くにさくロゴ
1948/12/10 第4回国会 参議院 参議院会議録情報 第004回国会 農林委員会 第1号
姉妹サイト
 
1948/12/10 第4回国会 参議院

参議院会議録情報 第004回国会 農林委員会 第1号

#1
第004回国会 農林委員会 第1号
昭和二十三年十二月十日(金曜日)
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     楠見 義男君
   理事
           羽生 三七君
           平沼彌太郎君
           石川 準吉君
           藤野 繁雄君
   委員
           大畠農夫雄君
           門田 定藏君
          池田宇右衞門君
           柴田 政次君
           高橋  啓君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           徳川 宗敬君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           池田 恒雄君
           國井 淳一君
           岡村文四郎君
           濱田 寅藏君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○食糧管理法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○供出配給に無関係の雜穀を食糧管理
 法より除外するの請願(第二十二
 号)
  ―――――――――――――
   午後二時四十七分開会
#2
○委員長(楠見義男君) 只今から委員会を開会いたします。本日は当院に予備審査のために付託になりました食糧管理法の一部を改正する法律案を議題にいたします。
 尚最初にお断わりして置きますが、この問題につきましては、本日は大体三時判頃まで御審議を願うことにいたしまして、それから後食糧作物の再生産確保に関する、いろいろの資材関係の問題について審議を煩わしたいと思います。それでは最初に北村政務次官から、食糧管理法の一部を改正する法律案の提案の理由を伺うことにいたします。
#3
○政府委員(北村一男君) 食糧管理法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。
 食糧配給公團は、御承知のごとく昨年暮第一回國会で御承認を得ました食糧管理法の一部を改正する法律に基き、本年二月二十日設立されたのでありますが、同公團の基本金は当時の國家財政の事情から八千万円に決定せられたのであります。そもそも食糧配給公團の基本金はその定款にもございます通り、什器備品の取得及び常備在庫品の講入以外の用途に使用することは許されないことになつておるのでありますが、全國約一万五千に上る配給所を包容いたします食糧配給公團として、僅か八千万円の金額では常備在庫品の購入はおろか、日常の配給に必要な資材を整備いたすことすら困難なのであります。事実同公團は設立後一年の歳月を閲せずして、もはや当時の基本金八千万円をすべて使用し盡し、すでに本年度第三四半期に割当を受けた自轉車、秤等の購入すら不可能となつている次第であります。
 本米穀年度より二合七勺基準への増配が実施されたのでありますが、これに伴いまして、公團の業務能力も一層整備を必要とする実情にありますので、政府といたしましても至急これが対策を講ずるの必要あるを認め、取敢えず同公團の基本金につき五千万円の増額をいたすこととし、ここに食糧管理法の一部を改正する法的措置を講ずることとした次第であります。
 以上のごとき事情にございますので、御審議の上至急御可決賜わらんことを希望いたす次第でございます。
#4
○委員長(楠見義男君) 尚この際申上げて置きますが、食糧公團の問題につきましては、去る七日農林委員打合会におきまして、食糧公團の総裁以下首脳部の方々においでを願いまして、その際いろいろお話を承わつたのでありますが、同時にその節各委員の方々から御希望になりました参考資料がお手許に配付されておりますので、これらの参考資料も御覽の上御審議をお進め願いたいと思います。それではこれからこの法案について質疑に入ります。
#5
○藤野繁雄君 今度二合七勺増配について、持込配給その他の関係から五千数百人増加せられるようになつたということでありますが、本会議で岩本國務大臣の説明によつて見れば、公團の人員は二割節減するということを言明せられたのでありますが、食糧配給公團の人員の増加と岩本國務大臣の説明とは齟齬するような感がするのでありますが、この点どういうふうな事情になつておるのか、お尋ねしたいと思うのであります。
#6
○説明員(安孫子藤吉君) 今回の消費者價格を決定いたします際に、五千五百人の人員を増加する予定で價格を決定いたしております。この人員増加につきましては、現在の配給状況からいたしまして、万止むを得ない人員の増加であるという観点からいたしまして、大藏省その他関係方面と只今折衝中でございます。但し一方國務大臣の御言明もありましたように、公團の人員を減らすという方向にもありますので、その間どの程度に調整をいたしますか、それは只今折衝中の問題でございます。
#7
○藤野繁雄君 この際甘藷の生産供出についてお尋ねしたいと思うのでありますが、政府は甘藷の生産供出について量より質への轉換計画を進めておられるというような話を聽くのであります。若しさようでありといたしましたならば、その実行方法はどういうふうにされるお考えであるか、お伺いしたいのであります。次に、轉換を急激に避け、各地方の実情に即して漸進的に、且つ計画的なることが必要であろうと認められるのでありまするが、これらの点についとはどうお考えであるか。又品種間に格差を設けられる場合は値段ばかりでなく、供出割当の数量というようなことにも相当差を付けられる必要があると思うのでありますが、これらの点についてもお伺いしたいのであります。又轉換計画や、これが対策は前以て教えて頂かなくては農家は非常に困ることになるのでありますが、いつ頃この具体案を示されるのであつて、最末端まで徹底されるようにするか、それをお伺いしたいのであります。又藷の轉換をされるというようなことであれば、種藷が必要であろうと思うのでありますが、その種藷に対する対策はどういうふうにお考えになつておるのであるか。又藷を減ぜられるというようなことであるといたしましたならば、その代用、代りの作物としてはどういうふうに作物を作られるお考えであるか、一通りお伺いしたいと思うのであります。
#8
○説明員(安孫子藤吉君) 甘藷の質の改善につきましては、只今いろいろ研究をいたしております。御指摘の通り、種の関係から決定して参らなければなりませんので、漸進的にやりたいと考えております。來年度は大体のところ、本年最も問題を起しました茨城一号等につきまして多少作付を減らして、これを他の作物ではありませんが、他の品種の甘藷の植付に轉換をして参りたいと、かようなふうに考えております。これも無理な数字は考えておりませんで、縣当局といろいろお打合をして、大体可能であろうという見透しの下にこれをやつて参りたい。これは方針といたしまして今回の、今年度中に開きます二十四年産米の生産供出計画及び甘藷の事前割当の計画会議の際にこの点をはつきりいたさせたいと、かように考えております。
#9
○羽生三七君 この食糧配給公團は明年の三月三十一日を以て解散することに法律上なつておるわけでありますが、勿論適当な農林法律的措置をその後に講じられると思うのでありますが、その措置をどうするか、それを一つ……その次には、主食持込配給の全面的な実行の必要があると考えるのでありますが、どういう方法でおやりになるか、又どういう用意がおありになるか、これを一つ承わりたいと思います。更にその次には、主食の末端配給のサービス改善の方法として、末端配給の自由登録を唱えておる人もあるし、又そういう意見も相当廣汎に行われておるのでありますが、これに対して当局はどういう考を持つておられるか、これを伺いたいのでございます。取敢えず以上三点についてお伺いいたします。
#10
○説明員(安孫子藤吉君) 公團の三月末日における終期、その後はどういうふうにするかというお話であります。現在の情勢におきましては、これを継續することになりはしないかという見透しを持つております。それから持込の配給の点でありますが、実は資料に御提出申上げていますように、現在のところ食糧管理局から通知をいたしておりますものは、原則として五日以上の配給数量の主要食糧については持込配給を実行する、それから芋類につきましては、なるべく出張配給を行なつて消費者の便宜を図るようにする、簡單でありますが、大体こういう原則で今指導をいたしておるのであります。これが必ずしも実行されていないところもあることも承知いたしておりますし、又芋類等についてこそ家庭持込をして呉れなければ非常に困るのだというような、消費者側の要望も十分承知いたしておるのであります。從いまして、今回マージンが、消費者價格を決定いたします際に多少変りましたので、これに即應いたしまして、どういうことにするか、只今檢討を加えておる最中でございます。差当りのところは、この資料で提出しておりますような方針で処理しております。それから、最後の末端の配給を自由登録的なやり方でやつたらどうかという御意見は、しばしば耳にもいたしております。登録制度につきましては非常によい点もありますが、又生鮮食料品その他で実行いたしました経過におきまして又いろいろの欠点もございます。この長所及び短所を直ちに勘案いたしまして、今直ちに食糧配給につきまして、登録制度を末端において取るということは考えておりません。併し非常に重要なる問題でございますので、この点についての研究はいろいろいたしております。差当りのところは、これを直ちに、いつからやろうというようなことは考えておりません。
#11
○羽生三七君 只今の主食の持込配給の点は、経費の点が何とかなつて、人員等が十分になれば、いつでも全面的に、即時実行できるわけですか。
#12
○説明員(安孫子藤吉君) 経費の点と、それから人員の増加ということが認められまするならば、只今指導いたしておりますることは大体において実行できる、かように考えております。
#13
○委員長(楠見義男君) 人員の点ですが、この間公團との懇談会のときにやつたのですが、今まで人員が不足だから持込配給ができないという声を我々聞いたことはないのです。問題は、せめて一週間或いは五日の纏まつた配給ができるならば、いつでもできるのだけれども、取扱品種が三百八十一種もあつて、而も小刻み配給だからできない、こういうことを常に言い、又我々としてもそういうふうに聞いておつたのであります。從つて人員を増加するという問題は、持込配給のために特に人員を余計にするということはおかしいじやないか、こういうことを盛んに質問もし、又論議もしたのでありますが、その点はどうなんですか。
#14
○説明員(安孫子藤吉君) 私は要するに五日以上のものを予め配給するというような操作がやられるならば、人員を増加し或いは運搬等を御承認願つて整備できますならば、この方針が実行できる、こういうふうに考えております。勿論需給状況が非常に逼迫いたしまして、一日、二日の小刻み配給をせざるを得ないという事態でありますならば、只今の五千五百人の人員、この程度の運搬の増加というようなことだけでは全面的に解決はされないと、かように考えております。
#15
○羽生三七君 今までの配給の方法を見ておりますと、特定の日を限つて一度にずつと配給をしておる、そうするとそれを毎日配達したいということになると、持込配給の場合に毎日持込をするとなると人員が非常に要ると思いますが、或る適当な量が貯えられて、地域を限つて漸次次三日目とか、五日目ずつに配達持込ということにすると、そう莫大な新規採用をしなくとも、そういう点の操作上で持込配給が可能じやないかと思いますが、その点どうですか。
#16
○説明員(安孫子藤吉君) お説のような点があると思います。この点は東京なり、大阪なり、大都市については十分檢討を加えまして、人員の配置等を考えて参りたいと思つております。
#17
○池田宇右衞門君 ちよつとお尋ねいたしますが、二合七勺配給するということになつて、相当人員、什器その他に及ぼす予算の増加から見まして、一億五千万円を必要とする要求に対しまして政府は五千万円だけ計上した。この冬空を控えて、あらゆる部面に作業上不便を感ずるときに際しまして、事業運営に対しましてこれが影響があるかないか、相当影響あるときにおきましては、政府はどういう方法をお取りになる考えでありますか、その点を明らかにして頂きたい。次に、公共事業運営に対して影響があるというようなことにお氣付き下さるならば、これが対策を講じなければならないと思います。その対策に対しまして調査の方法をどういうふうにお進めになつておりますか。この二点についてお尋ねしたい。
#18
○説明員(安孫子藤吉君) 一億五千万円必要なところ、今回御承認を願おうとしておりますのは五千万円であります。從つて十分な整備はできないのでありますが、財政の関係からいたしまして、差当りこの程度になつたのでありますが、財政当局におきましても一億五千万円の増額の必要なことは認めております。從つてこの次の機会の追加予算に当五千万円程度、それから來年度の早々の本予算に五千万円程度を組みまして、この問題を解決いたしたいというような実は話合にいなつておるわけであります。從いましてこの際五千万円程度の増額を御承認願いまするならば、差当りは何とかやり繰りを付けて参れはしないかと、かように考えております。
#19
○委員長(楠見義男君) さつきの問題ですが、公團は現在十日分の手持を持つておると、こう言つておるんです。從つて手持食糧の点においては大体條件は適つておると思うのです。そうすると、人員が殖えなければ持込配給ができないのか、人員が殖えなくとも現在の人員で持込配給が直ちにできるのか、或いはどうしてもその持込配給をするためには、この法案が通つて、そうして資材が購入できなければ持込配給ができないのか、その点はどうですか。
#20
○説明員(安孫子藤吉君) 完全に今手持が十日以上もございますので、需給の数量の関係から申上げますと、持込配給ができる筈のことになつております。それがやはり一部できないのは、人員と資材の関係ということであります。これはまあ非常に現在においては例外になつておると思います。これが解決しまするならば、全面的にそれを私共も強行させることができるという考えであります。
#21
○委員長(楠見義男君) そうすると、現在持込配給をやつておる所は日本全國でどこですか、まだないんですか。
#22
○説明員(安孫子藤吉君) 持込配給いたしておりますのが大部分だと思います。芋なんか別ですが……。
#23
○池田宇右衞門君 この際お尋ねしたいことは、食糧が相当に緩和されつつある一途を辿り、又甘藷等においても、場所によつては配給に対して相当有難くないというような程度も見受けるのでありますが、一層國民の食生活の安定の上から言つて、大幅な取引の自由を認めと上において、雜穀類はこれを解除して自由取引にするようなお考えはありますかどうか、この点を一つお聽きいたす次第であります。
#24
○説明員(安孫子藤吉君) 主食の自由販賣でございますか。
#25
○池田宇右衞門君 いや雜穀だけです。つまり「あわ」とか、「ひゑ」稗とか、「そば」とか、大小豆とかいう雜穀です。
#26
○説明員(安孫子藤吉君) 只今のところ雜穀も主要食糧の中に入れまして、主食の操作の枠内に包含していろいろやつております。これを入れまして二合七勺がまあ何とか堅持できるのではなかろうかという状況でございますので、これを自由販賣にいたすことは考えておりませんし、目下の状況におきましては、非常に困難であると、かように思います。
#27
○委員長(楠見義男君) 今の問題に関連して請願が來ているんですが、これは東京都の菓子屋さんの組合からなんですが、食糧管理法から雜穀関保を除くように法令の改正をして貰いたいという、こういう請願なんですが、今の御趣旨はそういう趣旨と同じ意味ですね。
#28
○池田宇右衞門君 ええ、そうです。
#29
○羽生三七君 今度この食糧配給公團になつて、会計もこの食糧配給公團の会計と、それから食糧管理特別会計と二本建になつて行くわけですが、この相互の関連というのはどういうことになつておるのか、その間少し明確に御説明願いたいと思います。
#30
○説明員(安孫子藤吉君) 食糧管理特別会計におきましては、集荷並びにこれを公團に賣渡すまでの一切の経費を、特別会計において処理をいたし、公團が消費者に渡すまでの経費が公團の経費として計上されておるという分れ方になつておる次第であります。
#31
○羽生三七君 その今の段階では、まだ一本建にして何かこう総合的な制度を確立するということは困難でありますか。
#32
○説明員(安孫子藤吉君) 供出面が相当行政力を附随いたしまして動いておりまする関係上、これを例えば公團に集荷をさせる、食糧管理局は單に指導監督の面だけに当るというような機構に変更いたしますことは非常に困難である、又適当でないと、かように考えております。
#33
○藤野繁雄君 最近闇取引で抑えられた主食が相当あろうと思うのでありますが、どのくらい差押えられた数量があるか、その差押えられた数量は、それだけ増して來たことになるのでありますから、配給量に影響を及ぼすだけの数量があるかどうか、それをお尋ねしたいと思います。
#34
○説明員(安孫子藤吉君) いつからいつまで取りますか、闇取引を取締りの結果、供出面に乘せて参りました数量は、只今記憶いたしておりませんので、帰りまして資料が若しございますれば、整備いたしまして提出したいと思います。それからよく汽車なんかで警察が取締りをいたしまして取上げました米は、供出の面に乘せておりまするので、そのためにどれくらい殖えたかということになりますと、これはまあ全体の数量から言うと微々たるものですから、大したことはないと思いますが、そういう措置を取つております。
#35
○藤野繁雄君 この際種馬鈴薯の取引のことをお尋ねしたいと思うのでありますが、種馬鈴薯はやはり公團で取扱つておられますが、この種馬鈴薯は技術的操作が必要であるのでありますから、特殊の方法で取扱わせられた方が能率も上るし、品性の保合もできると思うのでありますが、現在通りやはり種馬鈴薯も公團で取扱わせられる方針であるか、又公團で取扱つておるところのものは、種馬鈴薯以外は取引高税がかかつていないのでありますが、これに対しては取引高税がかかつておるというようなことは、食糧増産の上から考えても面白くないと考えておるのでありますが、やはり取引高税は將來もかけられる考えであるか、お尋ねしたいと思います。
#36
○説明員(安孫子藤吉君) 種馬鈴薯の取扱を公團から外して、例えば販賣組合、購買組合等でやつた方がいいじやないかという議論をしばしば最近お聞きいたしておるのでありまして、私共この点十分檢討をして参りたいと、かように思つております。結論は得ておりません。取引高税の免除につきましては、只今大藏省と折衝いたしております。免除方について折衝いたしております。
#37
○藤野繁雄君 今度新たにできた薪炭の代金には、数量の値段が立てられたのでありますが、それと同樣に甘藷、馬鈴薯のような、輸送に非常に手数を要し、多額の費用を要するものについては、二段或いは三段というような價格を決定するのが適当じやないかと思いますが、こういうふうなものに対して、薪炭のような價格決定をされるような考えはないかどうかをお伺いしたいと思うのであります。
#38
○説明員(安孫子藤吉君) 補給金がなくなりまして、生産者價格と消費者價格の差が段々多くなつて参りますと、特に甘藷、馬鈴薯等については問題が相当深刻になる可能性があると私は考えております。そうした場合に薪炭のごとく数段の價格制を設けますか、或いは財政上非常に窮迫はいたしておりまするけれども、主食の重要性に鑑みまして別途の方途を講じますか、その辺は今後の研究問題であろうかというふうに考えております。只今結論は得ておりません。
#39
○委員長(楠見義男君) 一つ私からお伺いしますが、この間食糧公團からいろいろ実情を聽取いたしましたが業務運営の上において非常に窮窟で、機動的な動きをやつて行く上において困難を感じておる点を二、三この委員会で開陳があつたのでありますが、その一つの問題は、これはひとり食糧公團に限らず、すべての公團に関連した問題ですが、予算制度になつておるために、而もその予算も、官廳予算と殆んど変つていないような予算制度になつておるために、非常に活動が機敏を欠くという点を強く強調しておりました。もう一つの点は不動産の取得が非常に困難である。困難というよりも、むしろ不可能であるために、例えば北陸震災方面における米の保管操作と言いますか、そういうような取扱場所の取得も容易に、又速かに行うことができないために非常な不便を感じておる、こういうことを述べておりました。これらの点については公團全体の問題でありますけれども、特に末端配給所まで処理しておる食糧公團としては相当重要な問題であるようにも考えるのですが、これらの点についての当局の御意向を伺いたいと思います。
#40
○説明員(安孫子藤吉君) 公團が円滑に運用されますためには、特に現業が主でありますし、又末端まで機動的に動く必要もあり、尚それがうまく行くか行かないかが、消費者の生活に対して大きな影響を持つておりまするので、予算制度が官廳よりももつと機動的に動き得るような途を考えなければならんのじやないか、かように思います。併しそれが今直ちに可能であるかどうか、これは別でありまするが、官廳会計のごとき窮窟な予算制度では、なかなか運営がその面から適正を欠く場合があり得るだろうということは承認せざるを得ないと思つております。 それから不動産の取得の問題でございますが、これは私共も不動産の取得は或る程度公團が持つて然るべきものでなかろうか、特に福井の震災等のごとき場合において臨時應急の措置として、こういうことは必要であるということを痛感いたしております。ただ公團が暫定機関であるから、又いずれかの機会において公團が解消いたした場合に、かかる不動産は一つの公團の残された勢力として後に尾を引くということを非常に嫌います関係上、現在の交渉の経過におきましてはこの実現は非常に困難だと、かように思つております。
#41
○藤野繁雄君 今までいろいろ話を聽いて見るというと、人員の増加であるというようなことは、取扱品が非常に多いから、殊に三百八十種類もあるから困難だということでありますが、或る程度この取扱品を整理されることはできないのでしようか。
#42
○説明員(安孫子藤吉君) 現在の二合七勺ではありませんが、いろいろなものを集めまして、それでどうやらやつと二合七勺を維持して行こうというところでありますし、又輸入食糧にいたしましてもいろいろの種類がございますので、できるだけこれを或る地方においては数を少くする、纏めてやりたいと、こうも思いますけれども、そういたしますと、地域間の品種別に不公正の問題が出て参りまして、消費者の方からもいろいろ意見がありますし、その上勘案いたしますと、この点について私共十分努力はいたして見たいと思いますが、多くを期待するわけには行かないというふうに考えております。
#43
○藤野繁雄君 罐詰に例を取つて言いますと、罐詰は食糧配給公團でも取扱うし、食料品の公團でも取扱うという両方の取扱いでありますが、食料品の方は登録制その他についてサーヴィスもよくやつているし、又時間外でも取引ができるというようなことになつて、却つて食糧公團で取扱うよりも消費者には便利を與えるのじやなかろうかと思うのでありますが、食糧公團で取扱つておられるところの罐詰のようなものを一方の方に委託取扱いをやらして、人員の節約をせられるというようなお考えはありませんでしようか。
#44
○説明員(安孫子藤吉君) 食糧公團で罐詰を、私の記憶違いかも知れませんが、今のところは余り扱つているものはないのじやなかろうか。輸入食糧で入りました罐詰を主食差引きで配給いたします場合には取扱つたかと思いますが、只今はそういうものも余りございませんので、そういう例は余り昨今においてはないのじやないかと思つております。その場合にも食料品配給公團から末端の小賣に渡しまして、そつちに扱わした方がという御意見でございますが、矢張り二合七勺のベースの中に入れましてこれを扱つておりますので、矢張りいろいろな末端における混乱を防いで、尚いろいろ闇流れ等を防止する点から考えますと、制度といたしましては、そういうものがありますれば食糧配給公團で扱つた方が適当でなかろうかと、こういうふうに考えます。
#45
○池田宇右衞門君 直接に食糧管理局の問題に行くかどうか知りませんが、間接には必要な問題でありまして、この際ちよつとお尋ねいたしたいと思うのであります。勿論増收されて、而もその増收されたものが、供出されて、そこで初めて円滑に配給されるというのが当然でございますが、食糧の收穫に際しまして、いつも不足を來すのは肥料であります。最近輸送関係上の困難から、又労力の適正配分のない関係で、とかく政府の反当り五貫五百匁とか、或いは面積に対してどのくらいとかいう配給に対するところの肥料配給に対する声明は十分に聽いておりますが、農家に対して実際それだけ配給する日までに配給ができないのが今日の実情であります。麦作の追肥、稻作の水田の肥料に対しまして、食糧管理局として十分にこれらと折衝して、肥料の円滑即刻配給をいたすことに対して、そういうお考えありや否や、又十分にこれが折衝するところの御意思ありや否やということについて一つ伺いたい。又肥料が、若しお分りになりましたなら、確実にもの輸送について、困難のある輸送関係と折衝いたしまして、農家の安心納得の行くような方法を講ずるかどうかという点について、お聽き合せ願いたいと思います。
#46
○説明員(安孫子藤吉君) いろいろな農業生産資材につきましては農政局において所管はいたしておりまするけれども、この供出の問題に絡みまして、食糧管理局といたしましては最も痛切な利害関係を持つております。一面供出に対して干渉いたしますれば、必らず生産資材に対する要望、或いは農家の消費材に対する要望という形において供出の問題が論じられますので、私共もこれを農政局の所管物資であるからと言つて、茫然としておるわけには実際の仕事の立場からしてできない状況になつております。從いまして、機に應じまして從來とも肥料或いはその他の生産資材の配給について強く当局の方に要望もし、又その結果相当改善された部面もあるというふうに考えております。これは今後とも尚一層そうした方針で、又そういう決意を以て生産資材の獲得配給の敏速化、適正化というようなことについて、食糧管理局としては努力して参りたいと、かように思つおります。
#47
○池田宇右衞門君 誠の食糧管理局長官の答弁は非常に熱意が籠つて感謝しております。農家が御承知のごとく供出に際して報奬物資として受けるものに対しましては、その物資がとかく遅れたり、或いは農家の不必要な品物を配給したりして、甚だ喜ばないというのが実情であります。殊に價格の高い、不必要な繊維類の配給には、食糧生産意欲、食糧供出意欲に対しまして、却つて妨げとなるような実情に追込まれつつあります。むしろ農家といたしましては、肥料の特配、肥料の迅速配給こそ、次の生産に対する非常な生産意欲と供出意欲を増すべき方向に進むものであると思うのでありまして、どうか管理局においても、農政局と密接な連絡を取りまして、肥料を迅速に配給し、農家に欲するものに対しまして、報奬物資として配給するような方法を講じて頂きたいと、かように要望するものであります。
#48
○委員長(楠見義男君) 丁度今池田さんからお話が出ました肥料の問題、その他の問題については、後程審議を煩わしたいと思います。それじや一應管理法の法律関係の方は本日はこの程度で打切ります。それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     楠見 義男君
   理事
           羽生 三七君
           平沼彌太郎君
           藤野 繁雄君
   委員
          池田宇右衞門君
           高橋  啓君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           徳川 宗敬君
           山崎  恒君
  政府委員
   農林政務次官  北村 一男君
  説明員
   食糧管理局長官 安孫子藤吉君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト