くにさくロゴ
1949/05/26 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第45号
姉妹サイト
 
1949/05/26 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第45号

#1
第005回国会 議院運営委員会 第45号
昭和二十四年五月二十六日(木曜日)
    午後一時三十七分開議
 出席委員
   委員長 大村 清一君
   理事 石田 博英君 理事 今村 忠助君
   理事 佐々木秀世君 理事 山本 猛夫君
   理事 土井 直作君 理事 椎熊 三郎君
   理事 林  百郎君 理事 平川 篤雄君
      大石 武一君    岡西 明貞君
      倉石 忠雄君    福永 一臣君
      福永 健司君    松井 政吉君
      園田  直君    土橋 一吉君
      寺本  齋君    金子與重郎君
 委員外の出席者
        議     長 幣原喜重郎君
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 岡田 春夫君
        議     員 浦口 鉄男君
        事 務 總 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 中央更生保護委員会の委員の任命につき同意を
 求めるの件
 檢察官適格審査委員会委員の予備委員の選出に
 関する件
 閉会中の委員会の審査に関する件
 委員派遣承認申請に関する件
 懲罰動議の取扱いに関する件
    ―――――――――――――
#2
○大村委員長 これより本日の運営委員会を開会いたします。
 まず明日以降本会議をどのように開きますか。これを議題といたします。
#3
○石田(博)委員 参議院側からの回付案も逐次参つておるようでありますが、会期が延長されまして、それに対する各党の態度も愼重に決定しなければならぬと思います。しかしいつまでも無期限に延ばしておくこともできませんから、日を限つて、その日まで各党の態度を決定してもらうようにしていただきたいと思います。從つて各党の態度が決定せられるまでは、本会議を開きましても議題がないようでありますから、そのような運行にしてもらいたいと思います。そうして参議院から回付された議案に対する各党の態度は、遅くとも二十九日まで決定していただくようにとりきめたいと思います。結局三十一日の朝までに各党の態度は待つたなしに決定していただくようにお願いいたします。
#4
○平川委員 回付案がそれまでうまく入つて來ますか。
#5
○石田(博)委員 なお参議院の方で急速に議案を処理して、一切のものがそれより早くまわつて來るということであれば、そのときはまた別ですが、しかし件数その他から勘案してその辺に押えておけば適当だろうと思います。
#6
○平川委員 今のは二十九日に本会議を開けるようにというのですか。
#7
○石田(博)委員 遅くとも二十九日、どんなに遅くとも三十日に本会議を開いて、すべての議案が処理できるようにという意味です。
#8
○岡田春夫君 石田君の御意見われわれも賛成ですが、参議院から二十九日まで審議をやり得るような回付があるという前提に立つてですか。
#9
○石田(博)委員 もちろん來ないものについては態度は決定できませんが……。
#10
○土橋委員 石田さんにお尋ねいたします。今まで來たものは議事日程に上つておりますからわかりますが、あなたの方の見込みで、二十九日までに態度を決定するように、十分審議を願つたものを向うから回付される見込みがあるかどうか、これが第一点と、そうして二十九日までに態度を決定するのでありますが、会期は三十、三十一日の両日しかないわけでありますから、これ以上会期を延長しないでも衆議院としてやつて行けるという見込みで二十九日で切られて、これ以上の会期延長は政府から御要請があろうと、参議院から御要求があろうとあなたの方は一應これで会期を終了せしめるという見通しで決定しておられるかどうか、伺つておきたいと思います。
#11
○石田(博)委員 第一点の参議院の議事進行の見込みですが、私どもの見込みといたしましては、参議院自身がこのたびの会期延長の責任の所在をみずから確認せられて、六日間ということを向うから決定せられておる事態を考えまするときに、私どもは当然参議院が、その責任と義務において法案の審議を終了して回付せられるものと確信いたしております。從つてわれわれといたしましても、もとよりそういう目的を通成するように参議院側に対し申入れもし、いろいろ工作するつもりであります。第二点ははたして三十、三十一日の両日だけで回付せられる議案を全部審議し得る見込みをもつておるかどうかという意見でありますが、その点は私たちといたしましては、現在まで参議院より回付せられて参つた議案については、土橋君もおつしやつた通り私どももわかりますが、他の議案の修正の内容、あるいはわれわれはそれに対してどういう態度に出るか、現在のところ断定できないところにあると思うのであります。從つてその処理、その審議についての会期の問題、あるいは処理方法等は三十日になつてみないと、態度は決定できないと思うのであります。もとより会期を六日ときめられたのでありますから、われわれはその期間中に全力を上げて努力をしようと思つておりますが、その最終的結論は三十日になつてみなければ今から予断できないと考えます。
#12
○土橋委員 もう一点確かめておきたいのは、三十、三十一日で一應できる見込みでこういう話になつております。ところが参議院方面の今日までわかつたものについては、これは問題ない。わからない事項についても見通しは二十九日まで大体行くであろう。参議院のきのうの話では、四派の能度は一週間程度でどうにかやつて行けるという話でありますので、私はきのうの話をむし返しするわけでありませんが、できれば参議院の議院運営委員長、あるいは議長がお見えになつて何かお話くだされば、その内容はよくわかるたろうと思います。その内容をお話にならないで採決になつたので、その点を確かめたいのです。そうでないとこちらだけの見通しでは、また延期というような問題が出て來る。そういう点だけ私の方は懸念いたしておるわけであります。もう最終的に一週間延ばしたので、これ以上の延期は私の方は反対です。
#13
○石田(博)委員 参議院の状況については土橋君も御承知だろうと思いますが、今のところ六日という会期を考えて、それについて申合せをして、その指導権をとつておる四派の意向は、非常に強く六日間で審議を終了し得る見込みになつておる。昨日も私が御説明申し上げました通り、六日間という期間は法案審議に要すべきところに重点を置いておる。その以外に参議院自身のためということも含まれておるので、法案審議はもつと早くできると思います。現在まで得た情報はかなり好轉しておるという空氣にもあるわけであります。そこで私どもの見込みとして、二十九日に各派の態度を決定せられるようなぐあいに議案が回付せられるものと考えております。しかしそれについて生ずる事態については、衆議院として責任を負える段階のものでありませんし、責任を負つた返辞をし得る状態でないが、私はそうなり得る見込みを持つております。
#14
○大村委員長 今後の本会議の開催方針については、石田君の御提議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○大村委員長 それではそのように決します。
    ―――――――――――――
#16
○大村委員長 次に中央更生保護委員会の委員の任命について同意を求むる件について御協議を願います。
#17
○大池事務總長 私から御説明申し上げます。一昨日の当委員会におきましてすでに御説明を申し上げて、中央更生保護委員会の委員に、政府としては戸田貞三さん、池田確二さん、原泰一さんの三名の任命について同意を求められておるわけでありまして、その履歴並びに書いたものをお手元に差上げております。從つて各党でこれに対して同意するかしないかという点について、三十日の本会議までに態度を決定していただきまして、本会議に同意の件を上程して議決をお願いいたしたいと思つております。
 なおついでに御願いいたしたいと思いますのは、検察廳法の第二十三條に基きまして、検察官適格審査会の委員が選ばれるわけであります。それは四名でありまして、本院の議員としては民自党の松木弘さん、柳澤義男さん、民主党の吉田安さんの四名が二月十九日に選ばれたわけであります。ところが今度はそれに対する予備員を選ぶことになつたのであります。予備員は正員に対して一名ずつということになつておりますから、四人の予備員を選ぶことになります。從つて今日の現状におきましてこの四人を割当てますと、民自党が二、社会党が一、民主党の第九が一、こういう割当に相なるわけであります。この予備員は予備員の職務執行の順序をきめましてやるわけでございませんで、その党の予備員になるというわけでありますから、その人が欠けた場合には当然そのかわりの予備員がその職務を法律上はとることになつております。どうぞその意味でお願いいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#18
○大村委員長 次に閉会中の委員会審査に関する件を議題といたします。
#19
○大池事務總長 実は閉会中の審査の点がございまして、いろいろ申し込んで來ておるわけでありますが、委員会の審査と申しましても、ただいまあらかじめ御確認を願いたいと思いますのは、閉会中各委員会が審査のため議員を派遣したいという問題が当然起つて來るわけであります。それを三十、三十一日の二日で、しかも多数の回付案を控えておつて御議論になつて、それが決定いたしませんと派遣できませんので、この際御決定願いたいと思うわけであります。これはこの前國会法が施行されてからしばしば問題になり、当委員会でいろいろ御議論がございまして、各常任委員会が継続審査事項をたくさんに持つて全面的に活躍することになると、閉会と開会との区別がなくなつて政府の行政事務に非常な支障を來す点も考えなければならぬ。一方において國会法上與えられた継続審査を無視するわけにもいかぬ。こういう点をいかに調整するかという点が重大問題になりまして、当時石田一松さんから委員派遣は開会中に限つて、議案のないところは絶対やらせるなという強い御議論もありました。またそれでは行き過ぎではないかという御議論もありまして、浅沼さんが折衷的な案を出して、こういう程度でやるのが一番穏当ではないかというので、昨年の議院運営委員会において決定になりまして、その方針でやつておるのであります。その方針を御報告申し上げまして、それでよければ今回もそれでやつて、もしこれが適当でないというなら、また御議論によつて御決定のし直しを願わなければならぬのであります。その御決定は閉会中の委員会の開会日数は十日以内とする。但し法規によつて閉会中もなお開く決議のある委員会はこの限りでない。この但書をつけましたのは、たとえば今度の問題で言いますと、水産委員会におきまして議案を持つておつて、どうしても次の会期までやらなければならぬというような、特殊の議案のために十日ではどうしてもやれないという問題がある、もともと閉会中の継続審査は議案があります。そういうものとあるいは選挙法委員会、もしくは不当財産のかわりの考査委員会は当然決議によつて開き得るから問題はありません、そういう特殊のもの以外の國政調査に類するものは十日以上でやつてもらいたい、從つて閉会中の委員派遣及び日数は十日以内、一人一回、これはあつちに十日、こつちに十日ということをしないで、その委員会として全部で十日であつて、一人一回に限る。ですからその用件によつては十日まで使わないという意味であります。それから第三番目は、こういうふうにして全面的に國政調査、その他で出られる場合には、定足数が足りなくて開会不可能になつては困るから、出席可能の委員を選任して調査に当られたい。この三項目をこの前の委員会で御決定願つたのであります。從つて第五國会におきましても一應おとめになつた線を再確認願えれば、その線によつて適当に処理いたしたいと考えております。そうしてなおこれにつけ足して御決議願いましたのは閉会中に委員会を開きますときに、法案その他の場合でやむを得ず速記を用いなければならないものはしかたございませんが、そうでないものはできるだけ懇談の形でお進めを願いたい。速記を省き得るだけ省いていただきたいというのが中心問題になつている次第であります。その点ひとつ御了承願いたいと思います。何かこれについて特別の修正をしなければならぬというような御意見があれは承つて、そうでなければ一應決定されましたこの方針に基いて事務局で処理いたしたいと思います。
#20
○土井委員 先ほどプリントになつて出て來ております閉会中における調査委員の派遣は具体的に各委員会から出て來ておりますか。
#21
○大池事務總長 今出て來ております分だけを中間的に御報告申しあげますれば、法務委員会からは三人を七口間という御要求があります。それから労働委員会からは十五人が三方面にわたつて十日間、建設委員会からは四方面にわたつて二十人が十日間、図書館運営委員会は十人が七日、これがただいま手元に來たものでありますが、また各委員会からも同じように來ると思いますから、それも合せまして、具体的にはまとまつたところでその場合に御決定をお願いいたしたいと思います。
#22
○大村委員長 それでは念のために御相談申し上げておきます。閉会中の審査にいずれ当委員会に申し入れがありましようから、これは追つてさらに御協議を申し上げますが、本日は閉会中の委員会の審査の日について先に事務総長から説明されました三條項について、御異議がなければ再確認を願つておいた方が便宜だろうと思います。この点だけをお願いいたします。再確認に御異議ありませんか。
#23
○石田(博)委員 ちよつとそのことに関連して……。先ほど三條項を決定された心構えについて総長から御説明があつたのでありますが、私どもの了解しておるところでは、その以外にもう一つの精神があります。もちろん各委員会が独自の見解において視察しなければならぬ必要を認めてやられるのであつて、その必要性についてはとやかく言うわけでありませんが、いかにも議員がぶんどり旅行に類似したことをやるようなきらいのあることはしたくない。それからもう一点は往々にして委員の派遣先が自分の選挙区に向けて派遣せられる場合が多い。こういうことは各自の立場としてみずから顧みてはずかしくない取扱いをしなければならぬという精神が盛られておつたと思うのであります。だから今後各委員会の委員派遣についても十分その点を勘案せられて、一應警告を発しておく必要があると思うのであります。そういう点は十分厳格にお願いいたしたいと思います。
#24
○大村委員長 ただいまの石田君の甲入れを了とするに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○大村委員長 それではそのように決します。なお各委員会の委員派遣申請が出そろつたときに正式に御協議を申し上げますが、また運営委員会自体においても何かお考えがあれはお申出を願います。
#26
○大池事務總長 それに関連をいたしまして法務委員会で横浜地檢問題の調査のために田嶋好文さん、大西さん、猪俣さん、梨木さん、この四人が横浜まで一日だけ行きたいと言つておられます。どうぞ会期も延長になりましたのですからお認めを願いたいと思います。
#27
○大村委員長 委員の派遣承認の件、ただいま説明のありました分は御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○大村委員長 それではこれを承認することに決しました。
#29
○岩本副議長 閉会中は議長において査定するようになるのでありますが、三條項にありました出席可能の委員、この点は私どもとしては言葉に現われている以上に嚴格にするつもりでありますから、あらかじめ御了承を願います。
#30
○大池事務總長 この械会に一点だけ議院運営委員会としておきめを願つておかなければならぬ問題があるのであります。それは法律問題にも関係をいたしますが、超党派的に、また個人感情を抜いて、議院運営のために十分御研究、御考慮を願いたいと思つておる点は、登院停止期間と会期終了との関係の法律問題であります。実に旧法時代におきましては登院は許されておりまして、出席停止ということになつておりました。從つて三十日間以内の出席停止が懲罰として科せられておりましたために、本会議及び委員会に出席さえしなければ、要するにそこへ出席して職権を行うことが禁止せられておつたわけでありまして、議会に登院をして参りますことは認められておつたのであります。なお旧法の第二十五條による継続委員会というようなことか事実上法規にはありましたけれども、一度も設けられたこともございませんために、継続委員会が開かれておる場合の規定に関する問題は起つておりません。なお出席停止等を受けました者は委員をただちに解任されておりますために、かりに継続委員会が開かれるようなことか起りましても、議会へ來ることは認められており、委員は解任をされておりますから出席することはあり得ないことでありますので、問題は全然解消されておつたのであります。ところが新國会法によりますと、出席停止が登院停止と相なりまして登院することを禁止されるように強化されたのであります。從つて委員解任の件におきましても、國会法の四十一條に、常任委員は任期中必ず一つはならなければならないという義務規定がありますために、登院停止を受けました者の常任委員を解任する方法がございません。從つてやむを得ず特別委員に限つて解任をする形にしてあります。これは規則の二百四十三條によりまして昨日のお二人はただちに特別委員解任の手続をとつておるわけであります。けれどもまだ二人とも常任委員としては残つておるわけであります。そこで問題となる点は、かりに今予定されております今月一ぱいの会期が終了しますと、小西さんの分はちようど七日になりますから、翌日から登院されることがありましても問題が起つて來ないわけであります。ところが立花さんの方は、三十日間の登院停止のうちで七日だけは会期でありましても、八日以後はしからばどうなるかということが考えられます。これは私ども考えられますのは、ちようど十年間の禁錮を仰せつけられた者でも、中途で死亡してしまえば事実上十年の禁錮は不可能になりますから、登院停止が三十日間でありましても、その中途に会期がなくなつてしまえば、それから先は事実上登院停止の執行が不可能になりまして刑は消えてなくなるものと解釈しております。これは会期不継続の原則からまたやむを得ないと考えるのであります。そこで問題はその会期かなくなつた閉会中の継続審査が各委員会からかくのごとく申込みがあつて、これが本会議でいずれ御議決の上認められることと思うのでありますが、もしその継続審査をなす場合に、今の三十日以内において継続審査が行われたときに、ただいまの立花さんが衆議院に來ることか認められるかどうかということが一つの問題であります。そしてもし立花さんが、その継続審査の委員をかりにやつておりました場合に、その委員としてその委員会に出席することかできるのかどうか、この二つの問題か起つて來るわけであります。これをひとつどういうふうに取扱うかということを御研究願いたいと思います。ただその場合に事務当局はしからばどう考えるかということもあろうと思いますので、一應私どもがちよつと考えた点だけを御報告申し上げまして、それに基いて御決定のほどを願いたいと思つているわけであります。結局閉会中に議院に参りますことは、事実私は登院でないのではないかと考えるのであります。しかしながら継続委員会にかりに出席することがありますれば、本人がその継続委員会の委員でなくても、正式に議会活動をやつておるのでありますから、正式の議会活動に議員として直接タツチすることになるわけでありまして、やはり登院停止の刑の目的には反する行動になるのではないかと思うのであります。登院でなくとも登院停止の刑の目的に反することになるのではないかと思うのであります。特に自分の常任委員会が開かれまして、それに出席するというようなことは、会期終了のために刑の執行が事実上不可能になつたという事実とまつたく矛盾して職務をとり得ることになりますから、刑の執行の目的に相反する形になると思うのであります。結論として会期終了とともに自然消滅になり、從つて議会に登院することができるが、委員会に出るのは議員としてでなく、單なる傍聽人の資格でなければならぬ。從つて自己の常任委員会に出席して職務をとることは許されないのではないかと考えておるのであります。但し政治的責任と懲罰の本旨にかんがみまして、刑期の間は特にやむを得ざる場合のほかは衆院に出入しないとか、あるいは遠慮すべきであるというような御議論が当然起ることと思いますが、法律的には來てもしかたがない。しかし委員会に出で職務をとり、宣言をすることは絶対に三十日の刑を科した法律目的に反するので、それはなすべきでないと見るのか当然ではないかと考えますが、一應そういう点だけを御報告申し上げましえ御決定願いたいと思います。
#31
○椎熊委員 私は事務総長の見解と違つた見解を持つております。十年間の禁錮にしようと思つた者が途中で死んだ。本人が死んだから執行が不可能になつたということと違うと思う。本人がそこに実在しておる。死ねば別だが……。それから登院のことですが、閉会中だけが登院で、その他は登院でないというのは違うと思います。閉会中といえども議事堂は議事堂だ。登院停止とはそこに出入することを禁止することであつて、会期がなくても登院してはならぬというのが最も單純で、最も明確で疑義が生じないと思います。開会中でなければ登院でないというのはどういうわけですか。普通の建物に出入りしているという解釈はどこから來るのですか。
#32
○大池事務總長 それは今までの先例があります。この前もそういうことがありまして、前の会期の刑が……。
#33
○椎熊委員 そんな先例はない。今までは出席禁止であつた。
#34
○石田(博)委員 そこにサンプルがいるんだよ。
#35
○倉石委員 石田君がよけいなことを言うが、登院というのはそこへ来て札をひつくり返すとか門を入つたことが議員の登院ということになつておりますから、登院停止は出入禁止がいいのではないかと思います。私の場合は第一回國会の最終日に登院停止の判決を受けたのであります。ところが、その翌日に第二回國会か召集されたので、昨日をもつて刑の期限が切れた。從つて翌日は生々堂々と登院したというわけです。
#36
○林(百)委員 私は登院停止というのは、國会議員として國会活動を行う意味で登院することが正規な登院という意味で、建物に出入りすることは登院でないと思います。だから登院停止は國会に來て、國会議員の資格において正規な活動をするということが登院で、人をたずねて來るとかなんとかは登院でないと思います。それでこれは第五國会で行われたのですから、第五國会が過ぎればこの刑の言い渡しはなくなる。もし継続審査等があつて、第五國会の國会活動がある場合には遠慮すべきだが、継続審査等がない限り、第五國会をもつて第五國会中に起つたことは一應打切られる。だから第五國会が済んだらこの中に出入することはいいが、第五國会の継続審査に活動すとことは遠慮した方がいいと思います。
#37
○椎熊委員 登院停止は懲罰においては除名に次ぐ重刑である。だから議員の品位を傷つけて懲罰に付された者は、この神聖なるところに出入することを禁止するという意味に解釈して、今後はそうしようじやありませんか。
#38
○石田(博)委員 原則問題から私は椎熊君の意見に賛成なんです。もし会期不継続の原則で、最後の日になつて取扱いがかわつて來ると、終りになればなるほど――そういう人もないと思うが、あと二日か三日で終るというころになると、かなり粗暴な言動が出て來る可能性がある。だからやはり会期不継続の原則は一般議員についてはそういう取扱いで一貫することはさしつかえないか、刑の解釈は政治的考慮から考えて、やはり会期の終末期における懲罰事犯といえども、会期初期に起つた事犯と効力においてむやみな隔たりがあつて、実質上無罪にひとしい状態になることは避けた方がいいと思います。
#39
○土橋委員 椎熊君の言われることも、石田君の言われることも社会一般の常識的にはいいが、ただ問題は議事がこの建物の中で行われておる、われわれは國会というと、この建物を指しておるように考えておるがそうでない。國会議員が会議をするところはこの國会の一部分である。どこでもそういう解釈をとつて、その建物を中心にして考えておる。そういう点法律上の解釈が一定していないようであるが、やはり登院停止ということは、國会の開会中あるいは継続審議中の事項について、國会議員としていわゆる國会活動をするという面において名札を返すとか何とか、そういう登院停止の刑を受けた者がこの建物の中に入つて來ることは、いわゆる神聖な所だからということは了解できるが、こういう建物に権威を考えることは法律的に見て古いのであつて、建物は國民の物である。國会活動をする、継続審査をするために登院させないということは了解できるが、建物自身神聖だと考えることはおかしい。國会議員としてあらゆる議案を討議し、意見を発表する会場が議院であつて、建物はどこでもいい。形式的にこういう建物が権威があるとかなんとかいうことでない。登院停止は國会活動をする場所、委員会、そういうところに出席できない。こう解釈すべきだと思います。
#40
○土井委員 この問題はそれぞれいろいろな面から非常に研究をする余地があるのではないかと思います。実際上の問題として、たとえば私も常識論から行けば椎熊君、石田君の言うことに同意したいのでありますが、会期不継続の原則から言つて、倉石君が先ほど身をもつて語つておつたように、会期が終つたあと翌日からは違うという考えで堂々と登院して來る。こういうようなところにも何か割切れないものを残しておる。たとえば立花君の場合には三十日だが、もし倉石君と同様に翌日から第六回國会になつたらどうなるか。從つてこういうような問題についてここで論議を盡すことは、もちろん専門家の弁護士である林君、その他の方もおられるかもしれませんが、われわれとしても他の政治的解釈も一應考えてみなければなりませんし、ここでお互いに議論をしても議論に終るだけであるから、最終的には三十日に開かれる委員会に各党とも研究して態度をあらかじめ決定しておいて、しかるべく問題を解決した方がいいと思います。
#41
○岡田春夫君 私の言おうとしたことも、土井君の意見と同じです。ひとつ各党へ持ち帰つて、あとで十分研究してみたい。
#42
○大村委員長 それでに本件はなお御考究を願いまして、次回の運営委員会で協議決定することにいたしたいと思います。
#43
○大池事務總長 もう一つ昨日の小林進君を懲罰動議に付する動議が出ておりました。これは次の三十日になるか幾日になるかわかりませんが、次回の本会議までお預りしてよろしゆうございますか。
#44
○石田(博)委員 この問題を私どもが討議しなければならぬ理由について、御説明を申し上げますと同時に、三十日までには各派のお考えをおまとめ願いたいと思う。というのは、最近議長の制止、あるいは議長の注意を聞かない人が非常に多くなつて來た。個人の問題は私はあえてここに申し上げませんが、そういう慣例を放置して置くことに、今後の國会運営のそれこそ秩序というものが保てなくなる。しかもあの事態が起つた場合においては、最近の懲罰事件について、院の秩序と品位を維持するための議論をしておられるその御当人が、院の秩序を維持するために最も必要な議長の命令を聞かないに至つては、まるで人を責むるに急であつて、みずから顧みるところが全然ない。驚くべきことである。そういう意味に私どもは解釈する。特にそれが單なる注意の間はまだしもでありますが、議長か中止を命しますと命令をせられているにかかわらず、続けざまに読んで行く。それがあたかも何か英雄的な、こつけいきわまる妄想にとらわれて、氣違いじみた声をはり上でて、原稿を棒読みではあるまいか、というような習慣が残つて行くようであつては、議事の進行というものはやつて行けない。今までも私どもはそういう事態について、特に最近さように考えられる事態が多くなつて來たのであります。たた現在までの状況は、それぞれ各派の立場として了解できる点もないでもなかつた。ところがこの懲罰事犯は、まつたく超党派的に、超政略的に取扱うべき問題であつた。しかも同僚である他の議員の一身上の問題について議論をしているときに、その御本人が院の秩序を無視するに至つては、とうてい今後の院の円満な進行をはかるためには、看過できないと考える。從つてこの問題についてはほかの取扱いと違つて、慎重に御判断を願いたい。私どんもとしては取下げる意思は毛頭ございません。
#45
○平川委員 私ども異議はございません。ひとつこれは正式に懲罰委員会へ付議せられんことを希望いたします。もともとから私、数々の懲罰事犯が問題になつたときに、大体懲罰の取扱いが粗略過ぎるというような成じを從來持つておりました。今回院の秩序の維持のために、かような問題が取上げられるということは、小林君事態の問題としては私はまた見解の違いもありますが、これを懲罰委員会に付せられるということについては、私どもには何ら異議はありません。
#46
○椎熊委員 私は非常に異議がある。昨夜のような問題の時分に、一体もう與党としては、目的が十分達せられるような状況にあるのに、あえてわざわざ討論の時間の制限をしたり、そういうことが議会運営上うまく行かない原因をなしている。何もあと一分や二分やつたつて何でもない。それから議長が降壇を命ずるのに、なおかつやつたり、守衛に執行する命令が出たのに、なおさからつたというならばともかく、議長の注意などはやつておる本人さえかつとなつてわからない場合もある。議場の騒擾でわからない場合もあるから、そういう小さいことを一々懲罰をやつていたら、今後ことごとく懲罰事犯にかかるようなことになる。徳田君なんか年中じやないか。
#47
○石田(博)委員 私は小さいことだとは考えていない。
#48
○椎熊委員 聽濤君だつて懲罰事犯に名をかつて、質疑をやつた。あれほど注意されても聞かない。
#49
○石田(博)委員 聽濤君のときは、私の記憶では中止を命じますということはなかつた。
#50
○椎熊委員 中止を命ずる方にもむりがある。実情を見てください。
#51
○石田(博)委員 與党としての目的が達せられているのだから、時聞を制限しなくてもいいではないか。あるいは時間の超過ぐらいのことをやかましく言うことはないと言われるが、私はむしろ逆に思う。引延ばし戦術とか、各党各派が法律案に対する態度を保持せられるために、最大限の合法的な戰術をとられるということは、各党派としてあるいは了解できぬことはない。立場をかえて考えれば、あり得ると思う。ところがそうじやない。他人の懲罰事犯について議論をしている人、みずから院の規則について遵守する立場をもつて臨まなければならないその人が、みずから院の秩序、われわれがもつとも尊敬すべき議長の権威というものをまるつきり無視する。これはその場合と時から考えて、私は慎重に考えるべきだと思う。聽濤君についても私は遺憾と思うけれども、あの場合においては議長は結論をお急き願いますということで注意せられて、時間が参りましたと注意された。だから私は多くのこういう事態の生じた場合の中で、これだけを取上げて來るという点について、ほかの場合と比べて不公平じやないかという御議論があるかもしれない。しかし私はこの場合は、他人の懲罰を議論している際だけに、特に重大だと考えることが一つ、それから議長の取扱い、あるいは與党側のみか時間の制限をしたようにおつしやるが、この時間制限については各派の御了承がいつてあるはずである。すなわちこれは全体の意向として、時間の制限ということをきめてある。それが時期あるいはその他の状況によつて、柔軟性を持たせるという原則のもとにきめてあるならばともかく、議事の進行のためにそういうとりきめを厳重に守つて行くという建前で行くならば、私どもは当然いかなるときにおいても、約束せられた時間は守るという建前でなければならないし、議長がそれにのつとられてとられた処置は、少しもむりがない。当然の措置だと思う。全体の約束を守る建前さえ立てれば、人の発言中に一々時間超過々々々々ということの論争などを起す必要はない。十分という時間を與えられれば、十分間に自分の意見を発表するだけの技術的の操作は持つておられると思う。そういうことで私どもはあくまでそういう建前でなければならないと思う。
#52
○平川委員 他のことは身上弁明のときに、一切申し述べるつもりでありますが、時間の制限の点については、御承知のようにその事件の起りました前の運営委員会は、両者の間が非常に緊迫いたしておりまして、しまいにに決裂の状態において終つたような事情もあり、これは漠然としておつたように私は確信をしておる。從つてただいまはつきりと十分以内というような申しきめができておつたとは、私は考えておらない。
#53
○石田(博)委員 平川君はその席上におられたかおられなかつたか、今ちよつと記憶がありませんが、ここの運営委員会なり、あるいは小委員協議会なりが、あなたのおつしやるような空氣の中に終つたあとにおいて、土井君、椎熊君、林君、これらの諸君ははつきりと出席をせられておつたのですか、昨日の議事を円満に持つて行こうという目的のために、議長室にお集りになつて、私をお呼びになつたのです。そうして私どもの方からも数名の運営委員が出まして、その際に会期延長についての質疑は一回、討論は二回、記名採決は最後に一回、懲罰事犯に対する討論は二回、その人、割当時間まではつきりお約束をしたのです。こういうお約束をして、円満に行こうじやないか、これは野党全部のお話合いだと、こういうことで私どもは了解をつけ、時間の制限も各党の間に十分了解をつけてきめたものと、ぼくらは解釈している。
#54
○椎熊委員 それは石田君の言う通りです。それですから厳密にいえば紳士協約を破つたとか、議長にさからつたとかいうことは言えるけれども、冷静に考えて見ると、そう責めるべき状態でもないと思うが、あなたが事が非常に重大だというならば、ここで重大な問題としてこれだけ論議しているのだから、そういうことで一應この委員会として、あの人の属する党派などに戒告的に、今後はひとつ注意してもらいたいくらいのことを言つて、懲罰動議はひとつ大政党の襟度を示して、引つ込めてもらうわけに行きませんか。國会の最終が懲罰問題で終つたというのは、かつこうがよくない。
#55
○今村(忠)委員 私が特にこの問題を協調しておきたいことは、参議院において御承知の通り議長職権を阻止した問題があつて、大いに反省しようというときであります。同様に私は衆議院においても、議長というものの、立場は、民主主義においては最も尊重しなければならぬ立場である。このことを私は反省しなければならない。議長が中止を命じて、それもたび重ねた。だれが見たつてこれ以上見かねるというところまで重なつておつたのですから、これはやはり議長の職権というものを重んずるという立場から、この際せひ参議院がやつておるときでもあるから、衆議院において大いに反省したい。この立場から私はこの際協調したいと思う。
#56
○平川委員 時間というのははつきり記録に残つておりますね。
#57
○大村委員長 速記録に残つております。
#58
○平川委員 ただいま今村さんからお話がありましたように、どうも考え過ぎかもしれませんが、参議院でもこういう事件か起つております。そういう場合に小林君がああいうふうに議長の制止を聞かなかつたということは、非常に遺憾なことである。しかし私の從來ずつと常に述べて來ておりました考え方によりますと、その場その場の空氣によつて、ある者は懲罰になつたりならなかつたり、動議が提出されたりされなかつたりするということに、非常に不明朗だと思いますので、今後はつきりしたそういう一つの刑法と申しますか、そういうものを確立せられるという意味ならば、たいへんけつこうなことであります。
#59
○金子委員 石田さんや今村さんのお話を伺つて、しごくごもつともだと私も感じております。私は初めてここへ出て参りまして、あの國会の会議の状態を見て、実は驚いておる。おそらくいなかのおつさんの出ている縣会でも、もつと静粛にやつていると思う。熱心のあまりいろいろな言葉も出るでしようが、議長の制止を聞かないということは、一般の座席にいる人たちの騒擾で、議長の制止を聞かぬということになるのだろうと思うのであります。なお人の人格を尊重するようなことのために、罵詈雑言は一切禁ぜられておりますが、もしも小林君か五分ないし十分時間を延ばしたことが、議場の騒擾になつて、この規則にある通り規定せられているならば、日本初まつて以來の國会の非常な収穫だと思うのでありますが、これに対して議長さんはどういうようにお考えですか、それを参考にお聞かせ願いたい。
#60
○佐々木(秀)委員 今どうしようこうしようとしないで、三十日にと私は提案したのですから、今議長がそれに対してどうだこうだと言うことも、事荒立てた議論ということになりますから、三十日までこの問題をこのままで置くということにきめてもらいたいと思う。
#61
○大村委員長 佐々木君から提議のあるように、三十日にこの問題を決定する。それまで御考究を願うということにして異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○大村委員長 なおちよつと駄弁になりますが、時間の制限がありました場合において、議長から発言中止になりますと、速記は全然削除されてしまうのであります。ところが原稿によつて堂々の陣をはられている方が、発言中止の場合に、その命令に従われた場合には、議長に要求されますれば、議長は適当にこれを会議録に載せられるのであります。そこで議場か非常に騒がしい時分におきまして、しいて発言を継続される。その発言中止を受けられるということになりますと、その発言は速記録ではしり切れとんぼになるのであります。その中止の場合、それに從われて、あとは速記録に載せてほしいということを要請されますれば、速記録に載るのであります。この関係が発言者の方によくわかつておりますれば、その場合によつて論旨を適当に速記録に載せることが可能であろうと思いますから、これはつとに御承知のこととは思いますが、念のために私から申し上げておきます。それは國会法の第六十一條の第三項に明記されております。これは蛇足でありますが、ついでに申し上げておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト