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1948/12/08 第4回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第004回国会 文部委員会 第1号
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1948/12/08 第4回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第004回国会 文部委員会 第1号

#1
第004回国会 文部委員会 第1号
昭和二十三年十二月八日(水曜日)
    午後二時十一分開議
 出席委員
   委員長 圓谷 光衞君
   理事 松本 七郎君 理事 久保 猛夫君
      平澤 長吉君    水谷  昇君
      受田 新吉君    高津 正道君
      田淵 実夫君    松本 淳造君
      小島 徹三君    西山冨佐太君
      一松 定吉君    松原 一彦君
      黒岩 重治君
 出席政府委員
        新聞出版用紙割
        当事務廳長官  成田勝四郎君
 委員外の出席者
        議     員 馬場 秀夫君
        專  門  員 宇野 圓空君
        專  門  員 武藤 智雄君
       專  門  員 横田重左衞門君
十二月二日
 委員織田正信君辞任につき、その補欠として船
 田享二君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十二月六日
 教育予算増額に関する請願外十六件(石川金次
 郎君紹介)(第二七号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 國政調査承認要求に関する件
 新聞購読調整に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○圓谷委員長 これより会議を開きます。
 日程第一、國政調査承認要求に関する件、本委員会は第三國会において大学設置問題、教育委員会法の実施に関し、國政調査の承認を求めることを決定いたしたのでありますが、本第四國会においては、これらの教育制度に関連する重要な諸問題を深く掘り下げて調査を進めたいと思います。ついては衆議院規則第九十四條によりまして、次の國政調査承認要求書を議長に提出いたしたいと思います。まず要求書を読み上げます。
   國政調査承認要求書
 一、調査する事項 教育制度及びこれに関連する諸問題
 二、調査の目的 1大学設置に関する調査 2教育委員会法の実施に関し各般の調査
 三、調査の方法 関係方面より意見聽取、小委員会設置
 四、調査の期間 本会期中
  右により國政に関する調査をしたいから衆議院規則第九十四條により承認を求める
  昭和二十三年十二月八日
     文部委員長 圓谷 光衞
   衆議院議長松岡駒吉殿
ただいま読み上げました國政調査承認要求書に御異議ございませんか。
#3
○圓谷委員長 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○圓谷委員長 日程第二、新聞購読調整に関して当局より説明聽取の件を議題といたします。御承知のごとく新聞紙に対する用紙割当率は、現在におきましては一般の出版物に比して比較にならぬほど大きいのでありますが、それでもなお用紙の絶対量に限りがありますので、一般の購読者は新規の購読申込みはおろか、從來とりつけの新聞を新たに希望するものにかえることさえなかなかできない状況であります。しかるところたまたま新聞協会においては、昨秋以來購読調整の方法を研究しておられるとのことで、われわれも少からず期待をかけておつた次第であります。そしていよいよ今年に入りまして、購読調整事務所も発足し、あたかも新聞週間がはなばなしく催されまして、「あらゆる自由は知る権利から」などの標語が掲げられ、多彩な行事が行われましたことは、皆さん御承知の通りであります。十一月一日から実施の運びになつたようでありますが、これについては相当やかましい問題が起つておるのであります。また世間の批判も相当にきびしいものがありますので、この際当局よりその後の経過なりまたは見通しなりについて、まず新聞用紙割当事務廳より説明を聽取し、次いで打合会の形において、新聞協会及び購読調整会、中央事務所よりの説明を承りたいと思います。
#5
○成田政府委員 それではまず私から新聞購読調整という問題につきまして、概括的に御説明を申し上げます。まずこのいきさつを申し上げまして、そのあとで新聞協会から石光総務部長、それから購読調整会の中央事務所長成田氏も見えておられますから、具体的な実績その他につきましては、両氏から御説明をしていただいた方がいいのではないかと存じます。
 この新聞購読調整と申しますことは、簡單に申しますと、今まではただいま委員長の御趣旨にもありました通り、用紙の総量が足りないために、新聞は用紙割当制度になつておつて、読者の希望するだけの部数がない。從つて読者として取りたい新聞も、かつてに取れないという不自由があるのであります。そこで読者の希望を調査して、読者の希望の多い新聞によけい割当てる。少い新聞で今までたくさんな紙を出しておつたところは返してもろう。読者の購読希望によつて新聞の用紙を調節するというのが、新聞購読調整の簡單な御説明なのであります。
 これを促進するに至りましたいきさつを簡單に申しますと、新聞用紙割当という制度は終戰と同時に始まつたわけでありますけれども、終戰直後に申請して來た新聞に対して、当時割当てたものが引続き今日まで踏襲されて、ほとんど何らの変更なしに参つたのであります。しかるにこの両三年の間に、新規あるいは世間の読者方面の事情も大分違つて参りまして、両三年前の割当が今日においては必ずしも妥当ではない点が多々あるのであります。そこで新聞紙に対する割当を何とか今日の状態に適合したように、合理化したいという希望が前からあつたわけであります。これを合理化するについては、何か一定の標準をできるだけ客観的な、合理的な標準に基いて、割当の機構をやらなくちやいかぬということになり、昨年夏から秋にかけて、新聞の読者の世論調査をやつたのであります。時事通信社に依頼して、全國の数万世帶について、あなたは今何の新聞を読んでいますか。今かつてに新聞が取れるとしたら、何の新聞を取りたいか。二つの新聞が取れるとすれば最初に何の新聞、二番目に何の新聞を取りたいかというような数項目の質問書を書きまして、それについて全國的な調査をやつたのであります。その結果なかなか興味のある結論が出たのであります。要するに今まで相当の紙をやつておつた新聞で、案外読者が少いということがわかつたのもございます。また非常に部数の少い新聞が、それを購読する希望者が非常に多いということもわかり、全般的に非常に興味のある調査であつたのであります。この読者の希望に基く世論調査の結果、割当の修正もできたわけでありますけれども、その結果さらにこれを一段と正確にしたいという考えが出て参つたのであります。というのはこの世論調査の結果は、たとえば甲新聞を読みたい読者が全國に三十万あり、それに対して今二十万部しか割当てておらぬという場合は、十万の部数を殖やしてやることになるけれども、その甲を読みたい十万の読者が何処におるかはつきりしないわけであります。また乙新聞は現在十万の部数を持つておる。ところが世論調査の結果、これを読みたい読者はわずかに三万しかいないという場合には、七万は減らしてもいいわけですが、その七万を何処から引上げて來るか、どの読者から引上げて來るということになりますと、具体的な数量はこの世論調査だけでは乏しいわけなのであります。そこで一そうこれを明確にするために、読者の具体的希望を受付け、それに基いて割当を調整する。一種の読者購読希望の清算事務、為替の手形交換所みたいに読者の希望を交換しますクリアリング・ハウスを中央につくつて、それに基いて新聞用紙の割当を調整しますときには、ただ漠然とした世論調査ではありませんで、何縣何郡何村の何がしが新聞を新しく取りたい。それからまた何縣何郡何村の何がしがもうこの新聞はいらぬというような、具体的な読者の名前をつけての購読の希望の調査ができるわけで、この方が正確であるということになり、今年の初めそういう制度をつくつて、新聞用紙の割当を調整したらいいだろうという意向が、総司令部の方から提案があつたわけであります。この考えは非常に合理的ではありますが、いろいろな意味において新聞割当制度に対する非常に革命的なことで、從つてまだ新聞界にとつても非常に大きな問題となるのであります。何と申しましても読者の希望に基く割当の調整といいますことは、一種の自由競爭で、從つて大新聞の有利なことは明らかであります。戰後新しくできた新興新聞はまだ十分地盤もできておりませんし、大きな新聞に押されてつぶれてしまうのもたくさんあるわけでございます。事柄が非常に重要でありますので、用紙割当委員会も非常に愼重な態度をとりまして、ずいぶんいろいろな予想される危險あるいはその他の問題について、総司令部とも意見の交換を行い、あるいは事情を陳情いたし、非常な愼重な態度をとつて参つたのでありますけれども、結局先方の非常に強い希望がありましたので、いろいろ弊害をできるだけ少くするような方法を研究して、実施することに進んで参つたのであります。普通の順序で行きますと、まだ準備が十分できておりませんので、來年に入つてから実施するようなことになるのではないかと、われわれも考えておつたのであります。この実施についても実はこれを非常に急ぐという総司令部側の意向が強く示されましたために、最後の段階においては準備不十分のまま、実施をみたという事情も実はあるのであります。また購読調整事務を行うにつきましても、だれがその仕事をやるか。政府がやるかあるいは新聞社の共同事業でやるか。いろいろ方法が考えられたのでありますけれども、これもいろいろ相談いたしました結果、新聞社の共同的な事業としてやる。経費も新聞社が出し合う。それからその経費で新聞購読調整会というものをつくつて、そこで事務を扱う。また不当な競爭が行われないためには、新聞者間の相互自粛協定で、お互いに不当な競爭を愼んでやつて行こうという、万事自主的な方法でやつて行こうということになりまして、新聞購読調整事務の適用されます範囲は一般日刊新聞、と申しますと、いわゆる業界の新聞でありますとか、政党の機関紙でありますとか、そういうものではありません。皆樣方が日常家庭でごらんになるあの一般新聞の中の日刊紙であります。この一般日刊紙についてのみこれを実施するということになつたわけでありますが、この一般日刊新聞の共同機関として新聞購読調整会というものができまして、先ごろの十一月一日に各新聞一せいに購読調整事務に関する社告を出しまして、そうして現在何らから一般日刊新聞の中の一つをとつている読者で、ほかの新聞にかえたい希望の人は、十一月一日に刷り込まれた用紙を使つて轉読の希望を申し込めば、希望通りの新聞をあげますという趣旨の廣告をいたしまして、読者の希望を募集したわけなのであります。第一次は、十一月一日の廣告に対する読者の申込みを十一月八日で締め切りまして、そうして八日締切りの分は、十二月一日から各社に対する割当を修正しまして、読者にも新聞が希望通りに行くようにする、こういう計画でありました。それからまた十一月の二十日までに締切りの分は、十二月から実施はむりでありますけれども、引続いて審査しまして、審査完了次第順々に実施して行く、こういう計画で参つたわけであります。結局十一月一日に廣告をいたしました結果として、集まりました読者の轉読希望は、五十三万一千余という数になつたわけであります。全國から五十三万余という轉読希望が集まつたわけでありまするが、同時にかねがね委員会などにおいて心配しておりました事態が、非常に露骨に現われて参りまして、新聞社の間の読者獲得の競爭が非常にはげしく行われまして、そうして読者獲得のためにいろいろな手段の中には、新聞社相互の間の自粛協定に違反したようなものもあります。また自粛協定のみならず、一般的の常識から言いましても、事業者間の公正なる競爭という範囲を逸脱し、中には一般的な法律に触れるような方法をとつたと思われるものもあります。早く申しますれば五十三万余の読者の希望の中には、ずいぶん不公正な方法で読者の希望を、むしろこつちから集めたというようなものも出て参つたのでありまして、そこにまたいろいろな不平やら不満やら抗議やらが、猛然として起つて参つたようなわけであります。そこでこれに対してはあらかじめいろいろな手段が講ぜられておりまして、新聞購読調整会は各縣ごとに地方事務所というものを持つております。地方事務所には地方監査委員会というものがありまして、その縣で集めました読者の轉読希望を一々監査いたしまして、はたして眞に読者の希望であるかどうか、何か不公正な方法で集められたものではないかどうかというようなことを具体的に調べまして、地方監査委員会を通つたものだけが中央の購読調整会に集まり、中央の購読調整会でも、また監査委員会というものがありまして、これは全般的な総合調整の意味から監査をいたします。そこを通つたものが初めて集計整理されまして、各新聞についての読者の増減の表ができまして、それが新聞用紙割当委員会に提出されて、その表に基いて新しい割当を行う。こういう仕組みになつているわけであります。この監査委員会の網の目をまずくぐらなければならない。それからまた不公正な競爭手段をとつた者に対しては、用紙の割当を減らすとか、停止するとか、あるいはまた場合によつては、臨時物資需給調整法に基く罰則規定を適用するとかいうような罰の規定も設けて、これを防止することに努めたわけであります。ところが今申しました読者の轉読希望は非常に多かつたのでありますけれども、だんだん監査して参りますと、問題となる申込みが非常に多いのであります。そうして議論に議論を重ねました結果、最終的に十一月一日から十一月八日までの希望を締め切りましたものについて、これだけはさしつかえないという各縣の監査委員会を通つて中央に集まりましたものは、期日までには、縣の数にしてわずかに十一縣ぐらいしかなかつた。ほかの縣につきましては、みな各社の間に、監査委員会で、公正であるかどうかということについて議論があつて、結論に達しませんために、報告が間に合わなかつたのであります。この十一の縣から参りました読者の申込みを、また中央においていろいろ審議いたしまして、その結果その中の七つの縣について、これだけは間違いないという数字が出たわけであります。その数字について十二月一日から購読の調整を実施いたしたわけであります。具体的な数を申し上げますと、一万一千余件でありまして、全体の読者の申込数に比較しますと、非常に少いようでありますけれども、これは今度は実施を急ぎましたために締切りも早くしましたり、あるいはまた事務所の設備その他も行き届かぬうちに、手続を完了した件数が少くなかつたのでありますけれども、これは引続いてなお審査をやつておりますので、審査完了次第委員会の方にまわつて來まして、そして順々に割当の是正をやつて行く。こういうことになつているわけであります。十一月一日に社告を出しました結果の轉読につきまして、全般について成績が判明しますまでには、まだ一月、二月までかかるのではないかと思つております。それから制度といたしましては、新聞購読調整事務というものは、引続き年に四回、つまり三箇月ごとに定期的にやつて行くことになつております。第一回を十一月にやつたわけでありますが、これでいろいろな不備欠点もわかりましたし、是正すべき点が多いのでありますので、第二回をやりますまでには、そういうような点を十分研究いたしまして、規則その他も整備してだんだん改良して行きたい。こういうような割当委員会の考えであります。私から概括的に御説明申し上げる点は、これだけにいたします。
#6
○圓谷委員長 この際本委員会の方は散会いたしまして、打合会に移ります。
    午後二時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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