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1949/05/13 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第33号
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1949/05/13 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第33号

#1
第005回国会 議院運営委員会 第33号
昭和二十四年五月十三日(金曜日)
    午前十一時三十分開議
 出席委員
   委員長 大村 清一君
   理事 石田 博英君 理事 佐々木秀世君
   理事 山本 猛夫君 理事 椎熊 三郎君
   理事 林  百郎君 理事 坪川 信三君
      大石 武一君    岡西 明貞君
      田中  元君    田渕 光一君
      塚原 俊郎君    福永 一臣君
      福永 健司君    淺沼稻次郎君
      松井 政吉君    園田  直君
      神山 茂夫君    寺本  齋君
      平川 篤雄君    山手 滿男君
 委員外の出席者
        議     長 幣原喜重郎君
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 岡田 春夫君
        議     員 浦口 鉄男君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の員数に関する件
 決議案の取扱いに関する件
 緊急質問の取扱いに関する件
 國会法第五十九條により院の承諾を求める件
    ―――――――――――――
#2
○大村委員長 これより会議を開きます。まず各委員会の理事の員数の件を議題といたします。
#3
○園田委員 これに関連しまして常任委員が決定になりました当時より各党の編成及びその数が相当変更になつておりますので、常任委員の割当はどういうふうになつておるかお伺いしたい。
#4
○林(百)委員 これは新政治協議会ができてそれを何とか入れたいということですか。
#5
○大村委員長 そうです。
#6
○林(百)委員 非常に簡單な考え方ですが、一人ふやして新政治協議会を特に入れるということになると、何かさしつかえがありますか。
#7
○大池事務総長 かりに一人ふやしまして、現在の八人を九人にするということになれば、その一人は当然民自党へ行くべきものを向うへ渡す、そうすると現在民自党が四人で、それ以外が四人で、可否同数になり得るような状態になつております。ところがそれに一名を新政治協議会がとりますと四対五になりまして、理事会では民自党の方が一名少ないということになるわけであります。
#8
○石田(博)委員 それでは十名にして民自党五、その他を五ということにしたらどうですか。
#9
○林(百)委員 石田君の案でいいでしよう。
#10
○大村委員長 新政治協議会から理事を一名加えるにつきましては、民自党も一名増員するということに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○大村委員長 それではそのように決します。
    ―――――――――――――
#12
○大村委員長 次に園田さんから御発議のありました常任委員会等の委員の員数に関する件を議題に供します。
#13
○大池事務総長 ただいま園田さんから御質問がありましたのですが、実は新政治協議会が生れまして、各派の方が一緒になりました結果、從來の割当つております常任委員がみなそのままそちらへ入つて行かれた結果になりますので、各常任委員会の比率上非常に不公平のところが出ておりますから、運営委員会へかけてまたその割当のし直しが必要と相なると思いまして調べてみたのであります。ところが偶然の結果でありますが、常任委員はちようど割当数が新政治協議会の三十二名に対して三十七名の割当があるわけであります。從つて出入りの関係は全然ございません。常任委員会につきましてはこの点は今まで通りで、各委員会の方で過半数の関係で困るというところがあつて入れかえをせざる限り、現状のままで一つもさしつかえない、新政治協議会として余分の委員を持つているという実情はございません。ただ特別委員会の方が少し変更が起り得ると思います。それは新政治協議会は割当だと特別委員会は全部海外、考査、政府支拂、観光、選挙法等も二人の割当がありまして災害地が三人、こういう割当に相なります。そこで海外同胞引揚の方は二人割当があるところを三人になつておりますので、一人余分になつております。考査委員会は二人が二人でそのままでけつこうであります。政府支排は二人割当のところが三人になつております。観光委員会の方は二人のところが三人、選挙法は二人のところが四人、災害地は三人のところが三人でそのままでけつこうであります。從いまして海外の余分の一人はどこへ行くかということになりますと、民主党第九控室の方が三人もらうべきところが二人になつておりますので、そちらの方へほかから一入追加をしていただけば、海外の方はそれで納まるわけであります。考査委員会はそのままになつておりますが、民主党の第九控室の方は三人もらうべきところを現在二人しかございません。その一人はどこから來るかといいますと、農民新党に行つておりました関係から、農民新党は北さんお一人になりましたので、お一人でそれをとることはおかしなことになりますから、これはやはり北さんの分をおやめを願つて、民主党第九控室の方へお返しを願う以外はないと考えております。それから政府支拂の方は新政協議会から一人お出しになつて、民主党第九控室の方へ差上げていただく。観光委員会の一人もやはり民主党の方へお出しを願います。それから選挙法の方は二人多くありますから、一人民主党の第九控室の方へお返しを願いたいと思います。もう一人は公正倶樂部の四人の方へお返しを願う以外はないと思います。そうしてまたお残りになりました、公正倶樂部の方は選挙法の方に一人お入りを願う以外に、ほかは考査委員会の方へ入つてもらうことになります。
#14
○平川委員 これは嚴密にいう氣持はないのですが、ただいまの常任委員の方は全体の数としてはちようどいいでしようけれども、あちらこちらから余りをかき集めた点があるので、たとえば懲罰とかあるいはほかのところがあまり喜ばない決算とかに多く出て、ことに運輸というのが一つしかないというようなことが多く起つております。私どもの方の氣持では委員のことはこのたびは黙つているつもりでおつたんですが、あまり嚴密にやられることになりますと、この点もわれわれは入れかえてもらいたいという氣持が起つて來るのであります。
#15
○林(百)委員 第五國会ももうわずかですから、あまりそこのところを入れたり出したりしないで、この次の臨時國会の再編成までそのまま現状維持ではどうですか。
#16
○石田(博)委員 私は理事だけのことを申し上げておいて、そうして委員の方は自分の方でよけい取つているものは他へやらぬ。ギブ・アンド・テイークでなくて、テイーク・アンド・テイークではしようがないから、利害の対立は第九控室だから、われわれは横から口を出すことはないが、お互いさまに話をおつけになつたらいいと思いますが、現実論としては林君の言う通りだと思いますので、お互いに話合いでやつていただきたい。
#17
○大村委員長 ただいま事務総長から御報告になりました線に沿うて関係各派でお話合いを願いたいと思います。
    ―――――――――――――
#18
○大村委員長 次に決議案の取扱いの件を議題に供します。
#19
○大池事務総長 決議案が今出ておりますのは、身体障害者対策に関する決議案、鈴木仙八君外十九名提出、海陸貨物運賃調整に関する決議案星島二郎君外二十八名提出、水力電源開発に関する決議案神田博君外二十三名提出、この三つの決議案が出ております。
#20
○大村委員長 身体障害者に関する決議案は、本日の本会議に上程することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○大村委員長 それではそのように決します。
    ―――――――――――――
#22
○大池事務総長 次の海陸貨物運賃調整に関する決議案は、提案者は民自党、社会党、民主党の両派だけであります。
#23
○神山委員 それは共産党にも一度相談してください。その上で賛成すべきものは賛成をする。そうすれば今の鈴木仙八君の提案の場合のように大いに賛成します。
#24
○大村委員長 それではこれは相談する意味において明日に譲ります。
    ―――――――――――――
#25
○大池事務総長 次は水力電源開発決議案、これは商工委員会の提案でございます。
#26
○大村委員長 この水力電源開発に関する決議案を本日の会議に上程することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○大村委員長 それではそのように決します。なお提案者等のことは小委員会でいずれ御相談することにいたします。
    ―――――――――――――
#28
○大村委員長 次に緊急質問の取扱いに関する件を議題に供します。
#29
○大池事務総長 緊急質問は各派協同でお話合いがついたということで、ただいま出ておりますのは蚕糸業対策に関する緊急質問、これはこの前から話は出ておつたものであります。社会党、民主党それから國協党側からも出ております。それから配炭公團改組に伴う中小炭鉱危機に関する緊急質問、阿波丸の請求権処理のための日本國政府及び米國政府間の協定等の違憲の疑義についての緊急質問、前の中小炭鉱危機のは今澄勇さん、それから剛田さんから炭鉱ストに関する緊急質問が出ております。この四つであります。
#30
○石田(博)委員 緊急質問の取扱いについては、前会にも再三繰返して議論をされているところなので、特に議案山積している現在、たとえば蚕糸業にしても中小炭鉱の危機の問題にしても、阿波丸請求件の問題にしましても、それぞれ各常任委員会で十分政府の意図を問いただすことができるのであります。今日本会議に会期切迫して議案が殺到している状況のもとにおいて、私どもはかかるものを上程することに対しては、一切同意いたしかねるのであります。
#31
○林(百)委員 議案が山積していると言うが、議案が國家的に見て重要だからわれわれも協力している。しかしこの緊急質問のいずれを見ても、議案とかわらないだけの國家的な非常な重要性がある。参議院では活発な緊急質問がなされ、國民の問いただしたいことが十分問いただされている。この実情をわれわれが見ておる際ですから、衆議院としても特に民自党の諸君が胸襟を開いて、こういうようなだれが考えても重要だと思われるものについては、この質問を許されるように、民自党の諸君に一つ御配慮を願いたいと私どもは思います。
#32
○岡田春夫君 私の方で提出しております炭鉱ストに対しても、この聞石田君から常任委員会でやるべきだというお話があつたので石田君の御説の通りにここで否決せられましたから、常任委員会でやつているんです。ところがこれは石田君もよく聞いてもらいたいのだが、常任委員会でやつておる結果として労働大臣の答弁にきわめて重大ぼる問題があつて、それからまた明日から、炭鉱ストは私どもはあの当時に心配しておつたように、全國ストに入るというようなきわめて重大な段階に入つているだけに、これは國家的に見てもきわめて重大な問題である。しかも新聞で御承知の通りに参議院においては炭鉱ストの緊急質問をしている、それを衆議院においては前回において民自党の諸君の意見で拒否されたのであります。今度はぜひそのような國家的に見ても参議院の取扱いから見ても重要な問題は、ぜひこの際取上ぐべきものであると私は考えるのでありますが、ひとつ民自党の石田君に特に御考慮をわずらわしまして、これをひとつ取上げていただくように考えていただきたい。
#33
○石田(博)委員 すべて出された問題は國家的に重要であるという観点に立たれて議論するのはあたりまえであつて、重要でないものを持出されないことは当然である。それだからといつて緊急質問をしなければならないという理由にはならない。これが一点。それからいま一点は今の炭鉱ストの問題が参議院において緊急質問をされたと言つている。何のために衆議院において同様緊急質問をする必要があるか、すなわち参議院においてなされているものを衆議院において繰返してやる必要はない。それをどちらかで政府の意図が明らかにされればいいのであつて、政府の言明が参議院と衆議院と違う筋合いのものではない。
#34
○岡田春夫君 違う筋合いのものでないということは、それは君の推測だ。
#35
○石田(博)委員 推測ではない。それが当然だ。違うものを求める必要はない。もう一つこの問題は一事不審議の原則に從つてすでに決議されている。(「情勢はかわつているぞ」と呼ぶ者あり)情勢は常に動いているのであつて、そういうことを相手に一々議論はされないから、私はこれには絶対に反対だ。緊急質問に対する考え方が違うから、私どもとしては議案山積している今日においては、かかる種類のものはすべて委員会において十分質疑されるが至当だと考えます。この種の議論はすでに何回も繰返えされておりますから、これ以上お答えする必要はない。
#36
○淺沼委員 私は議論しようという氣はございませんが大体緊急質問に対する扱い方は天災地変に関する項、あるいは緊急やむを得ざるものと認めたもの、こういうぐあいになつているのでありまして、これを基準にして緊急質問をすべきであるか、すべきでないかということが出て來ると思う。これを基準にしてやれば蚕糸業対策、あるいは阿波丸問題というものに対しては議論の余地がないわけではないと思うが、配炭公團の問題、それから炭鉱ストの問題、石田君は一事不審議というけれども、この前はストライキになる傾尚を持つているときに質問せんとしたのでありますが、今度はそうでなく明日からは金炭鉱夫が一せいにストライキをやるということになつているのでありますから、必ずしも一事不審議の原則にあてはまるとは考えない。從つて私はこの際事務当局、議長に伺いたいが、この議院の入口のところに炭鉱ストに関係ある方々がハンガー・ストライキをやつているという新聞を見まして、けさも私ちよつとそこへ立ち寄つて光景を見て参りました。まだほのかに聞くところによりますと、本日午前十一時ちよつと前に退去を警務課から要求しているそうであります。從つて退去させるかさせないかわかりませんが、議長に伺いたいことは院内のことにつきましての警察権は議長が持つておられるのでありまして、議長は警務課を通して退去の命令を出しているかどうか、こういうことを伺つておきたいのであります。かりに退去の命令が出る。あるいは退去されれば街頭に放り出される。そうなれば交通妨害の問題が起きて警察問題が起る。こういうような現実の問題を前にしてこれだけのことを考えても、かりに炭鉱ストということがいけなければ、院内の治安に関する件について緊急質問ができないわけでもないのでありますから、そういうような緊急質問をやることはできると思う。それでもまだ石田君はこういう現実が目前にあるにかかわらず緊急質問を許さないという態度であるんでしようか。
#37
○石田(博)委員 私は衆議院の特に本会議における緊急質問の権威というものを確立しておかなければならぬということが一点、今までの運営では緊急質問がいつも軽々に取扱われている。もとよりそのときどきの情勢において判断をして行くならば、それぞれの意味においてあるいはそれぞれの範囲において重大なる意義を持つているということは当然である。しかしそれを一々取上げて行つて緊急質問が濫発せられる結果は、緊急質問の権威を失わしめることになり、また緊急質問の迫力を失わせることになる。從つて私どもは緊急質問というものは眞に天下の耳目を衝動せしめるくらいの事件に限らるべぎものだと思う。そうして一たび緊急質問が行われた場合は、文字通りそれに全議員の耳目が集中せられてやられなければならぬ。賛成する者も反対する者も立場の相違はあるが、一切そこに集中せられるというような事柄に限らるべきものだと私どもは考えておる。そういうことが第一点。
 第二点は議院の運営というものは常任委員会中心に運営せられるのが新國会法の根本的な建前である。この問題がただ重要であるという理由をもつて委員会でしないで本会議でしなければならぬという、その意味が私どもにはどうしても通じない。(発言する者あり)まだ発言中です。
 それから今一点は議案が山積し会期が切迫している。(「それはだれの責任だ。政府がしたんだろう〕)それは法律が院に提出せられた以上は院のわれわれの共同の責任だ。またこれを審議しなければならぬ。たれの責任も何もない、われわれとしては何と言われようと今日の段階において、この緊急質問を承認する意志はない、同時にわれわれとしましては何と言われようとも今日までの運営委員会における緊急質問の取扱い方についての考え方をかえる意思はありません。
#38
○淺沼委員 そこでもう一ぺん石田さんに念を押しますが、蚕糸業とかあるいは阿波丸問題についても、これはわくへはめて見れば議論が出て來ると思う。しかし現実にストライキは明日から始つて行く。四十万近くの炭鉱夫がストライキをする、そういうような傾向が現われている。しかしこのことは増産計画の四千二百万トンと非常に関係を持つ。なおまた現実には衆議院の門前にハンガーストライキをやつている者がある。これでもあなたは現実性がないといいますか。これでもなお緊急性がないといいますか。
#39
○石田(博)委員 私は緊急性がない、現実性がないということを議論の根拠として申し上げているのではない。そういう緊急性があり切迫したものがあるならば、院の本來の運営の建前は常任委員会中心にやるのが原則だ。それで十分おやりになる機会もある。そしてまた発言権も確保されている。それをことさらに本会議でやらなければならないというその理由が私には納得できないと言うんだ。
#40
○神山委員 さつきから石田君は相当暴言を吐いておられるように思う。この問題について君があくまでむり押しをするなら残念ながらわれわれも大いに考えなければならぬ。ここで君たちが考え直して党に帰つて諮るというならお互いに胸襟を開いて語り合うにやぶさかではない。その態度で君が押すなら押せ。やるなら、やつて見たまえ。
#41
○石田(博)委員 私たちは院の運営については党から責任と権限を委託されて來ている。その責任において私どもはこの院の運営上、現在の段階において特に新しい國会法の建前において、この種の緊急質問は常任委員会でなすが適当と考える。そのわれわれの主張を何と言われようが、あるいはやすつぽい議論と表現せられようがそれは諸君の自由だ。
#42
○淺沼委員 私は議長の答弁を聞いていないですが、院内治安の問題で、あそこのハン・ストの撤去の問題は議長が指令を出して警務課が動いているのかどうか、それを承りたい。
#43
○幣原議長 その事実のことは私よく知りませんが、事務総長が知つておると思います。
#44
○大池事務総長 議長、副議長がおりませんときには、事務総長がやはり議長の職務を行わなければなりません。從いまして私から御答弁申し上げます。昨日からハンガー・ストライキが、衆議院の門前においてやられていることを聞いたのであります。ハンガー・ストライキは、これが初めての問題ではございません。この前すでに、ここの前の建物の上でハン・ストがあつたときに当委員会で問題になりまして、ああいうことをさせておいてはいかぬじやないか、なぜ衆議院としてあれを適当に処理しないかというお話があつたのであります。その際には構外におつたので手のつけようがなかつたのでありますが、それが下りて來まして院の構内の方へは、入つて参りませんが、あの土手の上に同じようなことをしたためにそういう問題が起りまして、至急にその人にそういうことをしないようにという当委員会のお話がありまして、そういう手続をとつてそのときは終つたのであります。今回も昨日おそくそういうことのあることが発見されまして、さつそく警務課の方におきましては從來の当委員会の申合せに從いまして至急に立ち去つてもらいたいということをその責任者に勧告したのであります。ところが責任者の方はもう夜遅くてどうにもならぬという情勢であります。そこで夜中にそこをどかすということも困難でありますし、そのときに当事者と話合いをしまして、今朝の八時には必ず立ちのいてもらいたい。八時になつたら立ちのこうという話合いで八時まで待つことにしたのであります。当時議長、副議長もお帰りのあとでございますので、両者話合いが済んだなら、夜中に追い出す理由も別になかろうということで、八時までお待ちをしたのであります。約束の時間が來ましたので、立ちのいてもらうようにお話をさらにいたしに参つたのでありますが、当時は雨がさんさんと降つておりまして、現にテントの中におるのでありますから、それをこららの方でその雨の中を約束の時間が來たからといつて、テントをはずして追い出すことは人道問題にもなりますし、九名くらいの人がおるということでありましたが、雨のやむのを待つて退去してもらうことが適当であろうということで、雨のやむのを待つておつたのであります。ところが午前十一時ごろほとんど雨がやみまして天氣になりましたので、その責任者に約束の時間も過ぎたし、早く立ちのいてもらいたいとさらに交渉をいたしました。しかしそのときには責任者がただいまGHQの司令部の方に交渉に行つているから、帰つて來るまでちよつと待つてくれということで待つておつたのが、先ほどまでの情勢でございます。その後帰つて参りまして相談をしたのかどうしたのか、そこまではわかりません。それが実情でございます。
#45
○淺沼委員 取扱いのことについては議論がありますが、そのことはあとへとつておきまして、それをこれからは議長は知らぬというわけには参らぬと思う。今までは事務総長が議長の職務を代行しておられた。私としてはこれはやむを得ぬと思います。そこで私はこういうように事態がはつきりして來た今では、登院をされた議長がこれを知らないということはあり得べからざることである。議長が裏門からお入りになれば別ですが、表門から入つて見れば、当然氣がつくことで、事態が何か起きている。從つて議長が持つている警察権によつて、これをどう処理するか、命ぜられてしかるべきであると思うのであります。今までは詳細の報告を受取つておらないから知らないということもやむを得ないが、そこで議長に伺いたいのは、こういう事態が起きていることは、もとをただせば、いわば爭議の問題が中心になつて起きているということに氣がつかなければならない。從つてこれから退却させることも一つの行き方だが、やはり根本を話して納得させなければ、ただ出て行けと言つてもそこにむりが起る。そこで議長の立場からこの緊急質問の取扱いについて、どういようなお考えを持つているかこの際伺つておきたい。さらに議長に御質問申し上げます。議長は自分の持つている警察権は警察権だと言はれるならば、われわれは今後の議事運営について、大いに考えなければならぬからそういう点についてもお伺いしてみたいと思う。
#46
○幣原議長 緊急質問の問題は別問題です。この問題は今ここで議している。ハン・ストの問題は今お出しになつても、聞いて見れば今のようなわけで、本人の納得を得るためにいろいろ手段を盡しておつたことはまず明瞭であろうと思う。それが何で一体不法なんですか。
#47
○淺沼委員 不法とは言いません。
#48
○林(百)委員 これは実はこの前の反共法案制定の場合にハン・ストをやつたとき、私は事務総長の所に行つて、一つの公党に対してこういう侮辱行為を國会のわれわれの面前でやらせることはよろしくないと言つて、納得の上で帰つてもらつた。今度の炭鉱問題は炭鉱從業者たちがあすの飯が食えない。自分の職場をつぶされてしまうということに対して、國会で何とかしてもらいたい、一つの党とか何とか言う問題ではない。ところがそれに対する緊急質問すら許されぬということになつたら、彼らは納得して去らないと思う。納得して去らないということになると、ここにいろいろの不幸な事態が起きると思う。國会の権威のためにもそういうことは好ましくない。緊急質問を許して國会でもその要望を許して緊急質問をやつているから、この際君らも穏やかに去れということになれば無事に納まる。その問題は個人的の問題でなくなる。四十万全日本の炭鉱労働者があすからストライキをやるという重大な問題だから、当然國会としてもやるべきだと思う。
#49
○岡田春夫君 さつきからの石田君のお話だと、この前の炭鉱ストライキの問題に対しても、実は石田君がおられなくなつてから私の問題の採決に入つたので、この前の佐々木君の御意見と大分違う。今度の緊急質問は私の問題ばかりでなく、社会党から出された問題につきましても、佐々木君は何かうまい表現をされたが、院の耳目を集中するような問題に限定するんだというお話ですが、炭鉱ストの問題なんかにしてもあなたのお考えとしては、院の耳目を集中させないような問題であるという御判断によつて、あなたはきつと取上げない、こういうような意見だろうと思うのであるが、これはこの前佐々木君のこの問題に関する見解として、同じ民自党の中でも問題はきわめて重大であるから、この点は認めるが議事の運営上これは取上げられないから、了解をしてもらいたいという意見だつた。民自党内部においても大分意見の相違がある。特に院の耳目を集中するほどの問題でないというのは、おそらく石田君御自身の個人的の意見として言つておられるのだろうと思う。そういう点はもう少し考えてもらいたい。もう一つは常任委員会の方で取上げてもらいたいという御意見であるから、われわれとしては常任委員会で炭鉱ストの問題も取上げている。取上げてもなおかつこの問題が時局の観点において、非常に重大であるからこそ、この問題を取上げようとしている。だからこの点は十分お考えを願つて、ここで民自党としてはこれを取上げるようにやつてもらいたいと思う。
#50
○神山委員 大分論議が盡されましたから、私はもう論議はいたしませんが、先ほど議長の淺沼君に対する回答は私は非常に不満だ。議長自身がこの問題を二つに切離して、一方は自己の警察権の問題としてどうするとは言われておらないで、処理するという腹だけ見せている。一方この緊急態に対しての民自党そのものの働きについての発言は避けている。從つて議長をとやかくいうのではないが、この問題は炭鉱ストに関連して起つている。さらに労働者諸君の方にすれば、緊急質問をさせようと思つてあそこに座つているのではない。そうでなくて飯が食えない。中小石炭が全部崩壊する。こういうような重大な事態があるから、あそこに自分のからだを張つてせんべいを食べてお願いしている。この重大な事態をどうして君たち、君たちで悪ければ石田君が、この四百六十六名の議院の一人残らずがこの眞劍な問題について考慮してやらなければならないという重大な問題を、なぜそうは思わないのか、先ほど事務総長の報告の中に例として、この前もハンストがあつたという話だ。これは林君が正しく論じておりますように、わが共産党の方から言えば、新憲法によつて國内法規にも保障されております公党に対して、掃共法等をぶち下げることは、これは司法処分の対象にもなる。そういう行為をする者に対して議員がああいう態度をとつたことは当然だと思う。ところが今の石炭の問題は文字通り生活に基いて、自分が食えないばかりでなく、中小炭鉱の全部の崩壊を憂いているという労働者の氣持をよく考えて、ここでさつぱりともう論議が盡くされたのだから、なおやるなら幾らやつてもよろしいが、もう論議が盡くされてあなた方の立場もはつきりしているんだから、どうだ君たちもうさつぱりとここでさつきの四つの緊急質問をやらせる。すなわち蚕糸業対策の問題、これは國協党の側から吉川さんが出してわれわれも賛成し、あなた方も賛成している。日本の運命に関する重大な問題だ。それから二つの石炭関係の問題。それから阿波丸の問題。この三つだけはみな含めてさつぱりとやらしたらどうか。
#51
○園田委員 四つの緊急質問はきわめて重大緊急のものであるから、私はこの緊急質問を許可せよという意見を主張いたします。特に蚕糸業対策の緊急質問は、國民協同党、社会党から提案され、協議の結果緊急性あるものと認めて、各派協同で提案された緊急質問であるし、ほかの二つの炭鉱ストの問題。それから阿波丸の問題もきわめて重要な問題であります。從つてこれが緊急性があるかないかということは、見解の相違であつてそれは論議はしませんが、それ以上にほかの方が触れられない点で申し上げたいことは、議会の運営についてであります。少くとも運営委員という者が議会の運営の全般の責任を持つていると思う。その中でも特に與党である絶対多数党である民自党というものは、議会運営の根本でなければならぬ。その與党が今まで各野党が協力に協力を重ねて、しかも法案が山積され会期は切迫したる今日において、最も責任を感じ最も議会を円満に運営されるのが民主自由党の運営委員の責任でなければならぬと思う。その根本である運営委員が議論の余地はないとか、もう聞く必要はないとかいうような言辞を弄することは、はなはだ遺憾であります。從つてあなた方がさような運営方法をやられるならば、われわれ野党としても、この際断固としてとるべき態度を考えなければならぬと思う。
#52
○坪川委員 各派にお願いしたいのですが、一應民自党側の石田君の主張されている点も了解します。野党側の主張されることもことの重大性、緊急性はこれを一應認めます。從いましてもうこの案を出された党に対してお願いしたいことは本日労働法規その他重要案が上つて参つておりますから、時間的の余裕はかなり窮迫していると思いますので、明日の運営委員会においてこれは決定し、本日は保留するということにお願いできないものでしようか。
#53
○松井(政)委員 今坪川君の意見でありますけれども、石炭関係の問題については明日というようなことには私は賛成できかねる。それはどういうわけかというと、やはり今の炭鉱ストが單に賃金値上という問題以外の問題が入つていることは事実であります。今度の公團法の問題をめぐつても要するに北海道でも四・三、東部は常磐地域が五十一・四、中部が六十二・三九州ですら十八・八%の影響をこうむる。それに関連するところだけがあるいは失業しなければならない中小炭鉱の崩壊によつて起る失業者は八万八千の数字になつている。これは生産に対する大きな影響がある。單に賃金を値上げするとかということと別の意味における政治ストとは違つた、そういう中小炭鉱の経営者から労務者に至るまで大きな影響をこうむるものであります。このためにこの公團をめぐり、あるいは石炭の生産をめぐつて中小炭鉱自体を救わなければ労働者の生活に影響があるという大きな意味が含まれております。それで議院の正門前でもハン・ストが起つている。從つて配炭公團改組の問題に伴うこととこのハン・ストの問題とは切つても切れない関係がある。そういう事態が起つているのに緊急性がない。重要性は認めるが緊急性は認めないから石田君のことを延ばそうという、御意見に対しては私は賛成いたしがたい。これを本日やるが、それとも重要性その他は認めるけれども、むちやくちやにはやれぬということならばやらぬでもよろしいが、そういう観点に立つて明瞭に石炭の問題だけはきよう解決してもらいたい。
#54
○坪川委員 一應各党の意見も表明されましたのでこの際休憩を願いたい。
#55
○林(百)委員 これは先ほどから本日は議事が非常に多いとかいろいろのことを民自党の諸君も言われ、坪川君も言われておりますが國会運営の上からいつても非常に重要な問題だと思う。われわれはこうした緊急質問は将來ぜんぜん民自党の諸君から許されないということになると國会の権威のためにもはつきりさせなければならぬ。これは時間の問題ではないと思う。だからわれわれはわれわれの立場をここではつきりさせたいと思うから、一應議事を打切つてわれわれに相談をさせてもらいたい。
#56
○大村委員長 御意見は大体盡きたと思いますから速記をやめて御懇談を願つたら……。
#57
○林(百)委員 ちよつと打切つて両方で相談してからいたしましよう。
#58
○坪川委員 休憩をしたらどうですか。
#59
○大村委員長 ちよつとこの問題について申し上げます。だんだん御意見もございましたが、委員長としてちよつと御相談申し上げたい。本日は先ほどからお話もありましたように日程も相当多いようであります。ことに昨日の運営委員会におきまして労働法令が本日上りましたならば、これで本会議を特に開こうということで、本日の本会議も開かれることになつております。そこで今日はまず法案を上げていただきまして、次に決議案、繋急質問というような順序で、そういう了解のもとにやつていただけば議事の円滑化がはかられるんじやなかろうかと思いますから、その辺もひとつお考えの上でなお御相談を願います。
 それではこれで休憩いたします。
    午後零時三十分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三十七分開議
#60
○大村委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。
#61
○石田(博)委員 緊急質問の取扱いにつきまして、與意、野党の間に意見の対立が起つてただいま休憩願つて、両者それぞれ協議を行いかつともに交渉を重ねて参りました結果、妥協点がついて参りましたので、その点をここでお諮りを願いまして、御決定を願いたいと思うのであります。
 まず私どもの方といたしまして、なぜ私どもがこのたびの緊急質問の取扱いにつきまして、非常に厳重な態度をとつているかという意図を申し上げて御了解をいただきたいと思うのであります。もとより議会の運営はこれを円満にやつて参りたいという趣旨におきましては、人後に落ちないのでありますけれども、私どもは今回の國会開会にあたりまして、絶対多数を掌握して運営の責任を担当して参りますときにあたつて、逐次旧弊を除去して参りたいと考えているのでありますが、少くとも今國会中に私どもといたしましては二つ、三つのいい慣例を残して参つたと考えているのであります。その慣例の題一は時間を励行するということであります。これは各位の御努力によりまして前回の國会とは全然おもむきをことにした、運営の方法になつているのであります。次は從來非常に濫発される氣味がありましたところの緊急質問の取扱いを從來の考え方を改めまして、眞に権威のあらしめるものにして行き、同時に国会の運営を現在の國会法の精神に基いて常任委員会を中心に運営をして行くということ。第三点は発言の取扱いにつきましてみだりに小会派の二人とか、四人、五人の代表にも同様の発言の機会を與えるという議院全体として、不公平な取扱いになるようなことを避けて交渉團体制の確立へ向つて進んで参りたい。こういう考え方を持つて進んで來ておつたのであります。ただいまの緊急質問の取扱いにつきましては、種々折衝しておりまする過程において、野党の代表の諸君におかれて私どもの考えておりますこの原則について御賛同を得、御協力を得るというお言葉がありましたので、私どもといたしましては、今後各派とも協力して、なるべく円満にやつて行くという建前のもとに炭鉱ストに関する緊急質問問題は明日に迫つているきわめて重大なかつ緊急なものと認めまして、これを本日上程方を承認する。また中小炭鉱に関連する社会党の方から提出せられております緊急質問も同様の意味におきまして特に今回の炭鉱のストライキがその主なる原因をそこに発しているという建前におきまして、これも本日おやりを願つてさしつかえないと考えます。但し両方とも時間は十分以内、それから第三点は残された二件につきましては私ども今國会が会期切迫しておりまして、かつ重要なる法律案が山積しております状況にありますので、法案の審議の見通しがつきました時期におきまして、できるだけすみやかにこれをやらせるということに私どもの話合いがつきましたので、これをお諮りいたしたいと思うのであります。その協定をいたしまする裏にいろいろお約束をいたしたのでありますが、それらをこの公の席上で申し上げるのもいかがかと存じまするので、これはこの際省きますが前回も同様のお約束をいたしました。それがはつきりと守られているという現状を相互に信頼いたしまして、それをこの際具体的には申し上げないで、今申し上げた條項について御賛同を得たいと考えるのであります。
#62
○園田委員 われわれは健全なる野党として良心と熱意をもつて議会の運営に協力して來ましたが、今後とも時期切迫したる今日において野党として協力を惜むものではありません。ただこの際野党各派を代表して一言民主自由党の運営委員の方々に御要望申し上げたいことは、少くとも絶対多数を持たれた民主自由党は時期切迫した今日、議事運営の責任の大半は與党であり、政局担当の民主自由党が持つものであり、議事運営の円満をはかるのは民主自由党の責任であるということを自覚されて、少くとも多数の力によつて野党の協力的態度を破壊されないように要望して賛成をいたします。
#63
○大村委員長 ただいま石田君から発言のありました緊急質問の取扱い方に関する件は、石田君の発言通りで御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○大村委員長 それではそのようにいたします。
#65
○浦口鉄男君 これは小会派としてでありますが、緊急質問は、もちろん先ほど石田君が言われたように重大なものであるということで、議員の常識もつて提出されるわけでありますが、この場合にはいわゆる会派の交渉團体ということにとらわれないで、質問の内容によつて取上げられるということが当然だと思いますが、その点を一應御確認を願いたいと思います。
#66
○大村委員長 ただいまの浦口君の御発言を了承するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○大村委員長 それではそのように決しました。
    ―――――――――――――
#68
○大村委員長 次に裁判官彈劾法の改正に関する件でございますが、これは先般案件を各派にお持ち帰りになりまして御研究中でございますが、なお結論を得られていない会派におかれましては、なるべく早くおまとめを願いまして明日の運営委員会でも御協議を申し上げたいと思います。これはきようはもう時間がありませんから、明日の運営委員会で御相談をいたします。
    ―――――――――――――
#69
○大池事務総長 ただいま御承知の大藏省設置法案が提出されて大藏委員会で審議中でありますが、その後関係方面の勧告と申しますか、指令と申しますか。國税廳というものを設置して大藏省と別の仕事をやるようなことになつた関係から、政府の方でその勧告に基いて修正をしなければならない。從いまして政府から國税廳としての仕事の範囲と、從來の大藏省としての仕事の範囲を画然と区別しました修正案が出て参つたのであります。この修正案をただいまの本会議において國会法の第五十九條ですでに議題になつたものを政府側で修正する場合には、國会の承諾が必要でありますから、その承諾をお願い申し上げまして、至急に大藏委員会に付託をいたしたいと考えております。その御承諾方の御了承を願つて、もしそれができまするならばごく簡單でありますから、本日の本会議にかけて御承認を得まして、大藏委員会に付託をいたしたいと思つております。
#70
○林(百)委員 商工省設置法等の修正はみな議員提出の形で修正が出ております。そうすると國会の承認がいらないからだと思いますが……。
#71
○大池事務総長 これは勧告が政府の方へ來たものですから……。
#72
○林(百)委員 これと違うものだつてみな勧告は向うから來ますが、これだけをなぜ大藏省で出すんですか。
#73
○大池事務総長 それは今申し上げた通り政府の方へ勧告がありましたから、政府としては責任上この修正案を出さなければならぬことになつたのであります。御了承を願います。
#74
○大村委員長 大藏省設置法案中の修正の件は御異議ございませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○大村委員長 それではそのように決しました。
 本日の運営委員会はこれにて散会いたします。
    午後一時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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