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1948/12/21 第4回国会 参議院 参議院会議録情報 第004回国会 議院運営委員会 第16号
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1948/12/21 第4回国会 参議院

参議院会議録情報 第004回国会 議院運営委員会 第16号

#1
第004回国会 議院運営委員会 第16号
昭和二十三年十二月二十一日(火曜
日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○政府職員の給與法案等に対する取扱
 いに関する件
○議案の委員会審査省略に関する件
○予防接種に因る災禍事件に関する決
 議案に関する件
  ―――――――――――――
   午前十一時六分開会
#2
○理事(高田寛君) それではこれより運営委員会を開きます。最初に政府の方からその後の情勢の御説明を願いたいと思います。
#3
○國務大臣(周東英雄君) ちよつと小澤君が來られませんので……昨日結局政府の提案いたしましたのは、原案に対する修正案として政府は出したのでありますが、それに対しまして昨日の晩に運営委員会が開かれて、撤回して新らしい案を出せということでありましたが、これが到頭纏まりまして、夜十時半に開きまして、修正案として出すということに決定し、その理由を述べ、これについては質問も行われまして、結局最後に修正を承認するということで、十二時二、三分前に決まりました。それから午前零時から委員会を開くということにして、引続き人事委員会が一時頃から開かれまして、それから今曉五時半までかかつたわけであります。その間いろいろの質疑應答がありましたが、三時半頃でしたか、結局これに対する野党修正案というのが出て参つて、これは予め政府とも話合いをして修正案というものについて述べて行くという恰好になつておりましたが、その中の一番大きな問題は例の三十二條の問題であります。三十二條の問題と申しますのは、この度の改正には勤務時間が四十時間を下らず、四十八時間を超えざる程度に一週の勤務時間を決めるということになつておりますが、三十二條の原案には、その四十八時間を超える勤務をなすという状態があるわけであります。これは看守とか巡査とかいろいろございますが、そういう者に対しては、実は現在のこの予算の上から申しましても、当分の間從前の例によるということになつておるわけであります。從つて四十八時間を超える者につきましても直ちに、それぞれ一定の場所におけるそれぞれの慣習に從つて、超過勤務と見ずに組んでおるものがあります。その特別な勤務については、一定の時間以上を超える者には勤務手当が出るという形であるわけであります。それが今度野党の修正案には実は落ちておつた。削除されていたわけです。一体これを出すまでにはいろいろの事情がありまして、政府としてはその修正案には反対であるということで議論が進んでおるわけであります。と申しますのは、修正案を進めるのに、それが入つていない形において修正案が來ておつた。ところが、出された修正案の中にはそれが取れておつたということであります。これは向うでも野党連合で修正に対しても承諾を得て持つて來たということでありまして、止むなく休憩をしてそれに対して処置を取ろうというので休憩をいたしたわけでありまするが、その休憩前に大体討論だけ済ましまして、そうしてそこで休憩になつたのであります。委員長といたしましては、これらの問題につきましては予算上の問題もあるので、GHQ側とよく話をして、予算上の問題についてウンと言わなければ困るじやないかということで、結局休憩を宣したわけでありますが、その時が五時頃でありまして、まだ連絡ができませんので、いろいろと時間を待つて頂くように交渉しておる間に、委員長が來ないからというので、代理委員長を選任して、野党の修正案で行くということを可決してしまつたわけであります。そこで、まあいろいろとその間に交渉があり、政府の方としても、それにつきまして、本会議を開く前にいろいろとやるのがよかろうという話がありましたが、時間が切迫しておる関係上、一應本会議は本会議として進めるということで、今朝何時ですか、九時五分に本会議を開いて審議をいたし、大体話合いの都合で、一應政府の原案通り進めて行きつつあるという恰好になつておる審議状態でありまして、大体討論が全部終つたのでありますが、共産党及び労働者農民党、この二つだけが修正案にも反対ということで、あとの各派は全部賛成の討論をして、その三人目ぐらいのときに、あちらの方から三十二條については、修正するように、野党の修正案の中にも挿入すべしという通知が來まして、そこでまあ善後の措置を講ずるために一應討論だけ終つたところで、採決せずに休憩に入つたというような状態であります。
#4
○理事(高田寛君) 何か御質問でもございますか。
#5
○中村正雄君 ちよつとお尋ねしますが、今衆議院は協議中なわけですね。
#6
○國務大臣(周東英雄君) 衆議院では運営委員会が祕密会を開いておりますから、それが大体済んで見なければ見通しが全然分らないわけであります。
#7
○中村正雄君 見通しとしてはそういうことになりますか。いつ頃分るかという見通しは、それが済まなければ……。
#8
○國務大臣(周東英雄君) ただ併しその点については、又向うの方が來られて、すべしと言つて参りまして、それから、昨日から問題になつております今日中の法律案、並びに予算案の審議を共に通過させよという趣旨には変りないのであります。從つてまあ都合によつては、どういうふうに処置するかという話が付けば、案外もつと早くこちらにお世話になれるのではないかと思つておりますが、併しいろいろあれもありましようから……。
#9
○矢野酉雄君 政府は一生懸命に早くしようと斡旋しておるであろうし、又野党も早く通過させようということは、恐らくこの期に至つても十分覚悟しておられるでありましようが、政府もこの事情を聞いて、何時に來るかという見通しは、政府じや絶対にできない。先方に予算委員長とか、運営委員長とか議長とかが行つて折衝しなければならないと思いますので、政府は事情を説明せられたらそれで結構だと思います。
#10
○國務大臣(下條康麿君) ただ、今農林大臣から説明された三十二條の規定がないと約三十億の金が要るわけであります、政府の計算では……。ですから若し、それが挿入されないで、いわゆる野党修正案が通れば、今度予算になつたときに大変な問題になる、三十二條をどうするかということで……。給與案の方が解決すれば、予算の方がその点に関する論議はなくなるということで、大分助かることは助かる。それだけは言えるのであります。
#11
○門屋盛一君 案の内容を今詳しく聞いてもしようがないが、向うの模樣から言つて、今、いつ持つて來るかということは言えないが、それにしてもどつちみち長いことはないと思いますが、政府が御出席になつておるから、それがこちらに廻つたときには政府はどういうふうにこちらにお掛けになりますか、参議院の方の回付された場合に、政府はどういうふうに本会議で何か事情でも、提案理由でも説明なされますか。
#12
○國務大臣(周東英雄君) 衆議院におきましては、原案は修正した分だけを述べまして、修正の許諾を求めるより仕方ない、或いは両院で……。
#13
○門屋盛一君 参議院は何も分らないことをやらなければならんことになりますから……。
#14
○事務総長(小林次郎君) この点につきましては先刻官房長官に会いまして話をして置きましたが、多分大藏大臣から発言がある筈でございます。
#15
○佐々木良作君 今下條さんの言われたのは内容の問題だから、今朝の土壇場でなく、委員会の行われておる間においても同じでしよう。今朝のストップと直接関係はないことになりますね。
#16
○國務大臣(下條康麿君) ストップと関係はないが、なくなつた関係で、予算のその部分に関する論議はなくなるわけであります。
#17
○佐々木良作君 下條さんの言われた三十二條のものが向うから言われておるような恰好であれば工合がいいが、野党修正のままで行くと三十億の金の問題が出て來る、こういうわけであります。その内容は修正案自身が予算委員会、大藏委員会でやられた際に明らかになつておつたのでしよう。今朝になつてからのストップの問題とは直接関係はないでしよう。
#18
○國務大臣(下條康麿君) そうです。
#19
○佐々木良作君 修正案が通れば……。
#20
○國務大臣(下條康麿君) その部分に関する論議はなくなるというわけであります。
#21
○佐々木良作君 それは今朝の事態とは直接関係はないわけですね。それは修正案が通れば当然通るということを承知之助で審議して本会議に送つたのでしよう。三十億の問題は予算委員会で論議されないで問題になつておつたのではなく、一應そういう問題が出ておつて、而も承知之助で通したのだろうという……。
#22
○國務大臣(周東英雄君) 政府としては反対ですが……。
#23
○國務大臣(下條康麿君) 人事委員会でしよう……。
#24
○佐々木良作君 その問題は別に今の問題でなく、ストップは三十二條であつて、退職……。
#25
○國務大臣(周東英雄君) 政府としては反対ですが……。
#26
○佐々木良作君 その問題は別に今の問題でなく、ストップは三十二條であつて、退職規定の問題には全然触れてないのですね。
#27
○國務大臣(下條康麿君) そうです。
#28
○佐々木良作君 了解。
#29
○理事(高田寛君) 御質問がなければ政府の方はこれで御退席を願いたいと思います。何か外に問題がなければ暫く休憩いたしたいと思います。
   午前十一時十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後四時三十四分開会
#30
○委員長(村上義一君) それでは午前に引続いて委員会を開会いたします。大体その後の状況は皆さん御承知のこととは拜察いたしますが、十時二十分頃に本会議が休憩になりましたのは、向うからメッセージを持つて衆議院に見えたということで休憩に入つたので、只今までそのままで來ました。四時半から再開するということになつたのであります。丁度正午頃ウイリアムス氏から参議院議長に電話がありまして、議長は当時外出中であつたものですから、渉外課長が代つて電話に出たのであります。その申入は、給與法案について取扱い方その他について、つまり三十二條を追加するという件でありますが、これまでホイットニー氏のメッセージなるものは三十二條を修正案に更に追加するという申入であつたのであります。で参議院議長に対してウイリアムス氏から、衆議院の方で三十二條の追加について非常にごたついている。むしろ今修正案として可決せんとしつつあるものをそのまま衆議院で可決せしめ、そうして三十二條の追加は参議院においてして、両院協議会でこれを成立せしめる、こういうことも一つの手だと考えるから、参議院の方ではどう考えるかという、実はこういう電話であつたのであります。当時議長も外出中であつたものですから成るべく速かに返事をすることを約したのであります。その後間もなく松岡衆議院議長はホイットニー氏を民政局に訪問せられ、松岡議長は丁度ウイリアムス氏から電話が掛かつて來たような内容で進める方が、比較的イージーじやないか、迅速に進むのじやないかと、こういう考えを持つて相談に行かれた模樣であります。その時分にはウイリアムス氏も意見が変つておりまして、そうして一時ちよつと過ぎに松岡議長が辞去せられるときには、大体民政局との打合せは、三十二條の追加は参議院に廻さずして、衆議院でとにかく追加をする。そうして完璧なものにして参議院に廻すということに民政的も主張をして、松岡議長もこれを了承して、それからまあ宮内省へ行かれた。まあ、そこで参議院議長とも同席せられていろいろ話合いがあつたようであります。そんな工合に参議院議長への電話申入れはウイリアムス氏から電話で申入れた直接にすでに事実上解消しておつたようであります。更にその後三時頃に参議院議長は参議院の渉外課長を使いとして衆議院の事務総長室におるウイリアムス氏に使いを出されまして、そうして確かめられたのであります。ウイリアムス氏はやはり衆議院で完全なものにして、そうして参議院に廻すことになつておる、あれは解消した、こういう確答があつたのであります。そのときは尚衆議院の事務総長室にウイリアムス氏はおられました。そうしてこの三十二條の追加の取扱い方及び時間的の予測なんかについて衆議院の議院運営委員会が祕密会議を開いておられるときであります。その祕密会の結果、つい四時十五分かちよつと前くらいに、四時半から本会議を開いて、大体三十分ぐらいに本会議を上げて、そうして参議院に廻すということに、運営委員会は決まつたそうであります。尚予算がどういうことになるかというと、これは給與法案を五時までくらいに通過せしめて、そうして、一時本会議は再び休憩に入つて、議院運営委員会において予算の取扱いを決めて、そうして目指すところは、勿論今日通すということなんだそうでありますが、その時間的の方針については、はつきりしたことが分らないのであります。一時ウイリアムス氏は法案の方は、四時に結了する。予算は八時に結了し、そうして今日中に不信任案を結了する。こういつたことを一時言つていたということを耳にいたしましたが、併し法案については、御承知の通り予算案につきましては、何時までに上げるかということは、野党の三領袖に話がしてあるようでありまして、これは遺憾ながら何時という約束になつておるのか、確かめることが私の方ではできなかつたのであります。皆さんの方で或いはお聞きになつておるかも知れませんが、衆議院は明日本会議ということは、ある筈がないのだ、こういうこともウイリアムス氏は言つておられたそうであります。又議院運営委員長も、明日という日は衆議院においては、本会議はない筈になつておるのだ、こういうような話もあつたようであります。この話は、議事部長が直接に聞いて來たことであります。大体私の耳にしました総合的の経過を申上げて、或いは私の申したことで足りない点、間違つておる点があつたら一つ議長なり、事務総長なりからお願いしたいと思います。
#31
○参事(寺光忠君) 最後の、議院運営委員長の……というのは、ただ議院運営委員長個人の言葉として、私自身がこういうふうに理解しておるということであつたのであります。議院運営委員会の決定でも何でもないのです。
#32
○委員長(村上義一君) 予算についてもまだ時間的の関係が分らないのですから、況んや不信任案を今日中にということは、ウイリアムス氏と野党三派との間の話のようであります。今文部大臣が政府から見えておりますから、一應文部大臣からお話を聞きたいと思います。
#33
○國務大臣(下條康麿君) 今委員長の述べられた通りで少しも新らしく附加えるところはないのでありますが、問題は給與法案は間もなく本会議が開かれることになり、僅かの時間で審議が終り、こちらに廻るということでありますが、予算の方がウイリアムス氏のお話では、予算の審議も今日中に掛けるのだと、私共ははつきり聞いておりますが、併し実際にどうなりますか、今お話の通り、本会議が済んで、そこで運営委員会の改めての話合いということになつておりますが、今のところでははつきり分らないのであります。
#34
○門屋盛一君 只今文部大臣が附加えられまして、よく分つたのでありますが、私は向うの運営委員会を、最後まで傍聽しておつたのでありますが、この予算の問題は、今度の本会議は向うでは四時半から開き、本会議の終了直後、運営委員会の問題になると同時に、今の運営委員会では政治的に考えても、そういうことは困難である、議長はよろしくその辺をお察しの上で政府の方と交渉して呉れ、というようなことが運営委員会から申出があつてやつておりますから、この予算の問題は、暫く向うの模樣を見なければ分らない。今はつきりしたのは、法案が廻つて來る時間の予想がついたので、これに基いて、こつちの運営方法を一つ協議したらよいと思います。
#35
○委員長(村上義一君) 私としましても、先ず以て法案が、第一にこちらへ廻つて來る。これを如何にするかということを、ここでお決め願いたいという考えで、実は関係委員長も御出席願つておる次第であります。予算関係の方は又改めて御審議を願いたいと思います。一應大藏委員長から、そういうような経過になつておりまするが、どういうふうに大藏委員会で御処理願えるか、一應御意見を伺いたいと思います。
#36
○委員外議員(櫻内辰郎君) 大藏委員会は、先程から人事、労働との連合委員会を開いております。そうして衆議院から案が回付されますまでは、政府の修正案で予備審査をしておるわけであります。予備審査を続けております間に、而も予備審査の中では、政府の修正案はかようかよう、これに対して更に野党の再修正案は、こういう内容であるという、両方の説明を実は聽いておりますわけでありまして、そうしてこれに対して人事、労働委員の方々から質疑が起つておるところであります。この状況を考えますと、質疑應答の時間が相当かかるのでありますが、これをできるだけ短かく縮めて行かなければなりませんので、この点に対しましては議院運営委員会散会後は、どうか議院運営委員会の方々から、特に又この三委員会の委員の人々に、こういう趣旨で、できるだけ速かに通過をさせるという方針で來ておるのであるから、それを涼として、できるだけこの質疑を簡單にして貰うようにということを、どうか皆樣方からもお口添えを願いたいと、こう考える次第であります。そうしますれば、できるだけ速かに、これを上げて行くという方針に決定いたしまして、そうして三委員会の審査は、これを速かに終結させまして、そうして案の付託された大藏委員会における討論に移りたいと、こう考えております。
#37
○中村正雄君 大体それでいつ頃上がる見込なんですか。
#38
○委員外議員(櫻内辰郎君) これは、私から何時間くらいということを申上げることは、よくないのじやないか。大体もう政府の意のあるところも、関係方面の意のあるところも分つておりますから、できるだけ速かに上げるようにいたします。
#39
○委員長(村上義一君) これは議院運営委員会としては、折角大藏委員長もここに御出席願つておるので、議院運営委員会として大藏委員会の委員長に、成るべく早く取り纒めて頂きたいという希望を、ここで皆さん御異議なければ、そういうことにして頂いたらどうかと思うのでありますが……。
   〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○佐々木良作君 それは、ここで決めることができますか。
#41
○委員長(村上義一君) できませんが、成るべく早く纒めて頂きたいという希望であります。
#42
○佐々木良作君 それは、今の事情を各委員が聽いたら、それに從つて各派に帰つて、そういうふうに連絡するだけであつて、それ以上の責任をここで持てないと思うのです。若し必要があるならば、本会議を開いて、今度の新らしい條文によつて、どういう恰好で、今中間の進渉状況はどうだということを、議長から委員長に報告を求めることもできるし、工合が惡ければ促進する方法も取れるのでありますから、今の大藏委員長からの御心配なり、御希望は私共了承いたしますが、それはこの議会の運営委員会でその処理を決定するということは僕はできないと思う。
#43
○委員長(村上義一君) 勿論処理を決定することはできないと思います。そういう制肘を加えることはできないと思いますが、ただ委員長に希望を述べることは、これは差支ないのじやないかと思いますが。
#44
○門屋盛一君 そこが意見の相違ですが、直接この運営委員会から大藏委員会に早く上げて呉れとか、いつまで上げて呉れと希望を述べるというのじやなくて、御出席になつた大藏委員長の方から運営委員会を通じて各派に成るべく速かに審議ができるようにという御希望が述べられておるのでありますから、この委員会としては、大藏委員長の御希望を了承して、その趣旨に副うて行くことが議事運営が早くなる。それをこつちからくどく更に大藏委員長に早くやれということは無理な注文になる。
#45
○委員長(村上義一君) だから無理ということは勿論できません。ただこちらからそういつた希望を述べただけで……。
#46
○門屋盛一君 大藏委員長は早く上げたいからというのでこちらに協力を求められている。
#47
○委員長(村上義一君) これは止めた方がいいということになれば……。
#48
○矢野酉雄君 これは冀くば今の委員長御自身のいわゆる議を諮られたことを婉曲に、やはり議題として出されたことは、一應お収め願いまして、若しもこれが最前佐々木さんや門屋さんのおつしやるように、これは緑風会としても参議院の審議権は大いに重視しなければならぬということを、政府に対しても衆議院議長に対しても、議長から申出ているような歴然なる事実がありますから、ここで早くやつて呉れということを言うと、それ自体を蹂躪したことになるので、又大藏委員長に対して希望することも、これはそこまで形式的にここに確定的に言う必要はないと思う。すでに刻下の國情と國民の氣持は分つているのだから、曰く言い難しというところにおいて、そこに十分了承した。だから改めて形式的にいろいろな断定を下す必要はないと私は思う。それくらい常識のある人ばかりだと私は期待しております。それで婉曲にそれは委員長が議を諮られたことはお収め願うがいいでしよう。
#49
○委員長(村上義一君) これは御賛成ないようですからそういうふうにいたします。ただ協議しているだけなんですから、それはまあいいですが、政府からも見えておりますが、何か御質問がありますかどうですか。
#50
○矢野酉雄君 何か議題がありませんか。
#51
○委員長(村上義一君) 他にあるのですが、それでは他の議案に移りたいと思います。
 只今健康保險法の一部を改正する法法案、厚生年金保險法の一部を改正する法律案、未復員者給與法の一部を改正する法律案、それからいま一件地方自治法の一部を改正する法律案、いずれも給與法案の通過を待つて発議されるのであります。いずれも簡單な事項であるが故に、委員会付託を省略したいということを申出があるのであります。如何にいたしたらよろしかろうか、御審議を願いたいと思います。先ず内容を一應お聞取り願いたいと思います。
#52
○参事(寺光忠君) 一番初めに未復員者給與法の一部を改正する法律案は特別委員会の委員であられる各党の方々が一人ずつ出られまして発議しております。これは給與法が両院を通過したときに上程しても、発議してもよいという條件附を得ておられるそうであります。内容は給與法の中の扶養手当に関する規定に即應するようにその額を上げるという規定でございます。それからその他三件、健康保險法の一部を改正する法律案、厚生年金保險法の一部を改正する法律案、それから地方自治法の一部を改正する法律案は、現に了解を得る手続をしておられます。得られる見込であるということであります。これらもすべて給與法の通ることが條件となつておるものだそうでありまして、健康保險法の一部を改正する法律案、厚生年金保險法の一部を改正する法律案は、厚生委員会の全委員だと思いますが、提案になつておるものであります。それから内容は健康保險の方は、保險金額を上げるとか、厚生年金保險についても同じであります。地方自治法の一部を改正する法律案は、地方行政委員会の方で提案になられる筈でございまして、その内容は、地方自治法の中に「その家族に対する俸給その他の給與に関する事務」という條項の次に「並びに特別未帰還者給與法の施行に関する事務」というものを加える改正でございます。これらの四件すべて委員会審査を省略して本会議へ上程して頂きたいということと、いま一件は今衆議院と交渉中であるけれども、交渉が纒まれば衆議院に対して委員会審査省略を要求する、こういうことであります。
#53
○委員長(村上義一君) 御異議ありませんければ発議者から申出られた通り承認ということに……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#54
○委員長(村上義一君) それではそういうことにいたします。
#55
○門屋盛一君 その三件はまだ了解は得ていないのですか。
#56
○委員長(村上義一君) 了解は得ている。
#57
○岡元義人君 今の地方自治法改正案はあと十分くらいで向うから返事をする、こういうことでございますが、これは別に差障りはどこにもないのですが、だから他の方はちよつと明日になるかも知れませんが、ひよつとしたら地方自治法の方が今日できるかも知れない、こういう状態でございます。
#58
○佐々木良作君 今言われたことは、それはいつの日程に上るようにするかということは小委員会に廻してよいわけですね。
#59
○委員長(村上義一君) そうであります。それでは他に御意見がなければこれで休憩いたします。
   午後四時五十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後九時一分開会
#60
○委員長(村上義一君) それでは引続いて委員会を開くことにいたします。御承知の通り今大藏委員会は採決に移つたようでありますが、間もなくこの会の後で小委員会を開いて頂いて本会議の打合せを願いたいと思うのであります。
#61
○板野勝次君 今まだ討論しておつたですよ。討論の最中だつたですよ。
#62
○委員長(村上義一君) いや、もう今討論が終ろうとしていたところです。とにかくそういう段階にある模様であります。
 予防接種に因る災禍事件に関する決議案が、塚本重藏君外十四名の各位から発議されまして決議案を出したいということであります。これは了解を得ているのであります。尚この決議案は委員会審議を省略されたいとの申出を添えてあります。内容は一つお聞き願いたいと思います。
#63
○参事(寺光忠君) 案文を朗読いたします。発議者は厚生委員会の会員であります。
  予防接種に因る災禍事件に関する決議案
 最近不良医藥剤等による災禍事件が続出しつつあることは、國民厚生上由々しき問題であるが、特に予防接種法施行に当り、ヂフテリア予防接種の施行に伴つて京都市に発生した事件は、爾後日を逐うてその災禍を増し、去る十一月四、五日の両日に亘つてその接種を受けた者一万五千余名の中、十二月十九日現在において、死亡者五十八名、重症状者百二十五名、中等症状者二百四名、軽症状者四百六十名、合計八百四十七名に及ぶ可憐なる犠牲者を生ずるに至り、更に島根、栃木各縣下においても同様の集團罹患者の発生を見つつあることは誠に痛歎すべき悲惨事件であつて國政上遺憾に堪えない。よつて政府は、本事件の重大性に鑑み、速かに左記各項に從つて適切なる措置を講じ、かかる不祥事の絶滅を期し、以て國民をして國法施行に対する信頼を増強し、安んじて公衆衛生並びに福祉増進に協力し得らるるよう格段の施策を盡し、その結果を次期國会の冒頭に本院に報告すべきである。
  記
 一、本事件に関する一切の関係事項を究明して、その責任の所在を明らかにし嚴重な措置をとること。
 二、被害者に対しては國の責任において補償、賠償の方法を講ずること。
 三、予防接種法に基いて強制接種する予防液の国家檢定制度を改善し、これが施行を嚴密に行うこと。
 四、予防液製造所を整備し、資材の配給を確保し、以て優秀品の頒分を図ること。
 右決議する。
 尚委員会審査省略を要求しております。
#64
○門屋盛一君 委員会審査省略というものの出たときは、議案の内容は、この委員会で多少檢討するのですか。
#65
○参事(寺光忠君) 大体御議論のない程度の問題であつたようでございます。
#66
○門屋盛一君 それでいいだろうと思うが、ただ次期國会というのがちよつと問題と思います。まだ次期にならないのだから、次期國会というと大分遠方になる……。
#67
○岡元義人君 内容の趣旨は御了承願えると思います。責任のあるのも、藥事局とか予防局とか責任の所在さえ明確にされておらない。それから見舞等についても、法的根拠によつてやれるかやれないかということも檢討してない。ただ單に見舞金をやつているというようなことで、一應決議案を出したのであります。委員会で政府当局を呼んで、林厚生大臣から、先日本会議で説明した後の説明を聞いたのです。併し何ら具体的のものが現われてないというので、この決議案を出す経緯になつたわけであります。委員の皆様もできるだけ御賛成を願いたいと思います。
#68
○佐々木良作君 今の次期というのをそのままにしてですか。
#69
○岡元義人君 本院に報告を次期國会の冒頭と書いたのですが、速かにと言つても結局実際問題としては、もう明日、明後日もできないと思うのです。たがら次期國会の冒頭ということになると思うのですが、字句を訂正いたしますと、時間的にも……こうして頂いたらいいかと思います。取敢えず委員会審査省略の件は御了解願えるといたしまして、その字句の点につきましては、尚発議者で一應協議いたしまして直せるものであつたらできるだけ直さして貰うということにして頂きたい。
#70
○委員長(村上義一君) 今の岡元委員の発議に信頼して、そういうことに処理して御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(村上義一君) それではそういうことにしまして、明日のこの委員会で、あとは考えて貰いますが、恐らく明日の本会議になることと思います。そうして今日は予算の衆議院における審議の経過は、これはもう皆さんの御承知のことだろうと思いまするが、一面においては十時半頃に予算委員会を上げるという説もありまするし、又夜半には上げるという説もありますし、又他の一方には、或る政党はまだこの予算に対する党議が決定されていない、今日には所詮その討論には入れないと入ることを拒絶しておられる政党があるように聞いております。そういう情勢でありますので、政府としては今日参議院に提出して予算を通して頂きたいということはお願いできない、御遠慮したいと思う、こういうことでありました。一つ御了承を願いたいと思います。そうすると皆さんに御意見がなければ今日の運営委員会はこれで散会いたします。
   午後九時十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     村上 義一君
   理事      梅津 錦一君
           川村 松助君
           大隈 信幸君
           梅原 眞隆君
           高田  寛君
   委員
           中村 正雄君
           原口忠次郎君
           松本治一郎君
           石坂 豊一君
           左藤 義詮君
           城  義臣君
           堀  末治君
           門屋 盛一君
           岡部  常君
           岡元 義人君
           河野 正夫君
           矢野 酉雄君
           奥 むめお君
           板野 勝次君
           佐々木良作君
           小川 久義君
  委員外議員
   大藏委員長   櫻内 辰郎君
           三好  始君
           岩男 仁藏君
  ―――――――――――――
   議長      松平 恒雄君
  ―――――――――――――
  國務大臣
   文 部 大 臣 下條 康麿君
   農 林 大 臣 周東 英雄君
  事務局側
   事 務 総 長 小林 次郎君
   参     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   参     事
   (委員部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  青木  茂君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
ソース: 国立国会図書館
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