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1949/08/04 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第50号
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1949/08/04 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第50号

#1
第005回国会 議院運営委員会 第50号
昭和二十四年八月四日(木曜日)
    午後一時二十四分開議
 出席委員
   委員長 大村 清一君
   理事 今村 忠助君 理事 田渕 光一君
   理事 山本 猛夫君 理事 土井 直作君
   理事 林  百郎君 理事 坪川 信三君
      田中  元君    塚原 俊郎君
      福永 一臣君    福永 健司君
      淺沼稻次郎君    松井 政吉君
      小野  孝君    神山 茂夫君
      石田 一松君    木村 俊夫君
 出席國務大臣
        運 輸 大 臣 大屋 晋三君
        國 務 大 臣 殖田 俊吉君
        國 務 大 臣 本多 市郎君
        國 務 大 臣 増田甲子七君
 委員外の出席者
        議     長 幣原喜重郎君
        副  議  長 岩本 信行君
        法務委員長   花村 四郎君
        考査特別委員長 鍛冶 良作君
        議     員 竹山祐太郎君
        議     員 石野 久男君
        議     員 浦口 鉄男君
        法務府事務官  高橋 一郎君
        運輸事務官   星野守之助君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 臨時國会の召集要求の取扱に関する件
 委員派遣承認申請に関する件
 閉会中の委員会開会の基準に関する件
 事務局及び法制局の人事承認に関する件
 議員会館運営協議事項に関する件
 閉会中における考査委員会の滞在雑費支給に関
 する件
    ―――――――――――――
#2
○大村委員長 それではこれより会議を開きます。
 お暑いところ本日御参集願いましたのは、去る七月二十八日、本委員会の理事各位とお打合せをいたしまして、社会党、民主党第九控室、新政治協議会、労働者農民党の所属議員から要求されました臨時國会召集の件につきまして、内閣側から召集決定の時期等についてその所見を承り、あわせて議長から諮問のあります二、三の案件についても御審議を煩わしたいと存じたからであります。ただいまほどなく官房長官も出席されることになつておりますが、ちよつと遅れておるようでありますので、この機会に簡単な案件について御相談を申し上げたいと思います。すなわち法務委員会及び考査特別委員会からの委員派遣承認申請について議長から諮問があります。まず事務総長から御説明を願い、法務委員長が出席されることになつておりますから、必要があれば委員長からも説明を願つてもよいと考えております。
#3
○大池事務総長 ただいま委員長からお話のありました通り、法務委員会と考査特別委員会から委員を派遣して調査をしたいという承認の申請が参つております。
 花村法務委員長からは、佐瀬昌三さん、松木弘さん、世耕弘一さんのお三方を十日間鹿兒島における人権蹂躙事件の調査のため派遣したいという要求であります。これについては花村委員長から御説明をされるということであります。
 それから考査特別委員長の鍛冶さんからは、石川縣下における耕地面積の不正申告事件調査のため、八月十四日から六日間、鍛冶委員長と内藤隆さん、大森玉木さん、聽濤克巳さん、小林進さんの五人を、それから同じく福島、宮城両縣に、八月十八日から、十日間、これは平市をめぐる騒擾事件調査のため安部俊吾さん、菅家喜六さん、高木松吉さん、石井繁丸さん、神山茂夫さんの五人の方、もう一箇所同じく考査特別委員会から、廣島縣の日本精鋼廣島製作所の爭議事件調査のため、鍛冶委員長、大橋武夫さん、吉武惠市さん、猪俣浩三さん、聽濤克巳さん、小松勇次さん、石田一松さんの七人の委員を派遣したいという申請要求が参つております。
 以上が七月三十日以後出て参つたのでありますが、これに対して御決定を願いたいと思います。
#4
○淺沼委員 それと関連して、考査委員会のことについて事務当局に伺つておきたい。他の委員会は、その委員会で取扱うべき目標をきめて、こういう國政調査をやるということで承認を求めて來るが、考査委員会は承認を求めなくても、自分の與えられた権限においてやつていいのであるか、かりに最近行われているものの中で納得のいかないのは、熱海における國鉄の中央委員会の決議を対象として調査をやつた。われわれは不当行為を対象とするところまでは委員会の権限を拡大したことは認めたのでありますが、但し不当な言論に対する取締りまではわれわれは委託してないのでありまして、熱海における國鉄の中央委員会の決議は、ある意味において非合法な、不当なる決議と言われるかもしれないが、それが不当であるということは決して言えない。どういう根拠によつてこれを不当というか。これは明らかに言論自由に対する束縛である。考査特別委員会の行動が言論の自由に対する束縛であるとすれば、これは非常に重大な問題であると考えるのでありまして、國政調査は委員会が自主的に取上げてよいか、ないしは委員会の決議を経て取上げるものか、その場合言論の束縛は行き過ぎではないかと思いますが、これらの点を伺います。
#5
○大池事務総長 淺沼委員から、事務当局にということで、考査委員会の調査の内容問題についてに御質問があつたようでありますが、私としてお答え申し上げ得る範囲におきましては、考査委員会は他の特別委員会と全然違つた面がありまして、本院の決議によるあれだけの範囲の事項については委員会に調査を委託したと解釈しなければならぬ問題だと思つております。從つて、その委託を受けた範囲を越えた問題であるや否やということは、委託をした議会がもしそういう具体的問題について疑義があつて御検討があるなら、それによつて初めて決定されることであつて、事務当局としては、委託された範囲をいかように委員会が解釈して取上げたかということについては、ちよつと申し上げかねます。
#6
○淺沼委員 國政調査の内容をきめる場合に、議長に対して何ら意見具申もなく、考査特別委員会で自主的に多数決できめて行けば、何をやつてもいいわけですか。
#7
○大池事務総長 他の常任委員会―特別委員会もそうでありますが、常任委員会は常任委員会としての所管事項がありまして、それ以外にわたる國政調査は、國政調査の承認を求めてやるわけであります。ところが考査委員会の方は、あらかじめこれだけの範囲を限つて本会議において調査することを承記しているわけでありますから、その範囲内と認めたものは、おそらく委員会独自の考えでやり得ると思います。これは他の委員会においても同様で、この委員会にかけて、調査事項を承認された限りにおいては、その範囲内と委員会で承認した場合にはやり得ると思います。
#8
○淺沼委員 委員会は別として、たとい委員会の行為であつても、いわゆる会議全体としてその責任を負わなければならぬ場合があると思いますので、私はその救済の道を考えなければならぬと思います。たとえば具体的に言うならば、不当財産委員会は不当行為に対する調査をやる、これだけは決定しているけれども、不当な言論まで対象とすることはきめていない。從つて、熱海における國鉄中央委員会の言論は不当な言論かもしれないが、不当なる行為というわけに参らぬと思います。これは今大きな問題になつていないらしいが、将来大きな問題になつて来ると思うのであります。そこで、議会の力によつて言論の自由を束縛することは非常に重大な結果を招來すると思いますので、委員会に委託したものには違いないが、委員会の意思と衆議院全体との間に懸隔を生じた場合にどういうふうに救済するかその方法を考えておかなければならぬと思います。ことに今申し上げたように、これが不当言論抑圧の舞台となつて現われることは議会としてどうかと思います。
#9
○浦口鉄男君 それに関連して――ただいま浅沼さんのおつしやつたことは、御承知のように理事会でまとめて決定することになつておりますが、理事会が決裂してまとまりませんので、結局委員会にかけて、全國に非常な不安を與え、悪影響を及ぼしているという論拠によつて、多数決で決定されたのであります。そのことを一應御参考までに申し上げます。
#10
○林(百)委員 私も関連して――最近の考査委員会の運営の仕方について、私の党から特に民自党の皆さんに希望しておきたい。
 それは、あの考査委員会が最近特に共産党に対する攻撃のために利用されるというような傾向が見られるのであります。たとえば、証人を呼んでおいて、君は共産党員かどうかとか、あるいは共産党からそういう指令が出たかどうかということを聞いている。決して民自党員かどうかとは聞いていない。少くとも憲法上認められた公党に対する攻撃の道具としてこれを使うというようなことは慎重に考えていただきたいと思います。
#11
○大村委員長 お諮りいたします、ただいまの件はあとまわしにいたしまして、法務委員長から事件の内容を簡単に御説明を願います。
#12
○花村法務委員長 法務委員会の調査の対象は、要するに鹿兒島縣における自治体警察署の人権蹂躙問題であります。御承知のように、鹿児島懸はきわめて官尊民卑の思想の強いところでありまして、警察官吏等がとかく行き過ぎの行為に出ておりますことは、われわれの常に耳にいたしているところでございますが、これがため人権蹂躙問題が幾多起きているのであります。その一つの例として申し上げますると、ある婦人のごときは、選挙違反事犯に関係ありとして八日間も勾留されていたのみならず、夜の八時から午前四時までぶつ通しで調べをいたしたというようなこと、あるいは緊急逮捕なりと称して、緊急逮捕にあらざる者を午前四時ごろ逮捕しているというようなこと、あるいは連日連夜長時間にわたつて拷問にもひとしい強制尋問をしているというような事例が幾多あるのでありまして、法務委員会としては、かくのごとき人権蹂躙問題のなからんことを欲しまして、三名の委員を派遣して調査をするというのであります。何とぞ御承認を願いたいと存じます。
#13
○土井委員 委員長に伺いますが、鹿兒島の関係は警察官の人権蹂躙ですか。
#14
○花村法務委員長 警察官の人権蹂躙とあわせて検察廳まで含む意味になります。
#15
○土井委員 わかりました。それならいいのです。
#16
○大村委員長 法務委員会の委員派遣の件は、別段御異議がなければ議長において承認すべきものと答申するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○大村委員長 それではそのように決しました。
#18
○石野久男君 考査委員会からの委員派遣の件についてちよつとお伺いいたします。廣島の日鋼の件、平市の件、福島の騒擾事件等は、さきに法務委員会からも委員が派遣されていたように記憶していますが、この場合考査、法務両委員会が同一事件に対して調査されるについて、両委員会の間にどういう関連を持たれているか、あるいは調査の結果を議会としてはどういうふうに扱うものであるか、一應総長の御意見をお聞きしておきたいと思います。
#19
○大池事務総長 石野さんのお話は、同一問題を方面は違うけれどもあつちの委員会、こつちの委員会で調査することはどうかというお話だと存じますが、この運営委員会でもそういう話が出たことがございます。そのときのお話でも、なるべく他の委員会で扱つているものを扱わぬで済む場合は必要ないが、場合によつてこれを取扱うこともやむを得ないであろうというようなお話もあつたのでありまして、現に同じ問題でも考査委員会は考査委員会としての立場からやらなければならぬと御決定になつてやつておられることであろうと思われますので、かりに法務委員会ですでに調査に参りましても、法務委員会の調査と、こちらの調査と目的が違う場合には、やはり同じ問題を取扱つてもまたやむを得ないのではないかと存じております。しかし、他の委員会ですでに行つて、その調査の結果を聞けば十分わかると認めるものは、また別個の問題だと思います。
#20
○石野久男君 総長の御説明はよくわかりますが、この考査委員会の委員派遣は、法務委員会またはその他の委員会で調査に行つたこととの打合せというか、そういうことに対する一應の配慮が行われて、なおかつ必要と認める申請でありましようか、それとも他の委員会ですでに調査したものでも、目的が違えば行つてもよいということになるのでありましようか、その点どのようになつているか、考査委員長に承りたいと思います。
#21
○林(百)委員 政府の方が見えていますから、考査委員会の方はあとまわしにしてはどうですか。
#22
○大村委員長 それでは考査委員会の件はあとまわしにして元にもどります。
#23
○大村委員長 七月七日の臨時國会召集の件に対して、昨三日要求補充書が提出されたそうでありますので、官房長官から内閣の所見を承ることにいたしたいと思います。
#24
○増田國務大臣 この前四分の一の成規の手続による数をもつて、憲法の規定にのつとつて臨時会の召集を要求されました件に対しましては、この前皆様に対してお答えした通りでありますが、その後、ただいま委員長のおつしやつたように、昨三日要求補充書を議長経由でまたいただいた次第であります。この前は議長を通じて御回答申し上げたいと思いますが、ちようどいい機会ですから申し上げます。
 われわれは、憲法の成規の手続に從つて臨時会の召集が要求された以上、これを極力尊重いたしまして臨時國会召集の諸般の準備をせつかく努力して整えつつある状態であります。しかのみならず、政府におきましては、去る第五國会におきまして、準備が整つたなら臨時國会を早急に開いて、そして税制の合理化なり、あるいは失業対策その他の問題について皆さんの要求に合致するように善処するつもりであるということは、総理を通じて公式声明をしているわけであります。従いまして、要求がなくとも國会閉会後ずつと準備をしていたわけでありまして、そこへ四分の一の皆さんが要求になつた、こういうわけであります。
 それから補充書もまた拝見したということは今申した通りであります。政府としては、この前國会において皆様に申し上げました通り、臨時國会の中心議題は、税制の合理化であるとか、あるいは失業対策の問題であるとか、そういうふうに考えております。ところが税制の問題については、第五國会においても十分に申し上げました通り、シャウプ調査團が來朝されまして、非常に熱心に勉強されております。農村なり、あるいは漁村なり、あるいは商工階級なり、実地に営業者の家へ参られて、非常に熱心に研究してくださつております。北海道へも参つておられます。そこで、今調査は実は完了しまして、新聞で傳えられる通り、日光において調査の結果のリポートと申しますか、あるいは勧告書の原案と申しますか、そういうものをシャウプ委員長初め調査團の皆さんが起草中であるようであります。これはざつくばらんに申し上げますが、前にわれわれに九原則の解釈として重要な示唆を與えられましたドツジさんとも、通信機関等を通じて交渉をされているようでございます。
 しからば、われわれはいつごろ勧告書ができることを予想しているかと申しますと、まず二十日ごろでないかと財務当局、安本当局、すなわち調査團と折衝した諸君は、そういうふうな観測をいたしております。私は直接会いませんから何でございますが、そういう観測については公式に報告を受けている次第でございます。そこで税制の合理化にいたしましても、それに伴う補正予算にいたしましても、勧告書を拝見して、それから組むということに相なる次第でございます。
 皆様のお示しにかかる九つかの法案を読んでみますと、法案は臨時國会召集の日において、八月二十五日にこれを提出するというようなことが書いてございますが、その前半は大体において保障制度に関する法案でございます。後半は金融関係の法案でございまして、いずれも予算に直接、間接関係を持つというわけでございまして、やはり予算の方面ともにらみ合さねばならぬ。そういたしますと、税制ともやはり関係して参るのでありまして、われわれとしては、八月十日までに、来るべき臨時國会に出すべき法案、議案等の骨子を内閣と法務府に示すようにということを、各省に申し傳えている次第でございます。各省におきましては、主務大臣以下事務当局が、ほとんど暑休をとらずに一生懸命勉強している状況でございます。
 そこで、これらの法案、議案等は九月上旬までに閣議決定をいたして、國会開会と同時にできれば全部そろえて提出いたしたい。臨時國会でございますから、臨時國会開会中においては、あまり法案、議案等は提出したくない。國会開会と同時に提出して、それを御審議願つて、その御審議が終了した場合に臨時國会を閉じる。これが臨時國会として当然あるべき姿であるというふうに考えている次第でございます。從つて、補充書にありました八月二十五日というのは、勧告書がもしわれわれの予想通り出ましても、予想した日から五日ということになります。事務当局その他が一生懸命勉強しておりますが、今申した法案、議案等で八月十日に骨子を示されるもの、主務大臣以下事務当局がやつておりますものは、税制関係を切り離したものでありまして、税制の関係、補正予算は、八月二十日勧告書等が示された後に、鋭意勉強して法案、議案を作成することになつておりますから、おそらくいくら早く勉強しても、一箇月はかかるのじやないかということを、事務当局の相当まじめに考えている連中、主務大臣等が、私のところへ申し出ている次第でございます。從つて政府としては、この前議長を通じてお答え申し上げましたように、九月中旬以降という点については、かわつておりませんが、しからばおよそ見当をどの辺につけているかということになりますと、お相手もあることでございますし、ちよつと申し上げにくい。ただ政府は、憲法の規定にのつとつた皆様の御要求に対しては、極力尊重して参りたいというわけで、ただいまも申します通り暑休もとらずに勉強しているという状況でございますから、どうぞ御了承を願いたいと思います。
#25
○淺沼委員 昨日私ども政府に臨時國会の召集要求に関する補充書を提出しまして、その回答を今委員会を通じて官房長官から伺つたのでありますが、これが手続上のことをお伺いしておきたいと思うのであります。会期の問題その他われわれの方から補充書をつけてこういうようにやるということになれば、必然閣議が開かれて、閣議の席上にわれわれ議院の意のあることが論ぜられて、その上で返答があるべきだと思うのでありますが、ただいまの官房長官の発言は閣議を経たものでありましようか、それとも官房長官個人としての回答でありましようか、この点をまず伺つておきたいと思います。
#26
○増田国務大臣 淺沼さんにお答え申し上げます。昨日の補充書につきましては、実は昨夕のたしか五時ごろと思いますが、拝見した次第でございまして、まだ閣議に諮つておりませんが、その前に本要求書等は閣議に諮りまして、その意向を公式に議長を通じてお答え申し上げた、こういうことになつております。あとの方については、実は会つた各大臣には御相談いたしておりますが、まだ閣議を経たものではございません。從つて官房長官個人でもありません。公人たる官房長官、こういうふうに御了解願います。
#27
○淺沼委員 そういたしますと、今、前までの考え方を変更する意思がないとして、それは官房長官としての答弁であつて内閣としての答弁でないということに承つて、われわれの方としては、閣議を経てわれわれに正式な答弁を願いたいということを、あらためてお願いしていいことになろうと思います。さよう取扱いを願いたいと思います。
 そこで官房長官にお伺いしたいのは、今の官房長官のわれわれに対する答弁のやり方が、あるいは憲法の規定を無視するにならずやといつたような疑いを野党側に持たせる政府の傾向の現われと思つて、これははなはだ遺憾に考える。というのは、私どもは政府に、この前七月七日に成規の規定をもつて要求をしたのであります。從つて、当然政府の方としては、要求が出ればなるべく早い期間に回答があつてしかるべきだと思うのでありますが、政府は七月二十二日の閣議においてこれを問題にされまして、大体九月中旬以降ということを閣議で決定されたようであります。しかし、それに対してわれわれには答弁がなくて、結局議長を通じてわれわれが要求したところが、こういうわけであつたということで、長官が議長をたずねられて回答があるというようなわけで、われわれが要求して決定しているにもかかわらず通告をしないというところに、われわれの意見というものを無視している。なおかつ昨日補充書をつけた。補充書がつけば、当然その補充書について閣議が開かれて、閣議において検討されるべきである。単なる検討ということになりますならば、それは公の席上において申し上げる筋合いのものでなく、それが開かれた後に答弁され、また私の言うようなことを前にお断りになつておいて出すのが当然と思うのでありますが、その点が納得が行かないのであります。
 もう一つは、私どもが要求しておりますのは、金詰り対策、失業対策、社会不安、これを大体中心にして要求しているのでありまして、政府が申しておりますところの税制改革を内包する臨時國会とはおのずから性質が異なるのであります。從つて、政府の方は関係方面に藉口して、関係方面との関係があるから出さないということを言いますが、一体現在起きている社会不安、失業対策、さらに金詰りの傾向、これは予算の伴うものもありますが、伴わないものもあります。ことにわれわれが急いでおりますのは離職者の復職に関するものであります。首を切つた人たちにある程度保障を與える。これは政府が首を切るときに、離職した人に対して、復職するものがあつた場合必ず復職させるということを法律で規定して出してやるべきが、妥当であつたのであります。從つて、これも金はいらない。なおかつ緊急を要する法案もあるのであります。また法案の内容の中には、たとえば職業安定法の一部を改正する法律案、これは職業安定所の権限を地方に委讓するもので、それに伴う予算的処置もほとんどいらないものであります。必要に應じて、地方でできないものを分讓するということであります。その他日本銀行法の一部を改正する法律案は委員会の改正に関するものでありまして、これも金のかからないものであります。予算と関連なしに、法案ができておれば当然開かるべきでありまして、政府は今言つたように税制改革と関連なしに開く意思はないというが、憲法上の規定、なおかつわれわれが法案を添えて出しているにもかかわらず、変更する意思がないものであるかどうか。
#28
○増田國務大臣 お答え申し上げます。この前の要求には、御承知の通り議長を通じてお答え申し上げたわけでございますが、私どもは、いつでも議院運営委員会等をお開きくださいまして、政府に出席を要求し、答弁しろとおつしやれば答弁する用意は持つておつたのであります。この辺はどうか淺沼さんも御了解を願いたいと思います。それから、この前のことを申しては何ですが、去年われわれが野党のときに要求したのが七月二十八日でございまして、九月三十日まで公式回答がなかつた。これは一つもなかつたということは、どうか御記憶を願いたいと思います。われわれは、こうやつて公式回答を二度ばかりいたしているのであります。本日も公式回答であります。書面により、あるいは口頭により、非公式な回答というものはなかつたのでありまして、この点は政府としてはなお足りない点がありますれば、これから後気をつけて参りますが、一生懸命努めております。その点は御了解を願いたいと思います。
 それから法案の内容でありますが、今初めて淺沼君からお伺いするので、これらの法案の件名を掲げまして、國会開会の日に提出すると書いてあるだけであります。われわれは、芦田内閣のときに、期日を指定した國会開会要求あるときの措置に関する閣議決定というのを読んでみたのでありますが、その中に、期日を指定したる場合は期日に拘束せられるものでない、ただしかしながら要求された期日並びに諸般の事情を勘案して政府は自主的に國会を開くべきものである、こういう決定があります。これはまことに穏健妥当な決定であると私は考えております。そこで、法案等を示していただきますと、その骨子だけでございますが、われわれはもちろん考慮に入れなくてはならぬことであるということは、淺沼君と全然同感でございます。
#29
○淺沼委員 非常に妥当な決定をしているということを伺つたのであります。私は閣議の内容はわかりませんけれども、今伺いまして、それなら相当、芦田内閣の当時においては野党側の要求を尊重するという意思が織り込まれていると思うのであります。ところが、どうも官房長官の意見を聞いておりますと必ずしもそうではない。ことにわれわれが了解に苦しむのは中旬以降という決定である。なおかつ昨日は、廣川民主自由党幹事長が、十一月の上旬でなければ開けないと言つている。そうすると、九月中旬以降でありますから、通常國会が開かれるまでは九月中旬以降であります。なおかつ加えて與党の幹事長が十一月上旬と言つているのでありますから、おのずから九月中旬以降の中には、どうも先に延ばされる危険性が多分に含まれると思う。そこで私が政府に警告したいのは、すべて物事は合法的に解決して行かねばならぬのでありまして、最近社会不安、失業問題、これらを中心として冷たい問題が幾多起つております。これはやはり議会を通して解決するという方途を講じないで一方的にいろいろなことをやる、またその反動としていろいろなことが行われて来ることになりますと、政府は非常に重大な責任の立場に置かれることになろうと思います。問題を合法的に解決するためには、どうしても早く臨時國会を開くような手段を講じていただきたいと思うのであります。しかし、今は中間的な答弁、中間的な報告を承つたのであります。閣議を開いて、その上に御回答くださるそうでありますから、閣議を開いて議長を通じて回答を承ることにしたいと思うのであります。
 もう一つ、これに関してお伺いしておきたいのは、最近政府は法律を蹂躙する傾向がある。たとえば國鉄の中央委員会の決定が違法行為であるというようなことを言われているけれども、政府でもつて政務次官を任命した形式の中に、國会法第三十九條の規定を蹂躙して、基本的な立場がないのを置いたという形があり、なおかつ委員会及び審議会をつくつて、その中に國会議員が入つております。この前の議会の当時におきましては、それは私的なものであり、またやらないというようなことでありましたから、了解が得られたものと思います。活動なきものとして私どもはこれを承認しておつたのでありますが、最近になりましてから、シヤウプ博士に、税制審議会というような形で何か意見書が出るようなことが書いてありました。代議士の方が委員長をやつている。そうなりますと、結局第三十九條の規定によるわれわれの承認を求めずしてやつている。しかもさらに米價の審議会を設けるにあたつて、國会代表を入れるという話がある。議会は休会中であります。從つて、國会代表を入れる場合は、議会が開会になつて、その承認を求めて後ということにならなければならぬのでありまして、そうすると、やはり第三十九條の規定を蹂躪する結果になつて来はしないか、こういう憂えを持つのであります。政府は、一面においては労働者のやる行為に対しては違法行為であると言われるが、政府みずから法律を蹂躙するし、それは話合いである、私的であるというが、国体交渉でも話合いでもあるわけであります。その話合いに應じない、團体交渉にも應じないで、政府の方はそれは話合いであるという、そういう法律を越える行為はいけないと思うのでありますが、これらに対する見解を承つておきたい。
#30
○増田國務大臣 政府は法律を忠実に実行する行政府でありまして、あくまでも忠実に実行しているつもりであります。御指摘の政務次官の関係は、われわれは適法であるという確信に基き政務次官を置きました。それから各種の委員会に國会議員が出ているじやないか、これは一應ごもつともな御質問でございます。そこでわれわれは、國会議員等が各種の委員会に出る場合には第三十九條によつて國会の承認を得るという手続をとつておりますが、あの國策審議会関係のものについては皆様の御同意が得られませんでしたから、前に実は委員になつてもらうつもりであるというような方々に対しましては、オブザーバーとして出席を願つているのであります。これだけでございます。そこに何も入つておりません。ただ國会議員の方々に、あらゆる機会においてわれわれは意見を伺いまして、適正妥当なる國政を運用することが必要であると考えてやつている次第であります。
#31
○淺沼委員 シャウプ博士に税制審議会委員長の名において意見書を提出したという行為はなされておりませんか。もしその行為がなされておれば公のものと考えますが……
#32
○増田国務大臣 その点はまだよくわかつておりませんから後刻申し上げます。
#33
○淺沼委員 新聞の報道がうそであれば別でありますが、そうでなければ、委員長の名において改正意見書を出したということを承つておりますが、御調査のほどを願いたい。
 それから政務次官設定のことに関しましては、第三十九條の規定を読みますれば、おのずから私ども納得のいかない点が出て来るのでありまして、もし法的根拠があればこの際承つておきたい。この中には各省次官という名前があります。各省次官は、附則で、國家行政組織法が施行されるまでは政務次官と読み替えるということになつております。從つて、政務次官と読み替えられた法律はございません。基本的なものがなくて政務次官を置くことはできないわけであります。それがなければ、われわれの方に承認を求めて来なければいかぬと思う。
#34
○増田國務大臣 このことは淺沼君と前に論じまして、私の所見を申し上げまして、適法であるという意見も立つということを言つたのでありますから、本日は各大臣もおりますし御了承を願いたいと思います。
#35
○小野委員 私ごく簡単にお尋ねしますから、すわつたままでお答え願います。シャウプ博士の結論が政府に示されるのは、どういう階段で、どういう方法で示されると政府は思つておられるか。政府に直接シヤウプ博士から勧告があるということは考えられないと思いますが、政府はどう思つておりますか。

#36
○増田国務大臣 小野さんにお答え申し上げます。私どもも、どういう形式かはまだ想像しておりませんが、普通常識的に考えまして、小野さんのおつしやる通りだと思います。シヤウプさんは將軍の招聘に應じて來られたということになりますと、まず將軍に出されるであろう。それで、こちらへかりに勧告書をよこされるとすれば將軍の名においてよこされるといつたようなことを想像しておりますが、これは一應常識的の想像で、私どもにはちよつと今のところわかりません。
#37
○小野委員 それでその形式の点から言つても、政府の方では臨時國会はシャウプ博士の勧告があれば開きたい、シャウプ博士にすべてを期待しているようなことをよく言つているのですが、シャウプ博士の結論が政府に示されるというのと、政府が考えている九月中旬ごろに國会を開くのだということとの間には必ずしも時間的に合わない場合もあると思うのですけれども、そういう点も十分考慮の上政府は九月中旬ということを言つているのですか。
#38
○増田國務大臣 御心配は非常にごもつともだと思います。私どもも、議長を通じて、また本日申し上げたところの九月中旬以降というと、十一月の初めじやないかという浅沼さんの御意見もありますが、私どもはできるだけ早く開きたい。しかしながら諸準備が必要でございますから、そこで今のところの見当では九月中旬以降である。以降というのは九月中旬に近い以降で、十月、十一月、あるいは十二月も入るのじやないかといつた意味とは違うのであります。
#39
○小野委員 今のは時間的の問題ですが、内容的に政府及び與党はシャウプ博士の結論に非常に大きなものを期待しているような印象を国民に與えているのですが、シャウプ博士の勧告が、税の問題で日本の現行税法にかなり大幅な修正をもたらすような勧告が行われるであろうという確たる見透しを政府は持つているのですか。
#40
○増田國務大臣 政府あるいは党というようなことで、しばしば新聞等に報ぜられておりますが、私も今日、実は財務当局等も調査いたしましたところが、政府の名においては國民に甘過ぎるような期待を持たせることは公式的にも発表した事実がないのでありまして、私どもがいつも公式的に申し上げていることは、こういうふうに言つております。税制の合理的改革については、シヤウプ博士が來られた、ですから税制を合理化されるであろう、そういうことをわれわれは期待している、また期待しなければならぬ、こういうふうに言つております。
#41
○小野委員 その國民が甘く見るかどうかということは抜きにして、その点では大藏大臣などは、今官房長官の言われたこととは逆に、相当思い切つたことを言つているようでありますが、それは争わないとしても、國民に歓迎されるかされないかは別として、税制に相当な大幅の修正を加えなければならぬものになるかどうか、その点について政府はどういうお見通しであるか承りたい。
#42
○増田國務大臣 せつかく今アメリカの、あるいは世界の税制の権威であるところのシャウプさんに御診断をまかせているわけでありまして、せつかく御勉強願つているやさきでございますから、政府がこういう意見を持つているらしいということは私お傳えしてもよろしいですが、ちよつとお傳えいたしかねることを非常に遺憾に思いますが、どうか御了承願います。
#43
○小野委員 それで政府は、臨時國会を野党の正式の要求があるにかかわらず延ばしている。その大きな理由として、シャウプ博士の結論を得て税制の問題をきめなければ何もかにもつかぬ、從つてそれを待つているのだという形で延ばしているのですけれども、今聞くと、政府はシャウプ博士の結論がきわめて根本的なものであるかどうかという見通しを確実に持つておられない。場合によれば今までの税制についてのほんのわずかの改正で済むようなことになるかもしれない。そうすると、政府が考えるように、税制改革がいま日本の政治の一番大きな問題とは断言できない。それよりもまだ大きな問題は幾らもある。ですから、税制の改革が一番根本の問題だから、それがきまらないうちは國会が開かれないのだという考え方は、非常な誤りである。もつと大きな問題があるのだから、いやしくも國権の最高機関である國会をすみやかに開いて、当面している重大な問題について國会で論議を盡して、國民にも納得の行かれるようにして行くのが政治の本道だろうと思います。これは質問しても政府の答弁は同じであろうと思いますから御意見は承らなくてもいいのですが、とにかくそういう点でシャウプ博士の結論、そのことのみが国政の中心をなすように政府は考え、あるいは國民にそういう印象を與えていることはいかぬと思います。そういう点からもよく反省されて、われわれの要求を早くいれられるように特に私は希望しておきます。
#44
○林(百)委員 その点ですが、私は先ほどの淺沼氏の質問と増田さんの答弁の中には非常に重要な問題があると思う。野党の諸君が國会を要求しているのは、日本の國内情勢の問題について、日本の憲法に基いて國会を要求している。それを政府の方は、日本の國内事情以外の人の意思表示を、日本の國会を開くか開かないかという問題の決定にかけているわけです。もう少し詳しく言うと、たとえばシャウプ博士の結論が出ないうちは國会を開かない。ところが淺沼君の質問にも明らかなごとく、税制改革以外の問題で、たとえば失業問題とか、あるいは日銀の問題がある。そういう日本の國内問題で、シャウプ博士の意見を聞かなくても國会で決定し得るところの問題がある。そういう問題を審議するために、当然政府としては國会を開いていいと思う。もし國会を開く開かないかの決定がシャウプ博士の意見を聞くことによつて決定されるならば、日本の國会は日本以外の人によつて決定されることに変るので、これは重要な問題であると思う。
#45
○増田國務大臣 林さんにお答え申し上げます。まず法案を九つばかり示されて、これで開けと言われるのです
が、私はその法案の内容はきよう初めて淺沼君から伺つたわけです。そして金のいらない法案もたくさんあるということですが、私がちよつと読んで見たところでは、たとえば生活保護法案のごときは金のいる法案です。いずれにしても全体の構想をつくつてからでないと、なかなか予算をつくりがたいことは今日の状態であります。そこへ税制改革、災害復旧等いろいろな関係が織り込まれて、全体を見合わせないことには予算を組むことができない、来年までの構想をつくつて、今年度の補正予算はこのくらいでよかろうということになることは客観的事実でありまして、その点御了解願いたいと思います。日本國民の負担を軽減する問題は政治上の重要問題であることは間違いないのでありますから、そのことについて時宜を得た助言を得る、しかもその助言は今シヤウプさんによつて作成されつつあるのでありますから、これを待つてもよくこそあれ、惡いことはないと思います。
#46
○林(百)委員 向うさんの意思によつて國会を開く開かぬを決定する必要はないと思う。もし関係方面と折衝の必要があれば、國会を開いて審議の途中にやつてもいいのではないかと思います。
#47
○増田國務大臣 お説の通りであります。私は閣議決定の内容を淺沼さんに示さなかつたが、閣議決定の内容は、期日を示して要求があつた場合には期日に拘束されるものでない。ただしかしながら要求された期日並びに諸般の事情を勘案して政府が自主的に期日を決定して召集し得るものとす、こういうのであります。この法案の内容等を見せていただきますれば、諸般の事情はそのとき勘案する権限、また責任はあると心得ております。そこで、淺沼君が多少内容を開陳してくれたことはけつこうですが、もう少し開陳してくだされば、われわれが勘案する上に参考になると思います。
#48
○林(百)委員 もう一つ、先ほど淺沼君の質問にもありましたが、廣川氏の意見では十一月ごろ、官房長官の意見ではなるべく九月中旬というように、非常に意見の食い違いがある。また廣川氏は継続審査を否定するような供出後の米の自由販賣というようなことまで言つておりまして、まつたく判断に迷う次第であります。あの廣川氏の発言は政府とどういう関係のものになされたか伺いたいと思います。
#49
○増田国務大臣 廣川幹事長がそういうことを言われたか存じませんが、かりに言われたとしても、党議として政府と打合せて、正式の決定という段階にはまだ至つておりません。しかし、ああいう有力意見があることは事実であります。
#50
○林(百)委員 政府の意見でなく、党の意見として発表されたのですか。
#51
○増田國務大臣 党の有力意見であつて、正式なものでありません。
#52
○竹山祐太郎君 税制改革のために臨時國会の召集が延び延びになつている事情はわかりましたが、政府は責任をもつて中小企業なり、ことに山村方面の金詰りに対して十分善処し得る確信を持たれているかどうか伺いたい。
#53
○増田國務大臣 お答え申し上げます。金詰りの問題は、農山漁村に限らず、中小企業を初め一般的な現象だと思います。ここで政府としても、各省一致協力してこれが打開のために善処検討しているわけであります。今示された法案の中には何か中央金庫の問題もありましたが、私はこれはむしろ金融操作の問題だと思つております。それで見返資金をできるだけ早く運轉してほしい。それからなお見返資金によらざる場合、たとえば預金部の金、日本銀行手持ちの金を市中銀行にまわす。そして農山漁村、中小企業に運轉資金を活発にまわすことは政府の執行に属することで、議会の議決を待たずどしどしやらなければわれわれの責任を果し得たいと思つて、せつかく検討中でありますから、竹山さんの御鞭撻をお願い申し上げます。
#54
○竹山祐太郎君 もう一つ、いわゆる價格調整費の処置は一應國会がきめた問題で、政府がどうされるも自由かもしれませんが、これは物價政策に非常に大きな影響を與える問題であつて、これを出さぬを簡單に政府の行政措置でやることはどうかと思いますが、一應御見解を承りたい。
#55
○増田國務大臣 御質問ごもつともに存じます。竹山さんも御記憶だと思いますが、非常に節約して参りたい、あるいは三、四百億くらいの節約ができるかもしれないということは、大藏大臣初め安本長官も産業関係の大臣も予算委員会において申し上げているはずであります。しかし竹山さんの御指摘のように重要産業に悪影響を與えないように極力努力して参りたいと思つて、関係大臣もそれぞれ努力している次第であります。
#56
○石野久男君 官房長官にお尋ねいたします。第五國会が終るときに政府が考えておりました臨時國会に対する考え方と現在の考え方との間に何か相違がありますか。当時は少くとも八月ないし九月ごろに早急に開くということを政府みずから声明していたように記憶している。ただいま官房長官の話によりますと、シャウプ博士の勧告があつた後において予算的裏づけを持つたものとして臨時國会を開きたいということですが、今野党が要求している臨時國会は、税制改革問題よりも緊急を要する問題として、特に予算的裏づけを必要としない内容を持つた臨時國会を要望している。これに対して政府は、今の日本國内事情はそういうような臨時國会を要望する情勢にあると考えているかどうか、現在の考え方について御意見を承りたい。
#57
○増田國務大臣 お答え申し上げます。政府の臨時國会を開くことを必要とする考え方については、第五國会末当時と今日とかわつておりません。われわれは、客観情勢が出そろえば、できるだけ早く臨時國会を召集して、皆さんの議決を経てどしどし國政の上にわれわれの政策を具現して産業対策、失業対策をやつて行きたいと思つております。ところが客観情勢が出そろわないので、不本意ながら延び延びになつているのでありますが、客観情勢を出そろわせるために目下極力努力していますから、その点御了解願いたいと思います。
 それから明日閣議を開きますから、九つの法案の内容はこんなものだということを、口でも文書ででもおつしやつていただけば非常に幸いと思います。
#58
○石野久男君 政府の考えている臨時國会が、もし廣川君の言われるように十一月に開かれる臨時國会なら、最初政府の言われていた臨会國会と違つて、定例國会とほとんど同じであつて、臨時國会の意義がないと思いますが、いかがですか。
#59
○増田國務大臣 われわれは皆さんの國会召集要求の意思を尊重して、九月中旬以降早急に開きたいという考えはかわつておりません。
#60
○淺沼委員 政府はシャウプ博士の勧告案ができるのに藉口して、それができなければ臨時國会が開けないというところに論拠を置いているが、私どもが要求しているのは、現下の日本國内の情勢に照して金詰り問題、失業問題その他社会不安を除去するために議会を通して問題を解決した方がいいという考え方から要求しているのでありまして、その点朝日午前中にも法案の内容を届けますけれども、そこに重点があるということをお考えの中に入れて、なるべくそういう方向に基いて決定していただきたいと思います。
    ―――――――――――――
#61
○大村委員長 お諮りいたします。官房長官に対する質問はこの程度にして、今考査委員長が委員会を休憩して見えておりますから、この際考査委員会の実地調査の問題を議題にいたしたいと思います。
#62
○石野久男君 考査委員長にお尋ねいたします。今度申請されている委員派遣問題についてですが、法務委員会がすでにこれらの要件に対しては調査していると記憶している。また他の委員会でも調査しているものがあるやに聞いておりますが、考査委員会としては、それらと今日の委員派遣要請について何らか連絡をとられたのですか。
#63
○鍛冶考査特別委員長 事前に何も連絡をとつておりませんし、しかし法務委員会で調べておられることはなるべくこちらに流用させてもらいたいと思つて、いろいろ記録を借りて参考にしておりますが、こちらはこちらとして独自の立場でやつております。
#64
○石野久男君 実は平問題その他は労働委員会で調査し、法務委員会でも調査している。これをさらに考査委員会がわざわざたくさんの費用をかけて行かなくとも他の委員会の調査を流用すればいいではないか。また、もしかりに行くとするならば法務委員会、労働委員会の調査をよく調査した結果、どことどこの調査が不十分だから行くというなら運営委員会としても考えられるが、特にこういう点が必要だから調査に行くという点があつたら説明していただきたい。
#65
○鍛冶考査特別委員長 労働委員会との関連は何もありません。福島の件については法務委員会の調査で相当わかつたようでありますが、われわれの調査目的は、決議にある通り、國家の再建に悪影響を及ぼすかどうかという政治問題を中心にして調べるのでありますから、おのずから他の委員会と観点が違います。
#66
○神山委員 この前法務委員会の委員派遣を決定する場合に、当時地方行政委員会からも平の調査申請が出ていた。これは民自党の諸君は考査委員会にかけたいような事件なので、私は各委員会共同の調査にしたらどうかと言つたところ、民自党の石田君もこれに共鳴された。それにもかかわらず、法務委員会と地方行政委員会が別々に行つている。公報を見ると、これは議長が承認したのでしようが、地方行政委委員会からは運営委員会の承認を経ないで大内君が行つている。こういう問題があつて、しかも考査委員会が取上げている。これにはわれわれ反対したが、絶対多数の民自党諸君によつて委員会にかけられることにきまつた、石野君から問題が出される前提には、こういう問題があるのです。
 もう一つ、これは私は前から言つているのですが、この前の運営委員会の理事会の申合せによつて、大体委員会は五時で打切ろう、ことに土曜日は午前中で済まそうということになつておる。しかし考査委員会だけは特別だというのか、こういう申合せを一應了解した形で、非常にむり押しをして、毎日五入、多いときには六人の証人を呼んで、朝十時半から夜八時までやつている。われわれは当然の職務だからがまんするが、職員の保健上これは重大問題であります。ことに職員諸君に対して当然の超過勤務も出ていない場合に、考査委員会の運営の仕方について十分考慮を願つて、國会全体の委員会運営は一致してやつていただきたいと思います。
#67
○大村委員長 法務委員会の場合に地方行政委員会と合同審査したらよかろうという意見がありましたが、休会中で議長に連絡がとりにくかつたので、とにかく地方行政委員会から大内君が同行されたのであります。ただ考査委員会との関係は当時連絡がうまくとれませんために、今お話のように法務委員会の調査は参考にされたが、独自の見解で調査する必要があるので、さらに申請されたのでありますから、一應御了解を願います。
#68
○林(百)委員 私は、他の委員会が二度も行つているのに、また行く必要がないと思う。考査委員会でこういう点を特に調査したいという点があるなら知らしていただきたい。
#69
○鍛冶考査特別委員長 それは今申上げた通り、法務委員会とわれわれの調査したいと思うところは違う。もちろん参考にすべきところは参考とするが、それ以外にわれわれの調査するところがある。
#70
○林(百)委員 法務委員会の調査とねらいが違うということは……。
#71
○鍛冶考査特別委員長 警察その他に関するものはあそこに出ておりますが、われわれはそのほかに、現に福島に勾留中の者をこつちに呼ぶことができないので、それを調べることと、現地の実情を委員諸君に見てもらうためです。
#72
○石野久男君 私の了解したいことは、労働、法務両委員会で調査した結果を考査委員会で検討していただいて、なお不足だというのでこういう申請が出ているのか、それとも二委員会が行つたが、われわれも行つて來ようというのか、説明していただきたい。委員長の説明はなるほどよくわかりますが、委員会として正式に取上げないで、あとからの補足説明のような形でわれわれを納得させようというのなら了承できない。
#73
○淺沼委員 今鍛冶委員長のお話では、勾留されている者を喚問できないから現地に行つて証人調査をするということですが、これは今までも例があるから拒否する理由がない。それ以外のことについては、議長と委員長と考査委員長と相談されて重複を避けていただきたい。
#74
○神山委員 私は鍛冶委員長を弁護するわけではありませんが、同じ委員会の委員の一人として、いろいろ相談にも乘つているわけで、今鍛冶委員長も言いましたように、私たちはこの事件を取上げるこの政治的な意図には絶対に反対だ。しかし取上げてしまつた以上は、考査委員長として、現在勾留中で喚問できない人に実情を聞いてもらいたいということでありますので、この点は私たちの希望も含ませて、相互に話合いの上できまつたことでありますから、これは一應人数の点その他で御意見があれば承ることとして、できるだけ超党派的にお認めを願いたい。
 そこで、運営委員会に委員長がおられるから言つておきたい。たとえば法務委員会では、平事件に対する報告書を、討論をほとんど抜きにして、採決をもつて決定しているという事実があるのです。こういう点は、議院の公正な運営のために望ましくない。また鍛冶委員長が指導されている委員会の報告にも、先月理事会にかけて非常に厖大な報告書をぽんと出して、これを読んですぐ意見をきめる、こういうふうなことが行われている。これは公正な議会の運営の上に遺憾だと思う。從つて、大きな報告その他については、理事会あるいは委員会で十分検討する機会を與えて、少数意見は少数意見として尊重するような方向で運営してもらいたいということを鍛冶委員長その他に望んでおきたい。また運営委員会としては、この点前にもぼくは議長にも再々申入れをしてあるのでありますが、ぜひこれは公正な運営をさせるよう、特に運営委員会がこういう意見を尊重されるように願いたい。
#75
○大村委員長 各委員会の実地調査につきましては、なるべく重複を避けるようにという御意見、これについては、運営委員長においても各委員長と十分連絡をいたしまして、皆様の御期待に沿うように努力いたします。つきましては、ただいま議題になつております考査特別委員会の委員派遣承認申請の件については、議長においてこれを承認すべきものと答申するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○林(百)委員 今委員長の言つたことをよく傳えていただくということでいいと思います。
#77
○大村委員長 御異議なければそのように決します。
 次に、臨時國会の召集の問題とも関連いたしまして、先日の運委営員会の理事会の申合せに従いまして、運輸大臣から國鉄の行政整理の経過について、法務総裁から最近の治安状況について、また本多國務大臣から今後の各省における行政整理の見通しについて順次御説明を承りたいと思うのであります。
 それでは運輸大臣から御説明をお願いいたします。
#78
○大屋國務大臣 國鉄の整理は、七月一日でございましたが組合の幹部諸君を呼びまして、かねて私が國鉄がコーポレーシヨンに分離をしない前に――御承知の六月一日からコーポレーシヨンになりましたが、整理をやるときには必ず話合いをしてやる、拔打的にはやらないという約束をしておりましたので、七月一日に組合の幹部諸君を呼んで話をいたしました。その話の内容は、第五國会で通過した定員法に基いて、國鉄としてはこの新定員法の予算が七月一ぱいしかないので、八月一日からは定員法に書いてある五十万三千人の職員しかかかえておくことはできないのであるから、どうしてもその定員五十万三千人に過剰する分は七月一ぱいに整理をいたさなければならぬ。しかるに、この人間の数が相当厖大に上るわけで、そうむちやくちやにやるわけにはいかないので、かねてこれはいろいろ研究をして参つておりました結果、いわゆる、配置轉換という方法と、それから配置轉換の一部になりますが轉職または降職――從來日本の慣例にはあまりなかつたのでございますが、たとえば駅長をしておつた者は、整理をするかわりに助役に使つて行く、こういう降職――位を一つ降すわけであります。轉、降職というような方法でやる。また整理をいたします基準はどういう方式でやるかという問題が非常に重要で、やみくもに、ただ君は不適当であるから整理をするのだというような方法では今日の人間はだれも満足しませんので、納得の行く、しかもだれが見ても相当もつともであるという、俗にいう科学的な方法で、これはかねてアメリカのシステムでセニオリティ・システム、先任順という方法がアメリカの人事行政の方法になつているので、この方法についてCTSの方の指導を受けまして、セニオリティ・システムの先任順の思想を加味しました轉降職、先任順による整理の基準を説明いたしまして、しかもその方式の施行細則の條文をこまかくつくり、それの説明を加えたものを印刷いたしまして従業員に全部配るという約束をいたしまして、組合と一日の話を終つたわけであります。
 さような手続をとりまして、七月四日でした、第一回の整理として約二万四、五千の整理を國鉄総裁の名前において申渡しをいたしまして、次いで第二回目を七月十五日ごろにやりました。合計コーポレーシヨン全体を通じまして九万五千人弱の整理を大方七月二十二、三日に完了をいたした次第でございます。
 そこで、しばしば諸君の方でもいろいろな御注文を聞くのですが、首切りばかりが能ではないので、國鉄自体としてもそれぞれ國鉄関係のいろいろな運送関係の民間の会社もありますし、いろいろなインテレステッド・パーティがございますので、首を切られた、整理になつた人々を、各所々々で適切な所へ再就職の斡旋をする方途を同時に講じまして、本日まで私のところに集まつた報告によりますと、九万五千人弱の被整理者の中で、一万二、三千人の人々の就職が現在できております。これから先もこれを収拾して行きたいと思つておりますが、九万五千人弱の人々にどの程度これ以上就職の世話ができるか、今ちよつと申し上げるわけにいきませんが、そういうふうな経過をとつている次第であります。右が大体概略でございます。
#79
○林(百)委員 整理の基準、これは別に定員法ではきまつておらないのですが、どういう人を整理するという方針でやつたのですか。
#80
○大屋國務大臣 それは詳しく書いたものがあります。
#81
○星野説明員 職員の人格、知事、肉体的適應性並びに業務に対する熟練及び協力の程度というのが一つの整理基準の考え方になつております。もう一つは、今申し上げたものについて差異を認めがたい場合におきまして、國有鉄道における勤務の長さ、先ほど大臣から申し上げました先任順位を基準として、その劣位の者から順次これを行うという二つの立て方になつております。
#82
○林(百)委員 私たちの調査によると、共産党員並びに労働組合の幹部、これが行政整理の対象に最も多くなつているのですが、この点については、特に共産党員並びに組合の幹部諸君を整理しろという意向が政府にあつたかどうかということを確かめたい。
#83
○大屋國務大臣 その点は業務に協力の薄い者という観点でやつて、共産党員であるがゆえにことさらに云々ということはありません。
#84
○林(百)委員 たとえば國鉄労働組合の中央委員など、労働組合というものは、首切られる場合、あるいは賃金を下げられる場合、そういう場合に防ぐためにできているのが労働組合である。ところが政府の行政整理に対して、組合がこれに反対の闘爭をした、あるいは運動をした、それが非協力だから組合の幹部を首切るということになりますと、労働組合の組織自体を政府は全然否定することになると思う。そういうことは明らかに極東委員会の政策にも反するし、憲法にも反するし、労働組合自体の存在を全然否定することになると思いますが、政府はどういうようにお考えですか。
#85
○大屋國務大臣 ただいま林君の御質問の國鉄の従業員の今回の整理でありますが、その従業員の職種が、現在現業に従事している者と、あるいは組合の業務に專従をしている者との区別を何ら置かずに、先ほど申し上げました業務に協力の厚薄という点に観点を置いてやつたのですから、組合の專従者諸君でも整理の通告を受けたというのは、やむを得ないと考えます。
#86
○林(百)委員 その点ですが、行政整理に協力しなかつたから労働組合の幹部を首切つている。ところが労働組合というものは、そういう行政整理をできるだけ防いで、たとえば團体交渉をするとか、あるいはほんのやむを得ない人だけを整理して、そうでない人は就職させるようにするとか、少くとも國会を通した定員法の範囲の中で、組合としてはできるだけ組合員の地位の保全に対して努力するのが労働組合である。ところが政府は、労働組合のそうした動きに対して、首切りに協力しなかつたからと言つて、労働組合の幹部、共産党員に対しては非常に大きな犠牲をしている、これは明らかに政府のやり方が一方的な首切りである。
#87
○大屋國務大臣 それは林君の常の考え方からそういうふうに考えられるかもしれぬが、私はそういうことは申し上げておらぬので、行政整理に協力するしないという観点でなしに、いわゆる國鉄の業務に協力という点に観点を置いてやつた、こう申し上げているわけであります。
#88
○林(百)委員 ことに中央委員たちの整理などにおいては、明らかに首切り後に整理の方針に対して、この方面に協力しなかつたからということを政府は言つている。そうすると、これは労働組合運動の本質を否定していることになる。ことに地方において、少くとも私の調査の範囲では、共産党員は絶対的に首切られている。これはあなたが何と弁解しようと、共産党員を首切つている。これでは明らかに政党を無視し、労働組合運動を無視している。國会では決して共産党員は首切る、あるいは首切りに協力しなかつた労働組合の幹部を首切れということを言つたはずはない。これは明らかに國会の方針にも反していると思う。それに対して政府はどういう責任をとりますか。
#89
○大屋國務大臣 その点は林君と何時間論議しても、共産党員であるがゆえに、あるいは組合員であるがゆえに私は何らの措置をとつておらぬ。あくまでも先ほど申し上げた観点からやつているのでありまして、あなたがそうお考えになつた、私がこれをノーと言う、これは何時間やつても同じであります。
#90
○林(百)委員 そうすると、あなたの方で整理をした者に対して、非協力であつたという資料がちやんとあるのですね。
#91
○大屋國務大臣 これは資料があるとか資料がないとか言つても、これはむろん認定も加わりますし、資料を一々出すというようなことは、かえつて本人をスポイルするというようなことも考えまして、あまり人を惡くしないというような点にも注意をして、そこはぼうつとやつたのであります。
#92
○林(百)委員 まことに温情ある処置で感激にたえません。(笑声)そうした政府の温情ある処置に出るにしても、何らかの資料があつて、少くとも現場長の報告とか、あるいは監督官の首を切るについての資料があると思う。そういうものはどこへ行つたら明らかにされるか。少くとも國会議員としてのわれわれに対して、そういう被整理者に対してどの点で、どういう理由で首を切つたかという資料がわれわれに提供されるか。
#93
○大屋國務大臣 それは駅なら駅長、あるいは大阪の鉄道局なら鉄道局長、あるいは管理部なら部という各セクションの長に責任を持たしておりますから、事後においてそれをもしも調べるというような必要があなた方の方であると考えるならば、その長のところへ行つて談判すれば、長が言う人もあるし、あるいは遠慮してぼうつと言う人もあると思います。
#94
○林(百)委員 その点ですが、あなたはそういうことを言われますが、たとえば駅長のところなどに聞いても全然言わない。これは上の方から言つて來て、われわれな全然知らないと言う。切られた人の人格は相当いい。われわれとしては國会でこの問題を審議する上に資料を集める必要がある。あなたはそれぞれ現場長の認定によつてできているというが、現場長は自分の意思でないと言う。こういう点は、あなたの言うのと現場の言うのとは食い違つている。だから、どこへ行つたら資料と基準がはつきり示されるか、その責任の所在をはつきりしてもらえばいいのです。
#95
○大屋國務大臣 それは先ほど言つた通りで、セクションの長ですから、駅でいえば駅長、新橋管理部なら新橋管理部の部長、東鉄なら東鉄の局長という程度くらいのところで調べています。あれはコーポレーシヨン・プロパーでやつております。
#96
○林(百)委員 そうすると、運輸大臣が、今度の行政整理についてはそれぞれの現場の長の報告の資料に基いて、それに認定も加わつて整理をしたということを言つている。だから、少くともその駅なら駅の被整理者について資料なり基準は駅長自身が持つているはずだということを言つていいわけですか。
#97
○大屋國務大臣 駅長とは限りませんが、セクシヨンの長において考査をせしめた。組織で言いますと任免権者というのですが、俗に言えば管理部長、局長、いろいろな工場がありますが、そこの所長というような、つまりその部分々々の長がその方に属する従業員のあらゆる行状その他の調査の材料を上申したのがもとでございますから、そこへ行つて聞けば一應わかるという建前になつております。
#98
○林(百)委員 そうすると駅長でわかりますか。
#99
○大屋國務大臣 むろんわかります。
#100
○林(百)委員 駅長、管理部長、あるいは局長、あるいはそれぞれの工機部などでは工機部の工場長、それが責任を持つて基準を決定したはずだ。
#101
○大屋國務大臣 決定しましたが、それはボードの職員局において総締め括りをしておりますから……
#102
○林(百)委員 総締め括りはボードの長がやつたにしても、その締め括りをする資料は現場の長から承していると運輸大臣から承つていいのですか。
#103
○大屋國務大臣 いいでしよう。
#104
○淺沼委員 簡単にお聞きしますが、整理はほぼ終了したということを新聞で言つておるのでありますが、七月一ぱいに終了する、第一次、第二次とやつたのですが、一應われわれから見て、國鉄における整理は終了したものと了解してよろしいですか。まだでこぼこ整理その他がありますか。
#105
○大屋國務大臣 実は先ほど概数を申し上げましたが、まだ四百数十名整理が残つているはずです。定員法の数が五十万三千何百人というのですから、今まで整理をいたしました数がまだ五百人弱足りないということになつておりますから、それくらいを追加することになるでしよう。
#106
○淺沼委員 今後五百人弱の整理があるものと見ていいわけですか。

#107
○大屋國務大臣 そうです。
#108
○淺沼委員 もう一つ伺つておきたいことは、今林君から言われたと思いますが、ぼくらでも了解ができないのは、一体業務に協力するとかしないとかいうことは、だれが判定して、どこできめるかということが一番問題で、労働組合運動をやつておれば、ときたま当事者と対立的になりがちなものです。從つて、それが業務に非協力ということになれば、林君の言われた通り労働運動というものは成立たないのです。なおかつ一番了解に苦しむのは、十四名の中闘委員が解職になつたについては、これを今も中央で扱つていると言われましたが、協力であるか協力でないかということを決定するのは、職場を中心として、職場が調べなければ、業務上のことであれば決定できない。運動上のことであれば自然と本廳においてやつているのですからそういう來ようと思いますが、その人が職務上協力したかしないかということは、それぞれの職務系統を通じて、たとえばだれだれ中闘はどこの局に属している、從つてその局が整理されるときに一緒に整理される、こういうことであれば問題は何もない。現に三中闘か四中闘はそういう形態において整理されているわけですが、十四名ばかりの者は特別に声明書を出している。その声明書の内容を見れば、必ずしも業務に協力しないということでなくして、労働運動をやり過ぎたという形のことが解雇理由になつているのですが、それはどういう御見解ですか。
#109
○大屋國務大臣 ただいまの淺沼君の御質問ですが、こういうふうにお考えを願いたいと思うのです。各部局の長に任免の判断裁量をゆだねてやつた場合と、特に慎重を期しまして本部でそれを締め括りをして考慮を加えたいという二段にお考えを願いたい、そういうように御了承を願います。
#110
○淺沼委員 運輸大臣はなかなか苦しいところもあろうと思います。ぼやつとしてということもあると思いますが、こういう問題は、ぼやつとした苦しい答弁で済むものでなくして、日本の労働運動をやる者にとつて、停職、公共企業体において労働運動をする者にとつて、單なる業務的に協力しない、しかもその業務的協力は、業務に従事している場所において首切られるべきはずです。そうでない所で首切られるというならば、安心して労働運動をやれない。これは單に共産党員であるとかないとかは別として、労働組合運動全体に対して当局は大いに愼重に考えなければならぬと思います。それを單にぼうつとしてやつたとか、あるいは見解の相違であるとか――見解の相違だということになれば何でも見解の相違だ。お互いの階級的立場が違う。あるいは取締る者と取締られる者、あるいは搾取される者とそうでない者との見解は違うと思う。しかし、お互いが國家を形成する國民の一人でやつて行く場合は一致すると思う。これが一致して行かなかつたなら國家の形体は成つて行かないから、そういうことでなく、共産党の方は一致しないものという態度で初めから臨んで行くから、これは見解の相違だと思うが、われわれは日本國を形成している限り一致すると思う。これはあなたとわれわれとがお互いに一致しないということでは國家を形成しません。そういうことで納得の行くような説明を願いたいと思います。愼重を期して、中闘の人を、特別に労働法規の條章に当てはまるような形で――その違反をなすような形ができることは納得できない。たとい共産党員であつても、こういう点はみんなが絶対に納得するような表現を用いて、そういうことをやつでいただきたいと思います。しかし、これ以上議論をしてもしようがないと思います。
#111
○林(百)委員 その点に関連しますが、見解の相違ということはありますが、見解の相違なら見解の相違でいい。たとえば、君は共産党員でこういう行動があつたからということを示して來るならいい。われわれが見ても、そういうことならいい。あなたが言われるようにぼやつとやつている。しかも、首切りの会合は外でやつて、番人まで派したという。これはちやんと調査がある。なぜそれを発表できないか。発表できないということは、明らかに政府は今言う事務上の協力でなく、政治的な意図をもつて共産党員は先にやる、組合の幹部をやる、ほんとうに國鉄の事務の運営を阻害するもの、あるいは業務に怠惰であつたものということでなく、政治的な意図があつたものと誤解されてもしようがない。大臣自身はとにかく、さようなことを末端ではやつている。ですから、その点は大臣としても正確な資料、首を切つたなら切つたという正確な資料を公明にせられたらいいと思う。そういう、うしろから切るようなやり方をしない方がいいと思う。
#112
○大屋國務大臣 今の淺沼、林両君のお考え、特に淺沼君のお考え方に対して、健全なる組合運動の発達を組合が堂々とやり得るということにわれわれが協力して行くことは同感であるのでありまして、将来も組合が健全なる発達をすることを希望するわけで、しかもその組合員が堂々と所信を披瀝して國鉄の経営にともに協力してもらうという点に対しましてはまつたく同感でございます。それから林君の重ねての御質問ですが、國鉄の業務に協力するという点に対しまして、忠実である人であるならば、ごうもこれを整理するとか、あるいは虐待するという考えはございませんから、ひとつお考え願います。
#113
○林(百)委員 最後に希望しておきます。そうすると、あなたとしても、今後末端の責任者に対して、整理をされた者は明らかに業務上協力しなかつた、たとえば職務上そういうものが現われたとか、円満な業務遂行ができないという点を対象として、行政整理をしたのだという資料を公に指示すべきことを、あなたからも注意してもらいたい。そういうことがわれわれわかれば、仕事があつてしない者は首を切られていいでしようが、そういうことが全然匿されている。政治的な意図で労働組合の弾圧をやられたのでは見逃すことはできない。それをあなたの方から、公正にその基準を示すように、そういうことをはつきりしてもらえばいいのです。それは保証してもらえますか。
#114
○大屋國務大臣 それはたびたび申しました通り、その長に、あなたなりその他の人が、何のだれそれがどういう理由で整理されたということを聞きに言つても、その長の人がかようかようと明らかに言う場合もあるでしようし、あるいは適当にしかるべく挨拶をするという場合もありましよう。
#115
○石野久男君 今林君から重ねて大臣に対する懇請があつたのですが、とにかく首を切られた者がどういう理由で切られたかということを知りたいのは、われわれもそうだし、当人も実際それを要望している。このことについては、総司令部の当局でも、できる限りそういうことを政府当局または國鉄当局に対してするように努力しようということを、私たち二度も確約されてもらつているわけですが、この点は、ぜひ私どもとしては、解雇された理由を明示していただきたい。
 いま一つは、中闘の十四名が首切られたときに、特にあの声明書を出した意図はどういう理由であつたか聞きたいと思います。総裁から解職理由が出ていますね。
#116
○大屋國務大臣 そのことはちよつと忘れました。
#117
○石野久男君 さつき声明書を見ると、定員法による首切りと了解できない。この点について当局のはつきりした答弁を聞きたい。
#118
○大屋國務大臣 私は、どの声明を言われるのか知らぬが、中闘の幹部十四名を首切つたことに対して、ことさらにこれに対して声明書を出さしたこともなし、出した覚えもありません。
#119
○石野久男君 その声明については、大臣がわからなければ、あとでまた伺うことにして、今度の十四名の馘首が解雇基準の第二條、いわゆる業務に非協力であるという理由になつているが、解雇権を握つている者は私は官房長であると思う。その点については、先ほど淺沼氏からも何べんかただしているけれども、この十四名の解雇は業務に非協力であるという観点はどこから出ているか聞かしていただきたい。この十四名の中には、お召列車の機関士をやつた者も何者か入つている。それにどういう非協力な点があるか、われわれにはわからない。
#120
○大屋國務大臣 それはぼくがあなたに答弁すれば、業務非協力という以外何も申し上げられない。なお詳しい気持が聞きたければ、下山君はいませんから、加賀山副総裁からお聞きになつたらいいでしよう。
#121
○石野久男君 十四名の首切り声明に対して大臣は何も知らないのですか。
#122
○大屋國務大臣 忘れました。
#123
○石野久男君 この点はどうも納得できない。
#124
○山本(猛)委員 運輸大臣に対する質問はこの程度にして……
#125
○石田(一)委員 一言事実を申し上げておきます。実は國電ストの問題を考査委員会で調査しているときに、東神奈川の闘爭委員長がみずから証言している中に、過去において運輸大臣から六回表彰状をもらい、一年か一年半にわたつて月々運輸大臣から特別の手当までもらつている、また爆撃の最中には数百万円もする電気機関車を運轉してある壕に待避さして、またあらためて表彰されたというような、実に成績優秀な運轉士が突如として整理され、本人もそれを非常に嘆じている。しかも二十年も勤続している者が一本の辞令によつて馘首されたという事実があるのですが、これなんか今の業務非協力というのでは、ちよつと判断できない。もし再就職が考慮されるなら、こういう人たちこそまず第一番に考慮されなければならぬという私は希望を持つている。
#126
○大屋國務大臣 石田君の御意見承つておきます。
#127
○大村委員長 運輸大臣に対する質疑はこの程度にして、次に本多國務大臣から行政整理の今後の見通しについて説明を承ることにいたします。
#128
○本多國務大臣 それでは簡単に私から御説明申し上げます。
 御承知の通り、大体この人員の整理は十六万人くらいになるだろうということを議会でも答弁しておきましたが、内部的な配置轉換を極力やつた結果、大体やはりそれくらいになると思います。そのうち今どれくらいまで進行しているかと申しますと、國有鉄道の約九万五千、大藏省の六千人ばかりの整理は大体済んだ状態であります。その他各省においては、実員の整理を少くするために自然退職者でだんだん埋めているような状態でありまして、実際強制退職というような形になる人はきめて少くなつて行くのではないかという見通しでおります。
 それでは今後の整理はどこから、いつごろ始まつて行くかというに、まず総理府は、きわめて特別な事情のものを除いて今月中には済む予定であります。総理府は二千五百人でありますが、そのうち特別調達廳はすでに済んだろうと思います。内務省は五百人ほど整理することになつておりましたが、だんだん依願退職者で埋めてしまつて、きわめて少いものになつてしまうようです。さらに経済安定本部におきましては、まだいつという見通しはついていませんが、事務当局の話を聞いてみますと、八月中には済ます予定でやつているそうです。法務府におきましては、いろいろ配置轉換をやつて、実際上には強制退職をしないで済む状態になつております。今月中旬ごろまでに実行されると思われるところは郵政省、電気通信省、労働省、通商産業省、厚生省等であります。その他農林省、建設省については八月中にやりたいという希望をもつて努力しているけれども、九月にまたがるのではないかという状況であります。こういうことで大体予定通り滞りなく行政整理事務は進行しているものと心得ております。実は何人を退職させるかというようなこと、並びにいつ実行するかというようなことは、各任免権者たる大臣に任せておりまして、私の方は遅れることのないようにただ見ているだけで、いつ整理されるというようなことは私の方は申し上げかねる次第でありますから御了承願いたいと思います。
#129
○林(百)委員 あと人員にしていくらぐらい整理することになりますか。
#130
○本多國務大臣 総体で十六万くらいになると思います。しかし、この中には自然退職者も相当含まれますから、実際には何名整理することになるかわからないことになると思います。
#131
○淺沼委員 公團及び地方廳を入れると、大体官公廳を通じての失業者はどのくらいになりますか。
#132
○本多國務大臣 予算定員で申しますと、中央で二十四万人、公團で廃止になつたものを除外して、整理の対象になつているものが二万五千、府懸、市町村で十三万四千、計約四十万と覚えておりますが、それが予算定員において減少したものであります。そのうち、それでは中央で実際に退職させなければならぬものはいくらあるかというと、公團を除いて約十六万、公團の方の整理人員はよくわかつておりません。府懸の方は十三万四千のうち七万が実際退職を命ずるものと見通しておりましたが、この数はきわめて減るようであります。
#133
○林(百)委員 いつまでやる予定ですか。
#134
○本多國務大臣 九月一ぱいです。
#135
○林(百)委員 十六万のうち実際出血は……。
#136
○本多國務大臣 詳しくはわかりません。たとえば逓信省のごとき、当初は三万を越す実人員を整理しなければならぬと思つたのが、だんだんやめた人があるので二万以下になつたところもありますから……
#137
○林(百)委員 退職金は政令できめられると思いますが、その後どうなつていますか。
#138
○本多國務大臣 これは議会の秘密会等で申し上げました線に近いもので支給しております。
#139
○林(百)委員 國鉄ばかりでなく、各官廳の整理者に対する退職金も大体きまつたのですか。
#140
○本多國務大臣 全部同じです。
#141
○大村委員長 ちよつとこの際申し上げます。法務総裁もせつかくおいでになつておりまして、公開の席ではあまり話すようなこともないが、秘密会あるいは懇談会式なら少しさばけた話をしてもいいということですが、いかがいたしましようか。
#142
○山本(猛)委員 秘密会で伺いましよう。
#143
○大村委員長 それではこれより秘密会に入ります。議員以外の方は御退場を願います。
    〔午後三時四十分秘密会に入る〕
     ――――◇―――――
    〔午後四時四十五分秘密会を終る〕
#144
○大村委員長 これより公開の運営委員会にもどります。
 前会の理事会において下相談をしたのでありますが、閉会中の委員会開会についてのとりきめをいたしたらよかろうというので打合せをいたしましでありますが、本日の運営委員会に正式にお諮りをいたしまして、さらに御協議をいたしました上で最終決定をいたそうということになつておりますので、先日の事案につきまして御意見がありましたら、この際承りたいと思います。ただいまお手元に配付いたさせます。
#145
○林(百)委員 私の方はこれでいいと思います。
#146
○大村委員長 別に御意見ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#147
○林(百)委員 事務当局の職員の方で、毎日二つの委員会があると、そのために全部を動員しなければならぬ場合もあると思いますが、委員会をまとめて一日か二日やることにして、その以外は身軽にしてやることが技術的にやれるなら、夏の暑い日に職員の肩も軽くなると思いますが、いかがでしよう。
#148
○大池事務総長 そう願えればこれに越したことはないのすが、これは各委員会の委員さんの御都合によることでありまして、火木土なら火木土に開くということもできませんので、開く場合にはなるべく時間を嚴守されて午前中からやつていただいて、午後は五時半が定刻でありますから五時に散会願えれば、あとの整理をしても五時半には帰れる。そういう意味で、できるだけ五時に散会されたい。それから晝には晝食をとる時間だけちよつと休みをいただきたいという点と、土曜日は午前中だけで打切つていただきたいというこの三点が私どものお願いの中心点であります。
#149
○石田(一)委員 これは特別委員会といえども例外なく原則的にこれに從うという意味でしよう。
#150
○大池事務総長 強制はできないので原則的にとは書いてありませんが、そうお願いいたしたいと思います。もちろん特別委員会も全部含んでの意味です。
#151
○林(百)委員 それと委員会を開く場合には五日ほど前に知らしてもらいたい。そうでないと、せつかく九州、北海道から來てみたら委員会が済んでいたというようなこともありますから、これを嚴守していただきたいと思います。
#152
○大村委員長 本案は議長の御配慮がありましたのでできました。
#153
○大池事務総長 ごくやむを得ない場合には各派の方から幾分先に御連絡をとりますが、原則は五日前です。
#154
○大村委員長 本案は別に御異議がなければ原案の通り決定いたしたいと思いますが御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#155
○大村委員長 それでは原案通り決定いたします。そうしてこれは各委員長に御善処を願うように議長及び私においてとりはからうことにいたします。
    ―――――――――――――
#156
○大村委員長 次に考査委員会の滞在、雑費その他一、二の諮問事項がありますので、これについて事務総長から御説明を願います。
#157
○大池事務総長 開会中は議員さんが滞在しておられる関係で、毎日滞在雑費として二百円を差上げているわけでありますが、この前考査委員会から閉会中も滞在雑費を出すように願いたいという委員会の正式決定に基きました希望書が議長あてに参つているのであります。從つて運営委員会で一應処理並びにこれに対應する対策をお考え願いたいと思うのでありますが、実はこれはせつかくの御希望でありますけれども、單に議長のところでそれなら閉会中も滞在雑費を出そうというわけには参りません。これは何としても法律を改正していただかなければできない仕事でありますから、もしそういう必要があるとすれば法案をこしらえまして次の議会に出していただく以外に便法としてはございません。それは、御承知の通り國会閉会中委員会が審査を行う場合の委員の手当に関する法律というものができておりまして、國会の閉会中、常任委員会及び特別委員会が各議院の議決で特に付託された事案について審査されるときは、その委員の出席日数に應じて日額三百円の手当を受ける、これによつて、委員会に出席された方に対して手当を出しているわけであります。從つて、これ以外に滞在雑費をもらうとすれば、これに閉会中の分もつけ加えて法律的な根拠をこしらえていただくほかありません。それでは開会中の雑費はどうして出ているかというと、滞在雑費は國会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の第十條「当分の間議長、副議長及び議員は、召集に應じた日から会期の終了日までの間、日額二百円の定額により滞在雑費を受ける。」、これでやつているのであります。これが法律に根拠なくしてなぜ出せるかという問題になりますが、これは御承知の通り当分の間というのがものを言うのでありまして、当時は封鎖支拂いで、一月五百円以内でやる。封鎖の金があつても出せない。但し旅行中は七十円出せた。けれども、それでは拂いができぬというので、特に雑費という名目で出すことになつておりまして、これにやたら理由をつけて出すわけにいかないのであります。元は百円でありましたが、各委員が何回も向うと折衝の結果、ようやく二百円に上げていただいたのでありまして、もしどうしても必要とあれば、閉会中も必要であるから雑費を出すということはしないで、手当の法律の方を今度の議会にお直しを願つて、雑費の方には手を触れぬようにされたらどうかと思います。
#158
○石田(一)委員 一日三百円の手当を出すことになつているのだから、この手当を雑費と直していただいたらどうでしよう。
#159
○大池事務総長 手当となると税金を取られますよ。
#160
○石田(一)委員 それでは総合所得に加えられて、出れば出るほど損をすることになる。
#161
○大池事務総長 この点は福利小委員会に御研究願つて関係筋と交渉願うことにして、次の機会にいたしましよう。
#162
○浦口鉄男君 考査委員会は、臨時議会が終るときの申合せでは、月に一週間ないし十日間くらいやることにして、七月十日ごろやめようということで來たのですが、次から次と事件が起きたので、こういうことになつたのです。
#163
○大村委員長 この問題につきましては法律改正の必要もありますから、すぐ解決はできませんが、考査委員会の方もずいぶん忙しいようでありますから、事務当局の案に從つてやることにして、長くやる日と簡單にやる日ときめて、そして滞在雑費がある期間出るように連続開会することにして、実際は八月中十五日間継続して開かれるような便法を講ずればいくらか緩和できると思いますが、いかがでしよう。
#164
○石田(一)委員 考査委員会の委員が欲張つているわけでないので、実情をよく見ていただきたい。実際どうにもならぬのです。
    ―――――――――――――
#165
○大池事務総長 それではその点はそういうことにお願いを申し上げまして、もう一つ人事承認の件をお願い申し上げたいと思います。
 先日一人だけ履歴書を差上げてあつたのでありますが、その後閉会中にわれわれ幹部の方で選考いたしまして、この際参事に任用していただきたいと思うのであります。これは外部から採用するものでなく、全部内部の者でありまして、非常に多いのでありますが、御承知のように從來衆議院の職員は高等官に当る者はきわめて少い状態にあつたのであります。ところが、給與ベースがだんだんかわつて参りまして、六千三百円ベースになつても、そのまま機械的に現在の職員を切りかえてあるわけであります。ところが、御承知の通り本院職員は長い間この役所に勤めていた関係から、この機械的な切りかえの結果、相当高い俸給にならざるを得ないのであります。従来は特別職であつたために、そういう点は全部解決されていたのですが、一般公務員に編入された結果、高等官になり得ない者が主事にいる。主事は何級から何級までというきまりがございまして、その級に格づけされますと、その級の最高給以上とれない。從つてそれ以上の俸給に機械的に切りかえてある関係上、現在の取扱いはマル特にしておかなければならぬ。そうすると、何年間たつても身分がかわらない限りそのまますわらなければならぬ関係にある。從つて、お手元にある泉以下十数名は全部マル特でやつているのであります。なお速記主事のような者は、速記の特殊勤勉手当が俸給に編入された結果、みなこれがマル特になつた。全部が十五、六年以上いる関係から、そういうことになつております。従つて、その級の方で抑えられる関係から、どうしてもこれを切りかえて二級官待遇の方の級職に入れなければならないという結果、前議会において定員法で参事をふやしていただいたのであります。これは特別職を一般職に編入された結果当然起つて來る点でありまして、それにしても、各職比較いたしまして、参事の二級官クラスの人数が少い状態に相なつております。從つて、そういう者を中心に全部とりまして、それ以外に若い者で、將來有力な幹部として大学卒業生をとりまして、これが二年以上おつて、これにしていただきたいというのが入つて来るわけであります。それで三十五名ばかりふやしていただきまして、ここに二十九名ございますが、あとはこの次に御選考願おうと思つているのであります。現在お手許に上げましたのは、マル特を中心にして、マル特になつていない者の中の二、三をこの中に入れて、優秀な者として各部課から推薦を受けた者を拾つてある。こういう状態でありますから、現在いる職員の優遇的な意味で御了承願いたい、こう思つているのであります。
#166
○今村(忠)委員 これは定員法みたいなもので参事何名という規定はないのですか。
#167
○大池事務総長 参事何名というのがあるのです。その参事何名を先日ふやしていただいたのです。そのふやしたものでこれを埋めるのであります。あと二、三残つてはおりますが……
#168
○今村(忠)委員 上つてもいいが、やめねばならぬということはありませんか。
#169
○大池事務総長 全然そうではございません。
#170
○大村委員長 承認することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#171
○大池事務総長 もう一人同じように、法制局で先日兵藤さんという課長がなくなられました。その補充に、今残つている主事の一番上の人をしたい。後藤毅君を参事にお願いしたいのであります。
#172
○大村委員長 後藤毅君の人事の件、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#173
○大村委員長 それでは原案の通り決します。
    ―――――――――――――
#174
○大池事務総長 議員会館を使用する場合の條項がございます。これはここですぐ即決というわけにいきますまいが、お手元に差上げますから御研究を願います。これはすぐ明日に始めるというわけに参りませんし、各党へ割当てたところで人選等もございましようから、試案をひとつ御研究願いたいと思つております。
 いま一つは、第二議員会舘もしくは宿舎の設備をつくる準備をしなければなりません。それは霞ケ関の外務大臣の官邸の跡へつくる以外にないと思つております。いま一つ宿舎の場所として、山階宮の跡の敷地を二千坪ばかり選定して、これが購入の契約をいたしました。その跡へ宿舎の設備をいたしたい。設計はもうすでにきまつているのでありまして、ただいまごく簡単な青写眞でこらんに入れますが、これで設備を進めることを御承認願いたいと思います。
#175
○今村(忠)委員 予算はあるのですか。
#176
○大池事務総長 予算はあります。本年度分の予算でやります。
#177
○浦口鉄男君 部屋は幾つできるのですか。
#178
○大池事務総長 議員会館は、これが全部できれば四百六十四人入れます。宿舎の方は四十人分をやります。
#179
○大村委員長 それでは議員宿舎、議員会館の件は御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#180
○大村委員長 それでは御異議ないものと認めます。
 本日は長い間御勉強願いましたが、これで全部予定の議事は終りましたから散会いたします。
    午後五時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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