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1948/12/04 第4回国会 参議院 参議院会議録情報 第004回国会 地方行政委員会 第1号
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1948/12/04 第4回国会 参議院

参議院会議録情報 第004回国会 地方行政委員会 第1号

#1
第004回国会 地方行政委員会 第1号
昭和二十三年十二月四日(土曜日)
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     岡本 愛祐君
   理事      吉川末次郎君
           岡田喜久治君
           鈴木 順一君
   委員      藤井 新一君
           黒川 武雄君
           重宗 雄三君
           林屋亀次郎君
          深川榮左エ門君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           太田 敏兄君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方行政に関する調査承認要求に関
 する件
○地方財政委員会委員任命に関する件
○公務員の衆議院議員立候補について
 の特例に関する法律案に関する件
○地方公共團体職員に対する給與改善
 に関する件
○地方公務員法案に関する件
  ―――――――――――――
   午後二時十四分開会
#2
○委員長(岡本愛祐君) それでは只今より委員長を開会いたします。今日の会議に付します件は最初に調査承認要求に関する件でございます。これは第四國会の会期中におきまして、地方行政委員会としてその所管いたしまする各般の事項を調査する必要がありますので、会期の初めに包括的に議長に調査承認要求を提出しておきたい、こう思います。それで今日の委員会において御決定をお願いいたします。地方行政に関する調査という名称でありまして、調査の目的は治安の維持、地方制度の改善及び地方財政の確立、並びに選挙制度の改正、立案等を調査研究する目的でございます。その詳細な項目は今專門員に朗読いたさせます。
#3
○專門員(上原六郎君) お配りいたしましたものを読みます。
   調査事項
一、治安に関する事項
 (イ)警察制度の改正に関する事項
 (ロ)國内治安状況の調査に関する事項
 (ハ)古物商取締法に関する事項
 (ニ)風俗営業取締法に関する事項
 (ホ)料理飲食店の営業再開に関する事項
二、消防制度に関する事項
 (イ)消防法の改正に関する事項
 (ロ)水防制度に関する事項
三、地方行政に関する事項
 (イ)地方公務員法制定に関する事項
 (ロ)出先機関の整理に関する事項
 (ハ)地方自治法の改正に関する事項
 (ニ)地方自治團体の行政の監査に関する事項
四、地方財政に関する事項
 (イ)地方財政の自主性の確立に関する事項
 (ロ)地方税法、地方財政法、配付税法の改正に関する事項
五、地方自治委員会の設置に関する事項
六、選挙管理委員会の所管に属する事項
 (イ)選挙管理委員会の運営状況に関する事項
 (ロ)政治資金規正法の実施状況に関する事項
 (ハ)参議院議員選挙法に関する事項
 以上でございます。
#4
○委員長(岡本愛祐君) 以上の調査事項を議長に承認して貰いたいと考えます。提出することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(岡本愛祐君) それでは提出いたします。
 次に御報告申上げます。この前の委員会で、地方財政委員会の委員の中に國会議員の中から代表者として衆議院議長及び参議院議長の指名した者が一人出ております。これは今までのところは衆議院の方から衆議院議員の竹谷源太郎という方が出ております。実は前委員長の時に地方財政委員会ができまして、五人の委員の中で一人は國務大臣、これが委員長になるのでありますが、それが衆議院議員の國務大臣になつておる人が委員長になりますれば、この國会議員の中から代表者として出ます議員は、参議院の側から指名することにして貰いたいということを、参議院議長を通じまして衆議院議長に要求をいたしました。ところがその時にはいろいろな関係がありまして、こちらの要求通り行きませんので、それで今申したように衆議院の竹谷源太郎氏が委員になつておるのであります。ところが遠からず解散に相成ります。そこで地方財政委員会は、この十二月六日に存続期間が切れたのでありますが、四月一日までその存続期間を延長された。而もその間において、先程皆樣にお諮りいたしましたように地方自治委員会とでもいうものに拡大し、しつかりしたものにしなければならない、これは衆議院の方で希望條件を出しておりまするし、皆樣の御承認を得て、私から参議院の本会議におきまして、その委員長報告の中にその点を強く触れてございます。そこでこういうふうにこの四月一日までに地方自治委員会に発展的に、この地方財政委員会が解消いたします。そのいろいろの研究もしなければなりません。それの解散によりまして、國会議員たる衆議院議員はなくなつてしまうわけでありますから、この間に一ケ月以上の空白ができまして、それではどうしてもこの地方自治委員会にならなければならん大事な時に、國会議員の代表者を欠くは不都合でありますから、この際、前申しましたような関係並びに今申しましたような理由からして、是非参議院議員を地方財政委員会に出したいということを申入れて置く必要がある。こういう点から、参議院議長までその点を申入れて、そうして衆議院議長に交渉をして貰いたいという御希望がその委員会から出ました。そこで昨日午後二時に、松平参議院議長と私と小林事務総長と同行いたしまして、松岡衆議院議長と面会いたしました。そして左の件を詳しく松平議長から松岡議長に申入れをいたし、私もそれに補足いたしました。私は尚今申しました外に、衆議院議長及び参議院議長、このどちらからも指名をしなければならない、そこで衆議院が解散になつてしまいますと、衆議院議長はなくなつてしまいますから、お氣の毒ではあるけれども、竹谷源太郎氏に、解散前に、地方財政委員会の委員を辞任して頂いて、そのあとに参議院議員から委員を選ぶようにしたい、こういうことを申入れしたのであります。松岡議長も、よく分りました、了解いたしました、皆んなとよく相談してお答えをいたします。こういうことで、よく了承いたした次第であります。以上御報告申上げます。
 次にもう一つ御報告申上げますが、第三國会で、公務員の衆議院議員立候補についての特例に関する法律案、これを衆議院の地方財政委員会の方で立案起草をいたすように努めておつたのであります。委員長もそこへ來て説明もいたしましたが、なかなか結論を得ませんので、第三國会には立案するに至らなかつたのであります。ところが第四國会になりまして、衆議院の議院運営委員会の方で、是非共この法案を出さなければいけないという決議をいたしました。そうして、衆議院の地方行政委員会に掛けることになりました。今地方行政委員会の選挙に関する小委員会で、昨日、今日、案を練つておる次第であります。これは要するに、インフルエンスの強く及ぶ範囲の立候補を制限しようということに限定をいたしまして、廣く官吏の立候補についての制限でなくて、インフルエンスの強く及ぶものだけを制限しようということにして立案をしております。こういうことであります。來週早々あちらで本会議に掛けまして、こちらにお願をするというふうになつております。御了承願います。
 次に会議に付しまする事件は、地方公共團体の職員に対する給與改善について、地方財政委員会の事務局長から御説明を聞きたいと思います。これは御承知の通り、第四國会に掛けます一般会計予算の中から、百一億三千三百六十六万円という金額を地方配付税配付金として、地方配付税配付金特別会計に繰入増額する案が出ております。それについて御説明を願います。
#6
○政府委員(荻田保君) 今回政府で、國会公務員につきまして、給與の改善を考え、それによりまして昨日法案を提出され、尚それより前の予め予想いたしまして、予算案も提出されておつたのでございます。いろいろ御承知のような経緯もございまして、急に決まつたので、細部の点までまで決まつておらない点もございますが、大体予算案に出ておりまする地方團体職員の関係部分につきまして御説明申上げたいと思います。
 給與の改善は、これは國家公務員につきまして、政府としては決めるわけでございます。地方につきましては今までこれに準じて行われておるということになつておるわけであります。府縣職員につきましては地方自治法の附則によりまして國庫公務員に準ずるということにはつきりなつております。市町村については別に根拠規定はございませんが、大体これに準じたことをして貰うということを勧告しておる次第であります。從いまして地方團体の財政需要としましてもその程度のものを見て、その上で配付税、地方税法というようなことを決める、こういうことになつたわけでございます。そこで今回の予算におきまして先程委員長のおつしやいましたように地方配付税の配付金を百一億三千三百六十六万四千円だけ増加しております。この増加したのは配付税法に規定してございます所得税、法人税からの百分の二三・三一、入場税からの百分の三〇・七八というこの比率は動かせませんので、それによりまして今度國庫の予算の方の歳入で見積りました所得税、法人税及び入場税がそれぞれ自然増收しておりますので、これに対しまする今申した割合だけの部分が配付税として増額されるわけであります。その費額が只今申しました百一億余円となつておるわけであります。これだけは地方の既定の財源でございますので、これを配付税として追加して地方に配るということになつたわけであります。從いましてこの際百一億の地方財源が殖える、然らばこれによつてそのような地方の給與改善費が十分カヴアできるがどうかという問題でございます。今回給與改善といたしまして政府では大体普通の職員につきましては月千五百円の増加を見ておるわけであります。つまり大雜把に見まして三千八百円、細かく言えば三千七百九十一円ですが、三千八百円、それに対しまして今度は五千三百円ベースでありますから、その差が千五百円、これは千五百円だけの増加分を人数だけ見ておるわけであります。尚國庫の一般会計分につきましては從來からの給與水準が高いものですから、千六百五十円というような一割増がございますが、地方については千五百円によりまして十一月以降五ケ月分を計算いたしますと、七十五億五千七百万円という数字が出るわけであります。從いまして百一億の配付税がありますが、これだけの経費は賄つて行けるわけであります。その外に大体二十億見当のものが当初予算決定後におきまして法律の改正等によりまして、当然地方財源を殖やさなければならない問題がございます。例えば恩給法の改正の基く恩給の増加というものであります。そういたしまして政府では更にもう一つ考えておりますことは、この給與改善が先程申しますように國家公務員法に対すると同じようなやり方を地方に要請しておるのでありますが、必ずしも政府ではつきり申しました基準に基がないで、それ以上のものをやつておるところが過去にあつたわけでございます。これはひとり地方公務員だけでなくて、政府の公務員、國家公務員の中にもそういうものがありますので、これはこの際その行き過ぎの部分を取返すという考えでありまして、それによりまして大体一應地方につきましては四十二億円ばかりのものが余計に行つておる。つまり四月から十月までの間において給與水準が上り過ぎておるという金がありますので、この四十二億円は不用になる、そこでそういうものを計算いたしますると、百一億も配付税をそのまま出したのでは行き過ぎになるというようなことからいたしまして、ここに昭和二十二年におきまして給與改善のありました際、地方の財源が足りませんので、これを國庫からの貸附金に仰いでおるわけであります。この額が五十一億円であります。これを三ケ年間、本年と來年と再來年と三ケ年間に均等して金を返すというようなことになつておりますので、それが大体年十七億、從いまして本年度の分につきましては十七億だけはすでに既定予算において、國庫の歳入でございますが、これに計上されておるのでありますが、今申しましたように、そういう計算をいたしますると、百一億の配付税を全額渡したのでは、地方が財源に余裕ができるというような計算で、結局來年度、再來年度において返すべき金をこの際繰上げて返す、これが三十五億円、この額を繰上げて返して貰う、政府においても國庫の予算は十分の財源がありませんので、地方で余るようならこの際返して貰いたいというので、三十五億円というものが今度提出されておりまする予算の歳入の面になつております。このようにして今回の給與改善によりまする措置は、政府と同じような待遇改善が單に現在の法律に手を触れることなく、配付税の自然増收を見込むだけで、それが可能であるというように考えまして予算に出ておるわけであります。大体以上であります。
#7
○委員長(岡本愛祐君) 御質問を願います……。ちよつと伺いますが、三十五億円繰上げて返す問題ですね。これは地方では大分問題が起きておるのではないのでしようか。
#8
○政府委員(荻田保君) これは先般の会議でもございましたように、そもそも貸した金、五十一億円金額を負けて呉れ、更に今年の分も延期して呉れというような請願が出ておつたわけであります。更にこの際、來年、再來年分まで一躍繰上げて返せということはまだ地方に傳わつておりませんので、反響がございませんが、若しこれが正式に行きますれば相当の反響を起こすのではないかと考えております。
#9
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
#10
○柏木庫治君 負けて呉れという問題なんですが、そういうことが從來あり得た……、國家の変調期とかいうようなときにあり得たことなんですか。又何が故にそういう問題が出て來るのですか。負けて呉れとか負けないとかいう問題は……。
#11
○政府委員(荻田保君) これは初の金を貸したのでありますから、勿論これは一つの契約であろうと思います。それは三ケ年賦で返すというのでございまして、これを一方的に繰上げて返して呉れと申しましても、はつきりと法律でも作らなければ強制力はないと思います。ただ地方に財源の裕りがあるから返して貰いたいと、向うに対して自発的な返還を要求する、そういう処置をとるのだと考えております。
#12
○柏木庫治君 今のお話はよく分つたのですが、三年間という期限が附いておるのだから、向うが規定通りに拂えば、こつちもより以上に請求できない、併しそれは地方の方から棒引して貰いたいとか、負けて貰いたいとかいうような地方でも声があるというのでしよう、そういうことがあり得るかどうかということなんですね、拂えないから仕方がないから拂わないというのか、何か借りたものは貰うというような氣がして、拂わないというのか、そうした氣持のことと、もう一つは法的に何かの根拠というようなものがあつての話なのか、そこを一つ……。
#13
○政府委員(荻田保君) これはでございますね、この五十一億円の金を年十七億円余りずつ返すことにいたしまして、それが返せるだけの財源を先般地方税法なり、地方配付税法なりと改正いたしまして、地方の財政の建直しをいたしました時それだけの裕りを見て計算したわけでございます。從いまして政府としては一應地方ではそれだけ返すだけの力があるのだ、こう見ておるわけでありますが、実際問題としましては、なかなか政府の考えておつただけでは歳出が納まらず、歳入も入らないという面がありまして、地方では返しにくい、こういうわけでございます。
#14
○黒川武雄君 四月から十月までの給與済四十二億についてちよつともう少し詳しくおつしやつて頂きたい。
#15
○政府委員(荻田保君) この政府が國家公務員につきましてとりました給與改善の方法は、これは戰後数回と申しますか、ありまするが、その際にいろいろこのベースを上げる時の切替の方法をはつきりと書いておるわけでございます。ところが地方團体でもそうでありますが、政府の外の職員におきましても、必ずしもその政府が一應方針として決めましたやり方をやらずに、それ以上のことをやつておるものがあるわけでございます。從いまして、すでに三千七百九十一円ベースの時に政府の期待しておる額よりも余計の俸給を出しておるというのがあるわけであります。このように俸給が高くなり、財政も苦しくなつたのでありますから、それは一律に政府の方針通りやつて貰う、若しやり過ぎておるものがあれば四月に遡つてそれを返して貰うという、こういうことが今回の予算に出ておるわけであります。
#16
○吉川末次郎君 只今の地方財政委員会の荻田事務局長のお話でありますが、荻田事務局長は民自党内閣としての、吉田内閣の意思を直接的にそのまま傳えられておるのか、或いは人事委員会或いは國家地方警察における公安委員会と同じように、三権分立以外の、四権分立であるというように言われております独自の政治構成である、政治組織である地方財政委員会の意見を大体代表して今言つておられるのですか、どうなんですか、或いはもう一つ言うならば、地方財政委員会はそういうことを吉田内閣の今問題になつておる五千三百円ベースというものを一〇〇%呑んで賛成しておるのですかどうですか。
#17
○政府委員(荻田保君) これは政府が先般出しました予算及び法律に基く説明でございます。これにつきまして地方財政委員会自体の意見というのはまだはつきり決まつておらんわけであります。まだいろいろの事情もございまして、内閣の方において一方的に決まりましたような関係上、まだ地方財政委員会自体の意思を決定し、或いは表明するような段階に至つておらないのでございます。
#18
○吉川末次郎君 それではただこの委員会に対して一つの我々に対する資料として五千三百円ベースが適用されるならばこういう数字関係になるだろうという一つの資料を提供されているに過ぎないんですね、地方財政委員会の規定に基くところの意思をここに事務局長として話されていられるのではないのですね、資料の提供だけですね、参考資料として……
#19
○政府委員(荻田保君) この法律案にいたしましても、予算案にいたしましても、財政委員会の意見がいろいろありましようけれども、それはともかくとして、最後的には内閣で決める、この前の法案もそうであつたが、從いまして今申上げましたような、手続は前後いたしておるけれども、結局内閣で決まつて、先般出ました予算案及び法律案を以て政府の最終的な今回の措置と考えまして、それの説明をいたしておるような次第であります。
#20
○吉川末次郎君 少し行過ぎじやないかと思うんですが、政府委員がそういうことを言われるのは……、まあ結構です。僕は参考資料として聞いて置くだけです。委員会というものは大藏省とか何かとは違うと思うんですが、少くとも人事委員会が出しておるベースと、その狹義における行政府である吉田内閣が主張しておるところは、今日意思の疎隔を來たしておると思う、その際に当つて人事委員会と同じような関係にある委員会の事務局長が、飽くまでも政府の意思であるかのごとく考えているように言われるならば少し間違いじやないかと思うが、よろしうございます。
#21
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。それではこの問題は以上の点で打切りまして、次に地方公務員法に関する説明を聽取したいと思います。
 第三回國会におきましては地方公務員法というものが提案されませんのですが、そのときの政府委員の説明では暫定公務員法も提出しないで次の國会に一本で地方公務員法、即ち恒久的な地方公務員法を提出しようと政府は目下御えておつて、第三國会には暫定的な公務員法も出さなかつた、こういう説明でありましたが、この第四國会においてはどういうふうになさるか、その点をお伺いしたいと思います。
#22
○政府委員(鈴木俊一君) 第三國会には只今仰せになりましたように國家公務員法の服務に大体該当いたします部分だけを暫定地方公務員法という形で提案をいたして御審議を願うという予定であつたのでございますが、関係方面からのいろいろの指示がございまして、結局暫定地方公務員法は前國会に提案する運びに至らなかつたのであります。
 そこで今國会におきましては、先般、提出法律案につきまして政府部内で協議の結果、結局今國会にも地方公務員関係の法律案は諸般の事情から準備が間に合いませんので提案をいたさないということにいたした次第でございます。目下のところでは次の第五國会に暫定地方公務員法、恒久地方公務員法と併せました地方公務員制度、全体に関する統一的な法律案を提案をして、御審議を願うという予定で準備を進めておる次第であります。
#23
○委員長(岡本愛祐君) 尚尋ねしますが、國家公務員法が公布されまして、地方公務員法が出ませんとすると、地方公務員の方はマツカーサーの書簡がその部面においてはまだ活きておつて効力があるというお話であつたのですが、その中で例えば第一條、第二條で、地方公務員法についても今度の人事院がそのイニシアティヴをとるように規定はなつておりますが、その点はどういうふうになつておりますか、説明して頂きたい。
#24
○政府委員(鈴木俊一君) 地方公務員法が國会を通過成立したしまして施行になりますまでの間というものは、結局現状通りの制度がそのまま持続して行くということに相成るのでございます。そこで今お話のございましたように、政令二百一号というものはやはり地方公務員に対しましては現在のまま適用せられるということに相成るのであります。その法律的の考え方でありますが、これは國家公務員法の先の國会、第三國会におきまして成立をいたしました第一次改正法律附則第八條に、「昭和二十三年七月二十二日附内閣総理大臣宛連合國最高司令官書簡に基く臨時措置に関する政令(昭和二十三年政令第二百一号)は、國家公務員に関しては、その効力を失う」。こう書いてありまして、國家公務員についてのみは効力を失うということになつておるのであります。一方政令の二百一号の附則の第二項には、「この政令は、昭和二十三年七月二十二日附内閣総理大臣宛連合國最高司令官書簡に言う國家公務員法の改正等國会により立法が成立実施されるまで、その効力を有する。」こう書いてございまして、「國家公務員法の改正等」と「等」という一字を入れておるのでございますが、これはここにやはり地方公務員法の制定と、これらの書簡の趣旨を含めました地方公務員法の制定というものも考えておりまして、それができまして成立実施されるまでその効力を有するということを政令自体にも裕りを、含みを残しておるのであります。この両規定と相俟ちまして政令第二百一号というのは、次の地方公務員法ができますまでは効力を持続するという法律的の解釈になるのでございます。ただこの第一條、第二條と、いずれも國家公務員、地方公務員にも通じて書いておりますので、読み方としてはやや読み難くなることは御心配の通りでありますが、地方公務員に関しては二百一号がそつくりそのまま残る、こういう読み方で読むわけであります。
#25
○委員長(岡本愛祐君) 御質問をお願いいたします……。そうすると新たに地方公務員法とも言うべきものができるまでの間は、地方公務員についても人事院がすべて規律をする、こういうことになりますか。
#26
○政府委員(鈴木俊一君) これは人事院と、総理廳官房の私の方の自治課との所管の関係でございますが、総理廳官房自治課には内事局廃止の日において残存する事務を所掌すると、こういうことがございまして、從いまして内事局におきましては、職制課、即ち職員の制度に関する職制課というものがございまして、これが自治課の一部に吸收せられておりまして、從つて職員制度に関する本來の所管は、やはり総理廳官房にあるということに、現在の法律解釈としてはなると思うのであります。ただ改正國家公務員法の附則に地方公務員に関しましても、人事院が勧告権を有するという規定がございまして、その限度では改正公務員法によりまして、そういうことの権限を地方につきましても持つわけでございます。それから尚政令第二百一号の関係におきましては、地方公務員の範囲は臨時人事委員会が決定するということになつておりますが、この点と今一つ公務員の利益を保護する責任を有する機関となるということが、臨時人事委員会の責任として、第一條の第三項にあります。この二点は臨時人事委員会が地方公務員に関しましては、政令第二百一号として、一應当然の権限として、持つことになつておるのであります。但しこれらの両者の権限の調整等は、そういうことで、非常に紛淆いたしておりますので、次の地方公務員法成定の際におきましては、はつきりとした形に調整をいたしたいというふうに考えておる次第であります。
#27
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
#28
○太田敏兄君 この地方公務員法が適用されまする範囲はどの程度になるお考えですか。
#29
○政府委員(鈴木俊一君) 只今一應事務的に考慮いたしておりまするところでは、一切の地方公共團体の公務員の根拠規定という考え方でございますので、都道府縣だけでなく、市町村にも及ぶという建前で考慮いたしておるような次第であります。
#30
○太田敏兄君 そうしますと、地方公務員法が成立されまして、それが適用されまして、自然給與なんかの関係もやはり中央委員会から勧告が與えられるということになりますと、地方公共團体とすると、縣は縣、或いは市町村は市町村というように、市町村長と別に、そういうふうに休職までも人事委員会から勧告する、尚又地方はその勧告を入れることになるのですか。
#31
○政府委員(鈴木俊一君) これは人事院の方がどの程度まで地方團体に対して勧告するということになりますか。私共の方といたしましては忖度いたしかねるのでございますが、併し建前としては、人事委員会は國家公務員に対する機関という建前でありまして、又先般の関係方面からの指示の内容等からも察しますると、やはり地方公務員につきましては、條例を以つてできるだけ廣範囲の規定を設けるようにして、中央政府の統制というものは成るべくこれは局限するという建て方で立案をした方がよかろうというような話でありますので、中央からそういろいろの勧告を特殊の政府機関がするということはやはり至当でなかろう、やはりどうしても統一しなければならない点は法律に飽くまでもこれを規定いたしまして、その他は單に地方の自主的な創意に俟つて規定をして頂くということの方があるべき、まあ、姿ではないかというふうに考えておる次第であります。
#32
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか、それでは今日はこれで散会いたします。
   午後二時五十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           吉川末次郎君
           岡田喜久治君
   委員
           黒川 武雄君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           太田 敏兄君
  政府委員
   総理廳事務官
   (総理廳官房自
   治課長)    鈴木 俊一君
   総理廳事務官
   (地方財政委員
   会事務局長)  荻田  保君
   常任委員会專門
   員       上原 六郎君
ソース: 国立国会図書館
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