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#1
第004回国会 商工委員会 第4号
昭和二十三年十二月十八日(土曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○中小企業振興に関する陳情(第二十
 七号)
○天然ガス開発資金助成に関する陳情
 (第二十号)
○九州地方の電力確保並びに電氣事業
 再編の陳情(第九号)
○山形縣新庄地区電力増配に関する請
 願(第五十七号)
  ―――――――――――――
   午後一時四十三分開会
#2
○委員長(小畑哲夫君) これより会議を開きます。陳情第二十七号、中小企業振興に関する陳情、これを議題といたします。先ず陳情の趣旨を專門員の方から申し上げます。
#3
○專門員(小田橋貞壽君) 御説明申し上げます。この陳情は商工協同組合中央中会長の豊田雅孝氏から出たものでありまして、中部八縣の中小企業者大会で決議したことを陳情しておるのであります。中小企業者はこの十一月から盛んに方々で大会を開きまして、いろいろの決議を行つておるのでありますが、大同小異の決議でありまして、その一つの名護屋における決議がここに現れて來ているのでありますが、その内容は要約して四つの項目の出ておるのであります。即ちその一番最初は、取引高税の即時廃止と不当課税の是正、二番目が統制の大幅撤廃と自由競爭の促進、三番目が行政機構の徹底的整理縮小による國民負担の経減、第四が中小企業金融の拡充強化と中小企業行政の一元化というのであります。この四項目の急速なる実現をお願いしたいというのが趣旨であります。尚十一月五日に東京で全國中小企業者大会というのが開かれまして、そこでもやはり宣言決議を行つておるのでありますが、そこにあるのもやはり四項目でありまして、そこでは、一 取引高税の即時撤廃と中小企業者を圧迫する不当税制の改革断行を期する。二 中小企業金融の画期的強化徹底を期する。三 統制を最小限に圧縮し自由競爭による生産配給の高率化と流通秩序の正常化を期する。四 中小企業廳の徹底的拡充強化を図り、中小企業振興施策の迅速且つ大規模なる実施を期する。こういう決議が行われておるのであります。以上が陳情の要旨であります。
#4
○委員長(小畑哲夫君) 陳情の内容が大変廣汎なものなんですが、一應政府当局のこれに対する御見解をお聽きすることにいたします。
#5
○説明員(小笠公韶君) 只今の陳情の要旨につきましての考え方と申しまするかに対しまして、考えておることを簡單に申上げます。統制の問題であるとか、或いは統制の撤廃の問題であるとか、或いは政行機構の徹底的の整備というような問題につきましては、私共とやかく申上げる立場でもないと存じますので、一應差控えまして、考えておりますことを率直に申し上げます。
 中小企業の振興の問題で一番基本的な問題といたしましては、何と申しましても、中小企業と大企業との間における調和と申しまするか、いろいろな制度上から見て機会均等を與えるような制度を布いて行く、言葉を換えて申しますると、日本経済の民主化というものは、大企業と中小企業に実質的に機会均等を與えるような措置を採つて行くことに重点があるものと考えますので、そういう線において先ず企業の自由活動、いわゆる自由経済というふうなものを目線にして、それに至るに際してのスタートをできるだけ企業の大小に拘わらず揃えてやるというようなところに、重点を置いて動かなければならんと考えておるのであります。中小企業廳といたしましては、その点に重点を置いて、いろいろなことをいたしておる次第であります。
 それから第二点の問題は、そういうふうな廣い意味からの外に、中小企業が資本の弱小というふうな関係から当然附いて廻りまする弱点をできるだけ強化して行くというふうな考え方、これは或いは非常に多数な中小企業を組織化さして行くということにもより、又個々の企業の経営なり技術なりを直接指導して行くというような方向へ持つて行かなければならんではないか。
 こういうふうな二つの考え方を中小企業振興の基本的な観点に置いて進んで行きたいと考えておるのであります。そういうふうな観点から見まするとき、現在の中小企業の問題で一番喧ましい問題になつております資金の問題でありますが、御承知のように、インフレ経済は、常に根になる運轉資金が不足して行く、いわゆるインフレの高進には資金が常に不足するという原則に鑑みますときに中小企業が自由な立場で健全な経営をやつて行く上には資金を何かの影で補給してやらなければならんということは、大企業と同じような問題があるのではないかと考えております。そういう立場、意味におきまして、中小企業に対する金融をできるだけ円滑にして行く方向に努力しなければならない。それで今日まで、その線から考えましてやつておりまするのは、御承知のように復興金融金庫の資金を活用することによりまして、できるだけ中小企業の設備の復善費用なり、或いは新設費用並びに根になつて行く増加運轉資金というものを賄うように努力いたしております。第三、四半期といたしましては、その面に約八億五千万円という金が現実に目下流されつつあるわけであります。それから別に短期の運轉資金というふうなものといたしましては、復金の損失補償制度を利用いたしまして、これに金を流すというふうなことも考えておりまするが、日本銀行等で特別に取つておりまする中小企業に対する特別の融資制度というものを活用して行くというふうなことが今日行われておるわけで、それで先程申上げましたように中小企業の資金の問題は、まだ現情におきましては、その需要と供給との関係は、必ずしもうまく行つておらんのでありまして、中小企業の資金需要、いわゆる長期、或いは中期ぐらいの資金を考えて見ましても、その資金需要量というものを正確に掴み得ないのでありますが、中小企業廳で調ぼましたところによりましても、一、四半期、六、七十億というものが必要のように計算されるのでありますが、それに対しまして、先程申上げましたような数字でありまするので、今後できるだけこの資金の枠を殖やすなり、或いは現在の制度を改正して、もつと円滑に運ぶような形に持つて行きたい、こういうふうに考えておる次第であります。簡單でありますが、申上げます。
#6
○委員長(小畑哲夫君) 何か御発言ございませんか。
#7
○玉置吉之丞君 中小企業の振興に関する陳情、これはいずれもまあ内容を見ますると至極御尤もなことばかり申述べておつて、反対すべき理由もないわけであります。ただ中小企業廳が出來まして以來この中小企業者に対する只今政府委員の金融面の御説明等がありましたが、例えば、近く好むと好まざるとに拘わらず爲替レートの一本建というようなものが早晩実現されるのではないかというように私共は考えておるのであります。そういうことが若し実現されたときにおいて、中小企業の受ける打撃は極めて大きいと思うのでありますが、こういうような問題に対して予め中小企業者の生き方等について政府は何かの警告と申しますか、指導を與えて、業者にそれだけの準備と用意をさせる必要があると思います。これらの点に対して何かこの際中小企業廳として、中小企業者に対する対策等についてのお考えはあるかないか、若しあるとすれば、どういう方法によつてそういう方向に向つて準備を進めるべく何かの指導を與えておるかということを伺つて置きたいと思います。
#8
○説明員(小笠公韶君) 爲替の一本レートの問題が御承知のようにあるわけでありますが、この一本レートができましたときに一番影響を強く受けるのは中小企業だと考えております。爲替レートの設定の予想、これに対する政府側の公的な準備措置の問題につきましては、衆議院の予算委員会その他でいろいろ御質問があつたように拜聽いたしております。政府全体といたしまして具体的な措置をとつておるかどうか私詳しく存じませんが、私はこういうふうに、これは個人的の意見になるかとも思いますが、爲替レートの決まり方によつて影響度は相当違うと思うのでありまするが、現在の段階から申上げますと、私共といたしましてはいわゆる爲替が一定、例えば三百円なら三百円に決まつて場合に輸入原料から起きて來る撥ね返りによつて製造原價がどう響いて行くか、或いは食糧等の関係を通じて見るときに生活費にどう響くか、それから生産コスト自体にどの程度響いて來るかというふうなことを一應想定して、一定三百円或いは三百五十円というふうな線を想定して、主要な輸出の雜貨と申しますか、中小企業が主として生産しておるような製品について、その影響を今から檢討して一應の爲替一本レートよつて起る影響というものを早目に関係のメーカーに知らして置くという必要があるのじやないか、実は一本レートと言いながらなかなか具体的に現在円レートが五百円しておるのを例にとつて見ましても、これがどうなるかという影響は必ずしも明確に皆掴んでいないじやないか、これも一つの仮定にいたしましても早目に想定を與えて行くというような方向の措置をとる必要があるじやないかと考えておるのであります。それともう一つの問題は或いは一定のレートを目標にして企業のできるだけ建直しといいますか、合理化の方向に一つ指導して行く、それで私共の中小企業廳といたしましては中小企業対策一般の問題は別といたしまして、本年度はどうしても輸出産業、特に中小企業の輸出に大部分向いておるという産業を選びまして、これの具体的な診断指導というものに重点を指向して行くというふうな方向で、前段申上げたものと相関連させまして具体的に個々の企業に対する指導を進めて行くというふうな方向で持つて行つたらどうだろうかというふうに考えております。これは尚現在の円レートというものがFOB價格で四百円、五百円と決められておりますが、具体的に生産價格としては庭先、工場渡し價格をベースにしてどの程度までぎりぎりの影響が來るかということも檢討するときにはつきりさして一つの目標を立てて努力の何を早目にさして行くという必要があるのではないかというふうに考えております。從いまして資金の問題にいたしましても或いは先程申上げました診断指導の問題にいたしましても、來年度は輸出産業というものに重点を置いて先ず指導して行きたいというふうに考えております。
#9
○玉置吉之丞君 只今の御説明によりますと、極めて常識的な一般的な御答弁でありますが、私共もただ考えていることは爲替レートが果してどの程度に決るか、これは未定でありますけれども、これが安く決まる、例えば三百円に決まるというようなことになれば、相当現在出ている、中小企業によつて出ているものの金融が阻止されるということは火を賭るよりも明らかなことと思いますが、それに対して凡その常識的の見当をつけて、そうあまい円の高い爲替に決まるということは考えられないのでございますから、中小企業廳の仕事としては、この際に例えば陶磁器の業者にしても中小企業の手によつて作られておりますものは相当高くついております。又相当繊維業界の状況を考えてみましても、紡績のごときは一貫作業であるけれども、糸を布に織り、織つたものを更に加工するというような、轉々とされて行く中小企業の面においては、資金の点等につきましても、又企業の合理化に必要ないろいろな手を打つためにも又資金の面が非常に大きく要望されて來ていると思うのでありますが、そういうことに対しては積極的に何かの手を今から打つて、その爲替レートの決まつて來ることが近づいている時において、中小企業廳の使命としては、私はもう少し何か積極的な考え方を以て中小企業者を指導することの必要を感じているものでありますが、その点につきましては今の御説明だけでは十分納得ができないのでありますけれども、これ以上これを追及してお尋ねするという考えではないのでありますが、ただ非常に大事なことでありますから、この場合中小企業廳本來の使命に基いて資金の面、又爲替レートの決め方による打撃をできるだけ僅少ならしめるために、相当の努力をしなければならんということを申上げて私の質問を打切ります。
#10
○委員長(小畑哲夫君) 他に御発言ございませんか。この陳情如何取扱いましようか。
#11
○宿谷榮一君 この陳情の内容は非常に廣い範囲に亘つておりますが、極めて中小企業者から見る場合はかような要望が出て來るのは当然と思います。本委員会はこの陳情を採択いたしまして、この項目の中できることは早くやつて欲しいというような意味を含めて政府の方へこれを出すというふうにお取扱願いたいと思います。
#12
○委員長(小畑哲夫君) 宿谷委員の御意見に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(小畑哲夫君) ではさように決定いたします。
 次は陳情第二十号、天然ガス開発資金助成に関する陳情、これを議題といたします。先ず專門員の陳情の趣旨を先に聞きます。
#14
○專門員(林誠一君) では、陳情の趣旨について御説明いたします。この陳情は千葉縣の大多喜天然ガス株式会社の取締役会長外一名から出ておるものでございまして、主たる要点といたしましては、我が國の燃料問題の全般を考えますと非常に不足しておる、それで天然ガスを考えますと、これは非常に効率的な燃料鉱業であるから、その開発を大いにやるべきである、ところが、この開発のためには多額の固定資本の投下が必要であつて、現在のような経済情勢では一会社、一企業者の單独の力ではなかなかそれが困難である、その困難を乘切るために本事業に対して補助金の交付その他資金の斡旋をして貰いたいというのが趣旨なんでございます。で、非常に要約して文書表に載つておりますが、内容的に面白い見方をしておりますから、少しこの内容を敷衍して御説明した方が適当だと思いますので、その点を補足したいと思います。
 燃料全般に不足の状況は先般來総合的燃料対策につきまして皆さまにもお調ベを願つたので盡きておるかと思うのでありますが、石炭の面におきましては、結局我が國の炭山というものはすでに老境に入つている、そのために増産が非常に困難である、それから石油の方は、石油及びガスと非常に比較が密接になりますので、その点を書いておりますが、日本の石油としては年間二百万キロリツトルくらいの需要がある、それに対して現在の國内産は公称年二十万キロリツトル、つまり所要量の一割程度であります。併し実際の最近の実績は十八万キロリツトルくらいに過ぎない状態なのであります。で、一方それを使います需要の方から考えますと、現在自動車が十九万八千台ありますそうです。それを三年後には三十万台に殖やしたいという計画をやつておるそうでありますが、これは端的にこの石油の消費に掛かるわけであります現状から見まして、石油の不足を木炭、薪等によつてやつておりますから、それによつて消費される薪炭も非常に大きなものである、それを助けるのには天然ガスをやつたらいいという趣旨なんであります。然らばその天然ガスの調査はどうかと言いますと、商工省の地下資源調査所で相当調べて埋藏量は可なりあるという見込はついておるようであります。そういう全般的の情勢から、今度は各種の主要な燃料に対する政府の補助金の比較をしておりますのですが、これがちよつと面白いと思うのです。熱量換算にいたしまして、ガスと石油ですから、熱量で換算すれば同じ比較はできるわけです。この数字を申上げますと、現在の天然ガスの産出量は年六千万立方メーターとなつたそうですが、これを熱量換算にいたしますと石油の約六万キロリツトルに相当するのであります。ということは、石油の日本の産額の三分の一くらいの熱量を天然ガスが供給しておるという数字になるわけであります。それだけの効果を現に挙げておる天然ガスに対して、政府の二十三年度から始めた補助金が、この産業に対して五百万円である。それと丁度対照になりますのが石油でありますが、石油は年産額十八万キロリツトルに対して三億円くらいの補助金が出る、ですから三倍の産出額に対して、金額にすれば二十倍でございます。石炭の助成金はこれは相当前の年度からの累計ではないかと思いますが、各種補助金助成金等合計四百七十億円くらい出しておる、そういう点から考えてももう少し援助して貰う價値があるのじやないか、又比較的單價も安いのだということをその次に比較しておりまして、今度はガスとの比較になりますが、ガスについては現在石炭一トンについて價格差補給金として千三百円、これを年総額にいたしますと二十六億円の補助をしておる。そんな点を考えまして相当の資金の援助さえあればまだ増産が可能でコストも割合に安いものだということを述べておるわけであります。それから資材の点が、これはガスの設備をするのと、それから天然ガス採掘の設備をするのとの比較を示しておりますガ、鋼材についてはガスの設備も天然ガス発生の設備もほぼ同様だ。セメントの所要量においては二分の一だ、それから労務の使用の点からいいますと三分の一で済む。こういうようなことを述べております。窮極において非常に有効であり、今まで余り補助をしてないために発達が困難だつたので、助成金によつて強力な支援をして貰いたい、かような趣旨でございます。
#15
○委員長(小畑哲夫君) 本問題について政府側の御意見を拝聴したいと思います。
#16
○説明員(長谷川輝彦君) 只今御説明のありましたように、國内の天然ガス資源の開発利用があらゆる観点から見まして緊要ではないかということは全く御趣旨の通りであると思います。併し從來の天然ガスの資源開発の利用方法は極めて多分に非科学的なところがありまして、計画性を失しておる点が少なくないと感じます。そのために却つて天然ガス企業の健全な発達を阻害していた点があるのでありまして、天然ガス企業として特に具備すべき必要條件であるガスの生産量の永続性他種の熱源と対抗し得る低生産原價の堅持、すなわち天然資源に対する科学的な調査資料に基く開発利用計画は檢討せなければならん点であると存じます。從つて有望なものにつきましては石油と同様試掘助成金或いは地質調査助成金を交付いたしまして、或いは復金の融資の斡旋等を更に強化いたしまして、天然ガス資源開発利用を今後高めるということに努めたいと思う次第であります。そのために先ず地質の調査試掘を実施いたしまして、天然ガスの賦存状況を確認した上で有望性が決定的になりますればその賦存の資源の大きさに應じた規模の企業化を図るべきであると考えるのでありまして、この意味におきまして、すでに政府といたしましては今日まで石油試掘助成金及び地質調査助成金の中に天然ガスを加えまして、石油開発促進委員会というものがございまして、これは商工省の鉱山局の中に、天然資源局の指示によつて現在設けられておるのでありますが、これに諮りまして決定し、それによりまして承認されたものにつきましては申請書に、資金、資材及び技術計画等を勘案いたしまして、適当と認められる試掘及び地質調査の計画についてはそれぞれ所要経費の二分の一、これは勿論査定いたしてでございますが、二分の一以内の助成金を現在でも交付しております。二十三年度におきましては試掘助成金が、石油を含めまして九千三百八十万円でありますが、その中ガスの分といたしまして八百三十四万四百円というのが交付してありまして、只今の大多喜の天然ガスは七十六万三千九百円を交付しております。二十四年度におきましては現在まだ計画中のものは新潟交通ほか一社でありますが、これにつきましては現在約、……これは大藏省とまだ折衝中でありますが、現在の八倍程度の助成金を是非予算上に繰入れたいということで、現在考えております。それから地質調査につきましては、二十三年度が二千二百万円でありますが、この中でガスの分が九十九万六千ということになつております。これにも大多喜天然ガスは約六十万円の交付をなしております。それから、復金融資の点でありますが、これは石油と同様に現在順位が甲でありまして、現在までは天然ガス事業社への融資の実績は、ガスの採掘及び圧縮工場建築費等は殆んど復金によつて賄つている次第でありまして、今年度におきましても、現在四社、大多喜につきましては千百五十万円の融資の斡旋をいたしております。
#17
○委員長(小畑哲夫君) 只今のお話だと余程優遇してあるわけなんですね。
#18
○説明員(長谷川輝彦君) はあ。
#19
○玉置吉之丞君 この際政府の方にお聞きしたいのですが、大体、素人くさいことを言つて笑われるかも知れませんが、天然ガスは日本のどの方面の地区に出るのですか。
#20
○説明員(長谷川輝彦君) 大体秋田、新潟、千葉、その他北海道、山形、神奈川、静岡、滋賀、石川、奈良ということになつております。大部分は秋田、新潟、千葉です。
#21
○宿谷榮一君 今天然ガスが利用されておるのは輸送の関係だけですか。他に何か利用されておりましようか。
#22
○説明員(長谷川輝彦君) 大体天然ガスは自動車燃料として最も利用されておりますが、將來も自動車燃料として利用すべきであると思いますが、現在のところはその他工場燃料とか、家庭用、ガス工業用、汽罐用その他に相当利用されておりまして、一七・九%しか交通用に現在利用されておりません。
#23
○専門員(林誠一君) 今のお話ですね、例えばこれは大多喜の関係だろうと思いますが、茂原に日立で電球工場を造りまして、硝子の加工の熱なんかに使つているようです。
#24
○宿谷榮一君 新潟縣も相当廣く利用されているのじやないか。
#25
○説明員(長谷川輝彦君) 新潟では相当産出もいたしますし、利用もされております。
#26
○委員長(小畑哲夫君) この陳情は、採択してよろしうございますか。
   〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(小畑哲夫君) それでは採択することに決定いたします。
 次は同じく陳情第九号、九州地方の電力確保並びに電氣事業再編の陳情、これを議題といたします。先ず陳情の趣旨を専門員から説明いたします。
#28
○専門員(林誠一君) この陳情は、九州各縣電力確保並びに電氣事業再編成対策協議会というものの代表として、宮崎縣議会議長の提出したものであります。この会の動きを見ますと、昨年の八月二十九日に熊本市で九州各縣の縣代表及び縣議会の代表が集まつて、電氣事業の再編成問題について、協議をしまして、只今申上げた協議会を作つております。そうして、九月二十一日に宮崎縣の宮崎に集まりまして、決議したものが、この陳情になつておりますわけであります。その内容といたしましては、三つの項目を挙げております。先ず九州の電力の非常に不足する状態を解決するために、水力発電所を急速に開発すること、火力発電所の補修を強化すること、及び西日本、中國と九州間の送電幹線の完備をすることということを一つ決議しております。それから第二項といたしましては電力の需給配分が官僚的の天下り机上計画によつておる実情を適正化しなくてはいけないということを述べております。それから第三項といたしましては、電氣事業の公益性を高度に発揮させるために、産業の復興と文化の向上を図り、地方民の福祉増進等、日本再建に余與するためには、発送電及び配電事業の縣有縣営を可能にするような立法措置並びにこれが達成運動を推進するということを述べております。趣旨の説明としては、それだけでございますが、御審議になります関係から見ますと、第一番目の電力強化ということは、地域的に見まして、九州は最も苦しい地区になつております。從來もしばしば九州からも陳情が参り、請願も採択してございます。この問題は從來大体國会として賛成し、助力していた線であります。それから二番目の問題は、これは非常にいまだに問題があるのでありまして、この電力配分ということは、今後相当官民共に考えなくてはいけない難物であると考えております。それから三番目の問題は、今度の出て來るべき電氣事業再編成の一つの大きな項目でございまして、電氣事業民主化委員会では、この点ははつきり決めておりませんが、相当の希望を縣側から出ておるということだけを申上げておきます。
#29
○委員長(小畑哲夫君) 政府委員の御説明を願います。
#30
○政府委員(玉置敬三君) いろいろ事項別にございましたが、最近の情況も同時に御説明して参りたいと思います。
 水力、火力の発電所の開発につきましては、これはもう九州の電力事情が極めて、あらゆる点から改善を促進しなければならないという点から、火力につきましても本年当初から計画的に準備を進めまして、尚特に九州の地方軍政部の非常な協力を得まして、関係者の非常な協力と共にこの渇水期におきまして、大体火力におきましては七万キロワットくらいを増加いたしまして、丁度大体可能出力といたしますれば、二十七万一千キロくらいを出し得るというようなことになつたのであります。又水力におきましてもいろいろ改修その他を施行いたしました結果、これはキロワット・アワーで申すことになりますが、三ケ月間に約一千百キロワット・アワーというような計算になりまして、現在の設備におきましては相当の馬力を掛けまして、今回の渇水に対應し得る態勢が整つておるのであります。そういう結果と相俟ちまして、本年の第四、四半期におきましては、特に九州のいろいろ実情に鑑みまして石炭の配分につきましても、先程の火力の設備の増強と相俟ちまして、重点的にいたしました結果、昨年同期に比べますと大体十四%の増加を、この第四、四半期に図り得るのじやないかと考えております。又第三、四半期に比べますと九%程の増加を、この第四、四半期の渇水期にやり得るのじやないか、こういうふうにいたしまして極力九州の非常に適迫した情勢を改善することにいたしておる次第でございます。それから中國、九州間の送電幹線の完備、この趣旨は私共も全く同感でありまして、度々GHQとも折衝いたしましたところ、これも最終目標でありまする二十二万ボルト幹線を、直ちに全面的に強化されるというようなことは、現状は行つておりませんが、その一部というわけではなく、関西方面のいろいろの実情によりまして過日伊丹、姫路間におきまして、そういう設備をすることを大体承諾を得ましたので、過般日発にその建設工事を命令いたした次第であります。いわばこれは全面的な解決はいろいろの関係がございまして、非常にむずかしいところでありますが、或る一定地区間毎にいろいろ了解を進めることにいたしたいと考えております。需給配分の適正化につきましては、何といつてもこれは根本的に電力の供給が不足しておるのにあるのでございます。その点につきましては先程も申上げましたように、供給力とすれば、昨年或いは前期に比較しまして相当程度の改良をなし得るのじやないかと考えております。これらの配分方法につきましては、大口その他のものにつきましては、これは生産計画と対應しまして、大体それにマッチするようにできておりますが、いろいろ中小工業その他のものにつきましても、私共は一般のいろいろな意見、声を聞きまして、配分その他につきましてはこれを改正することに吝かでないのであります。又そういう方針の下に、この非常にむずかしい需給配分もそういうふうに適應せしむるように、特に又これは現地の実情に應じて適切な措置を採ることが必要でありますので、地方商工局長をしてその任に当らせておる次第であります。
 それから発送電、配電の事業の縣営の問題でございますが、これは日本の電氣事業をどういたしますかということと関連をいたしまする重要問題でございまして、先程もお話がございましたように、民主化委員会等の答申も出ておりますので、將來國営がいいか、縣営がいいか、私営がいいかというような点につきましては、電氣事業全般問題を採上げることにいたしておりまするので、その際檢討を進めて行くことにいたして行きたいと思つております。
#31
○委員長(小畑哲夫君) 何か御発言はありませんか。
#32
○宿谷榮一君 この陳情につきましては、これと同種の陳情が從來沢山出ておりますが、特に政府でもこの九州地方の電力強化ということについては非常に力を入れておりますようですが、本請願の目的が速かに達成できるように御務力を願うようにいたしまして、委員会はこれを採択いたしましては如何ですか。
#33
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○委員長(小畑哲夫君) それでは採択することに決定いたします。
 次は請願第五十七号、山形縣新庄地区電力増配に関する請願、これを議題といたします。請願の趣旨を専門員から説明いたします。
#35
○専門員(林誠一君) この請願は山形縣の新庄の町長から出したものでございまして、特に山形縣の新庄地区は御承知のように、冬期積雪の非常に深いところであります。その関係で冬は五尺以上一丈ぐらいの雪が積り、採光も十分でなく、又雪の降るようなところでございますから、冬は殆んど曇天続きで、積雪の深いために採光も不十分であるし、又曇天も多い、そういうことで電燈が余計要るということが要点のようであります。更に雪の深いために故障が起つて停電が多い、割当量も停電のために使えない場合が多いというようなことを訴えております。電燈を普通の関東地区のようなところと比べまして、余計使うということは事実なんでありますが、尚その中に、電力も殖やして貰いたいということを言つておりますが、その点の繋がりは趣旨から見ましてどうもはつきりしないのでありますが、工場においては寒氣と積雪のために能率が低下して減産を余儀なくされておるということを言つて、電燈及び電力の両方について増配をして貰いたいということを懇請しております。雪國につきましては、全般的に冬に電燈の割当は加減はしておりますわけですが、特にこの新庄地区がどういうふうになつておるかということは、政府委員の方から一つお聴取りを願いたいと思います。
#36
○委員長(小畑哲夫君) この地方についてお話願えますか。
#37
○政府委員(玉置敬三君) この地方の説明は、甚だ何でありますが、大体今の陳情のお話は、私共も実はお目に掛かりました。よく承りまして、そこでいろいろ私共も御尤もと思つておるのでありますが、その前にもすでに研究をいたしておりまして、從來、先程もお話がありましたように、普通の一般の地域と異なりまして、そういう積雪地方につきましては、長時間点燈地域といたしまして、一般地域と区別してキロワット・アワーを相当殖やしておつたわけであります。例えば一般家庭で申しますと、普通のところでは二十キロワット・アワーになつておりますのを、そういう積雪のところでは二十五キロワット・アワーまで配分することができる、こういうようなことにいたしておりましたが、或いは私共も、先程割当の官僚独善というお話がありましたが、いろいろ檢討いたしました結果、これを四十キロワット・アワーまで、約五割ぐらいまでは可能にするように規則を変えまして、過般それぞれの関係局長に通達をいたしております。從いまして先程と同じような地域が北海道その他にもあるかと存じまするので、同様な扱いをするように、大体五割ぐらい、從來の長時間点燈地域に更にそれを五割ぐらい増額でき得るというような措置を講じまして、陳情の方々にもお話を申上げた次第でございます。業務用、家庭用につきまして同様に大体その見当でいろいろ改正をいたしましたので、この方針によりまして特に商工局長が特定の地域を指定いたしまして、それによつて特別の扱いをするような措置を講じた次第であります。大体これによつて解決し得ると私は考えております。
#38
○委員長(小畑哲夫君) 何か御発言ございませんか……。如何でございましようか。
#39
○宿谷榮一君 すでに政府の方ではこの地帶に対しての増配方を非常に研究もしておられ、一部実施されておるようでありますが、一應採択いたしまして、政府の方へ成るべく勉強して貰うように御採択願つたらどうですか。
#40
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○委員長(小畑哲夫君) ではさよう決定いたします。
 尚先程九州地区の電力確保の陳情の中でこういう項がございましたが、「配電事業の縣有縣営の可能なる立法措置並びにこれが達成運動を」云々、このことは採択に際して一應預つて置く、このまま採上げないということで御承認願いたいと思うのでございますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(小畑哲夫君) ではさよう決定いたします、これで日本の会を閉じます。
   午後二時四十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     小畑 哲夫君
   理事
           島   清君
           宿谷 榮一君
           栗山 良夫君
   委員
           廣瀬與兵衞君
           田中 利勝君
           玉置吉之丞君
           中川 以良君
           駒井 藤平君
           阿竹齋次郎君
  政府委員
   商工事務官
   (電力局長)  玉置 敬三君
  説明員
   商工事務官
   (鉱山局長)  長谷川輝彦君
   商工事務官
   (中小企業廳振
   興局長)    小笠 公韶君
  常任委員会專門員
           小田橋貞壽君
           林  誠一君
ソース: 国立国会図書館
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