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1948/12/13 第4回国会 参議院 参議院会議録情報 第004回国会 内閣委員会 第2号
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1948/12/13 第4回国会 参議院

参議院会議録情報 第004回国会 内閣委員会 第2号

#1
第004回国会 内閣委員会 第2号
昭和二十三年十二月十三日(月曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○行政機関に置かれる職員の定員の設
 置又は増加の暫定措置等に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
   午前十時五十一分開会
#2
○委員長(河井彌八君) 只今より「行政機関に置かれる職員の定員の設置又は増加の暫定措置等に関する法律案」の委員会を開会いたします。
 一昨日の予備審査におきまして、岩本國務大臣から本案の提出の理由の御説明があつたのであります。尚それに引続きまして委員諸君からそれぞれ御質疑がありましたので、本日はその他の事柄につきまして十分な御質疑を願いたいと思います。
#3
○三好始君 本日配付になりましたこの官制定員増加予定調というのは、これはいつからいつまでの間に増加する予定の人員であるか、承わりたいと思います。
#4
○國務大臣(岩本信行君) 本日お手許にお配りいたしましたこの政令でなし得る分というのは、すでに予算措置も通過しておりますので、明日でも或いは十二月中でも、一月でもなし得る、こういうことでございます。尚序ながら申上げて置きますが、只今の國会にかかつておりまするので、これが予算が通過いたしますと、又この他に殖える分があるようであります。例えば刑事訴訟法の関係、或いは特別調達廳の関係、こういうのが今の予算で通過いたしますと、政令でなし得る分、こういうことになるようであります。
#5
○城義臣君 伺いますが、この定員と申しますのは雇傭員は含んでいないのでございますか、その辺承わりたいと思います。
#6
○國務大臣(岩本信行君) 只今お手許にお配りいたしました定員という分には、雇傭員は含んでおらんのであります。
#7
○城義臣君 重ねて伺いますが、そういたしますと、雇傭員の数は、予定数はお分りになつていらつしやるのでしたら伺いたいと思います。
#8
○國務大臣(岩本信行君) 城さんの御質問にお答えいたします。只今申上げましたのは、ここにありますのは雇傭員以外でありまして、予算と睨合して一部雇傭員をこれに附属して使うことになろうかと、かように考えております。
#9
○三好始君 法案の第四條にあります「各行政機関に置かれる職員のうち法令で定員が定められていない者については、昭和二十三年十二月三十一日までに、予算の範囲内において、法令でそれらの定員を定めて置かなければならない。」という規定でありますが、これは現在定員が定められておらないものを、新しく定員を定めるわけでありますから、これを定める際に、定員を多く見積る、多くするというような定め方が行われる虞れがないかどうか、この点についてお伺いいたしたいと思います。
#10
○國務大臣(岩本信行君) 只今三好さんのお尋ねの点は、実は衆議院でも御質疑になりました点でございまして、要するにこの法案が必要以上の人員を抑制するというところに主眼がございまするので、この十二月三十一日までに法令で定めます分に対しましては、それぞれの現状を審査いたしまして、極めて嚴密にできるだけ少い方法で定めるように監督指導したい、かように考えております。
#11
○三好始君 質疑も大体盡きたようでありますから、これで質疑を打切つて討論に入ることの動議を提出いたします。
#12
○中川幸平君 賛成。
#13
○委員長(河井彌八君) 三好君の動議に御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論に入ります。
#15
○中川幸平君 先般來再三申上げておることでありますが、年々國費が膨脹いたしまして、國民はこの負担に耐え兼ねておる状態であるのであります。先般來も所得税の更正決定も受取つた各業者は、毎日の如く税務署に詰め掛けて、陳情をいたしておる状態を見るにつけましても、余程考えなければならんことであります。國民は挙げて行政の簡素化、行政整理を断行して負担の軽減を図つて貰いたいというのが一般の輿論であるのであります。かような際に各省の大臣初め部課長はそれぞれ創意工夫をして行政の簡素化、人員の整理、行政の能率を図ることに工夫をして貰わんければならんのであります。かような際にこの法律案を出さなければならんというのは誠に消極的であつて、必要でないような感じもいたしたのでありまするが、ここに一線を引いて各省の考え方を改めるというような点と、先般提案理由の御説明にありましたような点から考えまして、私共はこの法律案、原案に賛成いたす次第であります。
#16
○岩本月洲君 今日岩本國務大臣のお手許で試案されました、徹底的な行政簡素化のプリントを拝見いたしましたので、一應それについても意見を述べて見たいと考えております。行政整理の問題は我が國のしなければならん重大な問題でありますことはいうまでもありませんが、その行政整理に当りましては、大体次の二点が考えられると思います。一つは各行政官廳の機構の改廃統合、二つには事務処理方法の改善ということであると思います。この機構の問題はなかなか重大な問題であつて、各方面の意見を参酌し、十分に檢討審議を加えんならんと思いますが、本日ここに提案されておりまする法案は、今申述べました二つの点から申しますれば、第二の問題に関連しておるものと存じます。從つてこれは機構の改革問題よりも、実際的で、而も具体的であると存じます。
 凡そ官廳の事務がまだ旧態依然たる方法で一向に近代的に簡素化され、スピード化されていない現在、いわば近代的にビジネス・ライクに処理されていない現状におきましては、ただ定員を抑えても肝腎の執務方法がそのままであつては、却つて事務の澁滯を來たして、結局國民に迷惑をかけることになると思います。提案理由の説明にも、最近における行政機関の職員の増加が著しいと言われてありますが、今までの執務方式を以てしますと増加するのが当然であると存じます。私はこの提出されておりまする法律案の趣旨は一應了得いたしまして賛成いたすのでありますが、執務方式の能率化ということに、眞劍な努力と研究を拂われることが一層大切であるということを特に申上げたいのであります。
 能率第一主義を取つておりまする、アメリカの行政事務処理の方法を大いに参考として、ここにも岩本大臣の案として、簡素化のことが出ておりまするが、一層これに入念な御考慮を拂つて頂きたいと思うのであります。事務処理の方法に能率的なシステムが採用できましたならば、本法律の趣旨も本質的、基礎的におのずから達せられるのであろうと思います。いずれにいたしましても事務処理方式の改善ということが、最も先行する重大問題であるということを、特にお含みを頂きたいと存じます。只今申しましたような意味でこの法律案は賛成をいたすものでありますが、その今の趣旨を大いにお含みを願いたいと、こう申し添えて置きます。
#17
○三好始君 行政整理が重要な課題となつておる今日、行政組織法が施行されるまでの暫定措置として、本法案の出されました一應の理由は認められるのでありますが、本法案の第五條にあります在職職員数の報告であるとか、第四條の法令で定員が定められていない職員の措置についての規定などは、これは一應尤もであると思われるのですが、この法案の眼目であります「昭和二十四年一月一日以後においては、法律によらなければ、各行政機石の職員の定員を設置し、又は増加することができない。」という規定そのものは内閣の統制力が十分であるならば、必ずしも必要があるかどうかは一應疑問に考えられるのであります。ところで今日の実情はやはり行政整理が唱えられながら、官廳人員が増加しようとする傾向は否定し得ない実情にある点を考えまして、私この法案の必要には結論的に賛成いたすのでありますが、問題は官廳の人員を増加しないという内閣の方針にも拘わらず、こういう法律が必要になるというところに、先程申しました内閣の統制力の問題も考えられるわけでありますので、十二月末日までの間に、つまり法律によらなければ定員を増加し得ないという期日である一月一日までの間に、定員の増加が図られるような結果が起らないように、一層の努力を拂われることを若本國務大臣に要望いたしまして、本法案に賛成いたしたいと思います。
#18
○委員長(河井彌八君) 別に御発言がなければ討論は自然終局したものと認めます。採決しようと思いますが、御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
 それでは本案に賛成の諸君の挙手をお願いします。
   〔総員挙手〕
#20
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。それではこれは可決すべきものと決定をいたしました。そこで本院規則第百四條によりまして、予め多数意見者の御承認を経なければ委員長の口頭報告の内容を決定することができませんから、そこで委員長としましては、本案の内容とか、又質疑應答の内容要旨、又討論の要旨、表決の結果を報告することにいたしますが、それで御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○委員長(河井彌八君) それではさようにいたします。それから報告書につきまして、多数意見者の委員の方の御署名を願つておりますので、これに御署名を願いたいと思います。
  多数意見者署名
    城  義臣  中川 幸平
    三好  始  岩本 月洲
    藤森 眞治  カニエ邦彦
    松本治一郎
#22
○委員長(河井彌八君) これを以て散会いたします。
   午前十一時十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
           藤森 眞治君
   委員
           松本治一郎君
           城  義臣君
           岩本 月洲君
           三好  始君
  國務大臣
   國 務 大 臣 岩本 信行君
ソース: 国立国会図書館
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