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1948/12/11 第4回国会 参議院 参議院会議録情報 第004回国会 文部委員会 第2号
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1948/12/11 第4回国会 参議院

参議院会議録情報 第004回国会 文部委員会 第2号

#1
第004回国会 文部委員会 第2号
昭和二十三年十二月十一日(土曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○教育公務員特例法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午前十時四十三分開会
#2
○委員長(田中耕太郎君) それでは文部委員会を開会したします。今日の議題は、前回に引續きまして教育公務員特例法案の審議でございます。前回に一般質疑は終了したわけでございまして、今日は逐條審議の段階に入つておりますが、この前に御配付いたしました教育公務員特例法案に誤植があるそうでございますので、当局から訂正の申出がありました。
#3
○政府委員(辻田力君) お配りいたしてありまする教育公務員特例法案の印刷物に誤植がありますので、その点を申上げます。尚この点は正式に刷物として出て來るわけでありますが、それの間に合いませんので、便宜御審議の上に御参考になると思いますので、予め申上げて置きたいと思います。第一は、目次のところにあります第一章総則とありまして、その中に括弧して第一條から第十八條とありまするが、この第十八條は第三條の誤りであります。それからやはり目次の中の附則のところに、附則第二十三條から第三十五條とありますが、第三十五條は第三十四條の誤りであります。(「ゆつくりやつて呉れ」と呼ぶ者あれ)次には本文に入りまして第二十三條の第二項「この法律中の規定が國家公務員法の規定に矛盾し、」とありますが、「この法律中の規定が」の下にぼつがあるのであります。これはぼつがありませんのでその点を訂正いたします。それから二十九條は全部削除であります。三十條以下は一條づつ繰上るわけでございまして、從つて三十條は二十九條になり、三十一條が三十條になり、三十二條が三十一條に、三十三條が三十二條に、三十四條は三十三條、三十五條は三十四條というふうになります。以上でございます。
#4
○委員長(田中耕太郎君) それでは逐條審議に入りますが、各條ごとに審議いたしますか、それとも章、節別に一括いたしまして問題にいたしますか。
#5
○高良とみ君 昨日私差支えたもので参りませんでしたので、若しできれば逐條ごとに一條づつお願いいたしたいと思います。
#6
○委員長(田中耕太郎君) では御異議ございませんければ……
#7
○岩間正男君 その前にですね、全体的な質問なんですが、それを実は今井給與局長の出席を求めましてお聞きしたいことがあるのですが、との点を保留にして置いて頂きたいと思います。
#8
○委員長(田中耕太郎君) どの條文かに関係のある……
#9
○岩間正男君 相関的な関係です。給與の問題ですから、それで向うの政府委員の都合もあるらしいのですから、適当なときで結構です。その点予めお考え置き頂きたいと思います。
#10
○委員長(田中耕太郎君) それじや岩間君の一般的御質疑の残つておる部分は給與局長が出席せられた後にいたしまして、逐條審議に入ります。第一條、――別に御発言がありませんければ第二條に移ります。
#11
○岩間正男君 第二條でこの教育公務員の中に含める公務員の内容になりますが、その中に事務職員ですね、これについては何ら触れるところがないようなんですが、学校のやはり構成から考えれば、事務職員も非常に重要な役割を果しておるので、やはり教育公務員とした方がいいのじやないかと考えるのですが、この点についてどういうようなこれはお考えを持つていらつしやるか。
#12
○政府委員(辻田力君) 学校の事務職員の方々は、教育に非常に関係のある方でありまして、この学校がうまく円滑にその事業が進行するためには事務職員の人々も公務員に入れるということも考え得るのであります。又それが適当である場合もあると思いますが、併し今回におきましては、原則としまして教育に直接携わる人、又それに準ずる人を主としてこの法案の対象として取り上げておるわけでございます。でその仕事の性質から言いまして、学校の事務職員は教育には勿論関係がありまするが、一方においてはいわゆる他の事務職員との関連において事務職員的な面が非常に濃厚でありますし、そこでこれらの方々につきましては、一般の事務職員に適用されまする規定を適用するということにいたしまして、ここでこの法案におきましては原則といたしまして、実際に教育に当られる方を中心として考えておるのでありまして、この点につきましては御了承願います。
#13
○岩間正男君 そうすると、事務職員をどのようにこれは將來扱つて行くお考えなんですか。どのような、つまりあの法案の適用を受けるかという意味だつたのです。
#14
○政府委員(辻田力君) やはりこの場合、國立学校の場合と公立学校の場合と違うと思いますが、国立学校の場合におきましては國家公務員法が適用されるようになりますると、それは全面的に適用されるということになります。公立学校の場合におきましては、地方公務員法ができますれば、それによつて適用されることになりまするが、それまでの間におきましては、教育委員会法の規定によりまして、都道府縣の長の補助機関たる職員の規定を準用することになるということになります。
#15
○岩間正男君 これは少し私の意見も入るのですが、やはり学校の構成を見まして、例えば事務職員というのは事務だけ扱つておるというものじやなくて、やはり教育のいろいろな点で深い関係を持つておると思うのですが、これは事務職員に入らないのですが、例えば小使なんかの場合ですが、小使が非常に教育化されていないので、單に小使だけの機能を果たすためにそこにいろいろ教育上支障を來たす場合が起つて來る。事務職員の場合は小使なんかよりももつと連関を持つと、こう思うのですが、こういうことは当然教育公務員法の中に包括して一括した方が運営上非常に円滑に行くと、そういうふうに私は考えるのでありますが、これは如何でございましようか。この点について今御答弁もありましたが、ここにどうして特別に切り離して考えなければならないか、その根拠をちよつと伺いたいと思います。
#16
○説明員(井手成三君) 私も地方で学校教育の行政に数年携つて参りまして、現場を知つておるのでありますが、学校の事務職員が相当程度学校教育に影響を持ち、又可なり通じておる部分があると承知いたしております。この法律が第一條に規定してありまするがごとく、一般公務員法の特例として引張り出しておるのは、任免、分限、懲戒、服務及び研修、この四つであります。事務職員については研修というものを、特に一般公務員と違つた意味の研修を必要としない。これは簡單な方面から言いますと、任免につきましても、これは事務職員でありますから、一般の職階制、又それに基いた採用方法を取つていいのじやないか。それから分限の問題も同樣と思います。懲戒も同樣に思うのであります。ただ服務が、ここでは一般公務員法に、例えばこの十一條を見ますと、服務のやり方につきまして、國家公務員法の條文を或る程度使つて來て、それは大学管理機関が決める。それの方が便利だという例も大学の場合を見ますとあるのであります。一般の事務職員としての性格を持つておりまして、これに対しまして人事院規則で病院らな病院の事務職員、又その他の研究所の事務職員というふうにニユーアンスを持つて作ることを予想しておりますから、それに委して差支えない。それに対して教育の方に結び付くものを特例的に引張つて出すということになりますと、その事務のものをどこに引張り出すかということになりますと、特にそれを取りますことはできないので、我々は人事院規則ができ上ることに対して十分なる関心を持ち、註文を持つて作つて行くならばそれでいいのじやないか。そこで「政令で指定する部局の長」というのは免許状を有する專門の職員というのか。これは我々の概念におきますと、事務職員なのでありますが、それを特に教育の匂いが非常に強い、むしろ教育者というような立場では局長のようなものに引張つて來たわけです。図書館長のようなものは我々の概念では事務職員でありますが、特に教育という点に重きを置いてこつちに持つて來たのであります。書記とか、会計事務、或いは農園の技術職員、レントゲンの抜手というようなものはやはり性格的に一般公務員たる性格の方が強いというような趣旨からこういたしました。その特例といいますか、何か特殊性を認めて適当な規定を置くべきであろうということは、國家公務員法の運用につきまして、我々十分人事院と連繋をして行きたいと思つております。
#17
○岩間正男君 これは今の御説明もあるのですが、やはり私は同じ職場におつて緊密な関係を持つておる立場から、やはり公務員の中に入れて連関的な身分上の、それからその他の服務とか、一つの同じような法の適用を受けた方がいいのじやないかと思うのです。例えば今度の東大の不正入試事件なんか起つたのは、ああいうのを見ましてもやはりもつと事務職員が教育に対してもつと深い理解を持ち、常に教員ともつと密接な連繋を保つて行くということが非常に重要だと、こういうふうに思うのでありますが、別々な規定の違つた、そういうふうな身分上の点からもやはりどうも仕事の内容が変り、又その職場に不統一が起るんじやないかというふうに思えるんですが、こういう点についてこれはどうなんですか。何かこういう事務職員を入れるにこう非常に工合が惡いというような理由をもう少し説明して納得が行く程説明して貰わないとまずいと思うのですが、どうですか。
#18
○説明員(井手成三君) 例が東大の問題が出たのでございまするが、我々の法律は大体公務員の身分、いわゆる從前で言えば官吏というような公務員を目標にいたしております。例えば帝人のあの問題は、現在まで殆んど一般職員の規律から外れておるような雇傭員というような者も入つておる。その人たちが事務職員として、他の者はどうであろうとも大学一体として、或いは学校一体として動いて貰わなれればならないということを私共は考えるのでありますが、それは大学その他学校の管理者、或いは教職員、その人たちの心構え若しくは学校の校長先生、或いは総長の統率、平素の訓育の問題に俟つところが非常に多いのであります。この規律で、任免、分限、懲戒、服務、研修というようなことでこれを引張り込んでここに入れるという部分は非常に少いように思うのであります。先程申上げましたごとく一般公務員の言いましても、やはりそれぞれの職階を分けて見ますと、その職務の内容、その責任等に應じた適切なる措置が公務員法の下に行われるべきだと思いまするから、その法の運用でやつた方がいいので、教員というものの方に結び付けて來るということにかなり法律的な無理があるのじやないかと、こう考えておるわけであります。
#19
○岩間正男君 教育委員会の職員ですね、これなんかも教育の内容そのものから見ますと、そういう面もありまするが、併し一面から言えば非常に事務的な、まあ冷淡な事務職員などと同じような性格を持つた面が多分にあると、こう思うのです。それは併しこの中に入つておると思うのですが、どうも一般の学校の事務職員はこれから除外されるという点の説明がまだ不十分なんですが、併しまあこれは保留して置きます。
#20
○委員長(田中耕太郎君) 第二條について別に御発言がありませんければ、第三に移ります。……第三條ございませんければ、第四條。
#21
○高良とみ君 少し遡りますが、この学校の部局長というのを特にここに挙げてあるのですが、部局長というのは教員或いはその他、まあ大学におけるときは教授でありますが、その人の中から採るのでありますから、その部局長というのは、いわばこの政令によると書いてありますが、それを特に指摘しないでもいいのじやないかというふうに考えますが、如何でございましようか。
#22
○政府委員(辻田力君) その部局長は、学校の種類によつていろいろ違うと思いますので、画一的には行かんと思います。ここで先ず考えておりますのは図書館長とか、それから大学附属病院の院長さんというような方、或いは附置された研究所の所長、そういうような方でございまして、これらの方々は教授である場合が非常に多いと思いまするが、それでない場合も予想し得ることでございます。そういう場合に教授でなければならんとしますことは非常に窮屈でありますので、部局長として独立にある場合には、その場合いろいろな選考その他についても考慮しなきやならん点がございますので、これについて部局長としたわけでございます。
#23
○高良とみ君 重ねてお伺いいたします。そうしますと、その部局長を罷める場合にもですね、任免等の方面から入つて來ると、降任及び免職というようなことが新たに出て來ますが、その場合にも、部局長を罷めるという場合でも、今までは多くはまあ選挙その他によつてやるのですが、その人たちが特にその部局長の地位に非常に固執する場合には、任免等が面倒になつて來る場合があるのじやないかと思いますから、その点伺いたいと思います。
#24
○政府委員(辻田力君) 部局長になるのを嫌がる場合ですか。
#25
○高良とみ君 そうじやなく、その職に固執しておつて、それを罷めさせることが困難になつて來るのじやないですか。教授の中から、院長なり部長なり、局長という者を、まあ局長というのは普通ではないかも知れませんが、そういう場合に、選挙で以て決定して行く場合にですね、今までならば、それはもう殆んど非常に軽い意味があつたのでありますが、部局長の地位というものが非常に確保されて來て、それは危險は勿論ございましようけれども、その地位を動かすことが非常に困難になつて來るのじやないか、それは多くは私の考えておる前提は、すでに教員及び教授としての地位を持つている人から選ばれて來た場合なんでございますけれども、そうするとダブルな仕事になつておるわけですね。部長だの局長だのという仕事は、その場合には多くは軽く見て、いろいろの病院内の都合とか、大学内の都合で以て変つて行つたわけなんです。ですから若しこの法律が、この教員でない人が部局長となつておれば、大変分るのでありますけれども、教員の地位と部局長というのとが重視しておる場合が多いのではないかということなんですね。それを任免の場合に故障はございませんですか。
#26
○政府委員(小野光洋君) その問題は、実際問題として或いは厄介な感情的なもつれや、学校内のいろいろな問題を捲き起すというようなことがあり得るかも知れませんが、併しその問題については大学法が現在立案されつつありまして、この大学管理機関というのは、極めて適正公平な方法を採るようなことが定められることと予想されております。ですからこの法律にはそれはないと思いますが、いずれその大学管理機関においてそれが扱われることになる、その場合にそういう憂えのないような方法を採つて行きたいと思います。
#27
○委員長(田中耕太郎君) 第四條、別に御発言ございませんか。なければ第五條……次に第六條。
#28
○岩間正男君 この先に行つて何回も大学管理機関という言葉が沢山出て來るのですが、これの構成、それから仕事ですね、そういう内容について、これは大学法試案要綱というもので大体拜見したのですが、尚現在考えておられる内容について簡單に説明を伺いたいと思います。
#29
○説明員(井手成三君) この法律案における大学管理機関は、この間から申しましたごとく、全然現在の実状そのままを暫定的に受けておるので、大した意味がないのであります。但し從前の慣習を法律化したというような点は勿論意味があるのでありますが、問題は結局次に現われて來るべき大学行政の管理機関をどうするかという法律の中に入るのであります。御承知のように文部省が大学法の試案を発表でもありませんが、外に出したわけであります。これに対しまして、刷新委員会の方から又違つた趣旨の答申が出ておるのであります。これが実は如何なる形において次の法律案となつて現われるかにつきましては、今日のところまだ政府としては確定いたしていないのであります。で私共関係当局と目下折衝中でありまするが、大きな筋から言つて、多少私の個人的見解になるかも知れませんが、教育の地方分権、教育の民主化という大きな線に沿うということは間違ないと思います。
 それで大学が單に專門的な教授陣営で、いわゆる大学の自治の名に隠れて非常に強く、トウ・プロフェツショナルな教授陣営の独断に行くようになつては困る。一般國民の関心がこれに又加わり得るようにならなければならんということが一つでありますが、一方又教育に非常に理解の遠いような勢力が不当に入つて來るということはいけない。こういうような大きなラインにおきまして、目下私共はこの文部省が示しました試案、刷新委員会から受けた案、連合軍のいろいろの方のサジェツシヨンを受けつつ研究しておりまして、ちよつと大学管理機関がどうなるかということにつきましては、まだお答えする段階に至つておりません。
#30
○委員長(田中耕太郎君) 次に第七條です。
#31
○河野正夫君 第七條の休養を要る場合の休職については、大学管理機関が定めるとありまするけれども、これと第何條か、あとの大学以外の学校の場合、公立学校の場合でございますが、二年の休職を規定してある。ところが大学の方は、年数も何も規定していない、大学管理機関が勝手に定める、この振合は如何ですか。そういうところは立案中に何かお考えはなかつたのですか。
#32
○政府委員(辻田力君) 大臣の提案理由の説明をされた場合に、その主要なる事項として、大学の自治の尊重、それから学問の自由を保障するというようなことについてこの法案は重要な部分についてできておるということを申上げたのでありますが、この大学の自治の尊重という点から、大学につきましてはできるだけこの大学の自主性によりまして大学の行政をやるという考えの下に、この休職期間の問題につきましても、大学管理機関において定めることにしてあるわけであります。で後から出て來ます十四條のところの高等学校以下の学校につきましては、必ずしも大学と同じように自治を尊重するというようなことについては同樣でありませんので、この点につきましては具体的に期間、或いはその間における給與等について明記した次第であります。
#33
○河野正夫君 今の御説明は腑に落ちないのでありますが、大学の自治は教提陣営だけの自治でなく、今、次官の御説明のように單に大学等局の独断、或いは一人よがりといつたようなことも省く意味の、何程かの外の人も加わるような構想のようですが、とにかくそれは自主制を重んじたという意味で休養期間その他についても何ら限定しなかつた。ところがそういう理論で言えば、私は高等学校以下、これを地方教育委員会の自主性、自立性を重んずれば、地方教育委員会に委せて置いてもよろしい。ところが何故それだけ特に限定したか、こうい議論が一應成り立つ。併し布はその今主張したような意見を持つておるんではないのですが、お説のように大学の側について言うならば、地方教育委員会の自主性という意味で決めなくてもいいという議論も成り立つと思うんですが、如何ですか。まだ言いたいことがありますが、先ずそれを伺つて……。
#34
○政府委員(辻田力君) 第七條の御趣旨は先程申上げましたように、大学自治の尊重という立場からの問題であります。併しこの自由に委すとは書いてありませんが自治に委すと言いましても、そこにおのずから限界もあり、予算上の問題もありましようし、それから又大学の樣式によつてそこにおのずから定められるところがあると思いますので、勝手氣儘なことを決めるわけのものでないと思いますが、併し趣旨としては先程のような趣旨のように第七條ができておるわけであります。第十四條に特に結核性の疾患について規定いたしましたのは、これは特にその教育対象である学生、生徒、兒童が比較的年少者でありますし、又結核性の疾患等について非常に感染し易いというようなこともありまするし、又教育者の側から言いましても、或る一定の期間は安心して休養ができるようなことを保障する必要がありますので、ここにはつきりと書いておる次第でありまして、これを教育委員会に全部委してしまうというふうなことは、その結核性疾患に対する処置の問題の性質から考えて見て適当でないと思います。
#35
○河野正夫君 いやその後の方の御意見も亦結構でありますが、そうだとするとそれは大学教授においても同樣である。その結核性疾患について、地方教育委員会の自治に委してだけは置けない程学生、生徒に重要な影響があるからというようなことは、大学教育においてはそうでないというような説は成り立たないと思う。だからその第七條の説明はそれでもよろしいが、それは十四條とこれはやはり同じ建前でなければならない。十四條の説明の結核性疾患が無論重要性があるということならば、第七條においてもそれを規定しなければならない。ところが大学と高等学校においては結核性疾患の重要度が違うから……。
#36
○政府委員(辻田力君) 今申しましたように、相手は比較的結核性疾患に罹り易い時期の生徒でありますので……。
#37
○河野正夫君 いや、私はこう了承するのです。十四條のところで問題にしてもいいのですけれども、地方教育委員会に任して置くということにすると、実際現実に教員の休養というものは奪われ、或いは圧迫せられて、教員が休養ができないというようなことがあるかも知れん。大学の方の場合においてはそういうことは人数も少いし、又比較的信頼し得るというようなところまで政府当局は言明できないかも知れませんが、そういう意向があつたのじやないかと私は思いますが、それで特にこれは法律で休養期間を規定するというのは私は非常に結構だと思います。ただ私第七條の場合について問題としたいのは、要するに大学教授諸君だつて非常に結核疾患に罹つて休養している人なども私知つておるのです。そういうのが各大学の管理機関でばらばらに決定されると、例えば二年というのが一年と決定せられるような……、これが五年と決定せられるというなら、いい程いいのですから結構ですけれども、結核の場合なぞには高等学校以下は二年であるのに、それを一年と決定せられるといつたような不利益を受ける場合がありはしないか。そこで單に個々の場合において大学管理機関が定めると言つたのでは、保護をするという目的が、その趣旨を貫徹することができるであろうかどうか、この点についてもう一遍御答弁を煩わしたい。
#38
○政府委員(辻田力君) それは大学管理機関になつていろいろな点から研究されて、個々の場合に決定を與えられると思いまするが、その場合に病氣の人、或いはその他の心身故障のために休養を要する人に対して、不利益な、いわゆる酷なことをされるとは信じられないと存じまして、その点は大学管理機関の適当なる処置を信頼するよりしようがないと思います。
#39
○河野正夫君 いや、そういう立案者としての御答弁じや甚だ不満なものがある。十四條との関連において甚だおかしいのですが、追究はいたしません。けれども若し七條で大学管理機関の方で結核の療養等においては四年を必要とするというようなことが、仮に或る大学管理機関で決められたような場合に、然るに地方教育委員会の所属になる者については二年である、こういつたような事実が起ることを予想できませんか、どうですか。立案者はそういうことを考えたか、どうか、その点を繰返して伺います。
#40
○政府委員(辻田力君) 病氣、心身の故障の問題でありますが、これはまあ申上げるまでもなくいろいろな程度があるものですから、そのときどきに應じて処置するという趣旨でありまして、一律にすることは一應どの場合にもできないと思います。併し十四條の場合におきましてはいろいろ早期に診断をして早く発見して、そうして一應二ケ年間の休養期間を認めるようになつておるわけでありますが、大学の場合におきましては対象が違うことと、それからもう一つは大学の先生方もどういうものですか、代替性と申しますか……が余りないのでありまするので、それらの点も考慮しなければならないので、それでそれぞれの大学においては、諸般の事情を考えて先生方の身分を保障するような線に沿つて決めて貰いたいと思つております次第であります。
#41
○河野正夫君 どうも事務当局の御答弁では満足できないのですが、他の政府委員の説明を求めます。
#42
○政府委員(小野光洋君) 河野委員の御心配になることは誠に尤もです。大学の教授も尊重されなければならんし、又高等学校以下の教職員も、結核その他いろいろ身分上の問題についても尊重されなければならないことは同樣でありますけれども、一應大学の方は從來大学自体が相当の自治が認められておるので、そうして又大学自体の自治によつて相当程度そういつた問題も円滑に処理されておるのであります。それが特にこの法律ができたからといつてその問題を取上げて一つの枠に嵌めなければならないという必要を現在認められておらない。ですから敢てここで何年ということを決めなくても、いずれ現在の状態においても大学自治において適当に処理されておるし、大学法ができればより一層法理的な根拠を以てこの問題が合理的に処理されるだろうと、かようなことを信じておる次第であります。恐らくさような立場を裏切るような事実は今後起つて來ないだろうと予想をいたしております。第十四條の方の問題は地方教育委員会の方にこれを一任して適当にその期限を決めたらどうかということになるとそれこそ河野委員の心配されるように各地方の教育委員会によつて非常にまちまちで、一年にするとか半年にするとか、予算がないから直ちに給料の支拂を停止するかどというように決められるとなると、非常にまちまちなことができて來て、多少國民として常識を疑うような事実を招來するとも限りませんので、それで十四條においてかようなことを規定した。大学の方ではかような規定で適当じやないか、かようにいたしておる次第であります。
#43
○高良とみ君 それに希望を附けさせて頂きます。大学管理機関ができましたときに、自治を一應尊重して教授等の休職に御考慮をお加えになることは非常に必要なことと思うのであります。それは高等学校が、從來のがなくなりまして、大学というものの年齢が非常に低くなつておりますのと、それから地方から出て來る青年たちで今日では大学の生徒という層に結核の蔓延状態が非常に多いことは御承知の通りでありますが、この点から申上げますると、大学の教授だろうが或いはその他の教育者であろうが、結核性の疾患を持つておる者は必ず休職にならなければならないというようなそういう氣持を一つ、代る人がないとしてもその点は大学の管理機関の責任において結核性の教授たちが教壇に立つて殊に大勢の生徒の前で口を使つて授業することでありますから、その傳染の途がないように、その点は一つ大学管理機関を作られる場合に十分御考慮して頂きたいということを希望して置きます。
#44
○委員長(田中耕太郎君) 第七條別に御発言ございませんければ、第八條……。では次に第九條に参ります……。第十條。……第十一條。……
#45
○河野正夫君 十一條ですが、十一條に、九十七條から百五條までに定めるものを除くと書いてございますが、九十七條から百五條までの公務員法の中には兼職禁止とはつきり謳つてあるのでありますが、このあとにどこに兼職禁止規定が出ておるのでありますか。私はこれは立法的には素人だから分らないのですが、ここにはさつき除いてというふうにいつておられて差支えないのでありますか、公務員法の百一條に兼職禁止規定があるのでありますが、「同法第九十七條から第百五條までに定めるものを除いては、大学管理機関が定める。」この條文ではこうなつておる。尤もあとの方にどこかに兼職を許すということがあつたかと思いますが、所轄廳とか何かの許可によつてはよいというふうなことがあつたかと思いますが……。
#46
○説明員(井手成三君) 只今の御質問は立法の技術の問題でございまして、如何にも御尤もな御質問と思いますが、この書き方は非常にむずかしいのでありますが、要するにこれ以外の部分は大学管理機関がやる。その他の部分は公務員法の規定を先ず動かして行く、こういうやり方をやつたのです。國家公務員法第九十七條から百五條までを除きまして、大学管理機関が一切するということになるものですから、一應立法としては動いておるので、教育公務員に対する特例は二十一條ですかに出て來ます。これは余り上できではないが、理論的だろうと思います。つまり國家公務員法第九十七條から第百五條までを除きまして、大学管理機関に自由にやらせる。この方が法律的には系統的だろうと思います。
#47
○河野正夫君 諒承いたしました。遡つて甚だなんですが、第十條にただ「任命権者が行う」とありますが、後の條文では「任命権者」という項目で任命権者で行う。勿論これは大学管理機関を継由するということに重きを置いた規定でありましようが、任命権者というものは大学法か他の方で規定するのですか。ここには任命権者の内容が書いてありませんが……。
#48
○政府委員(辻田力君) これは官立学校におきましては規定がなく、国家公務員法の中に入るのでありますが、從つて國家公務員法によりますと、國立については國家公務員法の五十五條によりまして文部大臣となります。公立学校におきましては、この法律の二十五條の規定がございまして、それによつてそれぞれの大学を所管しておる地方公共團体の長ということになります。
#49
○委員長(田中耕太郎君) 今までのところで別に御発言ございませんか。次に第十三條……
#50
○河野正夫君 第十三條の選考権者、「大学附置の学校以外の國立学校にあつては文部大臣、大学附置の学校以外の公立学校にあつてはその校長又は教育の属する学校を所管する教育委員会の教育長」、こうあるのでありまするが、教育委員会法を我々が修正したときに、教育長というのは、教育委員会に助言と推薦を行う任務を持つておるのでありまするが、この採用とか昇任、休退職その他の場合においても、選考権を持つておるのは教育委員会法に從うと教育委員会それ自身だと思うのです。ところがここでは教育長が行うと書いてあるので聊か腑に落ちないのですが、如何ですか。
#51
○政府委員(辻田力君) お話のように、教育委員会法の四十九條によりまして、教育の人事権は教育委員会にあります。そのことは疑う余地のないことでありまして、本法におきましても、その精神で規定しておるわけでございます。從つて本法案の十五條におきまして、その点を受けてはつきりと書いております。即ち、「公立学校の校長及び教員の任命権は、その校長又は教員の属する学校を所管する教育委員会に属する。」ということで、はつきりしておるのであります。この十三條の選考については、これは任命に至るまでの一つの手續でございまして、手續上のことは、これは教育委員会において具体的にこまごましたことをやることは、実際問題としてなかなかできないような事情もありまするので、從つてその手續の途中におきまして、選考というようなことは事務局長的な性格を持つておりまする教育長が行うということにしたのでございます。從つてこの教育長が選考いたしましても、それを教育委員会において拒否するということは勿論できるわけでありまして、選考したからそれを全部呑まなければならんというようなことはないわけでであります。
#52
○河野正夫君 私は教育委員会法の場合に、これは主張しなかつたのですけれども、こういう考え方も成り立ち得るのです。教育長というものは相当の專門教育の熟練者がなるというようなことになつて、そうして教育委員は地方住民の代表で、教育に関心はあるだろうけれども、余り経驗とかそういつたものがない人が教育委員になるというような場合があるならば、相当に教育長に権限を持たせる必要がある。そういうやり方をしておるアメリカの州もあるのであります。ところが衆議院から修正せられ、我々に回付せられたあの教育委員会法案は、むしろ教育委員会そのものに重要な権限を持たせて、教育長は助言機関、或いは補助機関というような考え方が強くなつておつたのであります。我々はそれを了承し、そうしてここでも満場一致で通過したわけでありましたが、その建前からいうと、教育長が事実上選考に当るということは差支えないとしても、こういう法律で選考は教育長が行うと規定することは、教育長の任務を教育委員会法の精神から見て不当に大ならしめるものであると私はそう考えるのであります。特に今の御説明によると、教育委員会がそんな細かいことはやれないだろうから教育長と言つたというならば、大学附置の学校以外の國立学校にあつては、文部大臣が選考権者になつておるのはちよつとおかしいじやないですか。文部大臣は同時に國務大臣を兼ねておる、そういう方がごちやごちやしたことをやるのも大変だろうから、誰か決めて置いたらどうですか。どうも今の文部当局の説明においては、一方においては尤もらしく、他方においては直ぐ拔けておる、先程のもそうでしたが、甚だ不満であります。もつとはつきりした、筋の通つた答弁をして頂きたいと思います。
#53
○政府委員(辻田力君) こまごまとしたことというような言葉は適当な表現ではありませんでした。教育長は、事務局の長として教育委員会における事務をすべて処理する職能を持つておるわけであります。それでこれは、教育委員会法において明らかに定まつておる事柄であります。教育長が諸般の事情をよく調査研究いたしまして、而も勝手に選任するのではなくて、一方の志願者名簿を作つてある者の中から、その志願者名簿は縣の教育委員会で作るものでありますが、その教育委員会で作られた名簿の中から、具体的にいろいろな條件を考慮して一定の基準で選考いたしまして、それを教育委員会にかけて、教育委員会において最終的に適当であるかどうかということを決めて、適当であれば任命される、適当でなければ任命しないということになるのでありまするので、これを教育長にして置く方が適当であろうと思つてこういうふうに規定をいたした次第であります。
#54
○河野正夫君 法文を、文部大臣や何かとの関連から言つても、「所管する教育委員会の教育長」の「教育長」を削つては立案者としては甚だ困るという意向があるのでありますか。修正意見のようですが、とにかく立案者の精神を伺いたい。
#55
○説明員(井手成三君) そういうお話を承わつたのであります。それで私共といたしましては、この原案と修正案とのどういう差があるかという点につきまして、実体は余り違つていないと思うのでありますが、我々立案いたしました者といたしましては、この案に対しまして責任を持ち、又実は一つの自信を持つて現れて來たのであります。その運営の結果がそうなるとすれば、できれば原案でやつて頂きたいと思うのです。
 ちよつと辻田局長から説明がありましたが、私やや足らないと思います点を補足さして頂きたいと思います。要するに教育長と教育委員会の権限の分配の問題でありまするが、教育長はこれは使用される人間であつて、教育委員会が主であることは明らかであるのであります。その主の方の権限を妨害するとか妨げるというような結果になりますれば、これは立法として採ることはできないと思うのであります。結局選考がありましても、それは單なる任命の前段階のことでありまして、その選考がよくない、そうして他の者を任命するということになれば、選考をひつくり返すこともできます。又その選考を行いますにつきましても、本來教育委員長は教育委員会の指揮監督を受けるということになつておりますから、選考方法について予め指揮指導ができると思うのであります。結局何が故に教育長にしたかと申しますと、これは非常に機械的な、技術的な事項でありまするので、そういう事務についての專門的職員があるこれが作つて行く。そうして教育長は民主的に廣い意味から見識を持つた方が出ておられるので、その機械的な技術的な見識に基いて選考をされるということが丁度よい権限分配である、そういう事務的の分配が正しいと思つたことと、それからこのことあるが故に教育委員会の機能をそう壊してしまう虞れはないという、この二点から作つたのでありまして、結論として同じようなことになると考えておりますから、どうか原案でやつて頂きたいというのが私共の態度でございます。
#56
○委員長(田中耕太郎君) それでは十三條、外に御発言ありませんでしようか……十四條。
#57
○河野正夫君 さつきの第七條との関連からもう一遍問題にいたしますが、第一は、第七條のときに、十四條のときに申上げようと思つて保留して置いたのですが、ここでは結核性疾患の休養についてのみ規定しておる。その他は公員務法によるわけなんですが、七條においては、心身の故障のため休養する一切の場合は大学管理機関の管理に任しておる。ここでも七條と十四條との観念が違つてやせんか。若しも心身一切の故障が大学管理機関の自治に委かせ得るとするならば、第十四條の場合においてもこれは教育委員会に委かせるとは書いてありませんけれども、若しそれに委かせることができない、或いはそれを不適当であるとするならば、丁寧に結核性疾患、そればかりでなく、その他の休養をする場合についても規定を置くのが親切であり、それが教職の責任の特殊性に基いた、立法の趣旨に合うわけであります。ところが結核性疾患についてのみ規定したのは私は不満でありまするけれども、特にそれが第七條との関連において一層不満な感じが起きる。この点についてなぜこつちには心身の故障というものの一切の場合について規定をしなかつたかを伺いたい。これが先ず第一点であります。
#58
○政府委員(辻田力君) 本來ならば、大学以外の学校の休職の場合についてはそれぞれの一般法によることが原則であります。それでこの中で特に教育的な観点から考えまして、特に大学以外の学校の場合においてはその対象とする兒童、生徒の健康等についても考えまして、結核性疾患についてのみここに書いてあるのでありまするが、これはその影響性を考えて特に結核性についてのみ書いたわけでありまして、その他の場合におきましてはこの一般法によつて規定するということになつているわけであります。
#59
○河野正夫君 辻田局長の答弁は拒否したいと思うくらいわけのわからん答弁です。私のお伺いしているのは、大学関係においては、心身の故障一般について、大学管理機関で規定して行つてよい。これは言い換えれば、一般公務員法の枠から特別に離れてもいいというわけであります。然るにこの高等学校以下の学校においては結核性疾患についてのみの規定があつて、他の疾患は公務員法に委していいという、それは結核性疾患においてのみです。それならば大学の場合もそれだけいいのはではないか。大学教授の場合には、大学管理機関の運用によつて云々という話をされた。ところが私はそれを主張しているのではない。第七條の規定は、いわゆる心身の疾患と、特段の意図が出ていると思う。ところがその同じ精神ならば、第十四條も結核性ばかりでなく、もつと拡げていい。この点についてどう考えるかという質問です。
#60
○説明員(井手成三君) ちよつと二刀流で攻められたようなことで、なかなかむずかしいのでありますが、大体一般公務員という一つのグループと、大学の先生、それから大学以外の先生方と、三つあるわけであります。これは一般公務員に対して、特例を書こうというのであります。先ず第一に掲げたのは大学の先生でありますが、これは先程辻田局長から申上げましたごとく、大学というのは大体最高の学校でございまして、この先生方がなかなか他に容易に得られない場合がある。この先生方を五年待つても、他に講師を雇つてもいいから、休職にして置く方がいい。人事院てどれ程に決めるかもしれないが、もつと長くても仕方がない。ところが大学以下の先生方は、その教育の必要性から見て、外に沢山代りがあるから、この際きつぱり辞めて貰うということにした方がいいと、それでこの大学の方は、大学管理機関の自治に委して行こう。一般の基準を決めないで、大学の特殊性に基いて、大学内部で決められるのがいいだろう。休職期間が長いとか短いとかいろいろありますし、その時に全部給與を與えて行くかどうかということは、期間の問題もあつて決し得ない。尚又大学の教育、必ずしもいい待遇を受けているとは思われないが、公務員全体について、一般の者は貰えない。大学の先生にだけ與えるということは主張しにくいというところから、大学の先生方の休職の問題は、七條のような規定になつたわけであります。これは十四條と並行して考えなければならんが、必ずしも今の病氣が結核であろうと、或いは他の胃腸病であろうと、何であろうと、今申上げた点は同じだと思います。それで十四條の方に参りますと、これは今言つたような、やや高等学校以下は大学のような特殊性がありません。これは全面的に一つに扱つているわけじやないか。その特殊性を各学校に持たせないで、いわゆる一般法の基準を與えてやつているのじやないか。そういう問題になつて参りますが、これはいろいろの外の問題もありますが、結核のみをここで取上げて、外の病氣はどうかということは、大学の先生は代替性がないとか、非常に違つた資格を持つているというような点はありますが、それ以外の先生方は、多くの資格者が外にるから、一般の公務員と同じて行つてもあいいと思います。特に結核だけを取上げましたのは、辻田君が言いましたごとく、結核というものの非常に多いこと、それから又傳染性の多いこと、我々が統計を調べましても、教員の罹病率が非常に多い。そういう特殊性のものを取上げよう、それ以外のものを取上げると、一般公務員の方と差は生ずるというので、結核だけを取上げたのであります。七條で全部取上げたから、十四條の方も全部取上げろと言われましても、これは二年間だし、且つ又全額の俸給を貰うということは、結核対策という國策もあることだし、その他の見地から、この限度しか認められないということになつたのでありまして、一般公務員と大学の先生と、これと、三つどもえになつておりますから、ちよつと説明がしにくいが、これで御納得頂けないかと思います。
#61
○河野正夫君 納得できません。今の御説明の中に、大学の特殊性は、大学教授の代替性というか、代りがないという事柄でしよう。
#62
○説明員(井手成三君) そうです。
#63
○河野正夫君 代替性と言つて、商品扱いしているようですが、つまり高等学校以下の教員は、幾らでも代りがある。安くてもいい、大学の先生はなかなか、非常に長年かかつて養成したので、代りがないから、代替性がないというように聞えるのであります。これは納得しかねる。
#64
○説明員(井手成三君) 本当にそういう工合にお聞き取りになつたとしたら、私の不徳のいたすところでありまして、決してそういう意味ではございません。ただ高等学校以下の教員は全國に非常に多いのであります。免許状を持つているのは非常に多いのであります。併し数が多い少いということが、人格が落ちるというふうには決して私は思つていない。非常に教育の資格から見て、数が多いということだけは事実だと思いますが、何か人格を無視したような印象を與えましたら、私は陳謝をして置きます。
#65
○河野正夫君 人格を無視するとか、そういう意味ではない。要するに需要供給の関係で、教育量を政府の方で買取つて、その場合の値段が、片つ方は高くつけようと、こういうことを別な言葉で表現されていると思います。
#66
○政府委員(小野光洋君) この法案の立案の趣旨は、全くそういうことじやないです。
大学の方の規定は、別に給料を出すか出さんかということは問題にはならないんです。國家公務員法及び地方公務員法によつても、休職中は支給しないことになるわけです。特に十四條でこれを取上げたのは、高等学校以下の教職員の中で、最も多い結核性疾患ですね。これは社会問題としても極めて重要な問題であり、結核対策としても極めて重要な問題だから、特に二年間は、この疾患に対しては休職を認めて、而も全額の給料を出すということを定めたのであつて、大分この第七條の規定とは趣旨が違うと私は了解をして、この法案を出しておるのであります。そういう意味でお考え下されば、これはお分りになるのではないかと思います。
#67
○河野正夫君 政府当局の御説明が二樣三樣に分れておるので、いずれを是とし、いずれを非とすべきかということに甚だ迷うのでありますが、第七條の規定は大学自治の原則を特に尊重するというふうな御説明もあれば、大学教授の代替性の少いというのに説明の中心を置かれたようでもあつた、とにかくこの場合小野政務次官の御答弁のように、高等学校以下は特段に結栗疾患の重要性ということを述べたものだというならば、一應了承しますが、第七條で大学職員の場合には、心身の故障のため、長期の休養を要するというのはすべての場合を含んでおるわけであります。ですから、それだけを取つて見ると大学教授の方が有利であるとも考えられる、又休職中の給與の全額を支給とか、そういうこともなれば、年数の規定もないので、むしろ利利益な待遇を受けるかも知れんと言えば、第七條は大学職員のためには不利な点も考え得られますが、更に大学管理機関が有利に決定をする場合には、むしろ高等学校よりも有利だとも言い得るのであります。ここらの矛盾をどうするか、大学教授の稀少性というか、少いということで片付けるのは天下の教職員を侮辱するものである。
#68
○政府委員(小野光洋君) 大学教職員につきましては、井手次官の説明のありました通り、代替性があるとかないとかいう言葉を使うと非常に穏当を欠くかも知れんが、ともかく当該教授を得るということは非常に困難である、それで、心身の故障のために半年、一年休む、直ちに休職になつて、その期間を経過すると一般公務員法に則つて、これが退職をせざるを得なくなるということになると、非常に学者を得るというような点において不便になります、不利益になります。そこで、それは大学自治機関に委せて心身の故障に應じて適当に処理させるという方法を取り、そうして、第十四條の方は先程申しましたように、これは主として、公立学校以下の生徒及び教職員の結核に対する保護の処置であると同時に、又そういつた教職員に療養の機関を與えてこれを保護する意味であると、かように御了承願えばよろしいのではないかと思うのです。
#69
○河野正夫君 私の質問より主張点を明らかにすれば、私の何を聞かんとするかが御納得行くかと思うのでありますが、要するに大学にせよ、高等学校にせよ、一般公務員にせよ、とにかく生活の保障というのは、給與の面ばかりではなくして福利厚生的なものの、最低線というものは、國家が保障しなければならん。特に教職員の責任の特殊性ということから、この法事が出されておるのでありますが、そういう場合には少くとも立法の根本的な趣旨から言つても、例えば病氣というようなものの最低限度の保障というものを明記さるべきものじやないか。この意味において結核性疾患、これについては後で質問したいと思うが満二年の休養期間というものは不満でありますが、仮に満二年だとして、満二年というならば、それは大学教授陣営に対してもやはり満二年を最低限として認め、その他特殊の場合においては大学管理機関が定める、或いは又その他特殊の場合については地方教育委員会が定める、そうなれば大学教授は代替性云々といいますけれども、高等学校の場合にでもこの教員が是非必要だということはあり得る。この校長が是非必要だということはあり得る。その場合特殊の計らいも亦できる途を開いて置いて、最低限度だけを立法して置く、こういうふうな建前であるべきじやないか、私はそういう趣旨から言つて、第七條と第十四條の連関の御説明が納得行かない、こう言つておるのであります。勿論大学管理機関で適当に決めて、一般公務員の場合より有利に巾がある方がよろしい、同樣に地方教育委員会でそういうふうに決めて巾がある方がよろしいと同時に、結核性疾患については少くとも三年だけは現職のまま或いは休職なら休職にして俸給を全額給するというような最低限度のものとして與えて置く、その他の特段の必要の場合には特段のこともやつてもいいのだというふうな規定の方が保護規定として完全じやないか、その方が天下の教育を愛する文部省としての立案に副つて行くべきものじやなかろうか、こういうのであります。
#70
○政府委員(辻田力君) お叱りを受けるかも知れませんが、一應御質疑の趣旨はよく分りました。この第七條と第十四條の点でございますが、これは両方ともたまたま見出しのところは休職の期間というふうなことで書いてありますので、その点を相互連関してお考えになり、又同じ精神でお考えになることは、これは実は御尤もだと思うのであります。併しこの立法精神は違うのでございまして、この第七條につきましては、これは大学自治の尊重という点に着目して大学の管理機関で定めるというところに重点があるわけであります。第十四條の方はそういうどこで定めるかというふうなことでなく、むしろ内容につきまして、大学以外の学校即ち高等学校以下の生徒兒童を対象とする場合におきまして、特に結核性疾患のような傳染力の非常に強いものにつきましては、生徒兒童を保護する上から行きましても、又先生たちが無理して学校に出られて病氣を惡くするというふうなことがあつてはならない、教育者と被教育者保護の面からこういうふうな規定を設けたのでありまして、題目が休職の期間というふうに書いてありますので、この関連を一緒に同じ線でお取りになるのは御尤もだと思うのでありますが、併し全く趣旨が違いますので、從つて表現の仕方も変つて來るということでありますので、この点御了承願いたいと思います。
#71
○河野正夫君 これ以下言つても要領を得ないと思いますので、年数とかその他のことについては質問したいと思いますが、私と同じような質問を他の方も御質問なさりたいと待つておると思いますから私の質問は一應打切ります。
#72
○堀越儀郎君 この第十四條と先程の七條の問題でありますが、大学教育とそれから高等学校以下の教員の問題で、高等学校以下の教員の方は結核性が多い又罹る場合も余程多いと考えられますが、多いということは絶対数において多いというふうな関係ですか、大学教員と高等学校以下の教員との結核に罹るパーセンテージはお分りになつておりますか。それからもう一つは、一般公務員についてはこういう特段の定めがなしに、教育公務員法によつて、教育に限つてこういう優遇の途を講ぜられておるということは、我々文部委員としては非常に結構でありますが、併し一面國会議員の立場から言えば、一般官公労のことも考えなければならないのであります。そういう点から考えて教育に從事するから結核に罹る、或いは最近の社会情勢から考えて、栄養の問が非常に大きな基礎になりはしないか。そういう場合に、ある発表によりますると、本年の春頃の官公労の賃金ペースからいうと、カロリーは大体千五百カロリーぐらいであつた。併し賃金ペースが上つたにも拘らず、逆に減つて、八月の統計によると、千五百カロリーよりも減つておる。こういうふうに考えますると、一般官公労の栄養の点において非常に低下しておる。そうすると教職員のみならず、一般官公労においても、こういうことが非常に殖えるのじやないか、こういう点を考えましたならば、文部委員という場合、國会議員という立場から考えて、一つその比率をお示し願いたいと思います。
#73
○政府委員(辻田力君) 大学の先生方の結核性疾患の罹病率と、それから高等学校以下の先生方の罹病率でありますが、今調べておりまするので、後程お答えいたしたいと思います。
 それから結核性疾患が教員特有のものであるか、これは教員特有ということは言えないと思います。我々としてはただ他の場合と比較して、比較的教育者に多いということは、これは的確な資料ではありません。從つて教育者に特別な病氣というふうなことも言えないのでありますが、ただ先程から繰返して申上げますように、普通一般の公務員が結核性疾患になつたときに外部に與える影響よりも、教育者が結核性疾患になつた場合に外部に対する影響、又それの影響を考えて、先生方は心配をして無理をして出て來られる、教壇に立たれる、從つてそれが、原因結果で、両方惡くなる。教育者も惡くなり、被教育者に惡い影響を及ぼすというふうな点も強く考えまして、この案の十四條の規定を設けたわけであります。
#74
○堀越儀郎君 それでは本人の立場よりも他に影響する点が多いということを主においてこれを設けたのですか。
#75
○政府委員(辻田力君) 両方でございます。
#76
○堀越儀郎君 重ねて申しますけれども、一般官公労の場合と比較の率は分りませんですか。統計はないのですか。
#77
○政府委員(辻田力君) 今手許にございませんが……。
#78
○堀越儀郎君 分りましたら一つ……。
#79
○政府委員(辻田力君) 後程お送りいたします。
#80
○岩間正男君 この問題は先程から、別な観点から河野君から質問がなされておるのでありますが、私はこの條項に対しまして、期間の問題を問題にしたいと思います。無論特に教員のこのような措置を文部省が採られた、殊に教員の立場からいうと、單に教員自身の個人だけの問題でなくて、その及ぼす影響は被教育者、六十人、七十人相手にする子供たちに感染する率が非常に多い。これも的確な現在統計はございませんけれども、結核に罹つた先生と罹らない先生の場合の、子供の感染率というものを見ますというと、これは新潟辺りで大体の統計が出ておるのでありますが、この統計を見ますと、非常に開きがあるという恐るべき事実が現れておるのであります。そういう点から文部省が当然この法案を、特に教育立法の中に特殊性として謳われたことの趣旨に対して私は賛成する者であります。その面のことが一つと、又もつと廣く考えましても、当然日本における結核受患率というものは世界でも有数なもので、甚だ不名誉な特長を持つておるのですが、殊に現在の生活條件が非常に惡いことからしまして、勤労階級に中で結核患者が栄養などの関係もありまして非常に多い。教育労働者がこういうような一つの職務上の特質からでもありますけれども、それだけでなくて、又教育労働者自身の立場から、この二面からして、文部省がその途を開かれるということは、やがてそれが他の労働組合なんかに適用されることでありまして、非常にこのことは喜ばしいことじやないかとむしろ考えられる次第であります。何故かというならば、言うまでもなく、結核は事前の予防ということが非常に重要なのであつて、このような一つの厚生機関が置かれることによつて、実はこの適用を余り使う必要がないというようなことが起るのじやないか。このような、何といいますか、罹病した場合に、当然ここに身心の安定がもたらされると、そのようなことが又結核の療養に取つては一つの重要な條件になる。簡單な言葉で言いますというと、そういうような保障があることによつて、早く直る。こういうようなことでありますから、この法案なんかの趣旨が他の組合なんかに及ぼすというようなことがあつたならば、非常に喜ばしいことであると思うのであります。
 さてこの期間の問題でありますが、これがそのような防護の立場、殊に教職の特殊性、対象に対するところの被害の程度、こういうようなものを考えますときに、果してこの二年が妥当であるかどうか。これは我々の立場からしますというと、二年では、この法案の精神というものは生殺しにされておるということをはつきり言いたいのであります。これについて、いろいろな專門家の意見を、実は時間があれば公聽会なんか開いて、当然專門家の意見を徴するということが必要だと思うのでありますが、とにかく簡單な結核、助膜のようなものであつても、感染してから本当に完全に治癒するには相当な年月が要る。ましてこれが正当な診断をされましたところの結核性疾患の場合でありましたならば、その感染から完全な治癒までには、三年でも完全な期間じやないということが言えるのじやないか。先ず感染してから大体一年の期間があつてそれが現われて來る。それからそれが大体の病巣を喰い止めて、そうして何とか病勢が進行しないというようなところまで持つて行くには大体二年かかると言われます。それだけでは併しこれは何も結核の治療としては効果がないのであつて、その後における完全治癒まで行つて更に空洞が固まり、普通の今度は労働に復帰することができるということが、結核の療養に取つては重要な問題なのであります。從つて二年間ということは非常に中途半端である。大体医師なんかの話を聞いたのでありますけれども、二年では結核の病勢が右に行くか左に行くか、つまり生きるか死ぬかということが分らない。大体三年を要するというと、結核患者として助かるか助からないかという見当がつく。その三年という境が非常に重要な意味を持つておるのでありまして、当然文部省がこういうような立法を先立つてされる精神を活かすためには、二年を三年にされることが重要であると私は考える。殊に三年にするということは、必らずしも三年全部使うということを意味するのじやなく、実はさつきも申しましたように、精神的な一つの保障というものが、非常に結核療養の場合には必要なんでありまして、病氣に罹かつて、あと二年しかないというような氣持では、落着いて療養ができないのでありまして、これを三年あるということで、却つてその治癒を精神的にも早める。そうして当然治れば、その三年を非常に軽い場合には使つていないのであります。そういう点から考えますと、三年にするということは、むしろこの病氣の特質から考えて、又精神的な一つの保障を與えるという点から、非常に重要じやないかというふうに思われる。
 更にもう一つ問題にしたいと思いますのは、これは五十万教員のこのような問題の適用を受けておりますところの日本教職員組合と文部大臣の間に締結された團体協約においてはこれは三年である。これが昨年の三月において調印されたその施行後の状況はどうであるか。このような統計が果して文部省に現在できているのであるのかどうか。そうしてそれが一体どのような実績を挙げているか、こういうようなことの根拠も実は伺いたいのであります。その根拠がありますと、尚はつきりするのでありますが、結局この前の説明もありましたが、これを二年にしたのは予算措置の面においてこれはうまく行かなかつたのだということが主な原因のように聞いたのでありますけれども、併しこの予算の大体の輪郭はどの程度のものであるか。こういうことを伺えば、我々のこの問題に対する決定的な意見が出ると思うのであります。とにかくいろいろなこの中には問題があるのでありますが、私はとにかく日教組との團体協約の線をもつと後退して、これを二年にしたということの意味が甚だ分らない。こういうような後退した形において曖昧にすることでなくて、この趣旨をどこまでも徹底するような科学的な裏付のある措置を財政的にも確立して、この法案を私は改正すべきじやないか、こういうことを提案したいと思うのでありますが、これに対する当局の意見を伺いたいと思います。
#81
○政府委員(辻田力君) この結核性疾患のために長期休養を要する場合の休職の期間を二年にするか三年にするかという問題につきましては、これを学問的に研究すれば又いろいろな結論が出るのではないかと思いますが、我々といたしましては、普通の場合におきまして、早期に診断することを普及徹底いたしまして、早期診断によつて感染したことが初期のうちに分つた場合には満二年あれば大体よかろうということを結論としてこの規定を作つたわけでございます。尚日教組と文部大臣との團体協約の中に規定してありまするが、現在はその規定は一應解消しておりますが、併しその精神は尊重されておるのでありまして、その場合に三年ということになつておりますが、それは勤務を現職の勤務とみないと規定してあつたと思うのであります。從つてここの場合とは直接的には関係がないのでございまして、ここにおきましては、休職の場合における期間を定めておるわけであります。勿論両者の間に関連はありまするが、一方は現職について規定したものであり、それからここでは休職の場合について規定してございますので、その間に形式的には違うわけであります。満二年の問題はいろいろの問題があると思いますが、右申しましたような事情でございまして、御了承願いたいと存じます。
#82
○岩間正男君 今の答弁では非常に根拠が薄弱であります。大体よかろう、早期診断をして病氣を発見するような措置をするから大体二年でよかろう、これではこの法案の立案の仕方が非常に脆弱と言わざるを得ないのであります。もう少しこれは診療所とかその方の道の專門家についてこれは十分に正すべきじやないか。それから三年というのは例えば厚生省あたりの職員の内部においては、実際これが法的には措置されていないが、実施されているということも聞いており、厚生省がそういうような立場を取つているということも聞いておる。そういう点からこれはどうしたつて二年の根拠というものが分らないのであります。
 それから次に私がお伺いしておるのは、日教組との團体協約が実施されてからどのような行使状況になつておるか。実際の統計、そういうものをお示しを頂きたい。更にそれに対するところの予算措置はどういうふうにどのように行使されておるか、これが一番肝腎なところだと思うのであります。
 それからこの問題は休職の期間だけについて問題になつておるのであるから、あれは現職であるから問題はない、こういうようなお話でありますけれども、この休職の期間及び効果というようなことを謳つておりますけれども、外の休職のことについては何ら謳つていない。むしろこれは結核に対する規定としての特質を持つた法案の内容のように思うのであります。今のそういう條項に促われて休職の期間及び効果ということについてこれを規定したのであるから、從つて今の結核の問題について余り触れること云々というようなことは、答弁にならないと思います。現実の必要なことに法案の方を変えて行けばいいと私は考えるのであります。そういうように点から今の御答弁の点について、私の挙げました三点についてもつとはつきり伺いたいと思います。
#83
○政府委員(辻田力君) 私の言葉が足らなかつたので或いは誤解を生じたかと思いますが、今の休職の期間のことを定めてあると言つたのは、勿論結核性疾患についての休職の期間であります。先程文部大臣の日教組との間における問題は、あれは現職のことについて規定してあるので、結核性の疾患の休職のことについて規定してあるのではないということを申上げたつもりであります。從つてその点は御了承願いたいと思います。
 尚日教組と文部大臣との協約が締結されたその後の状況につきましては、今関係局の関係者を呼んでおりますから、その人の方から説明をさして頂きたいと思います。
 それから二年の根拠について、私が先にこれで大体いいと思つたからということを申上げましたが、勿論これは我々がそんなことを思つたからというようなことじやありません。それぞれの関係者について研究をして、その結果二年あれば……病状によつて二年でいいということを断定するということはなかなか困難なことでありますので、それで二年あればよかろうというふうなことに一應結論を見出したということを申上げたので、我々が勝手に二年でよかろうというようなつもりで出したのじやありません。その点は我我の公の場合における関係者と相談いたしまして決めた問題でございます。
#84
○岩間正男君 どうもよかろうの根拠が問題になりまして、そんならどのような順序を遂つて誰にどう聽いて決定されたということを当然明らかにしなければ、どうも科学性を追究するには足らなくなつて來ますが、この点についてもう少し詳しくお伺いしたい。それは説明を何か文書にして頂けますか、これは御答弁を頂けますか。今御答弁を頂けるなら、どういうような根拠によつてということ、そこのところを一つ伺いたい。
#85
○説明員(東俊郎君) 結核の問題につきましてですが、あれは三年が二年になつておりますのは、現在結核の治療というものが、早期診断の技術が非常に進歩して参りまして、我々は現在結核の治療には早期断診を最も重要視いたしまして、早期断診の早期治療ということを考えております。早期断診をいたしまして、早期治療をいたしますと、内科的治療、或いは外科的治療をいたしますというと、大体現在までにおきまして一ケ年間の靜養期間で、我々は普通診断に從事しております場合に軽い仕事を許すのであります。大体開放性結核は、早期治療によりまして一ケ年内に閉鎖性になるということにまあなつております。そういたしますというと、一ケ年を治療期間として考えますというと、次の一ケ年間を療養期間といたしますというと、大体二年におきましてこの人が再び教壇に立ち得る、或いは立ち得ないということが決定されるというふうに考えたのであります。
#86
○岩間正男君 尤も私は專門でありませんから、結局まあこれについては相当に專門家の体育局長の今御答弁もあつたのでありますけれども、もつとやはりこの道の專門家にお聞きしたいというふうな希望を持つております。その問題は、これは飽くまで私は三年をば必要だというふうな根拠を以て述べておるのでありますが、その問題はまあ保留しまして、次にこの問題の中で休職ですね、これは今まで現職であつたものがなぜこれは休職になつたか。この問題ですが、この休職にされることによつて、今申しましたような精神的な保障の度合が非常に変ること。それから教職員の立場から言いますというと、こういうようなことが具体的に起る。例えばこの頃は非常に待遇改善の問題がやかましく、しよつちゆう激変して行くわけであります。休職のままでいますというと、その間の休職者にはこの俸給改正が保われない。置き去りにされる。それでそのことから起るところの不利が非常に大きい。激しい、それで焦りが來る。その焦りのためにまだ不完全な治療状態なのに早く復帰するということが起つておる。こういうような折角佛作つて置きながら魂を入れないようなやり方が非常に不完全じやないか。むしろこれは現職、それから勤務しておる者と見なすとか、同じような趣旨によつてこれが運用されることが非常に重要じやないかと、こういうふうに私は考えるのですが、これに対してどうお考えですか。
#87
○説明員(井手成三君) 現職であることによる利点随分あると思うのであります。実際はこれで非常によくなつたと私は思つておつたのです。というのは現在はその定員を食つておりますから、それ以外の補充はできない。又それに対して予算的処置もできない。これになりますと、休職になりますと定員が出て参りまして、後は学校しては学校組織に必要な人間を置かれる。この休職給は一般の現職給と別にこれだけの配付を受けられるというような、まあ何といいますか、予算措置的な、会計措置的な点、定員的な点からはむしろこれの方が私共有利じやないかというふうに考えたのであります。併し教員の心理に及ぼす影響、これは一般にお互いが教壇で倒れた。そうして療養しておるという名誉の傷病者に対しまして、同僚なり、人事管理者なりがすつかり頭を入れ変える必要があるのじやないかと思います。それから仮に俸給の切替えというときにおきましても、これに対しまして十分顧慮すべきじやないかと思うのであります。むしろそれによる弊害の方が多々あると思つておりますが、皆の心構えを変えることによつてやつて頂いた方がいいので、それは休職にすることによつて定員外に置かれるというような利点を持つておる。実は現職になつてしまいますと、何か定員に関する法律か何かで一つ裏打ちをうまくやらないと、殊に学校が困るようなことになるのではないかという工合に考えます。
#88
○岩間正男君 今井手次官の一應の説明を伺いましたが、これはやはり実情に合つていないと思います。これは当然やはり我々が團体協約を結んだときに補助の教員を沢山置くべきだ。無論こういうような一つの病氣になる人もあります。その外にいろいろ勤務の非常に過重負担になるというような面、それからあのあたりの一週五日間の問題なんかも考慮に置いたし、それから補充教員というものを当然置かなくちやならんというような面から、当然にこれは問題になつたのでありまして、今言つたように現在の教員配置はどうかというと、非常に少い。定員までこれは行つていないので、御承知のように小学校では大体一学級に対して一・〇人から一・二人というようなことになつている。それから新制中学においては一・四これは定員が滿たなくて非常に今足らないで困つておるというような状況だと思うのでありまして、そういうような点から考えますと、結核で休んでおるような、こういうような人を含めても定員が滿たされていない現状なんですから、その点に関して今言つたように、もう滿員で滿ち溢れていて、だからしてそこでその人が辞めた場合に、休職した場合には直ぐにこの対外の人が置けるというような現状にはなつていない。だから今の御説明は余り今の私の質問に対する効果的な説明ではないように思うのです。
#89
○説明員(井手成三君) 私は根本としまして、休職者に対しましてこの制度でどう書くかということよりも、皆の扱い方ということで大体の問題が片付くのだと思うのであります。本当は動めていないのでありまするから、法規の立て方から言いまする休職にするのが当り前だと思います。現在勤めない者が勤めておるというような恰好を取ることはやはり法律の立て方として眞直ぐの途じやない。休職は休職にする。併しそういう事情で、而も國策から見て是非この人には現職並の待遇を與えるということが必要でありますれば、待遇の方についてはそういう建て方をする必要はありまするが、建前としては飽くまでも表筋で行つて頂いた方がいいだろうと思います。
#90
○岩間正男君 仮にそうしますというと、この法案ではそういうような点は別に謳つていないわけですね。例えば「俸給の全額を支給することができる。」ということで、これは裏付のように見えましても、併しこれは俸給の点が問題になりまして、俸給といいますと、本俸だけ現在これは出すような意味じやないかと思うのであります。そうしますし、この点をまあ給與というふうに直すとか、それから「できる。」というような、こういう問題ですね。こういうのじや非常に不安定ですから、こういうことをはつきりさせるとか、それから一番やはり氣になつておるのは、長い勤續期間を持つております。大低教員というのは勤續されるのですが、そういう人が今申しましたようにどんどんどんどん状勢が変つて、そうして新らしい給與体系が出て來るために途中で切り換えられるのですが、そういうような切り換えについては残されるというような現状、取り残されてそれだけが非常に不利になつてしまうのが現状なんです。そういう点についてこれは何らかこの法案に謳うなり、それからそういうような文部省の政令にするなりすることが必要だと思います。この点についてどういうふうにお考えになつていますか。
#91
○説明員(井手成三君) 「できる。」という表現でありますが、これは昔から少しどうかと疑問を持つておりましたが、國庫が支出するというようなときに権能規定で書いて置くというような表現で出ておるのであります。私共はこれを支給すると同じような意味に考えております。どうも少し專門的な法律屋ばかりでそういうことを言つておるので、從前からもそういうのが慣例でありまするが、支給するという意味だとお考えを願いたいと思います。
 それから給與とおつしやつたのでありますが、例えば妻の家族給だとか、それからいろいろなものを現職と同じように貰いたい、これは御尤もだと思うのであります。実は何か日教組との團体協約のその精神は現在と雖も尊重しなければならんと思うのでありますが、この線からやや後退した……。私は休職になつて定員外に取れたということは或る意味においては少し進歩したのじやないかと思うのであります。二年の問題、それから給與の問題につきましてあの線より後退しておるのじやないかという点でありまするが、実は現行の國家公務員法でありまするが、前の八十條でしたか、その時分には休職は一般公務員は一年あつたのであります。それが俸給の三分の一貰えるという規定があつたのであります。ところで先般の規定でその期限は法律による保障がなくなりました。それから又現実に働かないところに給與を與えないという建前を取つてできておるのであります。一般公務員法の方が一般公務員に対する病氣休職者の制度でやや退後したものでありまするから、これと丁度正面衝突するような、即ちそれと違つた方向にこれは行こうとする点で私共も実はやり得なかつたものであります。このことをこの間ちよつと申上げたのでありますが、やつとこの辺で維持できたのであります。本当は他の公務員一般から見ますと働かないのに何もかも貰う、成る程教育というのは國家の根本であるから眞にいろいろな勤務状況から見て勿論同情はされますが、特例として我々としてはかち得た特例の原則であるわけであります。現職とみなしてできるだけやるというようなことは國家財政が十分許せば教員に関しては勿論でありますが、他の方にもやりたいところでありますが、私共はこの法律にその原則を謳いまして、あとは例えば療養施設をよくやつて行くというようなこと、そういうような方法も政府は將來やりたいと思います。ただ二年間金を貰つておるだけでは何にもならん。固より名前が伴なわなければならんので、これにつきましては、文部当局者として今後努力をして行きたいと思つております。もう一つのお話は切替えのときに命令されなければこれが変るときには切替えられると思うのであります。このことは確信できると思うのであります。年末に昇給するという場合、優秀な人々と一緒に病氣で全然休んでおるというがごとき先生が同じに上るということになりますれば、他の堅実に勤務しておる人、足らざるところを補つているところの人たちの氣分からいたしまして、どういうことになりますか、同じようにそれらの人々と昇給して行くということは確信できませんが、切替えは必ずやるべきであると思つております。
#92
○岩間正男君 結局この文部省の認めた團体協約の点というのは、非常にこの意味であの当時の情勢におきましてはこの外のところから見まして進歩的であり、教員の実情に合つたとそういうふうに考えられるのであります。現在今の御説明では公務員法なんかの見解において退後を余儀なくされたという説明でありましたが、社会立法としての立場から、又勤労者の本当の厚生面、厚生施設面、こういうような面から考えまして、やはりどこまでもこういう点を嚴守するところの方がやはり私は正しい方向であり、今後の行くべき方向だというふうに考えますので、それに対して公務員法の性格が一面問題になつて來るというのであつて、公務員法には官吏のいろいろな拘束的規定がある、併し厚生とか待遇の面におていは十分保護するというふうに言われたけれども、実はこういう面において現状に反するような問題が含まれておつて、私たちはその方面について公務員そのものの性格が問題になつて來るのでありますが、とにかく問題といたしましては、こういうような情勢というものに対して即應しなければならんいろいろの苦しさは分りますけれども、飽くまで教育の一つの今後の進展のため、教員大衆の生活の確立と、それによるところの教育の十分な運営のために努力する、このことを切望して附加えて置きたいと思うのであります。決してこの点を進んで行くということに対して少しもこれは疑念を持たれる必要はないというふうに考えておるのであります。尚この法案に対するところの修正意見のところは私としては留保して置きたいと思います。
#93
○河野正夫君 ちよつと関連して伺いたいのでありますが、今体育局長から二年の治療及び療養期間で十分だというような專門的な御陳述があつたのでありますが、私仄かに聞くところによると、文部省でこれを立案するときには三年とやはり考えたが、財政とその他いろいろの関係から関係方面の折衝や何かで二年に圧縮されてしまつたと伺つておるのでありますが、そのできてしまつた法案の裏付として科学的に二年でよいと、こう局長が御説明になつていらつしやるならば論外であります。実際この際私共の貧弱な材料でありますけれども、國立東京療養所の統計などを考えますると、発病から入所まで一年三ケ月、入所治療の二年五ケ月、その他の例の作業とかというようなものに一年二ケ月、会計五年三ケ月かかるという正確な証言とすべき統計が出ておるのであります。こういうような点から考えまして、二年でよいというのは科学的に良心を以てそう言われるのかどうか、関係筋の方は正確な、科学的な統計ということを申すのであります。その正確な科学的統計でプッシユして行けば当然三年でも少な過ぎるのですが、どうしてそれを戰時中のように学問題な統計を曲げるのであるか、それをお伺いして置きたいと思います。
#94
○説明員(東俊郎君) 只今科学的統計のお話がありました、実は我々もそういうことを存じておるのであります。そしてこの結核の治療と申しますものは五年でも七年でも足りないのでございます。或るところに線を切りまして、大体そういうような数字が出て來るのでございますが、我々といたしましては、現在の結核の治療の進歩ということに非常に大きな期待を持つておるのでありまして、現在の早期治療というものは相当今までと違つて立派な成績を挙げておるのであります。最近もどんどん進んで参りまして、両側の肺結核に対しても手術を行われることができるというような状勢になつて参つております。現在我々は從つて教職員の定期身体檢査というものを非常に励行いたしまして、苟も結核の疑いがあるという時代を促えて、これを保護してやらなければいけない。そういうような建前から考えますと、極く初期の本当の無自覚の未だレントゲンでもはつきりと分らない、疑を持ち得るというときにすでに治療を始めなければいかん。こういう建前から考えて参りますというと、我々一般の民衆が縣の國立療養所あたりで、或る程度発病してから入つたものと比べまして、少くとも教職に立つておる方々は健康な時代の常に健康診断というものを精密にやられておるという、そういう対照をとつて考えますと、今のような期間について矛盾するものではないと考えるのであります。
#95
○岩間正男君 そのお説を貫ぬくためには結核の早期発見ということについて、万全の策を講じなければならないのであります。ところが実際においてしこの東京などにおきましても何といいますか、教職員全体に対する健康診断というか、そういうものが年に三回ぐらい丁寧に行われ、レントゲン檢査なども行われてるということが必要だと思うのであります。極めて簡單な生徒と一緒にやるような体格檢査のときに結核や何かの発見のための極めて簡單な檢査があり、而も法以上こういうふうなことができてしまうと、現職におる方がいろいろな意味で有利なんで、発見されても無理をして治療に移らない。いよいよになつてから休職になる外ないのではなかろうかと思うのであります。だから結局早期発見されても無論無理を續けて行く、それは本人のためにもならんし、生徒兒童の保護にもならん、非常な危險なことですが、二年と限られておるのですから、自分の身分を資本にして一家の生活を續けておるというような点には相当無理をするのじやないか、だから結局早期発見をし、施設を嚴重にすることと同時に、一方ではこのゆとりを持つた規定というものが必要なんであります。二年であるから二年でいいというのは、それは丁度病氣を全然人間の精神ということを度外視して考える立場なんでありまして、本当の医者ならば心の治療という方面からも考えなければならん、そういう点で、やはり非科学的じやないかと思うのですが、その点如何ですか。
#96
○説明員(東俊郎君) 今学校身体檢査規程について改善すべき点を考慮しております。それで教職員の定期身体檢査を三回、一年にやれれば非常によろしいのでありますけれども、現在のところ財政の都合その他によりまして定期に必ず行わなければならんのは春秋二期ということにいたしております。あとあやしい場合、又本人の希望によつて臨時にいたします。春秋二回に定期精密身体檢査を行うということでこれを励行して行きたいと思つております。尚罹患いたしました場合には教員保養所、この制度を拡充いたしまして、そこで十分にゆとりを持つて、自分はそこで治り得るということで、その保養所の内容を充実することによりまして精神のゆとりもできるだけ持つように持つて行けばいいのじやないかと考える次第であります。
#97
○河野正夫君 くどいようですけれども、最後の質問をいたします。次官に伺いたいのですが、先程この休職中号俸の切替というようなことが当然すべきものであるというようなお話でしたが、現実には只今現職で休養中の者についても号俸の切替がなされておらないところがあります。そういうような建前から、若しこの法律が通つたというような場合にでも、これは地方教育委員会に対して文部次官通牒がどれだけの効力を持つかは知りませんけれども、とにかく何らかの方法で各教育の管理をする機関に向つて、休職中と雖も、号俸の切替というようなこともして、成るぶく教員に精神的なゆとりを持たせて療養できるように、親切な扱いをされたいというような通牒を一應出す必要があるのじやないかと思います。その点についてだめを押して置きます。
#98
○説明員(井手成三君) 私が次官就任後短い期間でありまするが、休職中でもベースの変更による切替の分をやつております。只今のお話実は私調べていなかつたものですからそういう事実があつたかどうか分らなかつたのでありまするが、この法案が通りますれば、文部省としましてはこの法律の趣旨が徹底するような、そういうサービスする役目を持つておりまするから、教育委員会を拘束できないにしましても、こういう趣旨で我々は考えているということを十分達するような方法を研究したいと思います。
#99
○岩間正男君 さつき忘れたのですが、あの團体協約が実施されてから、どういうような実績になつているか、それと予算なんかの連関ですね、これについて……。
#100
○政府委員(辻田力君) 今関係局の人を呼びに行つておりますから、その方から正確にお答えいたします。
#101
○河崎ナツ君 先程來皆さんが御質問になり、又当局よりいろいろお話がございましたが、私の腑に落ちない点をもう少し伺わせて頂きます。教員の特殊性に鑑みまして、第十四條、あとで又二十條の問題がありますが、この十四條、二十條というのは、教員への文部省の誠意というものがそこに現れて來なければ、今度のこの法案の精神は活きないと思います。それでこの十四條は非常に大事だと思いますが、その精神を活かす上においてこの委員の結核の問題、これは單に教員だけの問題ではなく、その相手の子供のとつても大きな問題でありまして、これに対しては政府当局も科学的なものをお持ちであろうと思います。そういう意味において休職を二年にするか、何年にするかということを決めることは非常に大事でありますから、非常に科学的な意味がなければならんと思います。それこそ五十万教員を本当に納得させ、同時にその子供を預けておる親御さんをも安心させることが大事だと思うのでございまして、これは是非はつきりさせて頂きたいと思います。そういう意味で、今何年ということを主張しますよりも、文部省としてはこういう科学的な理由であるということをはつきり示して頂きたいと思います。殊にこの結核の療養についてはそれこそ非常に劃期的なことで、これについては療養の仕方、時間のこともありますから、そういう意味で先程の体育局長の説明では我々は納得できないし、恐らくそれでけでは教員の人たちにも納得できないだろうと思います。そこで昨日もそういうお言葉がありましたが、二年にしたのは経済的の、予算の関係もあつてというような言葉がありましたが、それはどういう程度でありましたが、もう一度はつきりと伺わせて頂きたいと思います。
#102
○説明員(井手成三君) 後段の問題について私から申上げます。現実にまだ法律が施行されておりませんから予算は組んでありません。從つてどれだけ出るかということはこの法律が決つておりませんから、恐らく國立のものであれば直接の予算、公立のものであれば負担金という恰好になるだろうと思いますが、要するに財政を、緊縮させて行きたいという政府部内の主張と教員の内容及び待遇をよくして行きたいという主張との摩擦点があるというとでありまして、具体的に幾ら殖える、減るというようなことではありません。
#103
○河崎ナツ君 そういうようなことでありますれば、もつと文部省で、一体教員がどれくらい病氣になつているか、それは岩間さんがお聞きになつていらつしやつたので、後から御報告下さると思いますが、そういうような意味で二年を一年というようにするとどの位一体予算が違つて來るが、経済が違つて來るかということと睨み合せて、そうしてとにかく子供に影響することでありますから、外のことと違つて非常に愼重に、又重要に、できるならば少しの予算くらいならば、そこへ力を入れて行くというようなことがこれからの教育の上においては大事じやないかと思うのでありまして、そういう意味でこの二年といる客観的な理由を一ついろいろ科学的な立場からのものを、もう少しお示し下さるようお願いいたします。
#104
○説明員(東俊郎君) 只今の結核の問題の科学的の根拠ということ、実は只今それについて関係局の方で文書を作成いたしております。それと共に教職員の最近における結核疾患の統計ができておりますから、この次に文書にして提出いたします。
#105
○委員長(田中耕太郎君) それでは第十四條御発言ございませんか。……なければ第十五條。
#106
○岩間正男君 議事進行につきまして、もうお畫になつてようでありますから、御意見ございますか。
#107
○委員長(田中耕太郎君) 丁度切りがいいから十五條までやつて……十五條は別に御発言ございませんか。ございませんければ第二節はこれで終りまして。……ところで午後まで継續して委員会をいたしますか。――次回ということで異議ありませんか。
#108
○河野正夫君 專門員の方で衆議院の進行状況を若し連絡がついておれば伺いたいのですが、今日にでも若し上がるようなことがあれば、逐條審議が済んでいないから、今日中に逐條審議を終つて置かなければ、それに修正意見が出て來れば、質問だけは今日終らなければならん。
#109
○委員長(田中耕太郎君) 速記をちよつと止めて。
   〔速記中止〕
#110
○委員長(田中耕太郎君) それでは委員会を休憩いたします。午後継續いたします午後は一時半からいたします。
   午後零時五十二分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時二十分開会
#111
○委員長(田中耕太郎君) それでは只会より開会いたします。速記を止めて。
   午後二時二十分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時四十四分速記開始
#112
○委員長(田中耕太郎君) 速記を始めて。本日はこれを以て散会いたします。
   午後三時四十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     田中耕太郎君
   理事
           河崎 ナツ君
           松野 喜内君
           高良 とみ君
           岩間 正男君
   委員
           木内キヤウ君
           梅原 眞隆君
           河野 正夫君
           堀越 儀郎君
           三島 通陽君
           山本 勇造君
           鈴木 憲一君
  政府委員
   文部政務次官  小野 光洋君
   文部事務官
   (調査局長)  辻田  力君
  説明員
   文 部 次 官 井手 成三君
   文部事務官
   (体育局長)  東  俊郎君
ソース: 国立国会図書館
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