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#1
第004回国会 厚生委員会 第2号
昭和二十三年十二月十二日(日曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○社会保障制度審議会設置法案(内閣
 提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
   午前十時四十四分開会
#2
○委員長(塚本重藏君) 只今より開会いたします。
 先ず社会保障制度の決議案に関する取扱、並びにそれに関する調査承認要求書及び継續調査要求書に関してお諮りいたします。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#3
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて。休憩いたします。
   午前十時四十五分休憩
   ―――――・―――――
   午前十一時七分開会
#4
○委員長(塚本重藏君) 休憩前に引續いて再開いたします。社会保障制度審議会設置法案の審議に入ります。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#5
○委員長(塚本重藏君) 速記開始。
#6
○山下義信君 そういうことになりますと、他にも、会長、副会長のいろいろ指揮命令に関連いたしましたり、或いは書記局の機構などを作ることにいたしましたり、服務規程というようなものも必要になつて來ると思いますが、そういうような審議会の運営上の細かい規程などは、なにかこの設置法以外によつてお決めになりますか、或いはこの審議会に関する規程は、この設置法だけになりますか、その点は如何でありますか。
#7
○説明員(堀岡吉次君) 運営その他の点は、当然審議会が設立されましたならば、審議会の内部でお決めを願う問題、從つて例えば議事規則でございますとか、そういうものは審議会でお決め願うということになろうと思います。但しその場合に、極端な話でございますが、例えば審議会の議決は、会長がこれを決める、勝手に決めるというふうな條理に合わないことを決められても、これはまあちよつと問題だらうと思いますが、通常の條理に合つた決め方をされることに間違いございませんが、そういうふうな條理に合つたようなもので、審議会の内部において、各委員の方と御相談されまして、議事規則なり、或いは諸般の事務上の規則なりをお決めになると思います。只今のところ私らとしてはこの法律が成立いたしました場合に、特段に政令を以てこれに関するいろいろの定めをすると、今のところ予定してございません。併しながらそういうものが若し、委員会の運営上必要であるというふうなことになつて、委員会で御相談が纏りますならば、そういうものは作つて行かなければならんというように考えております。
#8
○山下義信君 これは審議会に関する法律であるますから、若し審議会の運営の細かい規定を作る必要がないとするならば、これでよろしいのでありますが、若し必要がありとするならば、その細かい規定は審議会自体が作ることができるか。或いは政令その他に委ねて作らせるかということを、この法律の中に規定して置かなければ、この法律以外の運用上の細則は、誰が決めるかということが決めてないと、將來困りはしないかと思う。政令で作ればといつても、法律で委員が審議会に関する限りは細かいことは政令で定めさせることにして置かなければ、私は不都合が生ずるのではないかと思う。一つの例といたしましては、前國会末に議決せられました引揚者の対策審議会の設置法も恐らく作るように……。そこの特別委員長もあられますが、細かいことは政令で定めさせるように、規定があつたように記憶しておるのであります。ここに細則の定め方を決めて置く必要があるかと思いますが、政府はどう考えていますか。
#9
○説明員(堀岡吉次君) 今のお尋ねにお説明申上げます。一般的に法律の施行について、いわゆる昔で申しますと勅令といいますか、そういうもので特にこれこれの点を特別に尋ねることがあれば、これは法律でそういうことがあるならば、当然政令でやりますが、それは概ね立法的な事項の内容を政令に委ねる場合に、そういう措置ができると思いますが、そうでない限りはそれの施行上の問題についての問題は、政令において更に制定し得ると考えております。
#10
○山下義信君 それでは逆の場合をもう一つ尋ねて置きます。
 この審議会自体で規則を作るということによつて、この細則が定められると、それはこの設置法の中に規定して置かなくても、規則をみずから定めることができますか。
#11
○説明員(堀岡吉次君) 只今の点は委員会の内部の議事規則でありますとか、機構の内容によりますが、別はそれが法律とか、或いは政令とか、そういう法規の形ではなくて、委員会の審議会の内部の規定である限りにおいては、委員会内部にだけ通用するものであつて、それによつて十分その用は達すると思います。但しそれはどういうことを中に規定するかによつて違うと思いますが、尚又政令を定めます場合に、そういうことを政令にかけますならば、これ又政令の効果によつて委員会として、いろいろなことを決めるということも可能なのであると考えるのであります。
#12
○山下義信君 私はこれは法律で仮にこれが決まつたとしましても、或いは政令とか、今言つたように法律の中に規定して委任をしなくても、審議会の中で勝手に決めた規則によつて自由にするというようなことになりますと、例えば第五條の委員の構成などにつきましても、この法律には漠としか規定してないと思います。学識経驗者、使用者云々というようなことしか、漠としか規定してない。若しこの細則によつてどういうものを、この学識経驗のある者というものを指すか、或いは第四号の使用者、被傭者その他云々というのはどういうものを指すとか、細かい規定を若し規則などによつて作られて、それによつて動かされて行くということになると、これはただ枠だけをここで決めて置いて、そうして細かい実際的なものと、法律に反するようなことが行われ得る危險性が多分にあります。でありますから細かいことは政令に委ねるとか、或いは審議会自体の定むる規則に讓るとかということによつて法律が承知をしていなければ、多分に法律の内容がそういう政令規則によつて変更される危險性があると思うが、それらのことが少しもこの法文の中には、審議会の運営については、細則は誰に決めさせるかということが規定されてない。それであるというと、私は將來運営上におきまして、内容の実質上に多大の危懼を感ぜざるを得ないということを思うのであります。これはよく本委員会におきましても御研究を願つて置きまして、細則は政令で決めさせるか、或いは審議会自体の決議により制定する規則規定というものによらしめるかということをお決めを願いたいと思うのであります。
 第二点は会長、副会長というものが定められますが、会長、副会長というものの権限はどのくらい権限があるものでありますか。第四條の二項には、「会長は、会務を総理する。」ということが言えてあります。この総理するということは、どれだけのことを指しておるのであるか、どれだけの権限があるのであるかということを承わりたい。例えば第五條の第二項に行きますと、臨時委員は、内閣総理大臣が勝手に命令し、委嘱するようにできておる。会長は何にも與かり知らないのであるか、臨時委員の任命については、最初の第五條第一項の四号に亘る所の四十名の委員は、仮に一歩讓つて内閣総理大臣が自由に任命することができると先ずいたしましても、臨時委員というものは恐らく審議会ができて、必要のある都度に私はその專門家というような者を適宜任命するのであろうと思う。そういう任命が委員会ができて、会長、副会長ができても、何らの相談に與からんというのであれば、会長、副会長は如何にも互選によつて、民主的に選定してあるように見えておつても何らの権限が與えられていない。要するところ、これは結局内閣総理大臣の昔の天下り的な、官僚的な一つの審議会であると言わなければなりません。会長、副会長はどれだけの権限を持つておるのであるかということを明らかにいたして置きたい。お答えを願いたい。
#13
○説明員(堀岡吉次君) 会長は第四條第二項によりまして、会務を総理するというふうにございます。これは改めて申上げるまでもなく、会を代表して外部に対して、会務をどうしようということが根本的な問題であります。それから第五條の第二項の臨時委員の問題でありますが、これは何処までも形式は内閣総理大臣が命じ、又は委嘱するという形式は、これは審議会が委嘱するとか、審議会が命ずるとかというのでありませんので、内閣総理大臣が命じ、又は委嘱するという形式を取らなければならんと思いますが、お話の通り臨時委員につきましては、第三條において「必要があると認めるときは、」而もこれは特別の事項を調査せしめることでできるということでございまして、会の運営の途中において起ります問題であることはお説の通りであります。從いまして特別の事項を調査審議をするということは、会の途中に出て來ることであり、そのことは会長がこの審議会の意見を代表しまして、こういうことを審議し調査しなければならん、而もそれは可なり特殊な問題である、こういうふうなことでありますならば、それと内閣総理大臣との相談によりまして、或いは又会長の申し出によりまして、命じ、又は委嘱するということになるだろうと思います。決してその点は一方的に、全然関連ないに独断にやるというふうには、会の運営上私達としては考えられないと思います。そういうふうになつております。
#14
○山下義信君 ですから、政府におきましても、臨時委員の任命というような場合には、会長と協議するか、会長の申し出によるか、会長の推薦による者を任命するというようなことまでも、運用しなくちやならん。そういう趣旨である、そういう考えを持つておるという御答弁、全くそうなくてはならんと思う。それで第五條第二項は、例えば「臨時委員は、前項第二号から第四号までに掲げる者のうちから」会長か協議の上とか、或いは会長の推薦により内閣総理大臣がこれを命じ、又は委嘱するといつたようなことにならなければ、政府の考えておる意図も、法律の方でははつきりしないことになると思う。この点は私は保留して置きます。場合によりましては、修正しなくちやならんと思いまするので、それは根本的な問題としては、この審議会の設置は、これは要するに申すまでもなく、関係方面の勧告書によられたことであろうと思う。私も数回繰返しまして勧告書の、特にこの審議会に関する勧告の條項を読んでみまして、多少了解のし難い点もあるのでありますが、恐らくあの勧告書の趣旨に則られまして、この構想ができたものであろうと思う。あの勧告書には、審議会というものが一つの前政機関というようなところまでも要請されておるように、我々は感じておりますが、又その先に参りますというと、諮問委員会というものの一つの項が出ております。それらのいずれを見ましても、結局余程権威ある審議会なり諮問委員会を作れということは、これは爭う余地がない。具体的にいうと、内閣と同じレべルというものが要請せられておる。この審議会を作りまして、結局審議会のそれだけの権威というものは何によつて表現されるか。いうまでもなく会長の権限というものによつて、それが具体化されるのでありますが、この設置法を見ますというと、今言つたように会長の権限というものは何もない。皆内閣総理大臣が自由にやることになつている。それじや内閣と同じレべルということは、どこによつてそれを見ることができるかということに、根本問題がなるのであります。その点は政府は、この審議会の権威、いわゆる会長の権限、そういうものと勧告書の趣旨というものを照らし合わせまして、内閣と同列の立場を持ち得るという点につきまして、会長の権限問題を、どうお考えになるか、その点を、速記の方も幸いおりますから、明らかにしたいと思います。
#15
○説明員(堀岡吉次君) お話の通り、本年七月、日本政府に示されました、社会保障の勧告書の中には、内閣と同列のレベルにおけるという文字がございますが、この点はいろいろと含みのあると申しますか、その解釈のしようによつては、如何ようにも解釈が可なり人によつては、まちまちになり得る表現じやないかというふうに思います。この問題につきましては、只今お示しの通り関係方面との折衝も数次重ねまして、一應の案が纏つたわけでありますが、内閣と同列のレベルにおけるという、その点を文字通り採りますというと、これは日本の行政組織、その他万般の問題に大きな影響を來たす問題であろうと思います。取敢えず今日におきましては、その勧告書の実現の第一歩といたしまして、本法案の第二條において本審議会の権限等を定めたわけでありますが、この権限を審議会を代表して、会長が外部に執行するというふうにお考え置きを願えば結構だと存じますが、この第二條にもございます通りに、在來の審議会等にはございません新しい「國会に提出するように、内閣総理大臣に勧告し」云々、或いは第二條の第二項にありまするように、内閣総理大臣及び関係各大臣が、何と申しますか意思決定と申しますか、「あらかじめ」という言葉を使つておりますが、その前に審議会の意見を求めなければならんというふうな、そういう点では相当今までの、言葉は惡うございますが、あり來りの審議会等とは相当異なるものであるというふうに私共は考えておりますが、そういう意味で御了承願えれば結構だと思います。
#16
○山下義信君 私は簡單に申上げます。これは折角権威のある審議会を作ろうとする趣旨に対しましては、私はちつともそういう権威ある審議会にはなつていない。これは「勧告」という文字は近頃使う文字でありますが、昔から答申とか意見具申ということも使つておる。同じことなんであります。ちつとも從來と変りない。何も堂々たる審議会の内容ではないので、殊にこの委員の任命のごときは、内閣総理大臣が自由にやるのでありますから、今度而も任期が極めて短い、一年と二年になつておるのでありますから、一年目には、少くとも二年目には、内閣総理大臣の好きな者と全部取替えることもできるのでありまして、いわゆる結局官製の從來のただ調査会、審議会というものと同じものになる。せめてこの中で強いて求むれば、今あなたが御答弁になりましたような第二條の第二項であります。この第二條の第二項は余程強い意味にこれを解釈いたしますならば、幾らか審議会の権限、権威というものがあるかのごとくに推察せられます。この第二條の第二項は、相当強いものと考えて宜しいのでありますか。これは如何でございますか。
#17
○説明員(堀岡吉次君) 只今お話のありました第二條の第二項は、強い弱いという表現でおつしやられますと、私もはつきりしたことは申上げ兼ねますが、少くとも内閣総理大臣及び関係大臣が「社会保障に関する企画、立法又は運営の大綱」これを意思決定をしようという前には、「あらかじめ、審議会の意見を求めなければならない」ということでありますからして、意見を求めずして決定をするということは、本法の違反になるというふうに、これは法理上当然だと思います。ただその場合に、意見を聽けばいいんだというふうにも、これは読めますし、一應それで法理解釈は通り得るかとは思いますが、併しながら行政運用の面におきまして、この種の特殊法が設けられ、そうしてわざわざそこに「あらかじめ」という文句があります以上、その意見を十分愼重な審議して、その意見の聽くべきところに聽かなければならんということは、行政の運用上当然でなかろうかというふうに存じます。尚又本法案の第九條におきまして、審議会は前会計年度のいろいろの活動状況その他の問題を、「國会に提出するように、内閣総理大臣に提出しなければならない」とありますので、立法府に対しまして当然その種の問題を御報告申上げるわけであります。從つて例えばこの第二條の第二項にあります「立法」という文字、この文字は立法に関しての企画等でありますが、そういう問題の最終決定につきましては、審議会の意見も最後の立法府において十分参酌され、いろいろとそれを参考にして審議を進めて頂くというように考えまして、強い弱いとおつしやいましたことにつきましては、何とも申上げ兼ねるのでありますが、実際上の結果としては第二條第二項というものは相当強いものである。こういうような私共は考えております。
#18
○山下義信君 私は一應問題を提供さして頂きまして、あと同僚委員の御質疑も沢山あると思いますから、任期を二年と一年、半数が一年、勧告書には四年若しくは六年、成るべく長い任期のようなふうに勧告があつたように記憶しておりますが、二年と一年と非常に短かい、取りようによつては又御意見もありましようが、二年と一年というふうに比較的短かくしておられますのは何か特別の御理由がありますか。
#19
○説明員(堀岡吉次君) 四年若しくは六年というふうに只今おつしやいましたが、例の勧告書にございまする任期は、関係方面ではどういうふうに考えておられるかということにつきましては、少しく話合をしたことでありますが、これは將來社会保障制度というものが確立されまして、その運営の責任は当然行政部が当るわけでしようが、その場合に運営審議会と申しますか、運営協議会と申しますか、その種の問題についての委員、これは非常に少人数の委員を考えておるようでありますが、その場合には、四年若しくは六年というふうな考えのようであります。今回におきましては、短期の取敢えずの問題ということで……。
#20
○山下義信君 それでは私はこれで質疑を打切りますが、問題は保留して残しておきます。結局第二條の第二項、社会保障に関する企画、立法又は運営の大綱に関して、内閣総理大臣及び関係各大臣が、更にこの審議会の意見も何も求めないで、審議会を無視していたしました。こういうような場合は、この法律に違反いたしますわけにもなりますが、そういう点はどう考えられますか。もう一度簡單に答えて頂きたいと思います。
#21
○説明員(堀岡吉次君) その点は別にそれだからといつて、内閣総理大臣を罰するとか、関係各大臣を罰するということは、これはございませんけれども、行政運営上の責任上、若し企画、立法等についてさようなことがありますならば、運営上の責任という問題が起る。こういうふうに考えております。
#22
○山下義信君 実は私共は、この審議会の権限とか権威とかいうようなものは、現在の内閣総理大臣或いは関係大臣が、社会保障に関する現実の行政運営、或いは企画運営、そういつたものに対してまでも拘束する意味の権威を、私は少くとも本院におきましては希望しておるのではない。そうではないのでありますが、ここに若し第二條第二項の趣旨が、行政府のそういう運営の大綱に関して、その意思決定に束縛を加えるというような点にまで、これが及ぶのでありますと、この審議会は一つの行政機関にならなくてはならん。政府の行政機関としての権限というものを持つものでなけらねば、これは相当大きな問題であると思う。言うまでもなく内閣法、更に遡れば憲法の行政権にまで問題が及ぶものであると考える。然るにこの性格はそういういわゆる行政機関ではなくして、一つの諮問機関的な立場を持つておつて、そうしてそれの一つの権限内容に行政府の意思を束縛するところまで強めることは、私はこれは余程疑問があるのではないかと考えるのでありますから、この第二條第二項の解釈は、これは余程愼重に速記にも留めて置きまして、立法に誤りなからしめることが必要であると考えて、私は質疑を提供したのであります。そこでこの審議会が内閣と同列のような高い審議会の内容を持たせるということは、そういう行政権の束縛というところまで行くのでなくして、この審議会の構成メンバーの権限というものが、相当な高い権限を持つて、この審議会が運用せられて行くというものでなくては、実質的において何にも権威はない。どんなことを謳うても、委員は内閣総理大臣が一方的に任命するのだということになると、ただ從來の官僚的な諮問機関と少しも違わない。私は実に賛成を表するのでありまするけれども、そういう点にこの設置法の構成の上に、一、二疑点がありますので、問題を提供したのでありますが、尚時間がありますから本員も考えさせて頂きまして、質疑を保留さして頂きたいと思います。
#23
○姫井伊介君 昨日この第二條の二行目の「立法及び運営の大綱につき、研究し、その結果を、國会に提出するように、」ということについて質問いたしましたとき、宮崎政府委員からの答弁を、速記録によつて見ますと、「それから第二條の立法ということでございますが、これは國会に提出するに至りますまでの法律案を審議する、或いは國会が御提出になるように、審議会で案を作つて國会の方へ勧告をする。こういう意味の立法という文字であると思うのであります。」ということでありました。そういたしますと、法律案をはつきりと作り上げるまで、審議会が仕事をするというふうに受取れるので、從いまして第二條の「立法及び運営の大綱につき」ということと非常に意味が食い違うと思います。尚第二條の二項を見ましても「社会保障に関する企画、立法又は運営の大綱」と、やはりここにもそういうふうになつておりますが、法文化するまでこの審議会でおやりになりますかどうか、これをもう一度はつきりとお答えが願いたいと思うのであります。尚御承知の通りと思いますが、この委員会におきましても、この問題に関する特別の調査会などを設けまして十分研究いたし、進んでは立法化せんとする意思を持つておることも御承知で、そうなりますと、そこに何らかの振合いができて來て、將來いろいろのトラブルが生じやしないかということも考えますので、この点重ねて質問し、明確なる御答弁を要求いたします。
#24
○政府委員(宮崎太一君) 第二條の條文の問題でございますが、社会保險とその関係事項に関する立法及び運営の大綱につき、研究し、その結果を、國会に提出するように、内閣総理大臣に勧告し、」こういうことでございますが、これは社会保險と、その関係事項、その場合は社会保險による経済的保障の最も効果的な方法、この二つにつきまして、立法及び運営の大綱につきまして研究をするということでございまして、法案を考える。或いは運営の大綱につき研究するということは、この審議会で研究をいたしますが、その研究を内閣総理大臣に、國会にそういう研究があつたということを提出するように、内閣総理大臣に勧告をするということでございまして、この意味は、國会が立法をなさいますことについて、國会の御参考に審議会が案を作るということでございまして、國会の立法事項をこの審議会が立法するということではないのでございます。でございますからして、仮に立法という文字がございますが、法律案を審議会で作り、そうしてその案は案でございまして、國会が審議をなさいます案であるかどうかは別問題といたしまして、國会に御参考として、内閣総理大臣を通じて國会にお出しをするということでございますが、それは正確な意味の法律案でないと思うのでございます。法律を作られまするのは國会でございますから、その参考になるような意見を審議会で作る、こういう意味だと私共は考えておるのであります。
#25
○中平常太郎君 第五條の構成メンバーのことでありますが、今山下委員から言われた通り、実際内閣総理大臣のみがこれを命ずることに、委嘱することになつておりますので、どうしてもこれはある意味におきましては、一党一派に偏する虞れがないとも言えんと思われるのでありますが、この委嘱するまでの、私はこの審議会ができてからのちのことは相当了解はできるのでありますが、審議会ができるまでの構成分子を拵えるということを明らかにするまでのことは、総理大臣が何人と相談されるのであるか、この点を先にお伺いしたい。
#26
○政府委員(宮崎太一君) これは、國会議員の方をこの審議会の委員に委嘱いたしますに当りましては、内閣総理大臣は、両院の議長にその人選方をお願いいたしまして、両院でお選びになつた方を委員にお願いする、こういう手順だと考えております。
#27
○中平常太郎君 それから、あと第二、第三、第四。
#28
○政府委員(宮崎太一君) それ以外の選考でございます。これは内閣総理大臣におきまして、それぞれ適格なる方方を内閣において選考して、内閣で委嘱する、或いは任命する、こういうことになると思います。
#29
○中平常太郎君 只今の宮崎さんの御説明で行きますというと、やはり或る意味におきまして、一党一派に偏するという嫌いが残されておるように思われるのであります。この関係各廳の官吏はそれでよろしいが、第三の「学識経驗のある者」というところになりますというと、どうしてもこれは社会保障に関する学識経驗というのでありますが、ただ学者のみを寄せて、机上のイデオロギーだけを集めて、そうして海外のさまざまな著者をあさつて、そうしてこんなものだというような程度では、社会保障というような、実際において國民の民生安定の根底の最高の理念を表現すべき社会保障としては、極めてそういうようなやり方では、本当のところ徹底することはできないと思うのであります。そりでやはり学識経驗という中にも、実際社会事業に当つて、血の出るような経驗を嘗めている人、或いはこういう方面に絶えず頭を使つておられるような実際的な人ということの方が、私はこの際大事であると思う、ただ一つの保險局の一官吏をやつたといつて、必ずしもそういつたのが、そういう人が学識経驗者とはいえないのであります。それで関係各廳の官吏という方面では官僚の方も出られる以上は、第三の学識経驗者の方は、官僚畑でない人を全部私としては採るべきだと思うのでありまして、前に保險局長をやつた、何をしておつたというだけではいけないと思うのであります。そういうような人の代りは第二の方にあるのですから、第三の方は全然地についた民間からお採りになる必要があると思われるのでありますが、こういうことを加味されて、いちいろ誰それをということを決められるのに、総理大臣お一人では御困難であろうと思うのであります。閣議にいたしましても、そういうふうにいたしますというと、どうも偏して來る虞れがあると思われるのでありますが、その点お伺いしたい。
 その次に第四の方は、使用者、被傭者、医師、歯科医師、それはそれぞれ團体がありますから、その團体の方から推薦するメンバーというものは可なり民主的に行こうと思うので、割合この点は安心しておるのですが、第三点については相当疑惑を持ち得る可能性があると思われるのであります。それでその点を御説明願いたい。それから何か内閣総理大臣が四十名を決められる場合に、それの先ずメンバーについて協議をされる、民間に協議をされるという機関が要るのじやないか、ただ閣議のみによつてぱつと任命するという方法でなくして、なにか民主的方法はないか、その点についてお答えを願います。
#30
○政府委員(宮崎太一君) 只今中平委員の御質問でございますが、後の方から答えますと、民間に協議する何等かの方法がないかという御意見でございますが、第一の方は、先程申しましたように、両院でお決めを願います。それから第四の方は、仰せの如く、大体その関係の團体等と協議をするわけでございます。それから第二の方は、役所の関係でございます。大体濃密の度合が分りますので、それでやります。全く仰せの通り、第三の問題があると思うのでございます。第三につきましては、大体「学識経驗のある者」という中には、勿論大学の教授もおられると私は思います。すでに日本で有名なこの道の権威者がおられますので、そういう大学の教授の中から選ぶことは事実であろうと思います。それ以外の顏振れでございますが、それにつきまして、官僚の方は二番で済んでるから、第三号の方は官僚の経済のないものをという御意見でございますが、そういう方面に選考があることと存じますが、併し官僚の経済がございましても、随分昔官僚の経驗があつたが、長くこの道に携つておられる方は、民間の苦労も随分積んでおられるので、私はその方面の方々も選考をされるのではないか、その点は、医学の方においても、社会事業の方においても、或いは社会保險の方においてもあるのではないか、かように存ずるのでございまして、ただその選考に当りまして、政府のみが決定しないで、誰か、或いは團体、そういう方に相談をしないかというお話でございますが、これは非公式には相談することはあろうと思いますけれども、公式に相談するようなことはないのではないか、こういうように私は存じております。
#31
○井上なつゑ君 只今の第五條の四の御説明を頂いて、昨日も頂いたのでございますけれども、この問題について、もう一度はつきり御意見が伺いたいのでございますが、使用者、被傭者、医師、歯科医師、藥剤師、これらは皆團体から出るというお話を只今なすつて下さいましたのですが、実は昨日もお尋ねしたように、私共の方の助産婦、看護婦にも團体がございますのですが、そうした方面からお採りになる御意思があるかどうか、それをはつきりと、なんと申しましようか、御明答頂きたいのでございます。
#32
○國務大臣(林讓治君) 只今のお説、これは人員にも関係があることと存じますが、昨日局長からお答えをいたしましたように、十分その点を考慮いたして決定をいたしたいと考えておるのであります。
#33
○草葉隆圓君 二三の点を伺いたいと思います。第一はこの審議会は書記、幹事等を置いた常設的な事務局的なものを置いてずつとおやりになるという御構想でありますが、それにいたしますと事務費は六十七万三千円というお話でありますが、その費用で行けるかどうか、それからこれが議決をされますると、公布の日からということになつておりまするが、いつから発足する予定であるのですか、この点を伺いたいと思います。
#34
○政府委員(宮崎太一君) この委員会は最初におきましては現在の社会保險の各種立法、及び社会事業或いは衞生方面等につきまして十分研究を遂げて、社会保障法という法律を作るものであると存ずるのであります。そういたしまするまでにおきましては、私はいわゆる立法の研究の時代があると思うのであります。それからその研究によりまして國会で御審議を願つて、國会の可決を見ました法律によりまして、新しい社会保障に関する仕事が始まると思います。それで最初の立法を見るまでの準備期間におきましては、この形で参りますのでございまして、この形と申しますのは專門の事務局は置きません。委員は御承知の通りでございまするし、幹事は関係各廳の從來おりまする官吏、それからその他專門の幹事の方をお願いするということでございますが、すべて常任の方ではございません。書記もこれは常任ではございません。結局厚生省及び内閣の職員がそのことに当るのだと思うのでございます。
 そうして立法の準備ができまして國会が済みましてから、私はこの法律は一度改正を見なければならんのじやないか。即ち常置の機関として社会保障の運営につきまして、この機関が働くことになりますると、そういう專門の事務局を持たざるものでは巧く行かんのじやないかという氣がいたしますのと、それから國会が立法をなさいます際において、或いは行政機構等の改革をお考えになりますならば、そのときに又審議会の法律とよく照合をいたされて御決定を見るのではないか、こういうように存じますので、現在といたしましては、これは費用はすべて專任を置かない費用で六十何万円で済む、こういう考えになつておるのであります。
 それからいつからこの仕事を始めるかということでございますが、大体体國会にこれを御可決を願いますならば、直ちに委員の選考などに着手いたしまして、若し衆議院が解散になりますならば、衆議院の解散後選挙を経て新しい議員の方が出られましてから、その國会議員の選考が始まると思うのであります。それまでに國会議員以外の選考を終りまして、そうして審査等の手續もそれまでに済んで、新しく衆議院議員の方が出られました頃において、委員全部の顔触れを決定いたしたい、それから直ちに審議をお願いする、こういう段取になるのかと存じております。
#35
○草葉隆圓君 第三條によりますと「審議会は、委員四十人をもつて組織する」とあるだけでありますから、委員四十名が欠けた場合は、審議会というものは組織が欠けることになつて、從つて機能を停止するということになりはしないか、この点が一つであります。
 それから第二條の、この委員会は、内閣総理大臣に勧告し、関係大臣に書面を以て助言する。書面を以て助言するということは第二項の総理大臣なり関係大臣が予め審議会の意見を求むることに対して書面を以て助言するという意味でありますか、或いはまだほかに、書面を以て助言をするという方法を考えておられるか、この点を伺いたい。それからもう一つ、ついでにこの第五條の今の國会議員の構想はお話のようにありましたが、これは單に構想であつて、併し時の内閣総理大臣は國会議員から選ぶということになつておりまするので、國会議員である参議院から十名選ぼうが、衆議院から十名選ぼうが、これは自由ではないか、或いは場合によると衆議院だけから十名採つてもいいし、又参議院と衆議院からおのおの五名を採つてもいいし、或いは衆議院から七名採り、参議院から三名採つてもいいし、というようなことになるので、これを本当に先にお話になりました、議長に申出て、そうしてこの國会両方からということになりますと、ただ國会議員というだけでは法文上不十分ではないか。で國会議員の中から衆議院議長、及び参議院議長が指名した者というようなふうに改めないか、御意思のような状態に進み得ないのではないか、かような懸念をいたすのであります。從つて場合によると國会議員でありまするから、参議院から十名お採りになることも可能ではないか、こういう場合が起り得るのである。
#36
○政府委員(宮崎太一君) 第三條の四十名でございますが、委員は四十名を以て組織するのでございますが、或いは死亡その他の関係で委員が欠けることがあると思います。そのときには直ちに後任者の補充をお願いするのでございますが、緊急の場合等において三十九名、又は三十八名で開かなきやならん場合があろうと存じますが、私はそれは差支えない、こういうふうに存じておるのでございます。但し速やかにこの補欠の委員をお選びしなければならん、こういうように存じております。
 それから第二條の第一項の、関係大臣に書面を以て助言するという問題と、第二項の意見を求めるという場合と二つございますが、第一項の場合はこの審議会はみずから能動的にこの仕事をするのでございますので、みずからの自発的なる立場において研究し、又提案をする関係がございますので、書面を以て助言する、こういう意味でございます。
 それから第二項の場合は、これは内閣総理大臣及び関係各大臣から諮問を受けて、そうして意見を答える、こういう形になりますので、これは大体において書面でなけりやならんと思いますが、或いは口頭で答える場合もあろうかと存じますが、大体書面ということは、はつきり書いてないのでございますが、第一項の場合は書面を以て答えるということを書いてあるわけでございます。
 それから次に第五條の國会議員でございますが、これは國会議員と書きましたのは、御承知のように衆議院議員、参議院議員にお願いするということでございまして、今仰せになりましたように衆議院で十名を選んだり、或いは参議院で十名を選んだりするという趣旨ではないのでございまして、衆議院議員と参議院議員の方々を併せて國会議員としてお願いをする、こういう意味になつておるのでございまして、私はこれで差支えないのじやないか。ただその衆議院議員何名、参議院議員何名ということにつきましては、両院で御相談をして予め決めておいていいのじやないか。法律はこれでいいのではないかと私は存じておるわけでございます。
#37
○草葉隆圓君 この國会議員の場合におきまして、今後もこういうことがあり得ると存じますが、衆議院が解散になりました場合には、何ケ月か、或いは幾ばくかの、衆議院の議員が総選挙が済むまではないのでありまするから、從つて審議会というものは、そういう意味においての衆議院の議員を加えないことになる。そういういろいろな点から考えて國会議員をお入れになつたという根本的な考え方、先の第二條には立法及び運営の大綱について研究する、そうすると大体國会に対する資料を出すのだというお話であり、又國会の立法の権限は、これは少しでも侵さないというこういう意味でありまして、この資料を貰つて國会は國会として独自の立場においての、むしろ権限を保留しておつた方が、一方からいうといいのじやないかという議論も出て來るのではないかと思うのであります。この点にないてはどういうお考えですか。
#38
○政府委員(宮崎太一君) 私は、この審議会は立法府の権限を侵すものではないという御説明を申上げたのでございますが、事実問題といたしまして、國会議員の方が入る、それから行政府の方の首脳部が入る、又天下の学識経驗者が入る、而してこの事業に関係のある代表者が入ることにしている審議会でございますので、この審議会において愼重審議をいたしまして、内外の事情を考慮し、日本の財政経済の現状を考えて案ができ上るのでございまして、日本における最高の研究によつて案ができるものであると私は思うのであります。そういたしまするならば、この案なるものは國会も十分尊重せられ、又行政部の方においても、十分尊重をして作るものであろうと思いまするので、この審議会の答申或いは提案というものが、私は相当実質上において根拠になるのではないかと思います。そういたしまするならば、相当審議会にやはり國会のこの遂に精通しておらるる方が入られます。そうして國会が審議をなさいます際において、國会のお氣持と合うようないい案をお作りになる方がよいのではないか、折角こういう立派な案を作ります以上は、國家の最高意思決定をいたします國会の代表の方々がお入りになつて、日本のこの社会保障制度の審議会としての権威を維持し、又重からしめて頂きたい、こういう趣旨で是非共この審議会に國会議員の方が入つて頂きたい、こういうことで立案されたものと存ずるのでございます。
#39
○中平常太郎君 第四條のですが、「常務委員は、議事及び提案された意見を記録するものとする。」こうありますが、それでは書記官長というような恰好でありますか、とにかくこれには能動的な強い意味のことが一つもないので、会長なり、副会長なりを輔佐するということに、常務委員の職責が参つておらないように思うのですが、ただ議事を進めたり、提案された意見を筆記するぐらいのことであるならば、何も一つの書記と変らんじやないのではありませんか、この点をお伺いいたします。
#40
○政府委員(宮崎太一君) これは我が國の審議会といたしては、極めて珍らしい形でございまして、從來は書記などの仕事のように思われたのでございますが、外國等の例におきましては、非常に、この常務委員というものが、委員の中から出ておりまして、責任を以て議事及び記録等のことを掌るという形になつておるのでございます。社会保障制度そのものが、日本の制度ではあるが、同時に内外を通ずる一つの文化國家としての大きな使命でもございますので、こういう形の委員を置きまして、本審議会というものが議事及び意見の記録ということについて、委員みずからが責任を持つのであるということを明瞭にいたしたわけでございます。
#41
○草葉隆圓君 もう一つ先の点をはつきりと承わつて置きたいと思います。結局第五條の「左の各号に掲げる者のうちから、内閣総理大臣が、それぞれ同数を命じ、又は委嘱する。」國会議員である草葉というものを、單独に内閣総理大臣が命じ得るわけなんです。併し先のお話では、内閣総理大臣が國会に対して、両院の議長に対してお願いをするという御答弁のようであつたのです。これは國会に対して、そうして國会の承認を求めて、國会議員を御委嘱になるという御意思であるかという点が一つと、それからもう一つは、一から十までは衆議院と参議院とは同数ということを、お考えになつておるか、或いは私が先に申上げました衆議院から十名、参議院とは又別にという場合もあり得ると存じまするが、本質的には、衆議院、参議院おのおの五名づつという御意思であるか、この点を一つはつきりここで伺つて置きたいと思います。
#42
○國務大臣(林讓治君) 私からお答えいたします。只今の議員に対しての問題でありまするが、それは委員を議長に御推薦を総理からお願いをいたしまして、議長から運営委員会にお諮りを願つて後、御推薦を頂きたいこう考えております。それでこの衆議院と参議院とを同数にするかどうかということにも関係があろうと思いますが、これは人員を或る程度まで限つております間において、関係方面などと一應折衝して見なければならんと考えまして、今のところこれは同数にするとか、或いは片方何名にするということを申上げることができないということを、甚だ遺憾に考えるわけでありますが、只今申上げました通りに、議長にお諮りをいたしまして、運営委員会の結果に基いて、御推薦を願う、こういうことになつております。
#43
○草葉隆圓君 唯この國会議員を、お取扱いのなることの方法なり、実質によつては、むしろ國会議員を除けて根本的な行き方をして、國会に対する本当の資料を提供するという行き方の方が、或る場合によつては、お取扱いの如何によつては、却つていい場合も起り得ると存ずるわけでありますから、この点念を押しておるわけであります。余程、國会議員がここに入りまして、発言する場合において、又この審議会を委員としていたしまする場合におきましては、一國会議員として、個人であるとのみは考えられないのでありまして、我々の考えておりますることは、むしろこの國会議員として、只今は衆議院、参議院とおのおの何名づつということは、はつきりいえないが、手續は國会に対する承認を求めるような形において、両院議長の推薦をとる、併しその数は現在はつきりしないというお話でありまするが、むしろこれは、はつきりして頂いて置く方が、審議を進めるのにいいのではないか、かように考えて御質問いたしておるわけでありまして、本日若しやお答えができませんでしたら……。この点を更に一つお伺いしたい。
#44
○委員長(塚本重藏君) この点は自分もちよつと附言して置きますが、たしか行政関係のものでありましたか、先の國会でその定員を五名として、そしてその中で衆議院からその委員長を出した場合に、他の委員は参議院から出すという約束があつたにも拘わらず、委員長を衆議院の方からとつて、更に又他の一名を衆議院議員から出したというようなことのために、参議院が一人も加わらなかつたということで、今度國会で改正を加えて、五名の定員を七名にして、参議院議員一名を加えると改めなければならないという処置をとらなければならなかつた。そういうこともあるのでありますから、この点をここで責任を以てそれを明らかにして置いて頂きたい。これは又総理大臣からお話があつたからいいかとも考えますが、この第五條、こういう書き方では、國会法第三十九條でありましたかにも抵触すると考えられます。法律でもつて定められた場合においては、総理大臣は本当から言いますならば、議院の議決を経なくとも、総理大臣が任命できるという規定が、國会法にある。そうではない場合においては、今お話の通り議長に推薦を依頼して、議院運営の議を経て、國会の議決を得なければならない。こういう規定のあるところから見ると、この第五條の條文は甚だ不十分であると存じますので、この点をはつきり説明をして頂きたいと思います。
#45
○國務大臣(林讓治君) それではお答えいたします。今の國会議員の数などの問題につきましては、全体の数からいたしましたならば、衆議院の方が数が多くて、参議院の数が少ないであるとか、その他いろいろの点もあろうかと考えまするが、私共も只今のところにおきましては、成るべく両者同樣の数を以て進むというような方向に向つて行きたいと、私は現在考えておるわけでありますが、尚これは関係方面ともいろいろ折衝してみなければ、その人員の点につきましては、はつきり只今の問題は申上げ兼ねますので、ただ私自からの責任におきましては、成るべく衆議院、参議院同数の方向に向つて、行き得られるような方向に、私といたしましては進めたいと考えております。
#46
○姫井伊介君 第十條の二項「幹事は、社会保險に関係のある行政廳の官吏」とありますが、この社会保障制度は、昨日も御説明を聽きましたけれども、第二條の前段におきましては、社会保險にプラスする生活保護を拡大した社会保護と申しますか、そういうものと一諸にしたものだというお答えもあつたのでありますが、そうしますと、この社会保險に関係のあるということになると、社会事業関係の方は一体どうなる。若しこれに含むとすれば、やはりそれははつきり言葉の上でさせて置いた方がいいのではないか。又第五條の第四項の「その他社会保險事業に関係ある者。」と、これも狹い範囲に解釈するのか、これにはやはり社会事業関係の者も入れるという、廣い意味において解釈するのか、この間におきましてはつきりしない疑義があると思う、これを明らかにして頂きたいと思います。尚幹事並びに書記の給與は、特別の給與は講ぜられるか。或いはその人の公務員としての行政廳における給與によつて從うべきものであるか。又幹事、書記は專任になるのか、兼任になるのか。若し兼任になるならば、その属する行政廳の事務関係は一体どうなるのか。それだけは兼任にしても済むのか。若し済まなくて補充でもするというならば、むしろ專任にする方がいいではないか。この辺をお伺いいたします。
#47
○政府委員(宮崎太一君) 第十條の「社会保險に関係のある行政廳の官吏」それから第五條の「社会保險事業に関係ある者。」という文字でございますが、文字はこれはやはり嚴格に社会保險ということでありまして、社会事業は含まないものでございます。ただ「関係ある」という言葉に私は含まれると、こういうことでございまして、例えて申しますと、これは私共の腹案でございますが、「社会保險に関係のある行政廳の官吏」というと、これは社会保險をやつております保險局長の私も幹事になれるし、又社会事業をやつております社会局長の木村君も幹事になれると、こういう意味に私共は解釈しておるのでございます。それで社会保險そのものではないけれども、社会保險に関係のある官吏であるという意味でございます。と申しまするのは、社会保險と社会事業とは絶えず裏腹の関係になる場合が多いのでございまして、その意味におきまして、これは「関係のある」というところに私は意味を考えておるつもりでございます。勿論幹事を任免される責任は内閣の御方針でございますが、解釈の問題として私はそういうふうに存じておるのでございます。
 それから幹事、書記の給與でございますが、幹事、書記の給與は出さないのでございます。勿論費用弁償等のことはあると思いますけれども、給與は考えておらないのでございます。そうしてこれは兼任でございまして、專任ではございません。若し兼任であるとするならば、事務関係がそれだけ欠けて來るではないかという姫井委員のお言葉だと存じますが、これはこの社会保險に関係のある官吏をお願いする関係上、この審議会に出席することによつて、自分の仕事が欠けるというよりも、自分の仕事の連絡或いは深さが増して行くというふうに感じますので、事務の方には私は左程支障がないと存じておるのでございます。それからむしろ責任の者を置いた方がいいじやないかという御意見もございましたが、御承知のように、將に行政整理をやろうとしておる現在の段階でございますので、役所の増員等も可なり困難でございまして、既存の行政廳の官吏をやり繰りつけまして、この仕事の当らせるということであろうかと思います。この意味におきまして、兼任の形で参るものと存ずるのでございます。
#48
○國務大臣(林讓治君) 私こちらに伺いません間に、山家委員、中平委員の御質問に関連いたしまして一言申上げておきたいと思います。この審議会は、法的性格は人事委員会と異なつておりまして、一つの調査審議機関に過ぎません。併し第二條にもございますように、事社会保障に関しましては相当の権限を持たせてあります。又その使命からいつて非常に大事であるところからいたしまして、山下委員の御説の通り、正にこの審議会の死命を制するものは、この委員会の人選にあることと考えるわけであります。つきましては、私といたしましては皆さんの御意見も十分にお聞きいたしまして、人選に当りましては、いわゆる民主的で而も本当に使命を果し得られるような人物をお願いしたいと考えておるわけでありますから、どうかそのおつもりで、皆さんその人物などにつきまして、決定いたしますような前に当つて、こういう人物は如何であろうかというようなこともございましたならば、御参考までに厚生省の当局の方にお話を願つて置けば、これは又参考になることと考えますから、特にその希望を申上げまして過ちのないように努めてみたいと考えております。
#49
○草葉隆圓君 ちようど先程の姫井委員の御質問……私も御質問いたしましたが、今局長の御答弁、結局実際では書記、幹事、委員という制度で、常設的な事務局を置かない。併し今厚生大臣のお話のような、相当権限と任務と、責任とを持つた審議会というものを作り上げて行くためには、それは籍はどこの課にあり、或いはどういう身分でも構いませんが、そういうところからピツクアツプして、專任者を置いて、やはり事務局的なものを一つ作つて置かないと、ただ委員会を開会する資料と準備とを謄写版で刷るというものでなしに、お進みになるような方向を取つて頂くことを私は希望する次第でありますが、そうじやなしに從來のような、ただ会合の審議会であつたら、本当に実質的なものにいかんじやないか。そのために新しく置く必要はない。從來の人達をその籍のままに置いて、一つの事務局的なところで仕事をしながら、このことのために仕事を進めて行くということの方が、先程の姫井委員の御希望でもあり、我々に希望でもありますが、これに対して一應お取計いになる意思があるかということを重ねて承つて置きたい。
#50
○政府委員(宮崎太一君) 只今草葉さんのお話になつた点でございますが、今私共といたしましては、この審議会ができまするに当りまして、厚生省としては私が委員長になりまして、各局から関係の課長が集まりまして、一種の事務局的なものを考えております。併しそれは外の職員を連れてきて、外の仕事を止めさせてやるというのではございませんが、それは考えているのでございます。それから先の問題は審議会の仕事の進み方によりまして、大臣或いは内閣等においてお考を願う時期が來るのではないかと、こういうように存じております。
#51
○委員長(塚本重藏君) これを以て暫時休憩いたします。
   午後零時二十五分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時五十九分開会
#52
○委員長(塚本重藏君) 休憩前に引續き續行いたします。「社会保障制度審議会設置法案」を議題にしまして、休憩前に引續いて質疑を續行します。
#53
○姫井伊介君 附則の第三項で、「内閣総理大臣が任命又は委嘱の際に指定する半数の者」のことであります。今までの政府の説明を聽きまして、委員の任命又は委嘱に当つては独断的措置を採らず、相当了解の下に行うということがありますので、ほぼ想像もつきますが、この場合における半数の者の任期について、誰が一年、誰が二年ということについて、これには実際そういう場合の手續等はどういうふうに処理されますか、それをお尋ねいたします。
#54
○政府委員(宮崎太一君) これは半数だけが一年になりますので、最初任命又は委嘱いたします場合におきまして、一年の委員の方と、二年の委員の方とを選びますときに決めて、発令されるものでございます。
#55
○姫井伊介君 その選びますことをどういうふうにされるか。独断的にやられてはどうかと思うのであります。誰が一年、誰が二年ということを、それをどうなされますか。
#56
○政府委員(宮崎太一君) 國会議員につきましては、國会の方へそのことも一緒にお願いをいたします。それから関係官廳につきましては、政府の方でやります。それから各團体によりまして委嘱を受けます場合……、各團体に委嘱して選んで頂きます場合には、その旨を含めてお願いをすることとなります。それから学識経驗者につきましては、政府の方で一年と二年とを、独断と申しますと恐れ入りますが、政府の方で單独で決めることになろうと思います。
#57
○中平常太郎君 今の姫井委員の質問に関連してでありますが、その決めるということは、予め委嘱或いは命令された者が確定して後に、その人らを抽籤を以てやるというふうになればよく聞えておるのでありますが、今の姫井委員の御心配になつているのは、独断で何の何某は一年、何の何某が二年にするということは、何を根拠にしてなさるか。人間がその壽命を予定するのと違うし、どうして……。その技倆に甲乙があるならば、始めから甲だけ採つて乙は除ければ宜しい。甲乙のない者四十人を以て組織し、そのうちの誰を二年にし、誰を一年にするというのは、何を以て決められるか。その時には抽籤を以てこれを決定しても差支えないのに、何故それをなさらないのですか。その点を伺いたいと思います。
#58
○政府委員(宮崎太一君) その点につきましては全く御尤もな点でございますので、中平委員のお説の通り十分考慮いたしまして、よく考えて行きたいと思います。
#59
○中平常太郎君 関連して、附則の第一の、「この法律は、公布の日から施行する」とありますが、その公布の日というのは、四十名が確定した後に公布するのか、公布して後から四十名にそういう諾否を得るのか、一定の日を以て四十名が諾否を決定するものではないのでありますから、第三項に「公布の日から一年」となつているから、公布の日までに一年の者が確定しておらなければなりません。公布の日から一年経つたら、四十名かたまらん場合がありますが、それはどういうふうになりますか。
#60
○説明員(堀岡吉次君) これは公布の日から施行されまして、そうして施行いたしますので、初めて委嘱又は任命ということが可能になるわけであります。そうして今朝程保險局長より申上げましたごとく、資格審査等の関係がありますので、それらを済ませまして、そうして任命をする、或いは委嘱を申上げる。それから公私の日から一年或いは二年という任期になつておりますので、この附則の第三項は、本文の中における任期の二年、又は一年というのに対しまする特例でありまして、第一回に関する限りは正確に一年ということでなしに、或いは十ケ月とか、或いは十一ケ月幾らとかいうふうなことになる端数の整理のために、この附則を設けたわけであります。つもりといたしましては、成るべく一緒に任命なり御委嘱なりできるようにいたしたいとは思いますが、いろいろの都合がありまして、前後ばらばらすることも起り得ることと思います。起りましても、この審議会の規則にあります通り委員四十名でございますので、四十名の委員が法律上でき上るというところでもつて、第一回の審議会を開催し、そうしてそこで会長なり副会長なりを互選して頂いて、いよいよ出発というふうになろうかと思つております。そのための附則であります。
#61
○中平常太郎君 それでは、先般兒童福祉委員を選定する場合でも、参衆両院の方におきまして、いろいろ数のことや人選のことや、或いはこれに加盟するや否やということにつきまして、一月も二月も遅れまして、とても人員が揃わなかつたのでありますが、そうしてみると、法律は任期はこの公布の日から一ケ年としてありますと、中で今お話のように十ケ月くらいの人もできることになつて來るのでありますが、それで宜しいのですか。予めそういう方と連絡なしに公布をなさるのか。公私はいつなさるつもりですか。法律が決議になりましてから直ぐお出しになるのですか。いつになるということは書いてないのですが……。
#62
○説明員(堀岡吉次君) 公私は現在のところ、法律が現在衆議院を通過いたしておりますので、参議院も御通過がありますならば、手續が済み次第、公布するつもりでおります。公布いたしましても、実際の法律が現実に運用されますのは、委員の御委嘱なり或いは任命なりが済みませんと、この法律の実際の運営の運びには至らない。その関係上この附則第三項にありますように、特別に第一回の委員の方については、九一年或いは丸二年でなしに端数が生ずる。これは止むを得んということで、この附則をわざわざ設けたような次第であります。
#63
○中平常太郎君 この附則の「公布の日から施行する」というのは、公布の日が一ケ月先になるやら、二ケ月先になるやら分らんわけでありますが、その点はそんな漠然たることで宜しいのですか。「公布の日」というのは……。
#64
○説明員(堀岡吉次君) 「公布の日から施行する」と言いますのは、できるだけ急ぎたい。審議会の構成を現実に作ることを非常に急ぎたいということから、「公布の日から施行する」ということで、直ちに法律上実際問題に着手できる。そういうことに考えておりますので、こうしておるわけであります。
#65
○中平常太郎君 その公布の日から施行されることはよく分つております。その公布ということはいつですかというのに、直ぐやるとおつしやるけれども、それであつたならば即時施行するとか、或いは法律確定第直ちに施行するとか……。「公布の日」というだけでは、公布が一ケ年遅れたらどうなりますか。法律が公布されることは間違ないが、公布の日はいつかということです。
#66
○政府委員(宮崎太一君) 「公布の日から施行する」と申しますのは、今説明員が言いましたように、なるべく早く公布をいたしまして、その日からすべての準備に着手して行こう。即ち委員の人選を終りまして、そうしていろいろな任命者の手續がございますので、それに入つて行こうというのでありまして、公布の日から施行するというのは、大体こういう慣例と思うのであります。
#67
○草葉隆圓君 第五條の委員の委嘱の範囲について、第一の國会議員の点につきまして、私先刻御質問申上げたのに対して、厚生大臣は、衆議院、参議院両方から委嘱をしたいが、その数については、関係方面その他の関係もあるから、はつきりとここに申上げ兼ねるというような意味の御答弁であつたと記憶いたすのでありまするが、これはすでに衆議院を通過いたしておりまするので、衆議院の厚生委員長に会いまして、この点を確めたのでありまするが、衆議院の厚生委員長は、衆議院の意向としては、衆議院、参議院各各五名という意向を以つてこれを通過したように私受取つて参つたのであります。それで改めてこの機会に政府に対しまして、この國会議員の衆議院参議院の御予定は、各各同数の御予定であるかどうか、この点せもう一度伺つておきたいと思います。
#68
○政府委員(團伊能君) この國会議員の人数につきましては、政府といたしましては、この両院、参議院及び衆議院各各五名ずつ、併せて十人という予定であります。
#69
○姫井伊介君 委員の任期とその任命並びに委嘱に関してでありますが、適任者は再任する、再委嘱するという御意思がありますか。又その場合に、適任者とは誰が適任者と認めるか、その手續上のことをどういうふうにお考えになりますか。
#70
○政府委員(宮崎太一君) お答え申上げますが、適任者が再任されることは当然のことだと思いますが、適任とはどう決めるかという問題でございますが、これはやはり第一回の委員会ができましてから、任期が一期ございますが、その間におきまして、大体の皆さん、会長その他の空氣で決まるものだと思いますが、政府が單独にあれは適任だ不適任だというようなことはなされないものだと存ずるのでございますが、その形式的に誰が決めるかという点につきましては、形式的には内閣総理大臣が決めると思いますけれども、全体の、会長その他のいろいろな意向で決まるのじやないかと私は存じております。
#71
○委員長(塚本重藏君) 外に御質問ありませんか。
#72
○山下義信君 午前質疑いたしまして、政府の答弁を承つて保留して置きましたところが、他の同僚諸君が補助質疑して頂きましたり、その後いろいろ承つて了承しましたのでありますが、念のために伺つて置きますのは、この第三條に、特別の事項を調査審議いたしますために、総理大臣が必要と認めるときは臨時委員を置くことができる、こういうことになつておりまして、第五條の恵二項に、その臨時委員の任命の範囲が定められてあります。いずれも内閣総理大臣が必要があると認めるときとこうなつておりまして、審議会みずからが必要があると認めたときに臨時委員を置くのが私は建前であろうと思いまするのに、臨時委員の任命につきましては、審議会が全然主動的権限がないようでありますが、この点は政府におきましては、何かお考えがあるのでありましようか。明瞭にいたして置きたいと思います。
#73
○政府委員(宮崎太一君) 第三條の臨時委員の選任の問題がございますが、仰せの通り、臨時委員は特別の事項を調査審議するために設けますものでございますので、最初の委員会におきましていろいろ御相談を願いまして、臨時委員の必要を認めました際におきまして、内閣総理大臣が委員の御意向によりまして臨時委員を選ぶわけでございます。勿論その選任に当りましては、委員の方々の互選による会長、副会長ができますので、その会長の御意見即ち委員の総意によりまして内閣総理大臣が選任をする、こういうようになるのでございます。なぜ会長等を書かなかつたかという点でございますが、臨時委員は若し必要がありますときには、最初から置かなければならん場合もあるかとも存じまするし、それから從來こういう場合は、総理大臣という、行政官廳において選ぶような形式をとつておつた関係がございますので、別に他意はあるのでございませんが、そういう意味で行政廳の選任という形をとつたわけでございます。
#74
○山下義信君 それでは臨時委員の任命につきましては、審議会即ち審議会の会長等に全然関係なくして、命ぜられるというようなことはないものと了承して宜しうございますか。從いまして第六條の第三項の、臨時委員の任期とか、或いはその任務が達成したとかいうようなことは、総て審議会が主動的にそういうふうな制定をいたしまして、総理大臣とよく協議をいたしまして、これらが運用せられるものと了承いたしまして宜しうございますか。
#75
○政府委員(宮崎太一君) 山下委員の仰せの通りであると存じます。
#76
○山下義信君 今一つは、第十條によりますと、審議会に幹事が三十人以内置かれるようになつたおるのでありますが、この幹事は第二項によりますと、相当な人が幹事の立場に立たれるようであります。この幹事の指揮と言いますか、この幹事に対しまして、いろいろ指図をいたしますることは誰がいたすことになるのでございましようか。
#77
○政府委員(宮崎太一君) 只今の御質問は、会長は会務を総理いたしまするのでございますので、幹事は会長の指揮命令に從つて動くものと存じます。
#78
○山下義信君 了承いたしました。それからこの審議会設置法案を見ますると、午前も申上げましたのでありますが、運用の細かい点につきましては、別段政令によるとも、或いは審議会みずから制定するところの、例えば審議会規則とかいうようなものによるとも、この法律の中には規定してないのでありますが、私共の考では、これは政令によつて施行細則的なものが定められ、尚更に審議会そのものの運営の、或いは事務局の服務規程に類するような細かい規定は、審議会みずからが規定を作つて、以て完璧なる運用を期すべきであると考えますが、それ等に対しましては、この法律の上には明示してありませんが、立案者の政府におきましてはそういう細部の規定の定め方につきましては何かお考えがありますか、承つて置きたいと思います。
#79
○政府委員(宮崎太一君) 御尤もなお尋ねでございます。この法律の施行令的にものにつきましては、政令の規定を必要とするのではないか、こういうふうに存じております。併しながら成るべくかくの如き権威のある審議会におきましては、会長並びに委員の御意向によつて、議事の運営等をやるのが妥当と存じますので、でき得る範囲におきまして会みずからの規則によりまして定むべきものと存じまして、かくのごとき点につきましては、第一回の委員会においてこの点を審議せらるべきものと存じておる次第でございます。
#80
○山下義信君 政府の御答弁で大体は了承いたしたのでありますが、この際念のために承つて置きたいと思いますのは、この法律は公布の日から直ちに施行せられることになつておるのでありますが、相当委員の人選でありますとか、いろいろな仕度があると思うのでありますが、凡そいつ頃からこの審議会の発足が、成立をいたしまして、できるというようなお見透しでございましようか。その辺承つて置きます。もうすでに御説明がありましたらば、後で私他から了承いたすことにいたします。尚重大なことを政府に私は伺つて置きたいと思います。それは非常に我々を代表する審議会のできることを祝福いたしたいのでありますが、結局この國会と密接な継がりということは、ただ單にその委員の中に、國会議員が数名入るということだけで以て、密接な継がりということには参らんと私は思うのであります。それで一番この法案の中で欠点といたしますることは、この委員の人選というものが全く総理大臣の、午前にも申上げましたが、独断的な任命の仕方になつておりますところに、実は骨拔きになつておるような遺憾の点があるのでありまして、若し私共の希望を率直に申上げまするならば、この委員の人選ということに当りましたときに、いろいろ午前にも同僚委員から意見が開陳せられておりましたが、適任の人を選ばれるにつきましては、政府当局でも万遺憾なく御選考もなさるとは存じまするけれども、私共の希望といたしましたなら、でき得るだけ我々がこういう人を委員に推薦したい。こういう人こそ委員の適任者であると、学識経驗や、その他專門家の人たちの中から、若し我々が見まして適任というような人を私共が考えましたときには十分我々厚生委員会、つまり厚生委員の意見も非公式に一つお聽きになりまして、廣く天下から人材を求められる、こういうようなお心構えを頂きまするならば、國会議員が入ろうと入るまいと、又その数が如何であろうと全般の四十名の、この委員の人選などにつきましては、私共にも廣く人材の探し方を、いろいろ機会あるごとに御協議下さいまするならば、私は非常にうまく行くのではないかと考えまするので、その点この審議会の発足の日取りのお見込みや、そういう点まで深く我々國会側と密接に御協力下さりまする御意思があるか、否かということを重ねてお伺いいたします。
#81
○政府委員(宮崎太一君) 只今お尋ねでございますが、午前中にも申上げましたが、この法律は参議院を通過いたしましたならば、できるだけ早き日らおきまして公布をいたしまして、そうして実施にかかりますが、委員の人選等につきましては、今後の審査等もあることでございますので、私共といたしましては、若し衆議院の解散等がございますならば、衆議院の選挙が済んで新らしい議員が出られますぐらいまでの間に、國会議員以外の選考を終りたい。こういうつもりでおりまして、新らしい衆議院議員の方が出られ、國会の側から出られまする委員が定まりましたならば、直ちに審議会の仕事を進めて行きたいと、こういう考えでおるわけでございます。從いまして委員につきましては、それまでに選ぶ考えがございまするので、午前中にも大臣から申されましたが、その政府側におきまする選考に当りまして、非公式にでも大臣又は係官のところへ皆樣からお教えを願つて、そのお教えによつて成るべく進んで行きたいと、こういうことを大臣が申されたのでございますが、私共もさように存じておる次第でございます。
#82
○山下義信君 政府の答弁に満足をいたしました。本員の質疑はこれで終了いたしました。
#83
○姫井伊介君 五條の二項の臨時委員は前項の二号から第四号までと、從つてそれには國会議員が入らないわけなんでございますが、國会議員がこれに入らない理由と、それから今一つは学識経驗のある者、並びにその次の第四号でありますが、その中に國会議員である人が適任者であつた場合には、それは國会議員であつてもその方に加えられるかどうかということなんです。もう一遍言い換えますと、第一項は國会議員が若し省かれるとするならば、三四の中には國会議員の適任者を入れるべきものであるかどうか、その点をお伺いしたい。
#84
○政府委員(宮崎太一君) 第五條の第二項に臨時委員の選任の範囲を書いてございますが、そこに國会議員が入つておらない、そういうことの理由でございますが、私共の考えといたしましては國会議員は臨時委員ではなしに、正式の委員としてお願いをすることにいたしまして、專門の事項等についての臨時委員でございまして、臨時にお願いをするのでありますので、國会議員をここに入れることはいけないのじやないかと、こういう考えで第一号の委員を、臨時委員から除いた次第でございます。
 然らば三号、四号の点において國会議員が入ることがあるかというお尋ねでございますが、私共は入らないものと解釈いたしておる次第でございます。
#85
○竹中七郎君 私はちよつと政府の方にお伺いしたいのは、この社会保障制度審議会というものは、國会がこの社会制度の法案を通過するその前提として廣く、或いは財政上、経済上から、或いはその他立法その他のことを自分が調査し、或いは立案して、その資料としてお出しになる、大体の法律をお出しになるという意味でおやりになるのでありますと私は思いますが、さようであるかどうか。そのためには國会議員が十名入る。他の國会議がの方はその法案ができたときにはつきりと、いろいろ御審議になればいいのでありまして、この前の審議会には殆んどこれには入つておらなかつた。原案は官廳から、或いは学識経驗者その他の方でお作りになつて、國会議員が短期間でこれを審議した。これの審議が非常に重要であるから國会議員も入れて、そうしておやりになるということに対しましては私は非常に敬意を表するものでありまして、この法案はそういう意味でおやりになるかどうかということが、この審議に対しまして非常に重大であると私は考えますので、この点お伺いいたします。
#86
○政府委員(宮崎太一君) この審議会は法律を作るまでの審議会である。それで法律を作るためには國会議員の方が入つて審議をして、そうしてその審議の結果に基いて案を作つて、他の國会議員の方々がそれを審査なさると、こういう意味においてこの審議会を作つたものであると思うがどうかという御質問であつたと思うのでございますが、この審議会は私は法案を作るまでの審議会というのでは、正直に申しますとないと思いますが、併し実際問題といたしまして法案ができ上りますと、でき上りました結果として、この審議会では或いは足らなくなる、そういう際において、この審議会の性格を変えなければならん場合が出るのではないか、こういう意味におきまして、只今のお尋ねの通りと私はお答え申上げます。
#87
○草葉隆圓君 質問を打切り以上を以て終了し、直ちに討論に入りたいという動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#88
○委員長(塚本重藏君) 草葉委員の御動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。
#90
○草葉隆圓君 討論を省略して直ちに採決に入られたいという動議を提出いたします。
#91
○井上なつゑ君 只今草葉委員の動議には反対いたします。討論願います。
#92
○委員長(塚本重藏君) それでは直ちに討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#93
○委員長(塚本重藏君) それではこれより討論に入ります。
#94
○井上なつゑ君 この社会保障制度審議会設置法案のこの原案に対して全面的に私は賛成ができないのでございます。と申しますのは昨日から今日にかけまして申しておりまするように、この社会保障制度が実施されましたときに、一番現場の第一線に立つて働かなくてはならない助産婦、看護婦、保健婦は、同じ医療関係者の中にありながら、「医師、歯科医師、藥剤士」と別個に取扱つておるのでありまして、これは取りも直さず職業とか、男女の別に対する区別はしないという新らしい憲法に悖つておるというように考えるのでございます。でございますので、できますなら、私この際この第五條の四項の中の「医師、歯科医師、藥剤師」の次に助産婦、看護婦、保構婦の字を加えるなり、或いはその次の「その他」のところへその他の医療関係者の字句を加えるの修正動議を提出いたしたいのであります。でございますけれども、到底この諸般の事情もございますし、この社会保障制度の審議会は一日も早く実施したいというお話でもございますので、大変遺憾ではございますが、こういうような民主的の日本に早くいたしたいという過程の中で、こういうような非民主的な観念を持つて作られた審議会に対しましては、眞の社会保障制度を実現したいという不安もございまして、全面的には私はこの案に賛成することができないのであります。でございますけれども、先程も申しましたように今日の事態でございますので、修正は後日に私は讓らして頂きたいと思うのであります。取り敢えず厚生大臣がいい御答弁を下さいましたので、日本助産婦看護婦保健婦協会から委員を出すように特別に考慮するというような御答弁を了といたしまして、本日は特に山下委員からも御発言がございましたが、この委員の選考に当つては特に愼重にお願いしたいということを強く要望いたしまして本案に賛成さして頂きたいと思います。
#95
○委員長(塚本重藏君) 他に御意見ございませんか。
#96
○中平常太郎君 井上委員のお話は御尤もでありますが、社会事業という立場から申しましても「関係ある者」の中へ入つておるということを説明されまして、極めて簡單な補助の中へ全部の社会事業が包含されておる。要するにこの保險事業ということは明らかになつておるが、その他のものに対する民主安定の要するに医療、或いは社会事業、とにかくそういうような事業は、「関係ある者」の中に入つておるように言われたのでありまして、貧弱な言い方でありまするけれども、そういうこととして我々は了承しておるのでありますが、井上委員もやはりその点におきまして、その中に入つておるというお氣持をしつかりとお持ちになつて頂いたらよいだろうと思います。その点を私らと同じ、外のいわば主張した社会事業というものも、その中に入つておるということを御了承願つたらよいじやないかと思いますが、とに角今この案はこのままで討論を終結して採決にお入り願うことを希望いたします。
#97
○委員長(塚本重藏君) この程度で討論を終結したいとの中平君の動議が出ておりますが……。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(塚本重藏君) 討論を終結したものと認めます。直ちに採決に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。それでは社会保障制度審議会設置法案の原案を可とすることに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#100
○委員長(塚本重藏君) 総員起立であります。よつて社会保障制度審議会設置法案は原案通り可決することに決定いたしました。
 尚諸般の手續は委員長に御一任下さることに御異議ございませんか。
   〔「異議ない」と呼ぶ者あり〕
#101
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。尚賛成の諸君の御署名を一つお願いいたします。
  多数意見者署名
   中平常太郎   谷口弥三郎
   姫井 伊介   山下 義信
   井上なつゑ   竹中 七郎
   中山 壽彦   草葉 隆圓
#102
○委員長(塚本重藏君) 署名漏れはないものと認みます。
 尚この機会に御報告申上げて置きます。午前中議長の手許に提出いたしました社会保障制度調査承認要求に対しましては、議院運営委員会の方の大体の了解を得ましたのでありますが、ただ予算関係の事柄についてのみ事務関係の方で異議なけらねばその通り御承認するということになつておりましたが、この点は事務当局とも打合せをいたしまして、午後の議院運営委員会にその通りを御報告願うことになつておりますので、多分要求の通り御承認が願える情勢にあることを御報告申上げて置きます。
 本日はこれを以て散会いたします。
   午後四時三十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           今泉 政喜君
           谷口弥三郎君
           姫井 伊介君
   委員
           中平常太郎君
           山下 義信君
           草葉 隆圓君
           中山 壽彦君
           竹中 七郎君
           井上なつゑ君
  國務大臣
   厚 生 大 臣 林  讓治君
  政府委員
   厚生政務次官  團  伊能君
   厚生事務官
   (保險局長)  宮崎 太一君
  説明員
   厚生事務官
   (保險局庶務課
   長)      堀岡 吉次君
ソース: 国立国会図書館
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