の立場も考慮して、必ずつけるということでなく、一應これを承認しようではないかということで持つて行きたい。
#14
○大村委員長 それではただいまの件は後日選挙法の改正問題におきまして、この点を解決することにお互に努力することにしまして、本件は承認することに取扱いまして御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○大村委員長 そのように決しました。
    ―――――――――――――
#16
○大村委員長 次に観光事業振興方策樹立特別委員会の委員申出の件を議題といたします。
#17
○大池事務総長 これはもし今日中にできますれば公報へ載せまして、明日委員長、理事の選挙になります。
#18
○大村委員長 それではこの件は本日中にもお申出を願いたいと思います。
    ―――――――――――――
#19
○大村委員長 次に各行政機関の公務員の定員に関する法律案を付託すべき委員会の件を議題といたします。
#20
○大池事務総長 これは俗に定員法というてお話をしておつたのでありますが、これについて今日の午前中の常任委員長会議でもお話合いがあつたのでありますが、行政機構の各法案がみな内閣委員会にかかつておりますために、この公務員の定員法だけ別にどこへやるということも統制がとれぬ。万やむを得ないから、内閣委員会の方へ付託をしてもらいたいというお話がありました。從つて先日來林さんからも御議論がありました、内閣委員会があまりに法案をたくさん持つておつて、困難ではないかというお話もありますが、これを各省々々へ持つて行くと、どうしても統制ががとれないので、各省の所管の委員会で、各省の設置法案なり、定員法について御意見があれば、至急にその御意見のとりまとめを願つて、委員長の手元まで各委員会の方から出してもらうということで審議を進めたい、こういうことで委員長会議の方では話がまとまりましたので、公務員の定員法の方も内閣委員会に付託をしてもらいたい。こういうお話でございましたから、その点を御報告申し上げまして、本委員会で一應御意見を承つて、議長の方では出次第付託をいたしたい、こういうことであります。
#21
○土井委員 定員法の問題については、さきに私の方から正式に、淺沼君と私とが議長のところへ事務総長を通じて、一應本会議において提案の趣旨弁明をしてもらつて、質疑をさしてもらいたいという申入れをしてあります。
#22
○大池事務総長 まだ出て参りませんから、付託をどこへするか。あれはいつも付託をしてからやります。そうでないと中ぶらりんで、趣旨弁明の聽取もできません。
#23
○土井委員 それは出て來たときでもよろしゆうございます。
#24
○石田(博)委員 あのときははつきりこれ一つだということを、お約束したはずです。労働関係法規と定員法と両方申し入れて來たのに對しまして、私の方では一つならけつこうだ、あとの問題はやらない。定員法の問題は普通の手続によるのだということにはつきりしている。それは明らかにお約束をした覺えがあるはずです。
#25
○神山委員 どうも私は物覺えが悪いせいか、今石田君が言うほどはつきりした形で、この定員法を分離したかどうかという点は、速記録を一ぺん調べてもらいたいと思う。
#26
○大村委員長 ただいまの点は私も石田君の言われたように記憶しておりますが、調べてみればはつきりすると思います。
#27
○林(百)委員 それだつたらあらためて提案します。
#28
○神山委員 これは記録を調べもらいたい。懇談会であつたために、記録が残つていないかもしれませんが、私の記憶では主として時間的なずれが問題になつた。石田君が第一條件として持つて來られたのはそれだつた。労働法だけと言われたのは、時間的な点が大きな原因でなかつたかと思いますが、この点土井君の方で正式な手続をとつておられれば、新たな事態として考慮してもらいたいと思います。
#29
○土井委員 問題は各省にまたがつての定員の関係で、内閣委員会だけでこれを審議するということでは、一般的にこの問題が十分に了解されない点もあるから、やはり本会議でやつた方がいいと思う。
#30
○大村委員長 次回までに速記録を調べて、その上で御相談することにしてどうでしよう。
#31
○石田(博)委員 その件について速記録を調査することについては異議はありません。もちろん調査しなければならないが、一つは懇談会の席上であつたように思われることと、あの際私の記憶に間違いがなければ、こういう種類のものをやつて何をやらないということを、速記録に残すことはよくないじやないか。お互いの話合いで行こうじやないかという話であつたようにも記憶せられるので、速記録を調査されることに異議はないけれども、それがもし速記録になかつたとしても、私の記憶には絶体に誤りはないはずであります。
#32
○神山委員 今の石田君の発言ですが、委員長も言われましたように速記録を調べるということは、私も提案したわけで、もちろん賛成でありますが、これが懇談会の結果に基いておるということです。從つてこの場合速記録にこれが出てないということも考えられるわけです。私はあの日石田君から懇談会の席上で出されました四つの條件をここに記録しているわけですが、その記録を今調べて見ましても、石田君がおつしやつたように定員法は追加だから切り離そうじやないかという点を書いてあつたり、日時の問題などについて、これはまだずれているからということが書いてあるのでありますが、これは絶対に上せないのだという最後の斷を下されるようなことは、私の記憶にない。私のメモが不完全かもしれないが、記録に残つているわけです。從つてこの問題についてはお互いに十分良心的に記憶を思い起して、その上で善処したい、こういう意味でこれは明日でももう一ぺんきめたい。
#33
○土井委員 今の問題について神山君からも意見がありました。これは速記録の関係を離れて、問題を別個に取上げてこの問題の取扱い方法を、どうしたらいいかといふことを、審議してもらつてもいいじやないか。あのときには大体日時の関係が相當議論になつておつた。本会議にかければ一日ずれるというような関係、そこで時間的の関係を調整あんばいさえできるならば、そのことについて他日論議するということもさしつかえないじやないかというような解釈も、われわれは下しておつたので、とりあえず労働関係法規のみを前提として審議して、大体委員会の審議の日時を一週間ぐらいという約束があつた。これは石田君の言う時間的関係からいつても、時日が一ぱいになるのじやないかというような考え方もあつて労働関係法だけが取扱われたと解釈するのです。それから定員法の問題は、何回も説明する必要がないくらいに、今の内閣としても大きく取扱つて、周知せしむる必要があると思う。それから各省にまたがつている問題であるだけに、やはり本会議にかけて十分審議をするということが、対外的な印象の上においてもいいのじやないか。だから提案されて來たら、そのときにあらためて審議をなすという方法をとつてもらいたいと思います。
#34
○石田(博)委員 私は別に議論をしようとは思はない。ただ立場によつていろいろな議論ができるが、その議論をしたあとの約束は、運営のために守つて行きたいと思う。從つて速記録にその約束が載つていようといまいと、それは別個の問題としてという議論には應じかねる。
#35
○土井委員 約束があいまいである場合においてということです。
#36
○石田(博)委員 あいまいでないと私は確信する。
#37
○大村委員長 本会議の問題は後日御相談を願うことにして、定員法は内閣委員会に付託することにしてよろしゆうございますか。
#38
○林(百)委員 その点土井君の言うように、本会議で周知徹底させるならばいいのですが、こういうように各省にわたつた重要な法案で、しかも各省にとつては致命的な法案だと思う。私は各委員会で同時に審議して、最終の決定は内閣委員会でやつてもいいが、関係者委員会がそれぞれ同時に審議するように、運営委員会の意見として各委員長に言つたらどうかと思います。合同審査の形でもいいし、合同審査がめんどうなら各委員会でやる。
#39
○土井委員 どこかの委員会へ持つて行かなければならぬので、結局合同審査ということよりほかない。
#40
○石田(博)委員 合同審査をする必要があるかないかということは、審議の過程において常該委員会が考えればいいじやないですか。
#41
○林(百)委員 これは内閣委員会一つでは不可能だ。
#42
○土井委員 内閣委員会に付託しておいて、内閣委員会が各省の委員会に合同審査をするように提案するという條件をつければいい。
#43
○林(百)委員 関係各委員会が参画するという形をとつてやらなければむりだと思う。そういう意見を付して付託したい。
#44
○石田(博)委員 それは各委員会で必要があれば、その過程においてやつて行けばよろしい。
#45
○神山委員 林君の意見が出て來る根拠は、さつきの事務総長の報告が、私の聞き違いかもしれませんが、内閣委員会にこれを付託する。そうして各委員会の委員長で意見をまとめて、これを内閣委員会及び委員長と相談する、こういうふうな話でなかつたかと思います。そうですと今林君が言つたように、合同審査というようなかつこうをとる必要があるのじやないかということを、特に念を押さなければならないようなかつこうになるのじやないかと思います。
#46
○大池事務総長 現在出ております各省設置法が、他の委員会と合同審査をしばしばしたのもあるそうでございます。質疑應答等もやつているが、ただ質疑應答をしつぱなしになつている。その結果各委員会の方で、各省設置法に對して意見が特別にあるならば、何回も何回もこつちでやる、あつちでやるというのはたいへんだから、意見のあるものをとりまとめて早く出してくれれば、促進ができる。こういうお話だつたのです。
#47
○林(百)委員 総長の言われるように、各委員会で意見をまとめるにしても、やはり提案理由を聞いて、問いただすことは問いたださないと出來ない。これは合同審査にするなり、あるいは各委員会でやるなり、何か審査しなければできない。あるいは本会議でやればいい。これは議会の運営の立場から考えて、審議に遺漏のないようにするために、何かの道を講じなければむりだと思う。
#48
○大村委員長 それでは御意見のあつた点は申し添えることにしまして、定員法は内閣委員会に付託するということに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○大村委員長 それではそのように、決します。
    ―――――――――――――
#50
○大村委員長 次に議員の面会規則に関する件を議題といたします。
#51
○土井委員 これは延ばしてもらいたい。
#52
○石田(博)委員 すでに六日以上の日にちがたつておるのであつて、会期が残るところ一週間あるいは十日近くしかない現在において、今回の会期からできるだけすみやかに院内の秩序を確立するために必要な規則を、六日の日にちがあるのにまだ態度が決定してないから延ばすというのは、われわれとしてはきわめて了解に苦しむ。しかししてないものを言えと言つたところでむりだから、明日までにはつきり各党の態度をきめて來るといふことにしたいと思います。
#53
○林(百)委員 警務課の実際の取扱い要領では、こういうことをちやんとやつているのだから、そう支障は來さない。
#54
○大池事務総長 それはお手元に差上げたのは、現実にやつていることで、運営委員会の成立前の各派の協議会で、各派の御意見を聞きまして、大体その筋でやつているわけです。それを規則として文書に表わしただけです。逆に不徹底で知らないものだから、かえつてお互いに迷惑するのではないか。だから現実にやつていることをそのまま文書に書いて、一つの規則につくつたらどうかというのです。
#55
○林(百)委員 こういう扱いをすること自体が問題だというのです。
#56
○大村委員長 この件は明日の運営委員会でやることにいたしましよう。
    ―――――――――――――
#57
○大池事務総長 もう一つ本委員会で御協議願いたいと思いますのは、弾劾裁判員並びに訴追委員の派遣のことでありますが、御承知の通り前に訴追委員会の方から、山梨縣の寺迫道隆という判事に対する、裁判官罷免の訴追をいたしてあります。從つて弾劾裁判所としてはその裁判を進めているわけでありますが、山梨縣で病気をしておられるために、臨床訊問をしなければならぬということで、この裁判員の方が臨床訊問に行くことになつている次第でございます。五月八日より五日間、裁判員が三名派遣をされることに相なつておりまして、その裁判員のうち、ただいまのところ衆議院側は一名、古島義英さんが候補になつております。五月八日から五日間向うへ行くことを御了承願いたい。これは裁判所の方で臨床尋問のために、どうしてもやむを得ないことと思つております。そのときに裁判官弾劾法の第二十五條によつて、臨床尋問にそこへ行きますので、かりにそこが一種の審査の法廷になるのであります。それには訴追委員長または訴追委員が立ち会うという規定がありますために、中村又一さんと角田幸吉さんと牧野寛索さん、この三名が立会いのためにそこへ行きたい、こういうことの御要求があるわけであります。裁判員の方は当然問題ありませんが、今の裁判官彈劾法の第二十五條による立会者として、三人の人を議長のところまで届出が來たわけであります。議長としては会期中のことでもありますので、本委員会の御了承を願いたい、こういうことであります。
#58
○石田(博)委員 人数も最小限のように思われますし、必要だと認定されるので、これを御承認いただきたいと思います。
#59
○林(百)委員 裁判員は一人でいいのですか。
#60
○大池事務総長 三人です。三人のうち衆議院が一人入る。それで立会人は三人もいらないように思いますが、その後に証拠固めをするために、関係裁判所と検察廳にまわりまして、調査したものを彈劾裁判所の方へ付属の書類として差出す必要がある。そのために三人お願いしてあるのです
#61
○大村委員長 ただいまの件はこれを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○大村委員長 それではそのように決しました。
    ―――――――――――――
#63
○大村委員長 次に國会法第三十九條但書の規定により議決を求める件を議題に供します。事務総長より御説明を願います。
#64
○大池事務総長 今度内閣の中に設置されました総合國土開発審議会、北海道総合開発審議会、失業対策審議会、行政制度審議会及び税制審議会、この五つの審議会が内閣の中につくられたようでありまして、それに國会議員を委嘱したいということであります。それで各委員会ごとにお手元にまわしました方々を委嘱したいという内閣の方の御意向でありまして、これが國会法の第三十九條によりますと、御承知の通り内閣の顧問とか、委員、その他これに準ずるものになる場合には、國会法第三十九條による議決がなければいけないという規定がございますので、これだけのものを承認願いたい、こういう意味の総理大臣よりの御要求がありますので、これに対して承認されるかされないかの御意見を伺いたいと思います。
#65
○石田(博)委員 いきなり突きつけて、すぐ承認しろということも失礼かもしれませんから、今日一日御研究を願いましよう。
#66
○椎熊委員 私は特に関係の深い北海道総合開発委員会のことについて、今の官房長官が北海道長官時代にわれわれが協力して、こういうことを考え出したという沿革の深いものがある。北海道の総合開発につきましては、明治十四年に明治大帝が行幸になられて、御勅語がある。それに基いて常に超党派的に、三十年の間やつて來たものです。それが今回に至つて初めて、党派的の委員の選考をやる。これは驚くべきものです。ことに北海道総合開発委員のごときは、閣内協力をしているということにおいて、犬養派の永井要造君のごときは神奈川縣の人で、北海道にはほとんど関係のない人です。そういう者までもむりに犬養派なるがゆえに、入れておるというような常畧的の行動は、北海道総合開発のために非常な問題になる。今北海道長官も上京しておりまして、これは北海道内で大きな問題になつでおります。板谷さんが委員長になるのだそうで、その点は私どもは同意しているのですが、その他の委員の選考においては、はなはだ常畧的に堕しているものがあるので、私どもはただちにこれに賛意を表することはできない。もつと北海道総合開発の本質を研究せられて、公平にやつてもらわなければ賛成できない。
#67
○神山委員 今の椎熊君の意見に対して、明治大帝が出て來たのに賛成するかと林君がひやかしておりますが、明治大帝にかかわりなく、これは自由討議でありましたけれども、篠田君が北海道、総合開発のことを言つたときに、超党派的ということを口をすつぱくして言つたと思う。私どもは北海道を開発することには異議はない。また総合國土開発ということも、超党派的の見地から研究しなければならぬ。失業対策に至つては、まつたく大きな問題だと思う。こういうのをことごとく現在の與党だけで占める。行政責任を負うかと今石田君がひやかしておりますが、責任の問題とは一應別にして、こういう審議会をつくることそれ自体を、一應考え直させなければならない、こう私たちは思う。いわんや人事の問題について言えば、大いに言うことがある。このくらいで遠慮しておきますが、とにかくもう一ぺん大いに考え直さなければならぬと思う。
#68
○椎熊委員 石田君は知らぬから奇妙だと言うが、ぼくは発表になつた時分に、官房長官のところへ行つたが、官房長官も私とまつたく同意見です。しかしながら與党の廣川幹事長と犬養派の保利君の強要によつて、こうせざるを得なかつたと言明しておるのです。そういう事実がある。根拠のないことを言つているのでない。
#69
○石田(博)委員 官房長官がどういうことをおつしやつたか、そんなことは私ども知らない。また今日ここで議論をするのでない。各党へ帰つてからいろいろ御研究の上で議論されるのだからこれ以上お相手をいたす必要はないと思うが、せつかくおつしやつたからお相手すれば、これは政府の責任をもつて行うべき政策について、意見を具申すべきものです。これに野党の諸君が入ろうということは、政務官や大臣に入れてくれという議論と大してかわらないと思う。政府の行うべき具体的な政策を上申すべき諮問機関に、反対論があつていいとか悪いとかいうことでない。政府の施策にともに責任を負う立場にある者が審議する。もう一つは過去の例で、たしかあれは寺内内閣か何かのときに、外交審議会というものをつくつて、各党の首領に参加することを求めた。そのときにたしか憲政会の加藤高明氏にも求めたにもかかわらず、政府の行政責任を野党が分担する必要はないという建前で、入られなかつた前例がある。それがもしこういう政府の行政機関について、行政責任というものを分担される建前で入られるというならば、それこそ挙國一致の内閣の構成になる。ちようど内閣参議みたいなものである。行政府の者でなければ、國会法第三十九條による承認を求める必要はない。
#70
○岡田春夫君 今石田君の言われた議論は、純然たる行政機関なら、特別に審議会を設ける必要はない。
#71
○石田(博)委員 必要があるかないかは、政府が必要と認めてやつておる。
#72
○岡田春夫君 これは國会議員を入れて審議しようというので、この問題はどれを見てもさつき神山君のお話があつた通り、超党派的の意見を盛り込んで、民自党の吉田内閣がきわめて妥当なものをつくり上げようというお考えでおつくりになつたのだろうと思う。これは純然たる行政機関でなくて、諮問機関です。諮問機関である場合において、行政機関とこれを一緒にするというような形で、あなた御自身がお話になると、大分おかしな話になつて來る。
#73
○石田(博)委員 それならあなた方が第三十九條によつて承認を求めるのは、「議員は、内閣総理大臣その他の國務大臣、内閣官房長官、各省次官及び別に法律で定めた場合を除いては、その任期中國又は地方公共團体の公務員と兼ねることができない。但し、國会の議決に基き、その任期中内閣行政各部における各種の委員、顧問、参與その他これに準ずる職務に就く場合は、この限りでない。」この第三十九條後段の規定に基いて、この承認を要求しておる。内閣行政各部におけるものです。つまりわれわれ與党は現在の吉田内閣の行政責任を負つてその責任のもとに施政を行つているわけだ。もしもこういうものが超党派的だとおつしやるならば、予算の遂行も予算の編成も、あるいは労働立法の編成も、すべてが超党派的な問題でなければならぬ。
#74
○神山委員 本來そうやるべきだ。
#75
○石田(博)委員 本來そうやるべきだというならば、現在のような責任政党政治というものはない。皆さんが按分によつて政務官を出せばいい。
#76
○林(百)委員 君の意見もよくわかるが、國会議員だけを全部任命しているわけでしよう。
#77
○石田(博)委員 そうではない。そのほかの者も入つております。
#78
○林(百)委員 國会議員をたくさん任命するというところに、先ほど神山君が言つたように國民の世論を聞きたいという意図が政府にある。そうなればやはり各党の代表を入れて、眞に國民の世論を諮問したらどうか。
#79
○石田(博)委員 あなたが政府行政各部内の委員になられて、行政責任を負われるならいい。
#80
○岡田春夫君 審議会には行政的な責任はない。
#81
○大村委員長 速記をやめてください。
    〔速記中止〕
#82
○大村委員長 本日はこれを懸案としまして、明日あらためて協議することにいたします。
    ―――――――――――――
#83
○大池事務総長 先ほどの裁判員で出張されます方が、古島さんの予定だつたところ、共産党の上村進さんがおいでになることにきまつたそうであります。それから行く日は九日から十二日まで四日間であります。立会いの方は八日からということになつております。
    ―――――――――――――
#84
○大村委員長 それでは明日の本会議に関する件を議題といたします。
#85
○大池事務総長 明日の本会議の議題の問題がありますので、この際一應おきめを願いたい。為替レート設定に伴う蚕糸業対策に関する緊急質問、吉川久衛さん、炭鉱ストに関する緊急質問、岡田春夫さん、その二つの緊急質問と、苫米地義三さん外三名から出ております海外市場調査員派遣についての決議案、この三つの問題がありますので、この取扱いを御協議願います。
#86
○石田(博)委員 もう一つ私の方で御相談願いたいと思いますが、次回のオリンピツクに日本が参加することが決定された、それに関して日本側の國会のそれに應ずる態勢を立てるために、体育振興に関する決議案というものを出したいという希望があるわけです。これはすでに川崎秀二君あるいは松本瀧藏君その他の方々と、私の方の河野謙三君、福井勇君、その他との間に話合いがあるのだそうです。スポーツ議員連盟というのでやつておるのだそうですが、できれば共同提案ということで願いたいと思います。
#87
○椎熊委員 これはスポーツ連盟で各党の賛成者がありますから、共同提案ということにしたい。
#88
○林(百)委員 椎熊さんの方の提案はどういうものですか。
#89
○大池事務総長 單一替替レートが設定されて、わが國経済は國際経済と交流する道が開かれた。これを機会として輸出入貿易の進展のために、あらゆる方策を講ずる必要が痛感される。特に國際経済、國際市場の動向にすみやかに即應して一層の振興をはかるために、関係者をして海外マーケツトの実地調査をさせるとともに、通商代表を海外要地に常駐せしめる必要がある。政府は早急にこれが実現できるよう、関係万両に懇請すべきである。こういう意味の決議案であります。
#90
○石田(博)委員 これは各党共同提案のような手続をとつて、おやり願いたいと私どもは思います。それから緊急質問の取扱いですが、私の方としては緊急質問については、前回とりきめたような申合せから考えて見ますと、為替レート設定に伴う蚕糸業の対策に関する緊急質問を許すということになると、輸出産業全般に関係して、何から何まで全部関連するようなことになる。すでに為替レート設定という重大な問題についての緊急質問さえも、政府から自発的に発言を求めるということで、本委員会の総意において緊急質問を許さなかつた。そこでその影響の及ぶ部分である蚕糸業に対する緊急質問を許すことは、前回のものと比べて不公平になつて來る。それから炭鉱ストに関する緊急質問のごとき性質のものは、当該の委員会においてなさるべきが至当であると私どもは考える。炭鉱ストに関する緊急質問も、炭鉱のストライキが現在行われているが、ついせんだつてまでは製糸業の関係の大きなストライキがあつた。そういう種類のものが各種産業にわたつてあり得ることと考える。そういう問題は当然委員会において取扱わるべき問題であつて、それを一々取上げて緊急質問をすることはどうか。二・一ゼネストのようなほんとうに重大なときに逢着した場合、全般的な影響を見つめて考える場合は必要だと思うけれども、現在の段階においては私どもは許しがたい。
#91
○神山委員 一應ごもつとものように見える石田君の意見でありますが、しかしこれについては考えてもらいたい点があるのです。というのはこの前為替レートの問題について緊急質問を許さなかつたときに、これが各派一致だと言われるが、私どもは不満であつた。私の記憶が違つておればつつしんで訂正いたしますが、私たちは不満の意思を持つておつたということは、納得されていると思う。ことに蚕糸業の問題は、日本の輸出産業の中で特殊な重要性を持つているので、吉川という人は私は顔を見たこともないが、質問したいという点は、今石田君の言われたように簡單に片づけることはできない。それから石炭の問題も、これは二・一ストとは違いますが、要するに四千二百万トンが至上命令ということになつている。これは日本の復興のためにどうしてもやり遂げなければならぬ重要な問題です。しかもこれは緊急質問という形で出ているが、私は岡田君の意見を聞いておりませんが、先日の労働法規改正についての質問があつた場合に、労働大臣自身が炭労の問題については二、三日のうちに解決するように努力中であり、今晩は徹宵して善処したいということを言明したにもかかわらず、結果がストライキに行つているところに緊急性があると解釈する。從つてこの二つの緊急質問については、天災地変とは私は言いませんが、天災地変と同じようなものである。たとえばこの間雹害に伴う愛知縣下の代議士諸君から出された緊急質問には、私どもは喜んで賛成した、あの愛知縣下の雹害の問題と、蚕糸業の危機の問題と、石炭産業のストライキの問題は、天災地変でないにしても、もつと重大な内容のあるものだと思う。從つてこれを提案した方々の意見を聞がなければなりませんが、特に明日特別に議題がないということだけでなく、ひとつここのところは考え直して、相当に緊急な問題であると認めて、質問していただくようにしたいと考えるわけです。
#92
○岡田春夫君 今神山君からお話のあつた通り、為替レートの方は國協党の方からお話願うにしても、私の方の労農党から出した炭鉱ストの問題につきましては、先ほど石田君のお話であつちこつちにストがある。これを出しては同じようにどれもこれも出すのではないかというお話でありりますが、今神山君からお話のあつた通りに、日本の経済再建の根本問題として、炭鉱のしかも全國約五十万の労働者が全部ストしているという重大問題です。その影響たるやきわめて重要なものであることは、石田君も十分おわかりであろうと思う。こういう意味において、ことさらにあなたとしてはこういう問題は重要な問題でないとお話になりますけれども、眞意のほどはそういうお考えでなくて、議会のテクニツクとしてお話になつているのだろうと思います。そういう点で重要性というものをあなたのお考えの通りにお考えを願いまして、明日はぜひとも取上げていただくようにお願いいたしたい。
#93
○平川委員 吉川氏がこれを提案するにつきましては、私も運営委員会の申合せをよく話して、さほど重要なものでないならば、緊急質問を遠慮した方がよかろうと話したのでありますが、今皆さんからお話のありますように、輸出産業の六割になんなんとする問題というようなことはともかくとして、ぜひともこれを緊急質問として取上げたいという気持は、もう國会の会期が追つておりまして、しかも掛目がどういうふうになるかとか、あるいは補給金の問題とかいうような、まだはつきりしない問題がたくさんある。從つて議員一同がこれで会期が終了して帰りましても、農村では一体このまま繭の生産を続けていいかどうかという、はつきりした踏切りもつかないような昏迷した状態にある。これは非常にゆゆしい問題であることは、私があらためて申し上げるまでもないと思う。そういう意味において会期中に政府のはつきりした意見をただしておきたいという意味において、緊急性があると認めていただきたい、こういうふうに考えます。
#94
○石田(博)委員 この問題を上程するかしないかは、明日きめればいいと思います。私どもは今いろいろおつしやいましたことと違つた見解を持つているので、両方とも重要でないというふうには考えておりません。しかし緊急質問の取扱いを慎重にしたいという申合せの建前をくずすほどのものでなく、また各常任委員会で質問をせられて、十分目的を達成し得られる問題であると私どもは考えている。しかしそれについての最終決定は、明日に延期したいと考えます。
#95
○林(百)委員 蚕糸業の問題は、蚕糸業関係議員團というのがある。これは民自党の八木君、福永君、この人達が主唱して、各党に呼びかけてできているわけです。この議員團が吉川君を代表として、こういう質問をしようという話になつているのです。これは御存じの通り蚕糸業というのは製糸家と蚕糸の労働者と養蚕家と、これにまたがる問題で、為替レートがドル四百二十円であつたのが、三百六十円になつてしまつた。このさやの値段を養蚕家に転嫁するか、労働者に転嫁するか、あるいは國家の補給金を出すかということで、大きな問題になつております。蚕糸業界としても政府に対策を要望し、養蚕家の方も大きな要望をしている。國会の中でも超党派的に蚕糸関係の議員團が、この問題について森農相に話したり、あるいは商工大臣に話したり、官房長官に話したりしていることは、あなたの御存じの通りです。こういう関係で超党派的な立場にある。ただ代表として國協党の吉川君が出ているので、むしろ民自党の諸君が熱心にやつているのですから、参考までに民自党の蚕糸関係の議員に聞いてから、あなたの意見をきめてもらいたい。
#96
○石田(博)委員 そういう意味において明日の委員会において、私どもの方でもなお事情の説明があつた場合に、さらに詳しく関係者から意見を聞いた上で、われわれが了解できることなら、賛成する場合もあり得るかもしれぬ。
#97
○岡田春夫君 大体石田君の話でわかりましたが、問題の重要であるということは、あなたのお話の通りで十分おわかり願つたと思いますが、緊急性についてもこれはさつきからお話のあつた通りですから、明日はお願いいたします。
#98
○大村委員長 それでは明日は午後一時から本会議を開くことにいたしまして、未決の問題は明日の運営委員会で御相談をすることにいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#99
○大村委員長 なお事務総長から報告をすることがあるそうであります。この際お聞き取りを願います。
#100
○大池事務総長 五月四日の午前中に、GHQのウイリヤムス國会課長のところから、両院の総長、両院の法制局長、もしおられたらば運営委員長もということでございましたが、ちよつと話したいことがあるから來てもらいたいという意味のお話がありましたので、私と参議院の総長並びに法制局長、私の方の三浦法制局、第一部長を帶同いたしまして、参議院側は奥野法制局長が参りまして、ウイリヤムス國会課長に面会をいたしました。その際に約一時間にわたつて、種々私の方からも質問をしたのでありますが、それとあわせて向うのお話がありました。この場合にその大体の要旨だけを御報告申し上げまして、御了解を願いたいと思つております。
 國会に議案が提出される場合は政府案及び議員案について予め関係方面の承認を受けているが、その後各院の審議中に國会側から関係方面の意見を徴したい場合、時によつてはGHQの各部局の方から委員長または議員に会つて意見を述べたい場合が起りうる。
 かかる必要が起つたときは今後は國会の議案審議の自主性を確保し、外部よりの拘束を排除するために、GHQの各部局において、意見の申入れをしたい場合はGSを通じて法制局長の出頭を求めてその部局から説明し、法制局長は法制的立場から意見があればその意見を十分に述べ、法制局としての意見をまとめるなり、その部局の意見と合致しない場合は委員会に双方の意見を報告するようにして、議員はこれらの意見を参考にして委員会独自の観点から決定すること。
 從つて今後GHQの各部局から委員長や議員に直接面接を申込まれても、すぐにこれに應ずることなく、法制局長に話して貰うようにし、GSを通じて出頭せよと言われない限り行かないようにしてほしい。その連絡はGSと渉外課とが当る。これは法制局としては非常な重荷となるが、國会保護のためによいことであると思う。國会側の方から各部局の意見を徴したければ委員長または議員より面接を申込む場合でも、個人的の用件で面接を希望する場合でも、渉外課を通じてGSに連絡すれば從來通り取次をする。
 これを要するに、GHQ側から法案に対し意見のある場合の國会との接触は法制局を通じてすることにし、法制局長は純法制的独自の立場から委員会に意見を報告し、委員の質疑等にも答え、すべて記録にこれを残し、委員会はその権能に從つて独自に決定することのできるようにいたしたい。
 この場合注意すべきことは法制局はどこまでも法律的の立場から意見を立てるべきで、政治的及び政策的の面にはタツチすべきものではないことは当然のことである。從つて各党派から提出されるであろう各種の修正案については、法制局は法律的にこれを檢討することはあるが、政策に関與しないから成文化したものについては、從來通り関係方面の承認を経て正式に委員会等に附せられるべきである。その間成文化する前にGHQと折衝する必要が生ずれば、從來通りGSを通じて貰いたい。
 以上國会尊重、國会自主の立場から必要と信ずるので、その旨各委員長及び議院運営委員長によく報告するように希望する。
 大体以上申し上げましたような趣旨でございます。御了承をお願いいたします。
#101
○林(百)委員 この問題は非常に重要な問題ですが、國会の自主権を保護しろということで、これは対外的に発表してもいいのですか。――所属の議員に発表してもさしつかえありませんか。
#102
○大池事務総長 むしろ議員さんによく了解をされたい、そういうことにとつていただきたいと思います。
#103
○石田(博)委員 われわれとしても今とつさのお話であり、明日よく檢討した上で質疑をしなければならぬので、そういう取扱いの手続をしておいていただきたいと思います。
#104
○大村委員長 それではこの問題は後日当委員会においてもう一ぺん取上げて御協議をすることにいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#105
○椎熊委員 私はちよつと考査委員会の所属の職員のことで、念のために聞いておきたい。われわれは不当財産特別調査委員会を前國会でやつておりまして、引続き今議会にも不当財産委員会がそのままの形で出るものとほとんど全般の者が信じておつた。そこでその職員の連中を新國会になるまでどうするかということが重大な問題になつて、事務当局では非常に親切なはからいをしてくれて、何とかこれを馘首せずに温存しておいて、他の事務局にその間流用をしておいて、不当財産の委員会ができたら、それにまわすことにしようという大体の了解の下にやつておつたと思う。ところが先般、考査委員会というものになつて事務局長などができることになり、その事務局長の人選等に非常に各党議論もあつたりして問題があつたけれども、多数派の考え方によつてその思う通りに決定した。その際にも職員については老朽であるとか、不正な者のは別だが、他の多くの表はそのまま使用するということに了解の上でああいうことになつたと考えておつた。ところが、最近聞くところによると職員のうち十五名くらいが一挙に馘首せられたという、それが非常に惡い者か、あるいは役に立たない者という意味で馘首されたのかというと、そうではなくて、何かそれと入れかえに事務局長などの氣に入つた者をそのあとにすえるというようなうわさもある。そういうことだと前の國会以來引続き何箇月もの間、國会の費用で使つておつた職員を党畧的にかえるというか何というか、急にそういうことをやるということはたいへん不穏当なことだと私は思いますが、事務総長はそういう点はどうお考えになりますか、そういう事実があるかどうかをお伺いしたい。
#106
○大池事務総長 ただいまお話の点は、この前にも実は御報告申し上げた次第でありますが、前の不当財委に配属されました職員は、委員会の推薦を経まして議長が任命するという形に相なつておりますので、委員会から委員長が代表で從來の方々を御推薦になりまして、俸給等も決定いたして同時に議長が任命をされた臨時職員であります。しかし臨時といいましても不当財委は相当長い間続いておりましたので、不当財委の事務局とも打合せをいたしておつたのでありますが、國会が解散に相なりました関係から不当財委がなくなつてしまいまして、事務的な処理といたしますればなくなつた委員会に臨時の職員がそのまま残るというわけにも参りませんので、解散と同時に從來の職員はその時におやめを願わなければならない形に相なつておりますから、これは解散後新しい議会ができまして引続いて不当財委が設けられましても、從來の人々は一應解職をしてやめてもらいますか、あるいは將來再び採用されるかされないかそれもわかりませんので、またほかに就職をしてしまつた者もありますが、一面引続いて設けられる場合に、新たに人を集めることも容易でないし、委員会の連行の上においても支障を來す場合もあり得ると思いまして、新しい議会になつて不当財委が継続して設けられるか、あるいは全然設けられないかその見定めがつくまで、不当財委の臨時職員であつたものは事務局の方に配置がえをして残つていただいたわけであります。それは前の不当財委の事務局として向うに持つておりました経費等もございまして、すぐその経費でもつて職員を維持することができたのでありますから、引続いておつていただいて新たな議会で、もし不当財委が継続された場合には從來の方々をそのまま採用されるか、あるいはどういうことにされるか、これはその委員会で決定されると思いましたけれども、そういうようにお願をして残つていていただいたわけであります。ところが今回の議会になりまして不当財委は考査特別委員会というものに仕事が拡張されて、継続的な委員会ができましたので、その委員会で從來私どもの方に残つておりました職員をそのまま使つていただけばと、待機しておつたのでありますが、その後委員会で種々御研究の結果、事務局長以下各部長をお願いすることになつて、運用上独立でやられるというように仕事のやり方に変更を來したこともありまして、一部長、二部長、四部長という三人の部長の推薦があつて、それはこの委員会にかけておきめを願つたわけであります。その後その部のもとに配属される方々はまたその部なり、あるいは委員会なりで御研究になることと存じますが、委員長が委員会の推薦として取つておられます関係で、向うの方では委員長の推薦に基いてこれを任命するということになつておりますが、部長のような責任のある方々は一々当委員会へお諮りをいたしておりまして、それ以外の方たについては、その部で御選考になつた方々でありますので、その選考通り任命を願つている次第であります。從つてただいま椎熊委員からお話の十数名首を切られたとおつしやいますのは、その方々はこれは任命する意思がないということを委員長の方からお話を受けまして、それならば任命される人は残つたうちから相当セレクトされて中へ入つて、それ以外の方は私の方の事務局で何も仕事をせずにいつまでも月給を拂つて残しておくわけにも参りませんし、向うで採用する意思がないということでありますので、一應その方方だけをやめていただくことになつたわけでございます。
#107
○椎熊委員 人員が多くてそれらを採用しなくてもいいのですか、あるいは採用しなかつた分はさらにまた補充するというのですか。どつちですか。
#108
○大池事務総長 これからまだだんだんに補充されるんじやないかと思います。
#109
○椎熊委員 そこに私は問題があると思うのです。
#110
○大池事務総長 みな採れれば問題はないのですが、採れるだけをとつてあと残つた方々はいつまでもそのまま置くわけにも参りませんので……
#111
○椎熊委員 私はそれ以上のことは考査委員会で聞きます。
#112
○岡田春夫君 今務総長のお話で、あと不当財委が継続されるものと見て、一應事務局の方に配置替えをして置いておかれたということですね。
#113
○大池事務総長 そうです。
#114
○岡田春夫君 この人たちの側から見ると、そのあとへ同じ性格の委員会ができるものという考え方で、そつちの方へ採用してもらえるものと思つてそのまま待つておつたのに、今急にやめろといつて首を切つてしまうと、実際にこういう状態になつてはどこへ行くという道もないし、できるならばそう悪質な方でもなし、事実やつて來たんだからできるだけひとつあなたの方でも、今までのいきさつを考査委員会の事務局の方にもお話をしていただいて、採用できるようにお話を願いたい。私たちの方もあらためて考査委員会の方へ話をしますから……
#115
○大池事務総長 それは十分お話をいたします。
#116
○林(百)委員 これはわれわれが國会職員法をきめたときもあなたもよく知つていらつしやるが、國会の職員が政治的な考え、あるいは政党の意向によつてその地位を左右されてはいかぬということで、本人の意思がない限り免職もさせない、また本人の意思に反して減給もさせない。そのかわり國会職員は公正に誠実に職務に從うということで、なるべく國会職員の立場というものは政治的な変動によつて左右されないように守ろうということが、われわれの精神であつた。ところが今度の考査委員会に至つては、民自党の人たちがあれを牛耳るようになつて以來、どんどん首を切つている、十五人というような大量馘首ができていることは、われわれは政治的な意図をもつてやつていると解釈せざるを得ない。これは國会職員自身の立場からいつても重要な問題だと思う。だから事務局長並びに委員長の出ている民自党の諸君も、よほど愼重にやつてもらいたいと思う、そうでなかつたら安心して勤めてはいられない。
#117
○神山委員 今林君がごく筋道の通つた話を法理的にしたわけでございますが、私は実そのものの経過からやはり一つの問題があると思う。今事務総長の報告で大体盡されておりますけれども、この運営委員会でも二度くらい問題になつていると思う。大体今事務総長から言われたと同じようなことが運営委員会全体として確認されておつたと思う。その精神は……
#118
○石田(博)委員 事務総長が言われたことは私は承知するが、あなたの解釈とはいろいろ違う。
#119
○神山委員 君とは解釈も違うし、記憶も違うが、それはいいとして、もし考査委員会の職員が問題になつた場合、不当財委の職員が問題になつた場合には、いつも善処するということが前提になつている。これは議録に載つているかどうか知りませんが、それで処置されて來た。それが今林君が述べたような法理論的な前提にも反して馘首されたところに問題がある。從つて、この運営委員会も実際タツチした問題だから、運営委員会としてやはり善処させるようにすることが必要だ、そうでないと運営委員会の良心の問題だと思う。
#120
○石田(博)委員 國会職員全般についての考え方は、党派的に左右されないようにするのは当然です。われわれとしても、もちろんそういう趣旨にはいささかも反対ではない。ただその人の勤惰壯況、あるいはその人が委員会の事務に適当であるかどうかというようなことは、私ども直接委員会に携つていないものが幾ら議論をしたつて証拠も何もないのだし、これはその委員長の権限に属することだから、考査委員会で十分おやりになつたらいいので、私どもはそれ以上のことは申し上げることはできない。
#121
○神山委員 私が特に発言をしたのは、運営委員会でこの人の問題にタツチしたんだから、私としてもまた岡田君にしても、林君にしても、これを言い出したわけだが、その限りにおいて運営委員会がこれを善処させることは一應必要だと思う。さてそれじやこれは考査委員会の問題だというのであれば、またゆつくり考査委員会でやり直しますが、私も考査委員会の理事でありますけれども、この人たちを首切るという話は一ぺんも聞いたことはない。こういう点については、石田君帰つたらよく鍛冶君や、その他と善処するようにして、理事くらいには話をするように言つてもらいたい。それでなければいつまでもこういう問題が出て來て、考査委員会そのものが非常に党派的になつているという一般輿論の非難を受ける。また運営委員会までがそうなんだということも起る。そういうことがあつてはならないということを私は切実に感ずるので言うのである。
#122
○大村委員長 速記をやめて……
    〔速記中止〕
#123
○大村委員長 速記を始めてください。
#124
○林(百)委員 私はここでひとつ提案したい。運営委員会で、この前事務総長の話もあつて、一應考査委員会か何か新しい委員会ができるまではそれぞれ事務を担当しているから國会職員としてとつておきたい。それで新しくああいうものができた場合にはそれを継続させるか、それができない場合には何とかしようということで、運営委員会で諮り事務総長もそういう態度であつたことをわれわれは了承したはずです。ところがなるべく人員を継承するというわれわれの了解があるにもかかわらず、ここに十五名の犠牲者が出たことについては、われわれは運営委員会としての責任上からもこれを看過できないと思う。ですからよく事情を調査した上に、われわれが考査委員長に運営委員会として適当に善処方を申し入れたいと思うから、それを諮つてもらいたい。
#125
○石田(博)委員 私どもはそれには反対です。それは委員長の権限に運営委員会が干渉する前例をつくることになり、運営委員会の権限を逸脱することになりますので、私どもは運営委員会としてはそれに反対です。
#126
○岡田春夫君 石田君は干渉することになるというけれども、その点は再三話が出ているように、その引継ぎの問題はこの前ここで事実問題として懇談会であろうが、何であろうが確認されていることですから、その上に立つてそういう問題をここであらためて再確認して、その通りの方向に議院運営委員会できめようということをもう一度ここで取上げてやつてか行こうという話なので、これは議院運営委員会の権限ばかりでなく、義務だと思うから、そういう意味でこれは当然取上ぐべき問題であると思う。
#127
○石田(博)委員 それは見解の相違だから、その程度にしておきましよう。
#128
○神山委員 見解の相違だということははつきりしましたけれども、最後に一言言つておきたい。石田君の解釈と私の了解とは違うことは明らかになりましたけれども、しかし國会がこれを職員として全員引継いだというその事実の中に、おたがいの解釈の問題と別個の事実が現われていると思う。從つて私はこれ以上石田君と論争する氣はありませんけれども、この事実を運営委員会としては冷静に考えて、委員長の権限に属するという問題でなしに、議院運営委員会としても当然この問題を解決する必要があるんじやないかということを考えておるだけですから、この点についてはこれ以上は申しません。
#129
○椎熊委員 考査委員長にも反省してもらうために警告を與える必要がある。
    〔「採決々々」と呼ぶ者あり〕
#130
○大村委員長 いろいろ御議論もありますが、採決というわけにもゆかぬでしよう。
#131
○中村寅太君 ぼくはいまのお話を聞いていると、これはやはり國会職員の非常に重大な問題であると思う。それからおそらく民自党としてはそういう意図はないだろうとは思いますけれども、國会職員が党畧的なことによつてやめさせられているというような感情を與えることすら非常に困つたことになると思う。これは考査委員長によく事情を聞いて、そうして判断すべきであると思う。先ほど石田君も言われた通り、ここで討論してもはじまらぬから、十五人なら十五人を採用し得なかつたその理由をはつきり聞いて、その上で判断すべきだと思います。
#132
○神山委員 ぼくはもう言う気はなかつたが、今論意がひつくり返つたから言う。ここで問題だと思つた意味は、結局首を切つたのは実際は鍛冶君がやつているにもかかわらず、結果において國会職員でなくなつたということです。つまり事務当局がやつたことになつているのであります。だから問題は別になつている。実際は鍛冶委員長が首を切つているにもかかわらず、首切り浅右ェ門の役は事務総長がやつているかつこうになつているところに問題がある。私が言つたのはここに運営委員会の関與する事実か現われているんじやないかということを言つておるんです。
#133
○林(百)委員 一度考査委員長に來てもらつて、懇談の形でいいから、事情を聞きましよう。
#134
○大村委員長 私は考査委員長をここに呼んで話を聞くということはよく考えなければならぬ。それは考査委員会で聞いたらどうですか。
#135
○岡田春夫君 そういうような話だとこの問題の取扱いがきわめてまずいことになる。
#136
○椎熊委員 不当財委がなくなつて、考査委員会ができない前はどこに権限があるかないかということが、漠然たるものだつたから、議長に責任が行つて議長に責任かあるからここへ諮られて了解を與えたわけだ。それの引続きになつているからやはり離れるわけにはゆかない問題なんです。
#137
○林(百)委員 だから一應どうするかきまりをつけていただきたい、あすの委員会でもう一度やつたら……
#138
○大村委員長 それではいずれまた明日御相談をいたします。
    ―――――――――――――
#139
○大池事務総長 次に今お手元に差上げましたが、これはいつもの例であつて議員さんがおなくなりになりましたときに、死亡手当として歳費の一年分を差上げることになつております。ところがその費目がございませんので、國会の予備費からこれを出すことを御了承を願うという件でございます。亡くなられましたのは大瀬久市さんでございます。
#140
○大村委員長 予備費支出の件は御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#141
○大村委員長 それではそのように決します。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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