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1948/12/15 第4回国会 参議院 参議院会議録情報 第004回国会 予算委員会 第10号
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1948/12/15 第4回国会 参議院

参議院会議録情報 第004回国会 予算委員会 第10号

#1
第004回国会 予算委員会 第10号
昭和二十三年十二月十五日(水曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十三年度一般会計予算補正
 (第二号)(内閣送付)
○昭和二十三年度特別会計予算補正
 (特第二号)(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午後一時四十一分開会
#2
○委員長(黒川武雄君) これより委員会を開会いたします。日本は大屋新大藏大臣がお見えになつております。一言御挨拶があるそうでございます。
#3
○國務大臣(大屋晋三君) 一言御挨拶を申上げます。昨日泉山大藏大臣が辞任されまして、私がその後任といたしまして大藏大臣を兼務いたすことに相成りました。どうぞよろしくお願いいたします。
#4
○委員長(黒川武雄君) これから大藏大臣に対する質問を始めますが、中西委員の質問がまだ残つておりますけれども、それは明日にいたしまして、各委員の質問を始めて頂きます。一昨日の理事会で申合せました通りに、一つ各委員の質疑應答の時間は十五分以内位にして頂きます。それから質問の順番は委員長に御一任下さいませ。それから質問の御趣旨は成るべく重複いたしませんように一つお願いをして置きます。
#5
○山下義信君 議事進行について一言申上げます。大藏大臣が御更送に相成つたのでありますが、本委員会の議事を御進行に相成るについては、前泉山大藏大臣に質疑いたしましたものは、いわゆるまあ済みましたものはそれで済んだといたしまして、大屋大藏大臣に対して質疑を続行されるわけでありますが、これは勿論のことと存じますが、前大臣に質疑いたしましたことは、新大藏大臣に質疑いたしたのと同樣である。かように了承してよろしいかと存じますが、それでよろしうございますか。
#6
○委員長(黒川武雄君) 私もそう思つております。
#7
○山下義信君 了承いたしました。
#8
○栗山良夫君 大藏大臣にお伺いをいたしたいと思います。時間も大変に少ないものでございますので、質問の要旨は簡潔にいたしたいと思いますから、お含みの上御答弁を申して頂きたいと思います。先ず最初に今回の予算の中で自然増收が見込まれました、その大きなインフレーシヨンによる貨幣價値の低下によつて、約五千億円の一般國民所得がある。そういうことを前提の下にお組みになつたわけでありまして、而もこの所得の増加ということが、自然的に給與を引上げなければならない。こういうようなことになつたと存ずるのでありますが、この所得の増加はいわゆる水膨れ増加である。こういう工合にお認めになるかどうかということを伺いたいのであります。
#9
○國務大臣(大屋晋三君) 只今栗山君の御観点は必ずしも水膨れではないのでありまして、実際にさような増收があり得ると信じまして計上いたしました次第であります。
#10
○栗山良夫君 そういたしますと、外の観点からいたしまして、現在問題になつておりまする、いろいろの賃金の問題でありますが、五千三百円になりますか、六千三百円になりますか、これは別といたしまして、あの程度の賃金の水準で、現在の勤労階級の生活は十分に保障できるとお考えになりますか。
#11
○國務大臣(大屋晋三君) 只今の御質問は、あの程度では勿論十分ではないと考えておりまするが、何分財政面との均衡がございますので、一應あの程度で決定いたすよりいたし方ない。さような観点からさような決定に向つて只今やつておるような次第でございます。
#12
○栗山良夫君 そういたしますと、賃金の方においては十分ではないということを御確認願つたわけでありますが、今度の予算の中で私共が非常に不思議に感じますことは、この苦しい賃金の中から相当大幅な税金が取られておることでありますが、この税金に対する基礎控除なり、税率というものが、給與の引上げと同時に何ら修正の措置が講じられていないのです。この点は、國民所得が物價の値上りによつて当然これだけ殖えたのだということは、前大藏大臣も本委員会で述べられておるのでありまして、ただ水膨れの所得の増加ではないのだという工合にお述べになりましたが、前大藏大臣の答弁では私の承知いたします範囲内におきましては水膨れの所得である。こういう工合に大体伺つたのでありますが、そういたしますと、当然この基礎控除或いは税率の修正というものを給與の引上と同時に行わなければならない、こういう工合に考えるのであります。特に今度の予算の中に源泉課税の所得税としての自然増收が百八十四億幾らの相当の税額が入つておりますが、こういうものを入れるということは理論的に非常に大きな誤りで、特に今大臣が御確認になりましたように、現在の賃金水準では生活の維持も十合にできないという確認の上に立つて、尚且つこういうような税率或いは基礎控除で、税の撥ね返りを予算の中に見積つて自然増收ができるということは、これは根本的に誤りであると私は考えますが、この点に対する考を伺いたい。
#13
○國務大臣(大屋晋三君) その点は政府委員をして答弁させます。
#14
○政府委員(平田敬一郎君) 賃金の上昇等に伴いまして、基礎控除や税率等に調整を設ける必要があるかどうかという問題は、確かに一つの問題だろうと思います。今回のこの官公吏の給與ベースに関連いたしまして、現行税法を適用いたしましていろいろ研究いたしましたが、尚若干実質賃金の増加もございますけれども、現在のように非常に苦しい財政状態でございますから、差当り現行税法で行つた方が適当であるという、かような結論になつた次第でございます。栄將來におきましては、更に今後の情勢を見極めました上で、適当に処置を講ずべきものではなかろうかと、かように考えております。
#15
○栗山良夫君 この委員会は公聽会の公述人の意見も十分に尊重して審議を進めておるのでありますが、過日の公聽会におきまして、中山公述人は、私が只今申上げました点について質問をいたしましたところ、中山公述人も明らかに、給與引上と同時に基礎控除なり、税率の修正を行わないのは理論的に誤りであるということをはつきり断言せられたのであります。今の大藏当局の言明ではその辺が、曖昧のようでありますが、経済の專門家としての中山公述人の意見を率直にお認めになるかどうか、その点を伺いたいのであります。
#16
○政府委員(平田敬一郎君) 税率なり、基礎控除をどうするかという問題は、これは單に一つの基準だけでは私は決められないと思います。そのときの財政事情、そのときの物價事情、賃金の状況等、諸般の情勢を考えてやるべきものでありまして、或る時に決めた税率、基礎控除が、その後の情勢の変化によつて、てのベースを基にして当然変更せらるべきである、こういう理論的根拠は必ずしも十分でないと考えますので、一つの見解であろうと思いますが、單にそれだけの基礎によらずして、全体の事情を考えて決定すべきものであると考える次第でございまして、まあ理論的にはいろいろ檢討の余地はあると思いますが、先程申上げましたように、今回の程度のものでございますれば、実質賃金におきましても若干の上昇がございますし、それから財政事情、諸般の事情から考えまして、この際実質的に変えますことは妥当ではない、かように考えております。
#17
○栗山良夫君 非常に只今の御答弁は私共不可解に感じます。先ず第一に理論的に誤りであるけれども、現在の國家財政上止むを得ない、こういう筋書の下に、この修正が留め置かれるというならば、又一考の余地もございます。けれども明らかに学問的に言いましても、誤りであるということを指摘されておる問題について、逆説的な理由で、これの修正の否定を合理化されるというところに、私は無理があると思うのであります。もう一つの問題は、実質賃金の若干の向上が認められる、こういうことを申されたけれども、只今大屋商工大臣が確認された通りに、今度の賃金水準では勤労階級の生活保障は十分でないということをはつきり確認されております。これから見ましても、勤労階級の税というものは、全面的に撤廃すべきであるという主張も成り立つのでありまして、その辺は現在の予算の税の撥ね返りの歳入を合理化するために、そういうことの御説明を頂きましたが、経済の理論から言いまして、率直に大藏当局の見解をここで明らかにして置いて頂きたい、重ねて質問いたします。
#18
○政府委員(平田敬一君) 基磯控除、税率が、賃金なり物價が動いたに應じて必然に変えなくちやならんという、必らずしも理論的な根拠は十分ない、かように申上げたのでございまして、そのときの情勢に應じまして、諸般の事情を考慮いたしまして、妥当か否かを判断すべきものである、かように考えておる次第でございます。
#19
○栗山良夫君 どうもはつきりいたしませんけれども、大体大藏当局の御見解も、今度基礎控除並びに税率の修正を本当はやるべきであるけれども、國家財政上やり得なかつたんだというようなことが、相当お述べになつた言葉の中に含まれておりまするようでありますから、私はこの辺でこの問題を打切りまして、次の問題に入りたいと存じます。
 次は、行政整理の問題でありますが、私共民間の会社の人事の問題をいろいろ扱つておりまする実情を考えて見ましても、定員を定め、且つこれと脣歯輔車の関係にありまする現在人員の問題を常に把握いたしまして、そうして人員の配置その他を考えておるのであります。ところが先ず第一に過日現内閣は、六十万人に及ぶ行政整理を断行すると、而もこれは單なる從來の内閣が行いましたのと違いまして、現実に失業者も出るというので、失業対策までも政策に述べられておるのであります。そのような重大なる問題がありましたので、私は政府当局に現在の官吏の中央、地方を含めまして、官吏の定員、二十一年三月から二十二年十月、二十三年の九月末の三段階に分けまして、定員と現員との一覧表をお願いいたしたのでありますが、遺憾ながら中央本省における二十三年九月にいたしまして、一般会計約四十一万七千人と特別会計分の百十七万九千人、これだけの定員と現員表がやつて間に合つただけであります。二百六十万の官吏を擁しているに拘わらず僅かそのうちの一部分、百八十万人ばかりの数字より出せないというような状況にあります。このような数字の下にこの重大な行政整理の問題を中央で考えられているということは不可能に近いのであります。私はそう考えますが、こういうような人事行政を扱う根本の問題につきまして、資料が果して完備しているのかどうか、この点非常に疑問を持ちます。その点を御答弁願いたいと思います。
#20
○政府委員(阪田泰二君) 只今官吏の定員現員につきましてお尋ねの点について申上げますが、資料として差上げました現在員の数は一般会計で四十一万、特別会計で百十七万、これが大体政府の職員の数でありますが、二百八十万或いは三百万と称しまする数字は、その外の地方の職員、地方公共團体の吏員等も含めてた数字でございます。それで只今財政上のことをいろいろ見まする場合には、地方の職員に対しましても、やはり地方の財政の現状に鑑みまして、給與の経費を國庫において負担し、或いは補助するという形になつておりますので、その意味でいつも三百万というような人間を対象といたしまして考えるわけでありますが、政府の職員といたしましては、こういうような形になるわけでございます。それで地方の職員につきましては、実際は何と言いますか、地方財政委員会等で、この実際の数字を見まする場合にも定員というのではなく、大体におきましていつも現員を対象として数字を集め対策を考えている。こういうような形になつておりますので、その辺の事情を一つ御了承願います。
#21
○栗山良夫君 行政整理ということは統計表で行われるのでありませんで、若し断行されますならば、官吏一人々々の家庭に深刻な影響を與えるものであります。飽くまで現員を対象にして行わなければならない問題であると思うのであります。その場合に中央地方を区別されまして、一貫的考えの下に行われないという点は私共どうしても了承できないのであります。重ねて質問いたしますが、現内閣が取られようとしている行政整理は、そういうような内容の空白な資料より今ないという現実から考えて見ましても、飽くまで定員を何とかいたしまして、実際の現員に対しては手を付けないで名目的な行政整理をやろうそういう肚であるのかどうか。從來の内閣が取つたと同じような肚であるのかどうか。或いは実際に現在人員まで手を付けるのか、この点を明らかにして頂きたいと思います。
#22
○國務大臣(大屋晋三君) その問題は血を出すか出さんかということには、どういう実際問題になりますか知りませんが、まだあの行政整理は政府で閣議決定をいたした行政整理ではないので、あれは岩本國務大臣の私案を、一應同君が発表いたした程度でございますので、これの実施の細目につきましては十分研究いたしまして、適当の機会に申上げることにいたしたいと思います。
#23
○栗山良夫君 適当な機会に研究をして申上げたいとおつしやつたことは、この委員会はそれで済むと思うのでありますが、実際に新聞紙上に発表せられて、而も失業対策が一方にでかでかと政策として掲げられておりますことは、官吏の諸君に非常に大きな動揺を與えるだろうと私は思うのであります。そういう意味において、もう少しはつきりした内容を、やはり委員会で述べて頂くということが最も必要ではないかと思うのであります。定員だけで始末が付くのか、現在人員まで及ぼすのか、その辺は非常に重要なことであろうと思うのであります。特に私はこの統計表を見て感じますることは、二十一年から二十三年までの間に、本省関係において殖えておりまする官吏の人員を、行政整理を歴代の内閣が叫びながら、而も実際に人員が殖えておるのは本省関係で十一万九千、約十二万名、地方特別会計で十二万七千九百、約十二万八千名の人員が殖えておるわけであります。これは基準法、その他の実施によつて殖えたろうと思いますけれども、併し各省間の各細かい部門に亘りまするならば、業務の簡素化、その他いろいろ内部調整をやらなければならないものも沢山あると思いますが、そういう政行整理の実際の実施の内容に亘りまして、國民の納得し得るような具体的な方法が、ちつとも発表されない。そうしてただ六十万に整理するのである。そうして首切られた官吏には失業対策を講ずるというようことが述べられただけでは、これは政策の貧困と言わざるを得ないのであります。特にこれは極言するならば、現内閣の人氣取の政策を、これに述べでおると言わざるを得ないのであります。その辺の見解をお伺いしたいのであります。
#24
○國務大臣(大屋晋三君) 人氣取でも何でもないのでありまして、その点は御了承願いたいのであります。これはやるという意思は持つておりますが、只今は詳細な実施の点につきまして、未だ案が完備いたしておりません。而して私が適当の機会に発表いたすと申しましたのは、この吉田内閣が再出発をいたしまして、又再び組閣をいたしました際に改めて詳細な点を発表いたそうと、こういうように思つている次第であります。
#25
○委員長(黒川武雄君) 栗山君に御注意申上げます。時間が大分過ぎましたからそのおつりで……。
#26
○栗山良夫君 大変御無理でございますが、もう少しお願いいたします。
 その次に、これはやはり全官吏の給與の問題でありますが、この前千八百円ベースのときもそうでございましたし、二千九百円ベースのときもそうでございました。又三千七百円ベースに切替のときもそうでございましたが、中央本省におきましては法案が通過する前に、大体給與の支拂いのいろいろな措置が講ぜられまして、法案通過と同時に支給をせられたように伺つております。併しながら地方へ参りますると、それが末端に行けば行く程この切替が非常に遅れまして、特に地方議会の議決を経なければならないところましては、私の承知しておる限りにおいても三千七百円ベースが決定いたしまして、それが完全に実行されたのは、十月の終りから十一月にかかつておる、こういうことを私は実際の状況から承知をいたしておるのであります。從つてこの窮迫して來る官吏の生活難の状況におきまして、まだ五千三百円か、六千三百円かが決定しないということも、年の瀬を控えて重大問題でありますけれども、より以上に重要な問題は、この地方の末端の官吏、教員その他の人々に、この新らしく決められようとする結與が、どれ程早いスピードで支給されるかということが問題であります。こういう点につきまして、大藏大臣はどういうお見透しを持つておいでになるか、若し年越をしてしまうようなことがあれば由々しい問題でありますが、これに対してどういう適当な措置をお取りになる考えであるか、地方廳の財源の議決に対してどういうようなことをおやりになろうとしておるか、この点をお伺いしたいのであります。
#27
○政府委員(今井一男君) 申上げます。今回は三千七百九十一円或いは二千九百円のときと違いまして、單に差額だけを追給するだけの運びでございますから、この前のような事態は絶対起らないことと確信いたしているのでありますが、それにいたしましても年内に幾ばくも日にちがございませんので政府の方ではこの機会に極く大雜把の概算拂いを以ちまして、公報を以て至急末端まで手配させるべく準備を整えております。法案通過を見れば、これを全國的に流します。從いまして極く概算で金を支拂う。それで清算は後に讓る。そういつたふうにいたして早く金を渡す、そういつた態度であります。
#28
○栗山良夫君 そうしますと、地方廳の財源に依存しなければならない分も、殆んど同じ調子で行けるというふうに了解してよろしうございますか。
#29
○政府委員(今井一男君) 地方廳におきまして、或いは議決等の関係から遅れる虞れがある点は御指摘の通りでありますが、この点も先達て二、三日前に各縣の庶務課長会議の際に、地方財政委員会の方から連絡してございますので、何とか便法が講ぜられるかと期待しております。
#30
○栗山良夫君 それは今まででも問題になつたのでありますが。便法ができそうであつてできないのが現実でありますから、特に今度は年末でありますので、若しできない縣に対しては中央で特別な融通をするとか、そういうようなことまでお考えになつているかどうか、その点を重ねてお伺いいたします。
#31
○政府委員(今井一男君) 事態に應じまして一つ善処いたします。
#32
○栗山良夫君 もう一つ、これは大藏大臣にお伺いいたしますが、現在の重要産業の経営の指導方針を、どういう工合にお持ちになつているかということについて伺いたいのであります。最近経済の三原則によりまして、いろいろな波紋を描いておりますが、特に御承知のように石炭なり或いは電氣産業なり、その他重要産業の爭議が三すくみになりまして、若し一歩誤りますならば、労働不安のままで年越しをしなければならないような状況であります。この場合に、この解決の最も隘路になつておりますのは、政府が経済三原則を堅く持しておられるということであります。私はこの経済三原則の締め方でありますが、自由経済的な立場で運営せられておりまする一般産業ならば、この経済三原則によつてでも或いは行かれるかとも思うのでありますが、只今問題になつておりまする重要産業は、殆んど独立採算の機能を持たないような事業ばかりであります。こういうような独立採算の機能を持たないということとは、企業の内部におけるいろいろ不合理も勿論ありましよう。そういうところを摘出して合理化しなければならないと思いますが、再生産能力を保持するために、企業を十分に運営して行くためには、基本である各産業の生産物の單價と申しますか、そういうものを政治的な決定に委ねておりましては、現在のままでは到底独立採算では行かないという状況であるのでありますが、そういうような根本的な問題を解決しないで、俄かに経済三原則を掲げられまして、そうしてこの大きな全國的な大企業の労働爭議が殆んど解決しないというような状況にございまするけれども、この点は独立採算というものをどういう工合にお考えになつておるか、経済三原則というものを、この重要産業に対してどういう工合にお考えになつておるのか、引続きまして、現在問題になつておりまする石炭なり、電産なりの爭議を、私共がどう見ましてもこのままでは解決し得ないのでありますが、どういう工合に解決しようとお考えになつておるのか、その点お答え願いたいと思うのであります。
#33
○國務大臣(大屋晋三君) 只今の御質問ですが、日本の産業の根本的な指導方針は如何というお尋ねでございまするが、これは敗戰後三年の現在では、日本の産業の行き方を根本的に再檢討するという立場に立ちまして、その一つの方法といたしまして、経済のいわゆる三原則を適用して行きたいと考えております。この問題は、日本の産業の再建の最も好ましい方法でありますると同時に、我が國がいわゆるアメリカからいろいろな食糧品、復興の資材の外資の非常な援助を受けておりまする、この件にも重大な関連性を持つておることを、栗山君においても御銘記願いたいと思います。
 次に、このいわゆる経済三原則の適用が在來の方式と著しく行き方が変つておりまする関係で、目下石炭、電産、非鉄金属或いは繊維等の賃上の問題が頗る難局に直面しておりまするが、この解決の指導方針といたしましては、やはり経済の三原則を適用いたしまして、業者と組合と相共に勉強いたして、企業の努力によつて、その方針によつて根本的に解決するということを、強く政府としても、又関係筋からの指令もありまして、これを主張いたして、目下その方針でやらしておる次第であります。併しながら、どうしてもこれが十分にこれ以上できないといという場合に、政府に対しましてこれらの産業が協力を求める場合におきましては、適当の考慮をいたし、協力を政府といたしましていたすつもりでおることを御了承願いたいと思います。
#34
○栗山良夫君 そうしますと、私三つばかり質問を中へ挿んで置いたのでございますが、実際の重要産業の爭議の解決に対する見通しをお願いしたいと思います。
#35
○國務大臣(大屋晋三君) 只今の石炭、電産、その他私が指摘いたしました爭議は、もうこの電産のごときは前内閣以來の縣案でございまするし、石炭にいたしましても五十日になんなんとする時間が経つておるような関係で、時恰も年末に際しておりまする関係上、早急に年内に少くとも解決いたしたい、さような確信と努力を持つておる次第であります。
#36
○栗山良夫君 年内と申されたのでありますが、非常に漠然としておりまして、そのままでは、官吏の方の問題は今日明日には解決するわけでありますが、それと殆んど、より以上に重要な重要産業の問題が、大藏大臣のお言葉から、そういう工合に漠然と申述べられたのでは、非常に年末を控えて不安定な状況になろうかと思うのであります。この價格調整金の問題も、本予算に出ておるのでございますから、この予算の通過との睨み合せをお考えになりまして、もう少し具体的に、現政府としてはいつ頃この問題を解決する予定であるのか、その点を明確にお願いをいたしたいと思うのであります。
#37
○國務大臣(大屋晋三君) 成るべく速かに解決いたしたい考えでございます。
#38
○栗山良夫君 どうも了解いたしませんけれども、もうこの辺で打切りまして、次に、最後に一点伺いたいのは、過日衆議院の予算委員会であつたかと思いますが、私の記憶に過ちがあるならば訂正をいたしますが、國鉄の無料パスの質問が出ましたときに、政府当局は、現在國鉄が発行しております無料パスは二百八十万枚に及ぶということを言われたと聞いております。國鉄の從業員は六十万人でありまして、どうも私共としては余りにも数が多いので了解に苦しむのであります。仮に一枚千円ずつといたしましても、相当厖大な額が國家財政の面から逃げておることを指摘せざるを得ないのでありますが、この二百八十万枚の無料パスが果して衆議院で述べられた通りであるかどうか、而もこの無料パスがどういうような状況に発行されておるのか、この点をお伺いいたしたいと思います。
#39
○政府委員(阪田泰二君) 只今の件につきましては、大藏省の方では分り兼ねる点がありまするので、運輸省の政府委員からお答え申上げることにいたします。但し今の枚数の点につきましては、或いは一年間の累計枚数ではないかと思いますが、それでありますると、人数との比較は、期間の短いもの等もあることを考慮に入れてしなければならんかと考えます。
#40
○栗山良夫君 これは後程御説明を頂けるわけですか。
#41
○委員長(黒川武雄君) 今の御質問に対しては、運輸省関係から御答弁されます。
#42
○栗山良夫君 最後にもう一点だけお伺いいたしたいのは、進駐軍労務者の給與の問題でございますが、今度の全官公吏の給與の改正と同時に、進駐軍労務者の給與はどういうような條件の下に引直しが行われるか、この点を伺いたいと思います。
#43
○政府委員(今井一男君) 進駐軍労務者は、御承知の通り二種類ございまして、一つは例のプリヴエイリング・ウエイジと申しまして、これはいわば直接な関係はございません。一方常傭の事務職員につきましては、進駐軍独得の職階制見たいなものができておりますので、これはベース変更に伴いまして檢討される筈でございます。
#44
○栗山良夫君 そのベースというのは、官吏の方のベースと大体揃つておりますか、揃つていないとすれば、官吏のベースより上廻つておるのか、下廻つておるのか、その点を伺いたいと思います。
#45
○政府委員(今井一男君) 申落しましたが、從來これは官公吏よりも一割高いということが、関係方面の指示によりまして確立されております。それがスライドして行く恰好になります。
#46
○栗山良夫君 そういたしますと、今度の大体その一割増しということで実行されるのでございます。
#47
○政府委員(今井一男君) 現在そういう幅ができておりますので、そのまま全官公の上つた割合で向うも上つて行くと、而もその格差はそのまま維持されると、こういつたことに相成ると思います。
#48
○栗山良夫君 その場合に、今度の五千三百円の基準になつておりますのは、政府案では平均勤務時間が三十三時間、こういうことになつておりますけれども、進駐軍の労務者は、恐らく一週四十時間以上の勤務をしておる筈であります。而も現物給與というものは全然受けていないのでありますから、從來の歩増し程度では到底均衡が取れない。特に進駐軍労務者は、身分における安定度は極めて低いのであります。そういう点を考えますと、もう少し大幅な待遇改善がなされなければならないと、こう考えるのでありまするが、その点に対して実際に実情を把握しておられるかどうか、そうして把握しておられるとするならば、どういう工合に処置されんとしておられるか、その点を伺いたいのであります。
#49
○政府委員(今井一男君) 現在の進駐軍労務者と全官公との一割の格差ができますにつきましては、可ない長い間揉めまして、特に直接の使用主である進駐軍当局の意見を強く入りまして、その結果独特の職階的な給與体系ができまして、それが確立されましてから、もう余程になりますので、勤務時間等も四十時間の勤務時間が算盤の中に入つておりますし、尤もその外に特殊な、いわゆる特殊勤務的な、危險的なものとか、或いは荒天作業的なもので付いておる三割五分の割増はこれは別でございます。本俸的なものといたしましては、もうバランスが取れておりますので、御指示のように簡單には動かし兼ねると、こういう見透しでございます。
#50
○深川タマヱ君 脚光を浴びてお立ちになりました新大藏大臣に、門出に当り特にお願いいたしたいことがございます。それは政策のスピード化ということであります。今日の國民はもはや窒息状態に陷つているのでありまして、これが救済には非常なスピードを要すると私は考えます。三年後、五年後に輸血をして呉れるような緩慢なる方策を考えて呉れたのでは間に合わないのでありまして、今直ちに蘇生さすような酸素吸入の方策を講じて頂きたいと存じます。それにつきまして日本の経済國難を日本の國力のみによつて解決し、國内によつてのみ姑息の手段を講じようとするところに無理があると存じます。丁度ポツダム宣言にも、日本の國民を民族として滅ぼしはせず、國民として奴隷にはしないという温かい公約も示されておりますし、最近は又対日理事会からマ司令部に勧告案を寄せられまして、日本人が健康にして平和に暮すことができるだけの物資は輸入さすと言いますし、それに要する外資獲得のために輸出は許すと言つて呉れておりますし、更に又最近は、講和会議が開かれる前にも、講和会議を聞いたと同樣な処置をして呉れるというようなことが新聞紙上にも見えておりますので、この折角のチヤンスを一つ日本の國内事情に対して深い認識を持つて頂くように、諸大臣に対して一つ御敢鬪願いたいと存じます。私たち議員の一人々々が渉外の局には当れませんので、特にその点についてお願いいたしたいのであります。今日この財政の点でも、それから企業の点でも、家計の点でも大きい癌になつております、財政整理それから企業整備をしたならばよいということが、はつきりと分つておりながらできないのは、やはりそれと並行しなくちやならない失業対策の案が立たないからだと存じますが、やはりそれは日本の工業水準を高め、貿易を拡張して貰う外に途がないと存じますので、丁度このチヤンスにその点について拡張して貰うようにお願いして貰いたいと、特にお願い申上げます。それからちよつと質問の項目が多うございますので、お含みの上御答弁願いたいと存じます。今回の補正予算は緊急止むを得ないことのみに止めるというので、官公吏の待遇改善と災害地の復旧に主力を注がれたようであります。いずれも命に別條のある問題でありますので、至極当然だとは存じますが、一方官公吏の待遇改善に対しましては、カロリーの計算が当を得ているとか、得ていないとかいうところまで、実に懇切丁寧に取扱われておりますが、同じ國民でおりながら、而も眞面目に働いて渡世をしようという健氣の決心を持つておりながら、國家の政策の犠牲になりまして、今一千万になんなんとする失業者が寒空に死の一歩手前を彷徨いたしております。私はこの部屋で予算審議をいたしつつも、その人たちのかまびすしい声が私の鼓膜を打つ思いがいたして非常に心苦しく存じております。中でも二十万の女性が闇の女として命よりも大切な貞操を賣つて暮らしておりますので、これに対して大藏大臣に特にお願いいたしたいことは、財源がないならば、一つ思いきつてこの際無利子の婦女更生公債でも出して貰いたいと思います。私たちは全國の心ある婦人や、それから有志に頼みまして随分買つて貰います。そうして当分の間この女たちが何かよい收入の途が開かれるような職業を習う間、この婦人の家庭の人たちの生活救助をしたいと存じます。これはちよつと簡單に御返事を頂きとう存じます。
#51
○國務大臣(大屋晋三君) 深川さんの只今の御質問の第一点、政策の実行を迅速化せよという御勧告、御主張は誠に尢もな点でございまして、十分これを御趣旨を取入れていたそうと考えております。その次の、我が國の経済財政政策のすべてが外國の援助なくしては実施できないという御主張も誠に御尢もな次第でございまして、從來連合國の多大の好意を受けておりまするが、更に民間外資の導入、或いは技術、原材料の輸入というようなあらゆる点に対しまして、輸出振興と輸入のための外資導入に対しまして、一般の注意努力をいたしたい考えであります。第二点の、失業者が一千万にもなんなんとするこの失業の対策に対しまして、無利子の婦女更生公債というようなものを創設しては如何という御提案でございまするが、これらの御提案の趣旨も十分考慮いたしまして、研究をいたさせまして、何とかこの失業者のために救済の手段を講ずるようにいたしたいと考えております。
#52
○深川タマヱ君 三番目のお尋ねは、近頃官公吏も、民間の工場の労働者の方々も、一様に給與水準を高めて貰うように運動をしておるようでありますが、いずれも一方におきましては國民の担税力が障碍になりますし、他方では企業利潤ということが問題になりまして、そう無限に上げられませんし、よし上りましても、給料と物價との惡循環のために、その無限に上げられない事情にあると存じます。これを救いまするために、國家では実質賃金の確保をするために生活必需物資を配給を殖すと言われますけれども、これは言うべくしてなかなかに効果の挙がらないことだと存じますので、今日賃金問題は三すくみの状態であると存じます。これにつきまして今家事経済に一大建直しをしなければならない段階に達しておるのではないかと思つております。今までは家族が何人ありましても、主人公一人の負担であつたところに無理がありますので、將來は家庭の婦人を初め遊休労働力を総動員いたしまして、やはり生活の片棒を担わなければならない時だと存じますので、丁度日本は敗戰後重工業は望み薄となつておりますが、家庭工業は前途有望でありますので、一つ都会の婦人のために大々的に輸出向けの家庭工業の註文を取つて頂くようにお願いしたいと思います。これもインフレ対策の一案といたしたいと思います。
#53
○國務大臣(大屋晋三君) 只今の御提案は誠に御尢もな、又さような線に從いまして、政府といたしましても奬励実施をいたさなければならない問題でございますので、御提案を十分取入れまして実行に移したいと考えております。
#54
○深川タマヱ君 第四番目のお尋ねは、育兒協力税の創設でございます。民主主義の一つの内包といたしまして、近頃平等化ということがすべての施策に行われておりますのに、不思議と子供を沢山持つた家庭と子供のない家庭とが非常に不平等になつていると思います。これは資本主義の個人経済に根ざしている大きな一つの欠点と存じますが、將來は一つ社会連帶思想を取入れまして、これを改革しなければならないと思います。そこで子供のない人、三十歳以上の青年男子で子供のない人から、子なし税と言つたら如何にも罰金を取るようですから、育兒協力税とでも言う税金を取立てまして、それによつて子供が多くて困つている家庭を援助して貰うような新税を創設して貰いたいと存じますが、如何でございますか。
#55
○國務大臣(大屋晋三君) 只今の御提案も、民主新日本の將來の施策といたしましては、大変結構な御提案のように思いますので、十分研究いたしまして、御趣旨に副うように研究いたします。
#56
○深川タマヱ君 五番目、六番目は、補正予算の新財源といたしまして、輸出滯貨の内地消化が上げられております。これは新財源としては見付けものだつたかも知れませんが、將來纖維工業で立たなければならん日本としては、これは非常に憂慮すべき状態であると思いますので、関係大臣と相談しまして、どうぞ輸出の滯貨しておる原因を十分に御調査になりまして、將來どんどん輸出がはけるように努力して頂きたいと思います。時間の関係上御答弁願わないで次に移ります。
 それから次に六番目でございますが、法人税と個人所得税の大幅の税率の差が脱税の一つの原因となつておるのではないか、若しそうなつておるとしたならば、これを防ぐ方法はどうかということをお願いいたします。今日法人は所得が百万円以上のものに対しましては百分の三五%になつております。即ち所得が百万円になつたならば、三十五万円出したならば後六十五万円が收入になります。ところが百分の三五%という税率は、個人所得の場合は一ヶ月一万二、三千円の生活費を持つておる人の税率であります。法人税は百万円以上はこれは累進課税になつておりません。日本の國家は個人所得として資本を蓄積するのを圧迫いたしまして、法人税の資本蓄積は奬励せられますが、勿論日本の経済復興なり、外資導入の誘い水のため当然だと思いますけれども、このために一つ個人所得で税金を取られるからというので、大して國家的に有用でない事業を起しまして、法人の形にして脱税しておる人が多いと思います。今回のこの補正予算の新財源を見ましても、法人税の税率は高くならないけれども、我々の收入が殖えておるのは或いは脱税のために、そういう法人の数で殖えておるのだろうと私は想像されます。如何がでしよう。
#57
○政府委員(平田敬一郎君) 法人の個人の税負担との開きにつきましては、前回税制改正を提案いたしました際にいろいろ議論をいたして頂いたのでありますが、今御指摘の百分の三十五という税率は普通の税だけであります。その外に超過所得といたしまして二〇%税がかかります。それから更に事業税といたしまして税率が一五%ぐいかかりましても、法人の場合におきましても現在の税率は決して軽いというのではございませんので、相当な負担に相成る状態でございます。ただ問題はその調査の問題であろうと思います。で個人営業が法人に姿を変えまして簡單な支出計算をして、それで済ますという傾向があるようでございますが、この点につきましては調査を徹底いたしまして、個人企業とのアンバランスにならないように、私共といたしましては極力努めたいというように考えております。それから御指摘の通り、欧米のサーヴイスを眞似まして、鋭意この方面の調査に当つておりますが、そういう方面の調査の結果が現われましたのでございます。その程度でございます。
#58
○深川タマヱ君 それから七番目に、今度の予算問題に入場税が十億計上されておりますが、入場税は地方委讓になつたと心得ておりますが、入場料はどういう入場料になるのでありますか。
#59
○政府委員(平田敬一郎君) 御承知の通り入場税は地方に委讓したのでありますが、地方委讓前の收入の実績の分でございます。
#60
○深川タマヱ君 九番目は、やはり今回の補正予算の新財源の中に馬券というのが入つております。私は只今の日本では、闇所得も十分吸收できませんし、この浮動購買力吸收のために、景品付の据置貯金などを奬励するのは至極当然なものと存じますけれども、將來働かないで食べる徒食の徒輩を養成する賭博行爲を認めて、馬券などというものを財源に加えることは非常に不健全財政だと思います。將來日本は戰爭に敗けたことを境にいたしまして、精神的にも経済的にも一段と復興いたさなくちやならんのに、こういうことでは國民の精神は腐蝕されると思いますから、次からこういう賭博的なものを新財源に求めないように願いたいと思います。これはお願いするに止めて、最後にこの際お尋ねいたします。いよいよ予算も大詰めになりまして、未だに釈然といたさないところがございまして、これに賛成いたすとなりますと、國民に対して弁解できなくなりますので、それに対して根拠を與えて頂きたいと思いますが、四百十億円の租税の自然増加であります。これは本年度の予算は僅かに半年前に計上されたと思いますが、その間に農業所得は一人平均三万円に計上いたしていたのを今回は七万円、事業所得はその当時は一人平均五万円計上いたしていたのを今回は十二万円、大体二倍半、その原因は、農業の方は供出の米の値段が上つたから、まあそれは分つておるようなものでありますが、事業所得の方は生産高が上つたということと、物價が騰貴したということを聞いておりますが、私はこの本予算を議決する前に、この基礎産業七割の値上げをいたしていたように思いますので、その点が不審なのと、もう一つは、生産率が上つたと申しましても、最近の鉱工業の生産は下廻つております。今度の補給金のあれを見ましても分りますように、下廻つております。必ずしも満足すべき状態でなかつたのに、何故二倍半にならないのかしらと未だに不審に思つています。何か正確に数字を與えて頂きたい。これで最後の質問です。
#61
○政府委員(平田敬一郎君) 所得税の自然増の計算の根拠を一つ御説明いたしたいと思いますが、要するに農業におきましては、六月当時見積る際におきましては、バリテイ計算によりまして百十倍の線で計算いたしたのであります。ところがその後におきまして百三十二倍に改訂になりまして、その結果若干の所得の増があつた、生産の見込みにつきましても、若干の増があつたということからいたしまして、増加するという次第であります。営業等につきましても同様に四割程度、七月当時に比べまして生産の状況、それから物價の状況並びに実効價格の状況等が増加しておりますので、それに元にいたしまして計算いたした次第でありまして、これが確保につきましては、相当徴收に努力を要すると思いますが、理論的に妥当な收入が望ましいと考えております。それから今ある御指摘の三万円と五万円の数字は前年の数字でありまして、本年は最初からさような数字に入つておりません。農業におきましては五万円以上、営業におきましては十二万円、それが今度の改正予算によりますると、農業におきましては大体六万円ちよつと、営業は十三万円強ぐらいになるのじやないかと、かように考えます。御指摘の程の差はないと申上げて置きます。
#62
○委員長(黒川武雄君) 深川さんよろしゆうございますか。
#63
○深川タマヱ君 はい、よろしゆうございます。
#64
○堀越儀郎君 私は三点お伺いしたいのです。第一点は、深川さんから述べられました税收入の自然増の問題でありますが、これは御説明によりますると、物價水準が六月から比べて十一月には上つただけの分を見て五千億というものが上がる。だからその一割と見ても五百億から四百億の租税は問題でない、こうお考えになつて御答弁になつているようでありますが、成る程水膨れでないとしても、恐らく公正妥当な徴税を欠く、非常に苛斂誅求になることは疑いもない事実だと思うのであります。この國民所得の算定は、國民というから恐らく我々日本國民の所得だと考えられるのでありますが、この中の何割かは、相当量というものは物資なり、通貨の面から考えて第三國人に流入し、而も蓄積されているということはこれは我々の常識であります。こういう面に対して租税の点から我々國民に担税能力の極限に達している現在でありますが、どういうふうに御覚悟を持つてそれに当られるか、大藏大臣に御所見を伺いたいと思うのであります。
#65
○政府委員(平田敬一郎君) 外國人の納税義務につきましては、昨年の秋に総司令部の見解が極めてはつきりしまして、普通の経常的な租税につきましては、日本人同様な納税義務があるように相成つておりますので、その基本方針に從いまして、本年の当初から極力日本同様に納税して頂くということとにつきまして努力いたしております。現在のところ殊に関西方面、横浜等におきまして、所得税等につきましても相当更生決定をしております。最終は、成るべく私共は円滑に納税して頂くことになつておりますが、円滑に行かない場合においては、法的手段に訴えまして、日本人同様に納税義務を果して頂きたいと思いまして、鋭意努力中であります。
#66
○堀越儀郎君 只今御答弁になられたことは、これは分りきつていることでありますが、この納税成績が非常に惡いと聞いているのであります。又その方面の人には、闇所得と我々が考えられるようなものが随分多いと考えるのであります。それに対して、今までの納税成績はどのようなものであるか、非常に我々國民が負担に喘いでいる際に、そういう方面の納税成績、つまり幾ら税額を決定されても、その納税成績が非常に惡ければ、それだけ國民の負担において、更に我々は再増税を行われるような結果になるのでありますから、その点をもう少しはつきりと、確信を以て御説明を願いたいと思います。
#67
○政府委員(平田敬一郎君) この外國人の租税の総額というのは、全体から比べますと、さように必ずしも大きな額ではないと考えますが、併し苟くも納税いたして頂かなければならんものに対しまして、納税していないということは、國民の納税思想に重大な影響があることは御説の通りでございまして、私共目下その方面の課税の徴收に鋭意努力中であります。若し納税されないときは、先程申しましたように、差押処分、競賣処分等に訴えて飽くまで徴收したい。調査についても、できる限り努力をして徹底的にやりたいと思います。從來の納税成績は、大体人によりましては進んで納めて頂いている人も相当あるようでございますが、尚併し全体としては、現在のところ良好でばございません。
#68
○堀越儀郎君 只今の御説明で、相当御努力になつているかのごとく存ずるが、事実いろいろな方面から聽いた情報によりますると、非常に不納が多いという、こういう方面にこれ以上申上げても詮ないことでありますが、今後において、もつと適正な手段を取られて、嚴重におやりになることを希望いたしたいと思うのであります。
 次にお伺いしたいことは、官公署の超過勤務手当のことでありますが、いろいろな方面から聞きますると、その官公署の予算に計上された超過勤務手当は、実際に超過勤務をした者に対して給與されるのでなしに、超過勤務するとしないとに拘わらず、それを按分しておられるような聞くのであります。これは恐らく生活の困難という面から考えて、現在の物價の方面から考えまして、そのお役所に勤めておられる、官公署に勤めておられる人に対する親心であろうかと思うのでありますが、このようなことは非常に綱紀を紊乱する基になりはしないか、官紀を紊乱する大きな原因になりはしないかと思うのであります。若しそれをお認めになる、少くとも黙認せられるというようなことであるならば、これは大きな問題ではないか、それならば給與の水準をもつと大きく上げて、十分なる生活の能力を発揮できるような、実質賃金と申しましてもこれは頼りないことでありますが、そういう点について大藏省としてはどうお考になるか、綱紀の紊乱の基であるその点を、若しその事実が一般に行われているとするならば、更にくどいことを申上げるならば、旅費などにおいても、そういう点があると聞くのであります。大藏当局は、そういうことは絶対に官公署においてはないと御明言になりますか、若しあるとするならば、どういう処置を取られるか、その点について御所見をお願いしたいと思います。
#69
○政府委員(今井一男君) 御指摘の点は一々御尤もに存じます。超過勤務手当につきましては、これは事業官廳の方は長い間の組織があつて、十分これの実質なり、給與の方法なり、経驗もございますし、全然間違いなくやつていると私共も一應確認しておりますが、ただ事務官廳については、何分その制度が初めてでございますために、その間御指摘のような噂も私も耳にしております。率直に申上げます。これに対しては、私共としては勿論御指摘の通り絶対に認めない方針でございます。ただこれを取締る方法といたしまして、何分手不足その他の関係から、完全には参つておりませんが、今後外の方の給與の実地観察を兼ねまして、極力そういつたことのないように、出すべきものは出す、貰うべからざるものは貰わない。そういつた建前は飽くまで貫く考えでおります。
#70
○堀越儀郎君 その点につきましては、只今の御答弁で嚴正におやり頂くことは勿論でありまして、万一そういうことがあると、それはやはり嚴正にお取締り頂く。それで若し足りないというような親心があれば、給與水準を改めるお考えになることが適当でないかと、こう私の意見を附け添えて打切りたいと思います。
 次の点は、前の泉山大藏大臣が再々御答弁になつていることでありますが、政府案として提出されました五千三百三十円のベースは実際的に低くない。人事院が出された六千三百七円よりも実際的にはむしろ上廻る、というのは、形式的には六千三百七円であるけれども、現物給與を差引かれたり、いろいろな点でずつと減るのであるから、政府案の方が有利であるというふうな御答弁を再々しておられたのでありますが、本日お見えになりました新らしい大藏大臣も、その点は同樣にお考えになつているのか、大藏大臣からお伺いしたいのであります。
#71
○國務大臣(大屋晋三君) 只今堀越委員のお尋ね、前泉山大臣が、五千三百円のベースが人事院の六千三百円のベースに比較して必ずしも低くないという前大臣の答弁は、私もさように考えていることであります。
#72
○堀越儀郎君 それでは具体的に、人事院の六千三百円ベースが形式的には上であるけれども、政府案の五千三百三十円ベースでも決して劣らないものであると、こう以前の泉山大臣の御答弁を確認されて、現在の大屋大藏大臣もそう御確信になるようにお聽きしたのであります。それでは具体的にどう違つて來るのか、違つて來ると申上げる言葉は惡いのでありますが、五千三百三十円と、六千三百円ベースのその開きが殆んどないという、その具体的の数字をはつきりとお示し頂きたいと思います。これは政府委員からで結構であります。あなたが御答弁できれば、あなたからでも結構であります。
#73
○政府委員(今井一男君) お答え申上げます。今回の人事委員会の勧告案には、御承知の通り時間の延長ということが含まれております。勿論あの時間は、四十時間乃至四十八時間ということになつておりますので、それが幾らに決定されるかによつて違うのでありますが、假に中間を取つて四十四時間とすると、現在の勤務時間が三十六時間ばかりでございますので、これは二割近い時間延長となるのであります。而も現物給與の増加を差引くという問題もあります。これも幾らに差引かれるということも確定していないので、何とも申上げ兼ねますが、とにかくそれだけのマイナスが起る。更に深夜勤務手当等につきましても、從來現業官廳におきまして認められておりました五割の割増しが一割に減らされております。又超過勤務手当につきましても、労働基準法におきましては、本俸の外、勤務地手当も加算すべき建前であるに拘わらず、人事委員会の案は勤務地手当を省くことになつております。そういうことも併せ考えますと、大臣の先程御答弁になつたようなことになるのではなかろうかと考えるのであります。
#74
○堀越儀郎君 この御説明でけでは、やや五千三百三十円ベースと六千三百七円ベースと、少しばかり近寄りはしないかという氣もするのであります。これ以上御質問申上げることも意味がないと思いますので、十分に私の得心する点にまで及ばないので、これで止めることにいたします。
#75
○尾形六郎兵衞君 先程深川議員の外資導入の見透しに対しまする大屋大臣の御答弁を拜聽いたしましたが、今年の三月頃、芦田内閣ができました頃に、外資導入問題が非常に大きく具体化しましたので、当時の新聞紙上による発表によりますと、ガリオア・ファンド四億ドル、イロア・ファンド一億五千万ドル、後は民間回轉基金の一億五千万ドル、民間の借款に七千ドルというようなことに聞いておつて、併せまして七、八億ドルの外資の導入がなるのではなかろうかということを聞いておつたのでありますが、その後相当この額に変化があるように聞いておりますが、具体的にどのようなことになつておりますか、この機会に承わりとうございます。
#76
○國務大臣(大屋晋三君) 尾形委員の御質問の数字の点は、只今出席いたしております政府委員では詳細な資料を持つておりませんそうですから、後刻御答弁申上げます。
#77
○尾形六郎兵衞君 とにかく今の数字が相当減つておるということは事実でしようか。
#78
○國務大臣(大屋晋三君) その方の担当政府委員がおりませんので、概略の感じを申上げますというと、減ることはないと思つております。それから尾形委員の御承知の通り、今GHQのドクター・ファインが今次年度の援助、その他日本再建のために、それぞれの專門の人々がワシントンへ参つております。その目的で参つておると承知いたしておりますので、いずれ余り遠くない機会に帰つて來るように承わつております。それらの人々が帰りますと、只今尾形委員の御質問の点がはつきりいたすように私考えております。
#79
○尾形六郎兵衞君 日本経済再建には、外資導入ということが最も根本的な大きい問題になりますので、幸い大屋さんは商工大臣並びに大藏大臣を御兼務になりまして、今後とも十分これに対して御努力をお願いいたします。尚質問の第二点は、專賣益金の收入の中で最も大きい「ピース」が非常に賣行が惡くなつた。このために「ピース」の製造を禁止するという話がありますが、事実ですか、どうですか。
#80
○政府委員(原田富一君) 「ピース」の賣行は御指摘の通りに、私共最初予定いたしましたような賣行を示しませんので、計画に比べて相当の開きを生じておるわけでございます。それで製造を少しずつ減して参りまして、「ひかり」以下の品物に轉換をいたして参りました。大体これまでできたものでも、まだ今後二三ヶ月分の余裕が今のような賣行状態といたしましてストツクしてありますので、一時今止めております。併しこれは永久に止めるつもりではありませんが、一時そのストツクの関係で止めておる次第であります。
#81
○尾形六郎兵衞君 この「ピース」の値上につきましては、前々國会の財政金融委員会におきまして、当時の委員の人は一齊に六十円にすることは無理だ、どうしても五十円にした方がいいじやないかという訂正の案まで出しましたのですが、どうしても大藏省はこれに対して、増産して増收を図ることは不可能であるから、六十円を通さして呉れということでやつたのであります。その前「新生」の失敗もありまするので、「ピース」を六十円にするということにつきましては、委員の大部分は反対したのでありまするが、かような無理なことをすることによつて、政府の意のごとく、つまり收益を挙げ得ないということを政府の御当局はお認めになつたかどうか。
#82
○政府委員(原田富一君) 「ピース」六十円にする案を最初作りましたのは、本年度の予算編成と関連いたしております全体のこの財源を見まして、いろいろの工夫をいたしました結果でありますが、全体の財政の関係から止むを得ず「ピース」を値上するという案を立てたのであります。私共事務当局といたしましても、五十円を超える價格は、値段のただ單に高いという点もありますし、又この勘定の関係でちよつと都合が惡いと思つております。併しこれは財政全体の関係上、六十円にすることが止むを得ないと決まりましたので、できるだけ宣傳や又いろいろの方法を講じて計画を達成いたそうと思つて努めたのであります。最初「ピース」の販賣計画数量を一年間九十億本と予定いたしたのであります。九十億本を予定いたしましたのは、「ピース」の價格を六十円に決める案を作るその前のことであつたのでありまして、今から、今日になつてから考えて見ますれば、そのときの数量を、初め立てました九十億本をもつと減らして置く方がよかつたかも知れんと今は思つておるのであります。併しその当時はいろいろの関係でそういうことができないで、六十円で九十億本の本数を本年度中に販賣計画を立てて進んで來たのでありまするが、ただ私共はその当時におきまして、六十円は割高とは存じましたけれども、その当時から考えて、今後の物價の状況なり、賃金の関係なりを想像いたしまして、必ずしも無謀な案ではないと思つて進んで参つたのであります。それが予期に反しまして賣れなかつたことは、これは明らかであつた。ただ併しながらこの割高ということが全然いかんとするならば、今日五十円に戻すかどうかという問題になるのでありますが、これは非常に沢山の数量を見込んだことがいかんのであつて、少い数量であれば、現に「ピース」も賣れることは相当賣れておりますので、「ピース」を好んでおる方もございますので、数量を減らして行くことが今日としてはいいのじやないかと、かように考えておる次第であります。
#83
○尾形六郎兵衞君 「ピース」の賣行不振によつて生じまするこの減收を埋めるために、家庭配給の煙草を値上げするという話がありますが、事実でありますか。
#84
○政府委員(原田富一君) 「ピース」の九十億本の最初予定でありましたのが、今日の変更計画におきましては、三十八億本にすることにいたしております。それで一方「ひかり」その他の品物をそれに應じた増加の計画にいたしております。それで今日までの賣行状況から見まして、そういうふうにいたしますけれども、全体の総金額におきましては、このまま家庭配給の値上げをしないで行くといたしますれば、大体年度末におきまして三十億程度の收入減が予想されるので、それで今回これは別途法案を提出して御審議を願うことになりますが、配給品を「きんし」、「みのり」、「のぞみ」を値上げする案を提出しておる次第であります。
#85
○尾形六郎兵衞君 次にお伺いしたいのは、一級酒、特價酒が九百七十円、こういう高い酒もなかなか容易に賣れまいと思いまするので、この酒の賣行不振のために生じまする收入減というものはどのぐらいの額に上るか、又この酒をもつと値を下げまして余計賣る方法を考えておられないかどうか。
#86
○政府委員(平田敬一郎君) 御指摘の酒につきましての値段が大分高くて、必ずしも賣行は良好でないことが大分あるようでございます。大体上期におきまして、予定に対して二割程度賣行不振の状態を出しております。その額は三十億前後に相成つておると思つております。下期におきましては季節でございまするし、いろいろ対策を講じまして極力税收を確保いたしたい。対策といたしましては、御承知の通り一方におきましては密造を相当取締るということが何しろ必要でございますので、これにつきまして目下中央、地方を通じまして、各官廳相協議しまして強力に取締ることになつております。併し基本的には何と申しましても、できる限り今後数量を増加いたしまして、対策を講ずるということが根本だろうと思うのでありますが、本年度におきましては、幸いにいたしまして食糧事情の若干の好轉に伴いまして、数量が相当増加することに相成りましたので、この増産によりましてできました酒は、主として配給の方に廻しまして、需給の緩和の図りたい。そういたしまして下期といたしましては、大字そういう酒類の増加と相伴いまして、全体といたしましては予算額を確保するということで参りたいと思いまして、目下鋭意努力中でございます。
#87
○尾形六郎兵衞君 お酒の値段が高ければ高い程、遺憾ながら密造が殖えております。私共の田舎におきましても、とても高い酒は飲めませんので、密造が非常に意外に多く流行しておると言いますか、殆んど農家は密造しないものはないという状態にありますが、これは何とか関係方面にも懇請されまして、どうしても正式に酒を造らせて貰つて、造石しまして値段を下げて頂けば密造が減ると思います。是非共そのように政策を推進して貰いたい。今年はどのくらいの数量の増加ができますかどうか、御発表願えませんか。
#88
○政府委員(平田敬一郎君) 昭和二十二酒造年度におきまして清酒は五十一万石程度の造石でございますが、二十三酒造年度におきましては、約七十三万石程度に増加する、合成酒は十六万石程度でございますが、二十三酒造年度におきましては二十三万石程度に増加する、燒酎は二十二年度が十三万石でございますが、これが約二十万石程度に増加する、ビールは五十二万石が五十七万石程度に増加する、その他の酒類につきましても若干の増加がございまして、全体で、昭和二十二酒造年度は百四十万石でございますが、二十三年度におきましては百八十二万石程度に増加する見込であります。
#89
○尾形六郎兵衞君 只今のことはそれで了承いたしました。その外、先般経済安定本部からお調べを貰つたのでありますが、今年度におきまする十一月現在の國民所得が二兆三千九百三十五万円、これの勤労所得の分の税金の割当ですね、この数字を教えて貰えませんか。勤労所得が幾ら、農林水産の所得が幾ら、こういうように一兆三千九百三十五万円の分類しました所得に対する課税の数字が分つたら教えて頂きたい。
#90
○政府委員(平田敬一郎君) 勤労所得におきましては予算で御承知のように、税額六百一億九千万程度でございます。それから農林水産業におきましては三百二十三億円程度の見込であります。それから営業と諸業、医師、弁護士等を入れまして、そういう種類の税額におきまして八百九十八億、その他一、二種目ございますが、それが約十億、合計いたしまして所得税全体で千八百三十四億、かような数字に相成ります。
#91
○尾形六郎兵衞君 もう一つ、尚この機会に大屋大藏大臣にお願いして置きたいのですが、先般農林大臣がお越しになりましたときにお願いしたのですが、水産に関する問題でありますが、周東農林大臣に、水産にもつまり災害のごとき事変があつて、非常にお魚が取れ得ない場合、例えば今年のごとく関東の水温が非常に低くて「いわし」が全然沿岸に來ないために、海岸の「いわし」業者が全滅の状態にある、こういうこともありますので、漁業災害補償制度というものを作つて呉れるように要望したのですが、それに伴いまして大藏省としましても、漁業信用保証制度の制定に一つ御盡力をお願いしたい、このことを特に今日初めて見えられました新大藏大臣たる大屋氏に私はお願いして私の質問を打切ります。
#92
○委員長(黒川武雄君) それでは大藏大臣への質問はこの辺で終ります。
#93
○松村眞一郎君 議事進行に関するのでありますが、私は予備費についての大藏大臣の何か説明があるかと思いますので、それに伴うて私は質問いたしたいということを、予ねて委員長まで申し出てあるのであります。それだけ御承知置を願いたい。
#94
○委員長(黒川武雄君) 今直ぐでありますか。
#95
○松村眞一郎君 今直ぐでなくてよろしいのであります。併し概括的のことは伺つてもよろしいのですが、お許しがあれば、概括的のことだけを予め伺つて置きたいと思いますが、如何でございますか。
#96
○委員長(黒川武雄君) それでは大藏大臣が説明いたします。
#97
○國務大臣(大屋晋三君) 只今御説明を申上げます。政府委員から……。
#98
○松村眞一郎君 書類として配付願つたら如何ですか。一々筆記するということは甚だ煩に堪えないのでございますが。
#99
○委員長(黒川武雄君) 松村委員に申上げます。実はそのことについて委員長から皆さんに最後に申上げる予定でございました。衆議院の予算委員長と私と相談いたしました結果、衆議院の予算委員長の懇望によりまして、是非衆議院に先に説明をして貰いたい、その後でこちらへ説明しますということになつておりますから、今暫らくお待ち下さい。
#100
○松村眞一郎君 私申しますのは、口頭でなくして書面でお示しを願いたい、こういうことを要求するのであります。
#101
○委員長(黒川武雄君) 只今書類もできておるそうでございます。今暫らくお待ち願いたいと思います。衆議院の予算委員会は恐らく四時ぐらいには始まりますかと思います。そうすると、そちらで説明があるそうです。ありましたならば、直ぐにお配りいたします。どうぞ暫らくお待ち下さい。それでは大藏大臣への質問はこれで終ります。それから先程栗山委員の鉄道パスに関する御質問に対しまして、輸運省の大臣官房長から御答弁を申上げます。
#102
○政府委員(芥川治君) お答えいたします。六十万人の職員に対して、概数二百八十万枚の乘車証は非常に濫発しておるのではないかというふうな御質問と承わりますが、それに対しまして鉄道の乘車証は、從來精勤乗車証というものを出しておりました。これが約百三十一万枚になつております。尚汽車賃を出しておりませんので、公務の場合には公務の乘車証を出しております。これが約二十四万七千枚になつております。その外、通勤といたしまして通勤乘車証を二十二万八千枚出しておるわけであります。一年を延べての数字でありますので、六十万人に対しまして二百八十万枚、こういう概算に相成るわけであります。尚この乘車証の整理等につきましては、いろいろと問題があるのでありますが、一應出しました乘車証を減らしますということは、事実上なかなか困難なんでありまして、何か機会を見て徐々に減らして行くべきではないかと考えておるのであります。四月一日から新らしく公共企業体として発足いたします機会等に、十分御趣旨のある点等を考慮いたしまして、整理して行きたいというふうに考えておる次第であります。
#103
○栗山良夫君 ちよつと今数字が聴き取れなかつた点があるのでございますが、私は六十万人の國鉄從業員で二百八十万枚は多過ぎるのではないか、そういう意味でなく、二百八十万枚本当に出ておるかどうかということをお尋ねいたしましたことと、それから出ておるといたしまするならば、國鉄の從業員は六十万人よりないのだから、その点を伺いたかつたのであります。今の二百八十万枚の枚数は恐らく一年間の発行枚数であろうと私は想像するのでありますが、その点も御説明願わないとよく分らないことでありますし、又一年間の発行枚数だといたしますと、一回の発行されるパスの有効期限というものは大体どれくらいになつておるのか、そういう点も明らかにならないと分らないと思います。
#104
○政府委員(芥川治君) お答えいたします。二百八十万枚と申しますのは、一年の延べの発行枚数であります。それから期限等につきましては、いろいろあるのでありまするが、私も今詳しい規程を今日持つて参つておりませんので……短いのは公務出張期間の僅か一週間乃至十日のもありますし、二日乃至三日のもあるわけであります。精勤等につきましては約十日間と記憶いたしております。通勤等につきましては一年の有効期限のものを発行しておるのであります。
#105
○栗山良夫君 精勤、公務、通勤と申しますのは、これは全部國鉄の職員関係の分でございますか。
#106
○政府委員(芥川治君) 今申上げました数字は職員関係の分であります。大部分が職員関係でありまして、その他部外等に発行しておりまする分等につきましては、業務上の関係ありまする場合に規定が設けられておりまするが、その規定に從つて発行しておるわけであります。
#107
○栗山良夫君 二百八十万枚の中で、部外発行というのは何枚程あるのですか。
#108
○政府委員(芥川治君) ちよつとその数字は私持ち合せておりませんので、改めて又お答え申上げたら如何かと思います。
#109
○栗山良夫君 どうも新領をちよつと得ませんので、明日でも結構でございますが、無料パスの内容を、私共が一見してよく納得の行きますような工合に分類されまして、一つ議院内の方へお願いをしたいと思うのでありますが……。
#110
○政府委員(芥川治君) それじや資料を以ちましてお届けいたすことにいたしたいと思います。
#111
○委員長(黒川武雄君) それではこれを以て休憩いたします。
   午後二時十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後五時四分開会
#112
○委員長(黒川武雄君) 只今より再開いたします。日本は都合により、これを以て散会いたします。
   午後五時五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒川 武雄君
   理事
           油井賢太郎君
           飯田精太郎君
           島村 軍次君
           田村 文吉君
           中西  功君
           岩男 仁藏君
   委員
           岡田 宗司君
           下條 恭兵君
           森下 政一君
           山下 義信君
           岡田喜久治君
           深水 六郎君
           松嶋 喜作君
          尾形六郎兵衞君
           深川タマヱ君
           藤森 眞治君
           井上なつゑ君
           西郷吉之助君
           新谷寅三郎君
           伊達源一郎君
           堀越 儀郎君
           松村眞一郎君
           栗山 良夫君
           藤田 芳雄君
           小川 友三君
  國務大臣
   商 工 大 臣
   大藏大臣臨時代
   理       大屋 晋三君
  政府委員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   総裁官房次長) 森永貞一郎君
   大藏政務次官  平岡 市三君
   大 藏 次 官 野田 卯一君
   大藏事務官
   (大藏大臣官房
   長)      渡辺  武君
   大藏事務官
   (大藏大臣官房
   次長)     河野 通一君
   大藏事務官
   (主計局長)  河野 一之君
   大藏事務官
   (主計局次長) 阪田 泰二君
   大藏事務官
   (主税局長)  平田敬一郎君
   大藏事務官
   (給與局長)  今井 一男君
   專賣局長官   原田 富一君
   運輸事務官
   (運輸大臣官房
   長)      芥川  治君
ソース: 国立国会図書館
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