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#1
第004回国会 議院運営委員会 第15号
昭和二十三年十二月二十日(月曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○政府職員の給與法案等に対する取扱
 に関する件
○水産委員会專門員の派遣に関する件
○地方財政委員の選任に関する件
  ―――――――――――――
   午前十一時十三分開会
#2
○委員長(村上義一君) これより委員会を開きます。先ず昨日來の給與関係法案の取扱いの経過について、政府から御説明を伺うことにいたします。
#3
○國務大臣(小澤佐重喜君) 政府におきましては、給與法案の修正案が決定いたしましたので、この法案の緊急性から考えまして、何とか御審議を願つて速かに実施ができるような方途を講じたのでありますが、結論においてこの際議長にその斡旋方をお願いすることが適当であろう、こういう見地から、先ず私と官房長官が松岡衆議院議長にお目にかかりまして、政府の意のあるところを申上げ、同時に円満な而も速かなこれが御審議が願われるような特段の御配慮を願いたい旨を懇請いたしたのであります。一應松岡衆議院議長といたしましては、その頃丁度野党側から、やはり関係方面に野党側の主張の修正案に対するOKを貰うべく今折角先方に関係者が行つておるから、その人たちが帰つた後に、そうした行動に移りましようというような御返事がありましたし、又議長のそうしたお考え方も或る意味において当然だと考えましたので、では野党刊が先方から帰つて來ましたならば、速かにそうした措置を講じて頂きたいということをお願いして、直ぐに参議院の議長の許に参りましたが、あいにく議長が御不在でありましたので、その由を総長に申上げまして、そうして共々衆議院議長と御連絡の上、只今申上げました本案を速かに御審議あらんことを懇望いたしたのであります。それをいたしまして約一時間ばかりお待ち申しましておりましたが、議長から何の……議長というのは衆議院議長でありますが、議長から何の御返事もなかつたので、更に私と官房長官が参りまして、その後の経過等を承わつたのでありますが、やはりまだ帰つて來ないから、どうも手の付けようがないのだというようなお話で、議長としてはまだ少しも進んでおらなかつたのであります。そのうちに更に私の方の情報によりますと、野党の諸君はフーヴァー・セクシヨンに行つて相談しておるというので、フーヴァー・セクシヨンに行つて見ましたところが、鍵が締つて誰もおらんというような情報が入りましたので、どうも私の方の情報で見ますというと、野党の諸君はどこへ行つておるのか分らんけれども、フーヴァー・セクシヨンにはおらんようだというようなお話がありましたので、それが本当かどうかということを調べて見ましたところが、やはり中の方におつたのだというようなお話でありましたので、そのまま一應了承いたしたのであります。その後衆議院の運営委員会が開かれまして、そうして私に出席を求められて、いろいろ質問があつたのでありますが、私が行く前に、恐らく衆議院議長は運営委員会に、只今私が申上げましたような政府からの申入れがあつた点を御報告なされたと見えまして、私が行くや否や、どういう趣旨でそういうことを議長に申入れたかというようなお話でありました。なかんずく只今OKのありました案を、原案を撤回して、新たに法案を出すという方式を取るのか、それとも原案はそのままにして、修正案という形を取るのかということを我々に聞かれても、どうにもしようがないから、この際政府は政府独自の見解に基いて、それを出した上で相談しようというようなお話であつたのでありますが、更に一歩進んで、相談することそれ自体が怪しからんじやないかというようなお叱りを受けましたので、私は運営委員会には御相談申上げたのじやありません。先程も申上げましたように、何とか議案の緊急性から鑑みまして、両院がスムーズに而も速かに通過して貰うように議長に要望したのでありまして、議長が更に運営委員会に諮つてとか、或いは三党首を集めてとか、或いは幹事長を集めてとかいう方法については、私共は一切注文したのではありませんので、議長に然るべき方法でお願いしたのであつて、政府といたしましては、運営委員会に修正案で行くか、撤回して新らしい法案で行くかということを諮つているのじやないのであります、從つて議長の方から、折角政府の申入れがあつたけれども、自分としては今現在どうすることもできないから、政府が都合のよい処置を講じたらよかろうと言われますれば、政府は独自の見解に基いて、或いは原案を撤回して新らしい法案を出すか、或いは修正案を出すということを直ちに決定いたすのであります、從つて今の話はただ参考までに今までの経過を私が発表しただけでありますから、その点誤解のないようにという趣旨で、運営委員会は一應終つたのであります。その後運営委員会後に、直ちに野党の諸君と議長とが懇談なされたようであります。懇談の結果は、やはり運営委員会で話があつたように、結局は政府で二つの問題を決定して組むことが適当であるという結論になつた模様でありまして、直ちに議長が政府の方へおいで願いまして、そうして野党の意向は折角お話がありましたけれども、この点について斡旋する方法がなくなつた、從つて政府は速かに方針を決定しまして善処されることが適当であろう、こういう返事でありましたから、政府といたしては直ちに閣議を開きまして、そうして修正案でこれを出すことに決定いたしました。一方私はこれは知らなかつたことでありまするが、丁度六時十五分くらい前から運営委員会が一旦休憩になつたのを再開いたしまして、そうして野党の諸君の間の考え方は、昨日、一昨日の運営委員会で、明日仮に本会議を開くにしても、若し六時過ぎて、具体的に政府から何らかの方法で提案がなかつた、新提案がなかつた場合においては、昨日の本会議は、即ち昨日の言葉で今日の本会議は流会にするということになつておりますから、政府が六時前に適当の処置を講じなかつた場合においては、当然前約に基いて昨日の本会議を一切散会するというような情勢に置かれており、又そうした御要求もありましたので、政府といたしましては只今の経過を経まして、六時約五分か七分か前くらいに正式に修正案といたしまして、衆議院に提案をいたしたのであります。從つて只今の條件には合致いたしまして、六時までに正当の手続を取りましたから、運営委員会の前日の決議は当然きいたのでありまするけれども、更に運営委員会の結果、野党の皆さんはどうしても、これだけの重大な修正を直ちに今日出されても、今日中に審議するということは困難であるから、今日は開かずに延期すべしという御議論がありまして、又與党はこれに反対して、どの程度まで進行するか分らんけれども、政府職員諸君、或いは地方職員諸君、これに準ずる諸君は首を長くして本法案の通過を期待しておるのであるから、一歩でも前進する意味におきまして、相当の時間まで審議して見て呉れということを、與党の運営委員の方が運営委員会で発言したそうでありますが、最後において採決になりまして、これは少数と多数でありましたから、昨日の本会議は一切これで明日に持越すということの採決になりまして、本日に持越されたような次第であります。以上が大体昨日の午後から最後までの経過であります。
#4
○委員長(村上義一君) 何か御質疑ありませんか。
#5
○中村正雄君 大臣にお尋ねしますが、今御説明になつたのは、政府なり衆議院の方の御意向ですが、只今御説明によりますと、原案に対して修正案として正式に衆議院に出された、こういうお話でありまして、本日の大体衆議院の見透しということにつきまして、政府はどうお考えになつておるか、それをお聽かせ願いたい。
#6
○國務大臣(小澤佐重喜君) この見透しは非常に困難でありまして、從來も見透しをお話しては叱られて私はおつたので、その邊見透しもあやふやでありまするが、大体政府の希望的見透しといたしましては、今日中に少くとも衆議院を通過さして貰いたいというような意味で今努力中であります。確信ある見透しとまでは、とても申上げることはできませんけれども、現に吉田総理が今日早朝から両院議長に懇請いたしまして、何とか今日中に衆議院だけでも通過さして貰うようにお願いをした筈であります。その他あらゆる方法を講じまして、何とか衆議院だけを今日中に審議を議了して貰いたいという考えで参つておりまするが、野党の方面におきましては、あの修正案は御承知の通り本会議の承認を得なければ委員会に移すわけには参らんのであります。そこであれ程大きな問題を修正案で出すことは手続上不当であるから、本会議でこの修正案を否決しようというような意向も多分にあるようでありまして、そういう場合に若し野党の全部の方が、そういう御意見であるといたしますれば、ここで今の私の希望的見透しは眞向うから裏切られるということになりますので、今的確な見透しというものは申上げ兼ねておりまするが、先程申上げました通り、政府の希望的観測、或いは努力の目標というものは、何とかして今日中にせめて衆議院だけでも一切完了したいという念願の下に、あらゆる施策をしております。
#7
○中村正雄君 もう一つお尋ねしたいのですが、衆議院に対して原案の修正案として出されたという話でありますが、これは済んだことですが、どういうお考えか承わりたいと思いますが、なぜ原案を撤回して新たに出すという方式を取られなかつたかということをお尋ねしたいのであります。と申しますのは、原案を撤回して新たに出しさえすれば、参議院は直ちに予備審査ができるのであります。そういう関係で参議院の立場を考えて頂きたいという意味合で、御所見を承わりたいと思います。
#8
○國務大臣(小澤佐重喜君) この点につきましても閣議で議論がありました。殆んど條文の一つも残つておらんのでありますから、いわゆる原案としては何も全部消えてしまうのであるから、これはやはり一應撤回して、そうして新らしく提案することによつて参議院の予備審査もできるという考えでありましたが、この問題については修正を出した場合でも、予備審査として審査が願えるのではないかという考えも付きましたし、この先例等を調べて見ましても、又野党の諸君が現に修正しようというその考え方も、結論においてはやはり原案とは何も関係のないもので、修正しようという考えなのでありますが、野党が修正する場合も、政府から修正する場合とは、その理窟には変りがないのでありますから、現在野党が修正案を出しましても、政府が提出する原案も一條文もなくなつてしまう、それが可能だという前提で野党の諸君がやつておるのでありますから、そういう見解と私の方の見解とは一致しておるというわけで、できるだけその見解が食い違わないような方策で進むがよかろうということで、修正案として出したのでありまして、恐らく政府が出さない場合でも、野党が考えておる修正案も今申上げた通り全部修正になる、議院側から全部修正ができるような修正ができるという見解の下に、野党の諸君と政府とが無駄な爭いをしないという形で進むことが、一番この際いいのではないかという見解であります。
#9
○中村正雄君 もう一つ確認して置きたいのですが、政府の希望的観測によりましても、本日中に衆議院が提出の議案を完了して貰えるだろうという点に限度があるわけであります。例えば今日の五時、六時頃に衆議院を終つて参議院に廻つて來るかということは、希望的観測にしましても不可能だというふうに考えていいですか。如何ですか。
#10
○國務大臣(小澤佐重喜君) これは非常にむつかしい問題でありまして、例えば今までの経驗を見ましても、可なり予想しないものがその日の中に……三日も、四日もかかるだらう、例えば公團法のごときものであるとか、或いは石炭國管法というようなものはまだ一週間もかかるだろうというのが、その日の中に通過したことがございますし、こういう点からしまして、或る程度の予想しないような進行振りを示すような場合もあるのでありまして、今直ちに六時頃に上らんということを私が申上げるだけの確信はありませんけれども、今申上げた通り、今までの考え方で申しますと、大体どんな最惡の場合でも、政府といたしましては、今日中に衆議院だけでも通過したいというのがあれでありまして、それ以上に又うまく早く行くかも知れませんが、與党、野党の諸君が一致して協力できますれば、事務的な、時間的なことを考えますならば、優に三時頃までに上げることができるのでありまして、野党と與党とがどの程度で、いわゆる一致することができるかという問題でありますから、一致すれば可能なのでありまして、六時頃までに上げることも可能でありますから、どの程度まで一致して貰えるかというところに今後の苦心があり、我々の努力も必要である。こういうふうにお考え願いたいと思います。
#11
○門屋盛一君 要すると提出替でやつたか、修正替でやつたかということは、野党側の全部ではないのであります。野党側も問題があるようでありますから、それで今後とも十分に野党工作と言いますか、野党の了解を早く得られて、我々の希望としては、先程中村委員の言われたように、六時頃までにこちらに送り付けて貰うようにして貰いたいと思うのです。
#12
○國務大臣(小澤佐重喜君) 承知いたしました。
#13
○委員長(村上義一君) その他御質問ありますか。
#14
○門屋盛一君 提出替ならば却つてよかつたと思うのです。実質は同じですから、そこに大分政治的の含みがあるようで、提出替なら野党の修正案が成り立つのであります。
#15
○委員長(村上義一君) 今総理から議長に申入れがありましたことについて、議長から報告をいたします。速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(村上義一君) 速記を始めて下さい。報告に対して御質問ありませんか。この給與法案に対する修正案は、参議院の方へも総理大臣から議長宛に参つておるのであります。昨日参つております。併し衆議院の方がこれを受付けるということになれば、時を移さず大藏委員会の方へ出すようになると思います。お含み置き願います。尚一件お諮りいたしたいのであります。それは水産委員長から、水産專門員の林達磨君を新潟市に四日間出張調査せしめたいという件であります。詳細は次長からお聽取りを願います。
#17
○参事(近藤英明君) 水産專門委員会の希望する用務は、水産業協同組合法並びに漁業法改正に関する調査、それから出張の目的は、水産業協同組合法実施に関する一般情勢並びに近く提案を予想される漁業法改正案の実情調査のため、縣水産課並びに縣水産業会との打合会に出席、すでに地元に連絡済み、これは十二月二十三日から二十六日まで四日間、旅費は六千百三十六円かかる。これは專門員が出たい、こういうことですが、これは專門員だけの出張でございまして、議員と同行ではございません。それから專門員の旅費が、水産委員会に割当になつておつた旅費は現在全部使用済で残額はございませんので、この六千百三十六円を出すことを御承認願いたい。かような御申出がありました。
#18
○石坂豊一君 それはどこから支出するのですか。予備金でもあるのですか。
#19
○参事(近藤英明君) かような場合には從來……單独出張の場合は初めてだと思いますが、議員に同行する場合は、ここに諮つた決める、かようなことになつております。それで、ここで御承認願えますれば、旅費の支出といたしまして、議員旅費の中から流用いたす、かようなことに相成るわけであります。
#20
○梅津錦一君 それは水産委員会の方で、正式に專門員を派遣するという意向が出たわけですね。
#21
○参事(近藤英明君) これは委員会におかけになつたかどうか分りませんが、水産委員長木下辰雄君からの申出で、発令をお願いしますと、かような申出があつたそうであります。それで、委員会で討議されたかどうかは分りません。
#22
○委員長(村上義一君) これは成規の手続を踏んでおるものと考えてよいのじやないかと思うのであります。
#23
○中村正雄君 水産委員会でそういうふうに決定して要求されたのであれば、承認を與えるべきだと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#24
○委員長(村上義一君) 御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(村上義一君) それでは承認を與えることにいたします。
#26
○事務総長(小林次郎君) この前議長に御一任を願いました地方財政委員の任命でございますが、十八日に地方財政委員会の改正法律案が、公布になつたそうであります。それで議長は各会派の方からの申出によりまして、林屋亀次郎君を御推薦申上げることになりましたが、差支ございませんでしようか。(「本会議に諮らないでよろしいか」)と呼ぶ者あり)本会議に諮らないでよろしい。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(村上義一君) これは御異議ないことと思います。それでは他に何か御意見ありませんでしようか、なければこれにて散会いたします。
   午前十一時四十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     村上 義一君
   理事
           梅津 錦一君
           川村 松助君
           大隈 信幸君
   委員
           中村 正雄君
           原口忠次郎君
           松本治一郎君
           石坂 豊一君
           城  義臣君
           堀  末治君
           門屋 盛一君
           奥 むめお君
           岡元 義人君
           小川 久義君
  委員外議員
           岩間 正男君
  ―――――――――――――
   議長      松平 恒雄君
  ―――――――――――――
  國務大臣
   運 輸 大 臣 小澤佐重喜君
  事務局側
   事 務 総 長 小林 次郎君
   参     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   参     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   参     事
   (委員部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  青木  茂君
ソース: 国立国会図書館
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