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#1
第004回国会 運輸委員会 第1号
昭和二十三年十二月六日(月曜日)
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     板谷 順助君
   理事      小泉 秀吉君
           小野  哲君
           丹羽 五郎君
   委員      内村 清次君
           大隅 憲二君
          橋本萬右衞門君
           入交 太藏君
           植竹 春彦君
          前之園喜一郎君
           飯田精太郎君
           高田  寛君
           村上 義一君
           結城 安次君
           鈴木 清一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○観光並びに請願、陳情の小委員会設
 置に関する件
○輸送力増強に関する調査承認要求の
 件
○観光事業に関する調査承認要求の件
○海員ストに関する件
○小委員選任の件
  ―――――――――――――
   午後一時二十八分開会
#2
○委員長(板谷順助君) これより会議を開きます。
 この際諸君にお諮りをいたしたいのでありますが、第三國会に引続いて、観光小委員会並びに請願、陳情の小委員会を設けたいと思いますが、如何でございますか。
#3
○丹羽五郎君 観光調査に関する小委員会、それから請願の小委員会、両方共当然それは本委員会としてやらなければならんことだと、かように考えておるのであります。実は会期も甚だ短いようなことを承つておりますので、委員の選任は、すべての形式を省略して、委員長一任にして、そうしてやつて行つたらどうかという私は考を持つております。
#4
○委員長(板谷順助君) 委員長としては、第三國会の委員諸君をそのまま御継承願いたいと思うのですが、如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(板谷順助君) それではそう決定いたします。委員長は委員諸君の中で互選をして御決定願いたいと思います。
 それから、この際お諮りをいたしますが
   「輸送力増強に関する調査承認要求書
 一、事件の名称 輸送力増強に関する調査
 一、調査の目的 輸送力の増強は將來の平和日本建設の基盤となるべきものであるから、経済復興の諸計画に即應し、交通機関の綜合再建計画を速かに確立し、生産の増強、國民生活の確保、國民文化水準の向上のため必要なる調査を行う。
 一、利 益 輸送力の増強は産業経済に影響するところ大であるので、これが緊急確保のため、食糧、石炭その他重要物資の生産、配分に支障なきを期する。
 一、方 法 政府、民間関係者より実情を聽取すると共に必要なる資料の要求その他輸送に関する調査を行う。
 一、期 間 今期國会開会中右本委員会の決議を経て、参議院規則第三十四條第二項により要求する。」
 これを議長に提出したいと思いまするが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼び者あり〕
#6
○委員長(板谷順助君) それではそのように決定いたします。
 それから
   「観光事業に関する調査承認要求書
 一、事件の名称 観光事業に関する調査
 一、調査の目的 外客來訪の本格的段階に対処し、我が國観光事業の基礎的整備、特に外客受入れ態勢の急速整備を推進するためその具本的整備方策並びに実行要領を調査檢討し、併せて観光事業関係の陳情及び請願の基礎調査を行う。
 一、利 益 わが國観光事業の基礎を強化し、その健全なる発達を促進することにより再建國家経済並びに國民文化の向上に積極的に寄與する。
 一、方 法 小委員会を設け政府並びに民間関係者より実情を聽取するとともに必要なる調査資料の提出を求め、観光事業を推進する。
 一、期 間 今期國会開会中
 右本委員会の決議を経て、参議院規則第三十四條第二項により要求する。」
 これを参議院議長に提出したいと思いますが如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(板谷順助君) それではそのように決定いたします。この際運輸大臣並びに総局長官に対する緊急質問があります。
#8
○丹羽五郎君 前委員会におきまして、大臣から海員ストの問題について解決に努力するという答えを得たのですが、その期間まだ間もないのに現在又第二次ストに入つて來る、現在神戸においても約六十何隻の船が停船をしおる、各所においても続々と停船するて船舶が続出しておるという現状でありまして、今年末を控えておるこの時に、大いに輸送しなければならん船が停船になつておるというようなことで、非常に私共嚴寒を如何にして國民が過すかということで、非常に憂慮に堪えないのでありますが、政府においても余り措置が、私共手緩いような感じもするので、都合によれば海員組合の当事者に一應この委員会に來て頂いて、よくその海員組合の現在の爭議に対する主張の要点を我々も聽き、そうしてこの問題の解決の一日も早からんことを私共希望しておるのでありまするが、政府の第二ストに入つた、この点に対して如何に対処するか、運輸大臣のお答えを得たいと思います。
#9
○國務大臣(小澤佐重喜君) 海員ストが先般お答え申上げましたような事情で、先ず十一月二十九日を契機として第一回の四十八時間のストライキを敢行し、その後お話のように、第二次的のストライキに入つておることは御承知の通りでありまして、今解決がまだその端緒につかんことを非常に遺憾とするのであります。政府といたしましては、第一回スト以來鋭意これが解決に努めておつたのでありますが、前回御報告したように、そのストライキをした理由は、六月以降十月までの現行賃金の三割増即時現金支拂ということが大きな要求の一つでありまして、この問題につきましては、すでに現在國会に提案いたしておりまする船舶運営会補助、二十五億の中の五億がこれに該当する金でありまして、この予算が國会の審議を願いまして、そうして、成立をいたしますれば、直ちにお拂いができることになつておるのでありまするから、一應このストライキに入つた要件の一部は日ならずして政府としても現金で支給することができるのであります。併し更に一歩進んで、將來ということを考えてみますというと、これだけを支拂えば一應の現在のストライキの表面の理由は解消するのでありますけれども、更に十月以降來年の三月まで更に一般官吏の給與改訂に伴う増額の要求というものが團体交渉には入つておりませんけれども、入らんとしておる状態でありまするので、ただ單にこの問題の解決につきましても、このストが円満に解決するとは考えられませんで、更に第三、第四次のストライキを、若しそうした措置を講じなかつた場合においては想像できるのであります。從いまして、この根本的な、いわゆる爭議の中心になつております十月以降三月までの三割以外の割増金というものが、当然組合間と爭の中心になりまするので、一歩進んでこの問題を何とか解決して、而もこれを解決つけることによつて、只今申上げました三割増の即時現金支拂と同時にそうした新らしい協定賃金の差額をこの年内に支拂うような情勢に若し予算上の操作が終りますならば、恐らくこの問題は解決がつくじやないか、こういう考の下に今事務当局は勿論のこと、大臣といたしましていろいろ措置をとつておるような始末であります。何しろそれをいたしまするものの財源の関係が必要となり、而もその財源が今回の補正予算に具体的に計上されることが、前提となりますので、大藏当局との交渉、或いは承認というようなことが、どうしてもないうちには、この交渉に入るわけには参らんのでありまして、今部分的に大藏大臣、労働大臣、安本長官に連絡をとつておりますけれども、やがて閣議辺りにおきまして、こうした問題が了承の程度に入りますれば、一歩進んで組合側と折衝して、そうしてこの問題を解決したいという考えの下に、日曜、祭日などということを全然度外視いたしまして、俗に言う畫夜兼行で、組合当局と折衝して、これが解決に邁進いたしておるような次第であります。
#10
○丹羽五郎君 今の大臣のお話では、三割の割増金を、現金即時支拂ということをやらなければ、このストは解決しないのだ。それをやるについては補正予算が通過しなければ、金がないから解決ができないということでありますが、この組合の方におきましては、補正予算が通過しなければ金の支拂ができ得ないことは、恐らく私は十分に承知していることではなかろうかと察知しておるのであります。組合に対してただ一片の予算が通らないから、金がない、拂えないのだという言葉に対して、些か政府として、親心がこの爭議に対して出さなかつたということが、私はこの爭議の最大原因ではなかろうかと、かように考えております。も少し政府において親心を出すべきであれば、私はこの問題は易々たる解決ができようと、こう考えておるのです。その点をもう一應政府からお伺いしたいと思います。
#11
○國務大臣(小澤佐重喜君) 丹羽委員のお話御尢もであります。ただどういう程度にすることが、親心を完全に現わしたということが問題になる点であります。政府といたしましては、できるだけ全力を注いだのであります。つまりこの予算はすでに政府内では予算に計上することに決定いたしておるんだ、而も若しそれがその当時は、二十八日の話でありましたが、二十九日の前日の二十八日の話でありますが、若し月末解散になつた場合におきましても、参議院緊急集会で審議願つて、遅くとも來月の十二日頃には、確信を以てお拂いができるから、どうぞそれまで待つて呉れないか、而もそれまで待つて貰うという、結論に達した理由は、政府としてはでき得るならば、この五億というものから一時流用いたしまして、そして只今問題になつております、三割増即時現金支拂を、閣議で決定いたしまして、その決定した結果関係方面へいろいろ協議したんでありますが、その協議が整いませんので、こういう状態になつたことも、その事情を、努力の後を、つぶさに御報告申上げて、こういう事情であるから待つて呉れんか、大藏大臣が責任を持つてするということを、十日までには運輸大臣が必ず責任を持つて出すということを、鬪爭に入る、ストライキに入る前日まで、組合の幹部と長時間に亘つて、折衝をいたしまして、にも拘わらずこういう状態になつたのであります。それ以上どういう方法があるかということで、いろいろ考えてみましたが、まあ政府の強い決意というものは、あらゆる手を打つて尚爭議に入つたような状況であります。先ず具体的に申上げますというと、只今申上げましたような事情で、あらゆる経過をつぶさに報告し、了解を得、又見通しといたしましても、私が少し冒險であつたかも知れませんが、十日までには必ず責任を持つ、而も衆議院が解散になつた場合にも、引受けるということを申上げておるにも拘わらず、現実に金が入らなければ、今まで絶えず騙されておつたのだから、駄目だということでストライキに入つたような状況でありまして、從つていま予算が計上されて両院で審議されておるのでありますから、少くともストライキの直接の原因だつたこの項目だけは、週日ならずして手に入るということは、はつきり向うに分つておるわけでありますが、分つておるわけでありますけれども、今申したようなことで仕方がないで、新らしい考え方即ち三割増以外の一般官吏の給與ベースの変更に伴うところの増額ということを考えまして、これを認めまして、爭議を中止して貰うような方法に入つてやるより外に途がないのだというような見地から、先程申上げたようなことに事情はなつております。これをお答え申上げて置きます。
#12
○丹羽五郎君 本委員会において輸送力増強ということについては、各委員が、声を渇らして、その問題を完遂するように努力を拂つて來たのであります、鉄道一億三千万トン、これもまだ予期の計画通りには行きません。海運においては四千五百万トン、これはまだ千五百万トン程の残りがあるのであります。そういう大事な時に、こういう問題を釀すことは甚だ遺憾と考えておりますが、いま大臣のお話では、十日までには必ず自分の立場においてもそれを解決することに努めるから、何とかストライキの方を緩和して貰いたいということを親心を示したというのでありますが、相手方は貰えることができないということが、時間上できないということが、よく承知を、私はしておるものだと、かように考える、又組合の当事者から言つてそのことがよく分つておる、併し政府は單に苦しんでおる立場を考慮せずに、ただ事務的に取扱つて來たということが、この今回の第三次ストに入つた原因だと私は聞いておりますから、どうかもう一歩大臣がいまお話になつた自分の職務の最大限度を以て解決に当つてみたいという、その熱意と意氣とを以て、もう一回私はこの当事者と御会見を願つて、速かにこの問題を解決して頂きたい、かように私の意見を述べまして私の質問は終ります。
#13
○國務大臣(小澤佐重喜君) 承知いたしました。
#14
○委員長(板谷順助君) 大体只今大臣から海運ストについてはできるだけ努力する、委員側からそれに対する希望意見も出ておるのでありますが、要するにこの問題は金とその支拂時期の問題、これがいつ実現するかということでありますが、いま大臣のお話によれば、二十五億の予算の中に、五億はつまり三割増の方に向けておるということであるが、若しこの官公労の賃金が改正されるということになれば、更に予算が増加することはこれは当然である、そこで大臣の御意向が分つたから、私は秋山長官にお伺いしたいのですが、民営還元問題で折角関係方面が指令を出して、そうして一日も早くこれをやらなければならんというこの場合において、切換表が、二十三億要求する、運営会の方が三十八億、これが漸く二十五億になつておるが、海運会の割当と後の二十五億、これをどういうふうに按配してこの運営を切抜けるというお考ですか。その二十五億の金額の内訳を一つお分りになつておつたらお示しを願いたい。
#15
○政府委員(秋山龍君) ちよつと手許に細かい数字の持合せがないので、細かい内訳を御報告申上げることはできませんが、この二十五億は非常に特殊な、今回の予算編成の事情によつて決まりました数字でございますが、只今お尋ねの民営還元に要する経費、これは船主に対する船舶の特別修繕の経費の分担と、退職手当の金額が二十三億ということを申上げたのでございまして、これがこ二十五億の中に入つておるかどうかと申しますと、これは明らかに入つていないということに決定いたしておりますと申しまするのは修繕費の分担問題にいたしましても、まだ当事者並びに関係方面との間におきまして、どういうような具合に処理することが最も妥当であるかということを研究中でございまして、決定の段階には立ち至つておらないのであります。從いまして幾何の金が、ここに出るかということを決定いたして計上することができなかつた、というのがその重大な理由でございまして、それから又退職金の方に参りますと、これも御承知の通り今回の海員ストライキが要求する項目の一つといたしまして、從來申請中の退職手当を認可して貰いたいという、こういうことが入つておりまするが、これに対しまして政府といたしましては、関係部局並びに関係方面等とも幾何の退職手当を出すべきかということを中心に協議を進めておりまするが、これも未だ具体的な決定に至つておりませんし、又政府の方は或る程度の目安もついておりまするが、これに対しまして相手方との交渉も未だできておらんような次第でございまして、これも幾何の金額を妥当とするかということも、見積りは困難であります。こういうような事情から、いろいろな計上を見合わしたような次第でございます。併しながら若干の経費がなければ切替ができないということは、これは明白なことでございますが、併しながらこの時期が必ずしも一致する必要があるかどうかということにつきましては、まだ多少の考えの余地もあるやに存じておるのでありまして、切替の時期が或る程度見通しがつき、この必要な所要金額が確定し、それに対するその他の方針が確立されるならば、切替はその見通し前でも、つまり或る点の見通しがつけば進行するのではないか、かように今のところ雜つと考えておるような次第でございまして、今のところそういつたような懸案の解決に目下努力中でございます。そういうことが決まると同時に、それで方法を具体的にして行きたい、かように考えております。
#16
○委員長(板谷順助君) そうすると、切替の時期は、はつきりせんので、從つて二十五億には切替費用は入つていないという今の御説明でありますが、とにかく承るところによれば、船主方面、或いは関係團体においては、もう大体において準備ができておる、そうすると恐らくは年度内に切替の時期を無論促進せねばならんという現状であるが、その場合における切替の費用を大臣は一体どういう方法でお出しになるか、それを御伺いしたいのであります。
#17
○國務大臣(小澤佐重喜君) 度々申しました通りこの定期傭船の切替ということは、將來の船舶の民営還元という一つの大きな前提でありまして、我々といたしましては、一日も速にこの切替ができることを切望いたしておるのであります。從つて事務当局ともいろいろ話合いましてできるだけ速かにこれを実施したいという考えの下に進んで参つたのでありましたが、今お話のように予算案が六十一億何千かの船舶運営に対する補助を大藏省に要求しておつたのが、削られまして二十五億、最初二十億だつたのを二十五億に最後の折衝でなつたような始末でありますが、その中には二十三億、先程御報告申上げました修繕費、退職手当の二十三億は、大藏省では入つておらんと説明いたしておりますけれども、現実の問題としましては、今長官も一言したように、今期予算の編成は非常に從來とは変つた形でなされたのでありますというのは現内閣が成立したときは、冒頭解散或いは早期解散ということを考えておりましたので、大きな根本の問題には予算は触れない、一應災害復旧費それから給與の根本的改訂も困難であるという見通しから、年末の暫定処置というので僅か二百億の追加予算を出しまして、これを一應……、若し解散になつた場合には参議院の緊急集会で御処置を願つて暫定処置をする、総選挙の後に根本的追加予算を提出するというのがこの内閣の考えであつたのであります。ところが関係方面といろいろそういうことを折衝いたしましたところが、そういう一時的予算では断じていけないのであつて、この年度末までのいわゆるホール・ピクチュアというものを描いて來て、その中の一部をピック・アップして追加予算に出すのはいかん、ただ取敢えずこれだけという出し方は理解に苦しむという御意見がありましたので、大藏省としては閣議の了解を得まして、即ち年度末における予算の全貌を出したのであります。この全貌を出したのが今現実の予算になつているこの予算でありまして、実はその当時政府といたしましては今申上げた二百億程度の了解を得るために一つの手段というような形でこのホール・ピクチュアが出されたのであります。ところが後になつて政治情勢が変化いたしまして、このホール・ピクチュアでいいということになりまして、事務当局と関係各省との連絡がなしに、このホール・ピクチュアが現実の予算になつて現われた関係上、各省間の予算の分け前ということは事務的に行われることはなく、予算案が提出された形になつているのであります。從つて恐らく今後この予算が御審議を願つて通過いたしますれば、逆に予算編成前の折衝が予算編成後になつてなされるように、いままでに例に見ないような形でなされるのであります。そういうような関係でこの予算が作られたのであります。從つてこの予算の建前、即ち成立した順序から申しますと、一應三月末までのいわゆる計画に関する全般の予算でありまして、更に第二の補正予算が出るかどうかということにつきましては重大な問題であります。從つて出さんという建前を一應現在では考え、又そういう情勢に進むことが至当と考えますけれでも、今申上げました通り、この定期傭船の切替ということは、我が党の趣旨にも副い、又一般の日本の経済再建にも極めて重要な案件でございますが故に、私共はこうした経緯を経て編成された予算であるにも拘わらず、相当の時期においてはそれに関する費用を更に計上いたしまして民審議を求める機会のあることを希望しながら、今の定期傭船の切替えに邁進したいと考えております。
#18
○委員長(板谷順助君) そうすると、秋山長官に伺いますが、大体協議会においてはすでに九分以上も纏つているというのであるが、いつ頃なんですか、実現ができる見通しを承りたいのですが……。
#19
○政府委員(秋山龍君) 定期傭船協議会の方の協議の状況は、只今船員関係がこの土曜日に確か纏つたと思つております。丁度ストライキの問題で忙しくて十分のことを聞いておりませんが、それが出ますと、後は退職金の問題とそれから修繕費の問題はなかなか当事者側の意見が纏りましても、関係方面に否定的空氣が強いから、強いてこれは纏めないで進んだ方がよいのではないか、こう考えております。これを一應関係方面と十分の素材によつて協議して理解を深めまして、そこらで決まりそうな空氣を以て、又傭船協議会の方で協議をするというようなことで、両方の協議を並行的に進めたいと実は考えております。この見通しの問題につきましては、いろいろ会社の準備の都合もありますし、しばしば御質問を受けておるのでありますけれども、何分事柄が関係方面との事柄になつておりまするので、私としては左程はつきり責任を以ていつごろということを申上げることができないような事情なのでございますが、氣持といたしましては一日も早くやりたいと思つておりまして、事務当局にも督励いたしまして、実は厖大なるものを向うに持ち込んでおります。若しこのストライキ問題が解決いたしますれば、一日も早くそれの推進に掛かりたいと、かように考えております。
#20
○國務大臣(小澤佐重喜君) 今秋山君がお話しのように、省内におきましてもこの問題の実現が速かに行われることを要望いたしておりまするし、殊に内輪の話でありまするが、秋山君の顔を見るたびに、この時期を速かにやつて呉れということを私から再三要望いたしておる次第でありまして、こういう点から考えましても、どんな犠牲を拂つても速かに定期傭船の切換が行われるような方針で今進んでおりまするので、今いつというようなことは時期的に申上げられませんけれども、今内部的のお話をしたように、私からたびたび秋山君にこの時期を早めて呉れということを要望しておる点からいたしましても、運輸省といたしましてはこの切換を急いでおるということは大体御了承を願えると思います。尚今後とも委員長のお話の線に沿つて、懸命の努力をするつもりでありますから、何とぞ御了承を願いたいと思います。
#21
○委員長(板谷順助君) それから海員のストの問題について、今大臣が極力努力しておるというお話でありますが、これが長引けで長引く程國家の損害、又運営会の費用も嵩むのでありますが、何か今五億円の予算が通らなければ出んということでありますが、それが全部でなくとも何か途がないものですか。
#22
○國務大臣(小澤佐重喜君) それが私どももそう考えまして、どうせもう予算が通るに決つておるのであるから、金融的措置と言つてはおかしいのですが、十二月分の補給すべきものをこれを充当いたしまして、即時現金化しようというのは、このストライキに入る二十七日の話であつて、閣議におきましてもいろいろな意見がありましたが、結論において決定を願つてその措置に乘出したのであります。ところが先程もたびたびお話した通り、関係方面との了承ができませんので、遂にこうした現状に進んだような事情でありまするが、その他の点についてもいろいろ金融的措置とかいうことを事務当局とあらゆる線から檢討いたしましたが、現在の状態におきましては、どうもどういう手段もございませんので、このような状態になつておりますけれども、先程丹羽さんの御質問の際申上げました通り、私どもといたしましては、先程申し上げました線が必ず実現できるものと考えて、ここ数日中には何とか円満に解決するような相当の自信を持ちながら、その善後措置を講じておるような次第であります。
#23
○委員長(板谷順助君) それからもう一点伺いたいことは、船舶使用料、これは御承知の通り國家の補償であつて、何も取引高税の対象ではないのであります。然るに大藏省が神戸あたりに取引高税としてその使用料に掛けるというような話があるのですが、これは当局は反対でおられることは勿論でありまするけれども、これは大臣、あなたが大藏大臣とよく政治的に折衝なさつて、この問題を解決して貰いたいと思うのですが、如何ですか。
#24
○國務大臣(小澤佐重喜君) 承知しました。
#25
○委員長(板谷順助君) 外に大臣に対する御質問はありませんか……。御質問もないようですから、この際先程御承認を得ました運輸委員会における請願及び陳情に関する小委員会の委員の指名を申上げます。
   飯田精太郎君  内村 清次君
  橋本萬右衞門君  植竹 春彦君
  前之園喜一郎君  村上 義一君
   鈴木 清一君
この小委員長に飯田精太郎君を推薦致したいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(板谷順助君) それから観光事業に関する小委員会の委員を申上げます。
   高田  寛君  小泉 秀吉君
   大隅 憲二君  入交 太藏君
   小野  哲君  結城 安次君
   丹羽 五郎君
 この小委員長に高田寛を推薦することに御異議ございませぬか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(板谷順助君) 外に何か御意見がありませんならば、本日はこの程度で散会いたしたいと思いますがよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#28
○委員長(板谷順助君) では散会いたします。
   午後二時七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
           小野  哲君
           丹羽 五郎君
   委員
           内村 清次君
           入交 太藏君
           飯田精太郎君
           高田  寛君
           結城 安次君
           鈴木 清一君
  國務大臣
   運 輸 大 臣 小澤佐重喜君
  政府委員
   運輸事務官
   (海運総局長
   官)      秋山  龍君
ソース: 国立国会図書館
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